09 善意のマモノ



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|album=
|circle=凋叶棕
|vocal=Φ串Φ
|lyric=RD-Sounds
|arrange=RD-Sounds
|original=厄神様の通り道 ~ Dark Road
畏れらるる
神でもなく
妖でもなく
たとい けして触れられぬ魔物としても

―ただただ笑って居る。


(よご)れた掌を(かざ)しては
その痕に口吻(くちづけ)ながら
吸うは黒紫の輝き
うねりを上げて包み込ませて

忌み嫌われたものと共にありながらも
まるでそれは何か美しいものとばかり
愛おしげに


遥か遠く
人及ばぬところ
その禍をその身に引き受け

それに体濡らしても 塗れながらも
在り続けることを(よし)として

―ただただ笑って居る。


浸ること この身の求むままに
浴ること この身の求むままに
誰にも見咎められないで
独り紡ぐ禍事を


(よご)れた体を抱いて
その瘴気(くうき)に踊りながら
纏う亡者のざわめき
呪わしき渦に洗われながら

人には映らぬ何かを見据えるが故
まるでそれは何か尊いものとばかり
愉しげに


            遥か高く
         人及ばぬところ
    その災をその身に引き受け

それで体満たしては 無邪気に笑う
  まるでそれしか知らないという

      ―人形(ひとがた)のようでいて。


              そも
     神という一つの(すがた)でなく
     妖という一つの(すがた)でなく

どちらでもない系として在るのなら
      それは山に住まう魔と


           遥かずっと
         人及ばぬところ
   その始まりに込められた想い

  宿す心善き意志の願いのままに
    善なるマモノがそこにいて


          ゆえにずっと
         人及ばぬところ
   その一切をその身に引き受け

    今も幼き心は刻まれたまま
   たといその体は(よご)れようとも


      ―屈託のないままに。

     ―ただただ笑っている。
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最終更新:2019年01月13日 21:56
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