:海のツンデレ×黄泉のツンデレ:2010/06/27(日) 11:33:21 ID:E0P9v2J+
「う…………ん」
ここは天国か?、いや、洞窟‥今は岩の上…中はけっこう狭く、学校の教室が二つ分といったところか。
海水は流れ込んでいるが、その水位は膝の辺りまでとかなり浅い。そして奥の方はというと地肌が見え、陸面が露出している。
「ようやく‥気づいたようね」    
声の方を振り変えると、誰‥女の子…流れる様な黄金色の髪、エメラルドグリーンの瞳、透き通った白い肌‥それと‥梓…に、そっくりな容姿…しかしその下半身は…
魚類そのもの下半身を覆う、一面の鱗。
その先端はぴちぴちと跳ね、尾びれの形状と化している。全体がクリアブルーで、淡く美しい色彩……
少女の姿は、まさにマーメイドそのものだった。                
僕が口をあんぐり開けてポカンと呆けてると。
「何、そのバカ面‥助けてあげたんだから、お礼くらい言いなさいよ!」
「ご、ごめん‥あず・さ‥じゃないよね…」
「はあ?わたしはマーメイドのメルよ‥あんた危ない所だったのよ」
しかし似ている…髪と肌と瞳の色を除けば梓そっくりだ。
「助けてくれて、ありがとう‥僕は優也‥に、人魚」
メルは手に腰を当て、首を横に振ると‥でっかい溜め息を一つ吐いた。
「…まだ現実が分かってないみたいね‥まあいいわ……ちょっと目的があって、それで助けたの‥優也だっけ!?、協力してもらうわよ」
「僕に出来る事なら何でもするよ」
「そう、人間にしては素直ね‥じゃあ、早速あなたをいただくわね」
無愛想だったメルだが、微かに笑みを見せたような気がした。
「も、もしかして‥僕を食べるの……」
そういえば服を着ていない、トランス一枚だ…
「あんたバカァ~!?私達は、あんた等野蛮人と違って精霊界の生き物なの、大体人間が人魚の肉を食べるんでしょ!」
精霊界って…エルフや妖精…と一緒…?
「ごめん、それで何をすれば…」
「種付けよ、そろそろ時期だし」
「はあ?種付けって…」
「交尾のことよ、本来はマーマン族と交配するのが支流なんだけど、わたしはあんなグロい生き物となんてゴメンなんでね、それと‥わたしのパパは人間だし」
僕は不思議と彼女の事を恐いとも、異種族とも思わなかった。
この気持ちは、そう……僕の思考を中断するかの様にメルが呟く。
「さっさと済ませるわよ」
面倒そうに言いながら、メルはずるりと僕のトランスを引き下ろしてきた。
たちまち下半身は露出し、ぽろん、とペニスがこぼれ出てしまう。





93 :海のツンデレ×黄泉のツンデレ:2010/06/27(日) 11:38:23 ID:E0P9v2J+
それは当然ながら、全く大きくなっていない状態だった。
「わわっ、ちょっと……!まだ、心の準備が……」
「何よ、興奮してないの? 子作りする時って、人間の男は興奮しないもんなの?」
恥ずかしさやら何やらで狼狽する僕を見据え、メルは眉をひそめる。
「しょうがないわね」        
メルがおもむろに胸の貝殻のブラジャーを外すと小振りながら形の良い乳房が顕わになる。僕はその美しさにゴクリと喉を鳴らした。
「な、なに見てんのよ!」
メルは顔を赤らめキッと僕を睨む。
「い、いや~あまりに綺麗なものだから…」
「はん!人間に言われても、別に嬉しくないわよ」
メルは顔を背けると同時に手を僕の股間へと伸ばしてきた。
「あ、ちょっと……!」
「手で刺激すると、射精するんじゃなかったっけ?」
メルの温かい掌に握られ、ペニスはむくむくと大きくなっていく。
とにかく強引に、僕の意向など関係なく話を進めていくメル。        
「あ、大きくなった……握って、上下に動かせばいいのよね?」         しゅこしゅこしゅこしゅこ……
メルはペニスを握ったまま、手首のスナップを利かせて軽快に上下運動を行う。人魚である彼女の指と指の間には、薄い皮で形成された水かきが備わっていた。    
ペニスを握って上下に扱くメルの右手……その親指と人差し指の間の水かきが、絶妙の刺激を生み出す。
「あう……あ」
「ねぇ、これでいいの? 痛くない?」
「ああ……気持ち、いい……」
「ねぇねぇ、なんで人間の男の人って、気持ちいいと射精しちゃうの?」
しこしこと手を動かしながら、メルは無邪気に尋ねてくる。
正直なところ、メルの疑問に答える余裕はなかった。        
「だいたい、なんでオチンチンをコスったら気持ちよくなるのかも良く分かんない……」
ぬちゅぬちゅぬちゅぬちゅ……と、ペニスを擦り上げる音が変化していた。
尿道から先走り液が溢れ、それがメルの指や掌、水かきを濡らしていたのだ。
「わっ……なに、これ……?」
メルは掌で異常を感じ、眉を寄せる。それは嫌悪というよりも、好奇心の方が優先されている感じだが。
「射精は、もっとビュービュー出るんだよね? おしっこ……?」
「いや、先走り……気持ちよくなってくると、出るんだ……」
息を荒げながら、僕は答える。
「ふ~ん、良く分かんないけど、気持ちいいんだ」        




94 :海のツンデレ×黄泉のツンデレ:2010/06/27(日) 11:45:35 ID:E0P9v2J+
メルはにんまりと笑い、僕にのしかかってきた。体重が預けられ、ふんわかした乳房が押し付けられる……
そして僕の太腿や足には、魚そのもののヌメヌメした下半身が密着していた。
「ほらほら、どうしたの~♪」
「あう、う……う……」
にゅこ、にゅこ、にゅこ……
少女の柔らかい手で握られ、扱きたてられる快感……   
「う…う…で、出る…」        「ちょっと、バカ、早く言いなさいよ!」                
メルは慌ててペニスの根元をギュッと押さえる。
「ふ~あぶない、あぶない、射精はここで受けとめないと…」
そう言いながらメルは丁度股間の人肌部分と魚部分の境目に視線を落とした。
彼女のヘソから下は、魚の半身と化している。そして股間部分には、女性器のような縦スジが入っていた。そこは微かに膨らみ、そしてぴっちりと口が閉ざされている。
「大丈夫よ、痛くないわよ、多分」
メルは上気した顔で、僕のペニスをそっと掴むと自分の女性器にあてがい二、三度入り口付近に亀頭を擦り付ける。
「さあ、挿れるわよ」
にゅる‥っとした感触がペニスに伝わる。
「ん…んん…」
メルは、白い肌を紅潮させて目を瞑る、人魚だからなのか痛みは無いようだ。
「うう…ああ…」
メルの中のヌルヌルとした温かい感触が心地良い、油断してると直ぐ出てしまいそうだ。
「優也‥あなた可愛いわね」
メルが僕の頬に手をあて、ソッと撫でる…
「メル…僕は……」
「か、勘違いしないでよね、人間にしてはって意味よ」
メルがプイと恥ずかしそうに横を向く…僕はこの人魚の少女を愛おしく感じていた。
「メル……」
上体を少し起こして、メルの背中に手を回し夢中で乳房に貪りつく。
ちゅぱ、ちゅぱ
「……まるで赤ちゃんみたい…」
僕の頭をフワッと抱え込んで優しく撫でるメル…
「メル‥メル‥メル!!」
何度も彼女の名を叫びながら下から腰を突き上げる。
「うっ…んん…あ…ん……ま、また中で大きくなった」
僕の首の後ろに回るメルの手の力がギュッと込められ、女性器の締め付けが強くなっていく。一気に射精感が高まる。
「メル、もう…出る…」
「ん…んあ…ああ……いいわ……ゆ…う…や」
メルの泉の中で浮遊する高揚感。
「うああ…ああ!!!!!」
「んん………!!!!!」
僕はメルの中に、白濁液を大量に放精した。メルの身体がブルブルと震えていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



95 :海のツンデレ×黄泉のツンデレ:2010/06/27(日) 11:52:24 ID:E0P9v2J+
僕が暫くメルと抱き合って微睡んでいると、彼女の声が聞こえてきた。
「ねぇ‥優也…あなたが起きたときは、そのまま浜辺に居る筈だから安心して…それから此処での事は、全て忘れる…」
「!!!…嫌だ」
慌てて両肘を軸に上半身を起こして、メルと向かい合う。こつん、と自分の額を彼女の額にくっつける。
「仕方ないでしょ、種族が違うんだし…ワガママは止めてよね‥」
メルは視線を逸らし、何時もより大分気弱な声で囁く。
「関係ない、離れたくない」
僕の目から涙が溢れる。メルの瞳も潤んでいる。
「……最後だから言ってあげる…わたしも、優也に会えて…良かったわ…」
メルの瞳から一滴の涙が零れ落ちる。その瞬間視界が霞み意識が朦朧としてゆく…僕は最後の力を振り絞って彼女を力一杯抱き締めるとソッと口づけをした。
「な………何すんのよ…バカ!!」
彼女の耳まで真っ赤に染まった顔が映ったのを最後に意識が途絶えた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
その後僕は浜辺で発見されて、病院に一週間程入院してから、自分の部屋に戻った。僕の住んでいる下宿先は海の家の二階である。そして‥なぜかメルの記憶は失っていなかった。
只下宿先のおばちゃんを始め、周囲に大分心配をかけたようなので、流石に暫くは温和しくしていたが、僕は今晩早速メルを探す決意を固めていた。
「よし、海図は持ったし…コンパスは…」
リュックに荷物を積めていると…トントン…ドアを叩く音がする。おばちゃんか?それとも‥友達?どうする…無視するか…いやしかし、心配をかけたばかりだし…
僕が意を決してドアを開けると……
……そこには、月の光を全身に浴びて佇むメルが立っていた。
「優也、何してんのよ」
「いや‥君を探しに行こうと…それより足…」
「は~ぁ…後先考えず…バカ…後人間の常識でみないでちょうだい」
「ご、ごめん…」
「それから‥最後に‥そ、その‥キ、キスしたでしょ、あれって意味分かってんの!?」
「いや‥」
「あれって‥婚姻の意味なのよ、どうするの!?」
メルと婚姻?頭が混乱している。だけど…彼女と一緒に居れるのなら、どうでも良かった…僕は気がつくとメルをきつく抱き締めていた。




96 :海のツンデレ×黄泉のツンデレ:2010/06/27(日) 11:55:58 ID:E0P9v2J+
「ちょっと…優也…」
「メル…もう離さない」
僕はメルの頬を撫でながらソッと顎に手を添え見詰める。彼女は何も言わず、頬を赤く染めて目を瞑った。僕とメルの顔が近づき唇が触れる瞬間………
ガッン…いきなり後頭部に鈍い痛たみ‥?…振り返ると…!!!…信じられ無い事だが、時計やまな板、本や包丁など日用品がプカプカ宙に浮いていた。
「超常現象…メル…これって!?」
日用品は、僕等に狙いを定めた様にこちらをむくと、一気に襲いかかってきた。本や時計が僕の背中にガツガツ当たる、そして包丁がキラリと光り飛んでくる…その時…
メルが僕の首に掴まりながら、反動をつけて空中に足を投げ出す、同時に足を尾ビレに変化させ、ブレイクダンスの様に回転しながら尾ビレの力で包丁などを弾き飛ばす。
次弾が来ない事を確認すると、メルは虚空をキッと睨み叫んだ。
「あんた…誰!!!!!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「こ、こここ、この半漁人のばけものめぇえええ」
虚空に怒声が響き渡りボンヤリと人型が浮かび上ると…段々形が鮮明になってきた。
少女?…どこかで…
「はあ!?半漁じゃなくて、人魚よ、あんたこそ、妖怪の怪物でしょ!!!」
「なんですってぇえええ…よ、妖怪…こ、殺すわよ、この泥棒猫、私は幽霊よ!!!」
梓!!!……そう…幽霊を名乗る少女は梓だったのだ。
「はっ、幽霊…アンタねぇ‥スレ違いだから消えなさい…今時ツンデ霊なんか、流行らないのよ」
「あんたこそ、人魚も半漁も似たようなもんでしょ、とっとと海に帰りなさい」
「梓……どうして」
「は?優也、この幽霊知ってるの!?」
「うん‥僕の前の彼女で…」
「優也…あんた何考えてるのよ!!…せっかく一周忌で、出てきてあげたのに…」
一周忌…そうか…メルの事で頭が一杯で、すっかり忘れてた。
「ご、ごめん…梓」
「……ひ、ひどいよ優也…」
梓が泣きながら僕の胸に飛び込んできた。
「梓…………」
メルはこめかみをひくつかせると、梓の腕を掴んだ。
「離れなさいよ、この幽霊、わたしと優也はもう婚姻しているの」
「く…くくくく…もう頭に来たわ…刺身にしてやる…」
梓が言うや否や包丁や重そうな本などが次々と浮かび上がった。
「あんたこそ、返り討ちにして成仏させてあげるわ…」
メルの瞳が怪しく光る。




97 :海のツンデレ×黄泉のツンデレ:2010/06/27(日) 11:58:07 ID:E0P9v2J+
このままでは殺し合いが始まる…と、止めなければ…僕は夢中で二人の間に割って入った。
「梓、メルと婚姻したのは本当だ、彼女とはもう離れられない」
「そ、そんな‥優也…」
「メル、梓は死別した前の彼女だ見捨てることはできない」
「優也………」
「分かったわ…今日の所は引き下がってあげるけど…絶対あきらめないから」
梓はそう告げると虚空に姿を消した。
「あ、梓…」
僕が虚空に手を伸ばすと、メルがソッと僕の手を握り自分の胸に。
「大丈夫、心配しないで」
僕はメルに笑いかける。しかし‥これは僕の大変な日常の始まりだったのだ。

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最終更新:2011年01月03日 16:39