ある日、霖之助さんから「店に並べる品物の使い方を教えてほしい」と言われたから、二つ返事で了解し香霖堂で無縁塚から霖之助さん拾って来た懐かしい外界の品物を見ながら説明をし、全て終わった所で霖之助さんが奥へ行きしばらくするとハンガーに掛かった結構高めのスーツと革靴を持ってきた。

霖之助「これも拾って来たんだが、見た所これは外界の礼装みたいのは分かるが僕には小さいし着る機会が無い。今日のお礼にしたいのだが要るかい?」と提案され懐かしさ半分、好意を無下にできない気持ち半分で受け取った。

家に帰り姿見の前で着替えると驚くことにスーツも革靴もサイズがピッタリだった。
〇〇「自分で言うのも何だが、【馬子にも衣装】ってこのことだな。」と苦笑混じりの独り言を呟き、あることを考えた。
〇〇(そうだ!明日、博麗神社で宴会に誘われているからこれを着て行こう!みんな、どんな反応するだろう?)とスーツをハンガーにかけながら思い早々と床に就くことにした。

翌日ー、
さっそくスーツを着て革靴を履き、博麗神社へ向かった。道中、里の人達が目を丸くしながらも「その格好は何だ?」と聞いて来たから説明をすると「スーツ?へぇ…外界の礼装?」とさらに目を丸くしていた。

里の人の質問に時間をくって、少し神社へ到着が遅れ石段を登って鳥居が見えて来たら騒騒しい気配が伝わってきた。

案の定、宴は始まりみんな飲めや歌えやの乱痴気騒ぎをしていた。
鳥居の下で佇んでいるとふと、神社の主であるこれまた驚いた表情の霊夢が声をかけて来た。
霊夢「〇…〇〇さん!?何よその格好は!?」と彼女が大声を出すと騒いでいた連中もこちらを見て目を丸くしていた。
〇〇「いや昨日、霖之助さんから貰ったからさっそく着てみたいし、たまには気分も変えようと思ってね。でも馬子にも衣装みたいだけどね?いや、しかしちょっと暑いなぁ…。上着は取ろうかな?」
魔理沙「自分でそれを言うか?で…でも、その…似合っているぜ?」
いつの間に近くにいた魔理沙が酒を飲みすぎたのか顔を真っ赤にして感想を言った。
シャツを腕まくりしネクタイを緩めながら
〇〇「ありがとう魔理沙」と言うと側に居た霊夢が腕を引っ張って来た。
霊夢「〇〇さん、あっちで一緒に飲みましょう?」
すると反対側から魔理沙が
魔理沙「いいや〇〇は、あっちで私と飲むんだ!なぁ〇〇?」と腕を引っ張り始めた。
霊夢「魔理沙…宴会となれば騒いでいるあんたとは〇〇さんが落ち着いて飲めないわよ。だから今日は私と!」
魔理沙「いいや!〇〇と私は宴会ではよく一緒に飲んでいるんだから今日も私とだ!!」
睨みあう二人の間でいつもより迫力ある雰囲気に気圧されその場を去ろうとすると後ろからも悪寒をする視線を感じて振り返れると、みんな獲物を見つけた獣のような目をしていた。

紫「藍、〇〇を今日マヨヒガに連れて行くわよ。(スーツ姿の〇〇…。なんて破壊力!!今日は何が何でもヤるわ!!)」
藍「承知しました紫様。(今日の〇〇を見て改めて紫様には譲れないと決心した。)」

レミリア「流石、私の夫になる〇〇だわ。私との婚約を宣言するために今日この場に礼装をして来るとは。」
咲夜「いえ、お嬢様。所詮〇〇さんは人間でありスカーレット家の名を汚す訳にはいきません。ここは汚れ役で私が〇〇さんと一緒になり、専属執事にするのが良策です。」
フランドール「〇〇兄様は私と一緒になるの!!」

美鈴「以前、外界ではあの服を着て警護する職務があると聞きました。だから〇〇さんは私と一緒に!!」パチュリー「えっと…曲がったネクタイを直してあげながら夫とイチャつく方法は…。」

輝夜「普段もそうだけど、あの格好の〇〇が居たらなおさら全てにおいてやる気が出るわ。」
永琳「スーツの上から白衣を着た〇〇…ああ触診したい、されたい!!」
鈴仙「師匠、私もナース服を着ます!!」
てゐ「嘘ではなく、本当にヤってやるウサ!!」

幽々子「あの格好の〇〇と白玉楼でお茶したり庭を散策したり…お見合いに見える!?いえ、最早夫婦に見える!?」
妖夢「いえ幽々子様、〇〇さんには私が……。」

慧音「白無垢を着る時にはやはり『角隠し』はしないとな…。」
妹紅「〇〇…凛々しい格好だ。」

早苗「〇〇さん、式はいつにしますか?朝昼晩と私、良妻になります!!」
神奈子「ウチの神社も家族が増えるわね。」
諏訪子「あーうー、〇〇と一緒に住めるの嬉しいな。」
etc…【以下、省略】

身の危険を感じ後退り鳥居をくぐり抜け階段を降りをようしたが

「「「「「逃がさないわよ。」」」」」という声が聞こえた。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年03月27日 23:01