だるまさんがころんだ
最近後ろから視線をよく感じる。しかし、後ろを振り向いても誰もいない・・・。
○○「う~ん・・・」
はっきり言って気持ちがいいものじゃない。なにか対策を考えないと・・・。
○○「・・・試してみるかな」
相手の姿が見えなければ恐怖はより大きくなる。ならば相手を誘い出し、誰なのかを確認すればいい。
○○「だるまさんがころんだ」
なにも動かない。ただ、虫が鳴く音が聞こえるだけ。
○○「だるまさんがころんだ」
何かが視界の端に入った気がした。
○○「だるまさんがころんだ」
近くの茂みが揺れた。
○○「だるまさんがころんだ」
一瞬誰かがすぐ近くにいた気がした。
○○「・・・」
次を言えば恐らく僕は相手に捕まるだろう。
僕はなにも言わずそのままその場を立ち去ろうとした。でも・・・。
???「つ~かまえた」
相手は背中からがっしりと僕を捕まえた。身動きが取れないほどに。
だけどこれだけは解る。
だるまさんがころんだのように相手はこちらに触れた後に、逃げてはくれない。
相手にチャンスを与えてしまったのがいけなかったのだろうか?
強く後ろを振り向かされたところで意識が途絶えた
最終更新:2023年07月22日 08:18