トロイの木馬

【名前】 トロイノモクバ
【読み方】 とろいのもくば
【登場作品】 「L.o.N」

【詳細】

一般的な意味合いでは有益なデータと見せかけてネットワークに侵入し、増殖するコンピューターウイルスのこと。
だが、実際は3000年も昔に存在していたアトランピア文明においてDr.トロイが創りだした電脳兵器の劣化コピーである。

本来の効果は、ネットワーク上のあらゆる障壁を取り除き、どんな場所にも直接つながるバックドアを作り出すこと。
あらゆるセキュリティが無効となり、開発された当時は世界に張り巡らされた電脳全てがトロイの手に握られるという恐ろしい事態を引き起こした。
トロイノモクバによって戦争に負けた国のネットワークは壊滅状態に陥り、国を管理していた全てのネットワーク機器が暴走を始め様々な災害が同時発生。
超高度な技術力を持った文明は滅ぶことになる。

現代においてノーバディが蘇らせようと暗躍していたが、それにはコード・アテナコード・ヘラコード・アフロディテの三つのデータに、受け皿となるプログラム・ゴールデンアップルが必要だった。
現代においてそれぞれ違う用途で用いられていたデータを奪ったノーバディトロイを復活させ、それに伴い全世界の電脳にバックドアが出現し、そこから強力なウイルスがあふれ出すという事態となった。

ちなみに、コピー元のオリジナルである真のトロイ「オリジナルトロイ」はウラインターネットのさらに奥にある「古代ウラエリア」深部にて3000年間眠り続けている。


そもそもの「トロイの木馬」の語源はギリシャ神話のトロイ戦争(トロイア戦争)にある。
「トロイの城の正門を破壊すること」が勝利には必要であると神託を受けたギリシャ軍だが、当然ながら城門は非常に堅牢である。
そのためギリシャ軍の知恵者は一計を講じ、そして造り上げられたのが巨大な木馬。
内部に兵士を潜ませておいて、トロイ軍には「この木馬が城内に入ればトロイは勝利する」という虚偽の予言を信じ込ませたのである。
木馬はその大きさゆえに城門を通ることができず、トロイ軍は自ら城門を破壊。
これにより神託は果たされ、木馬とともに忍び込んだ兵士によってトロイは陥落した……というエピソード。
ここに由来して、「有益と見せかけて侵入し内部から工作する」マルウェアをトロイの木馬と呼ぶようになった。

アテナヘラアフロディテはいずれも同じくギリシャ神話の女神。
ギリシャ神話の女神たちというのは正直なところ基本的に不仲である。
そこに争いの女神エリスが「最も美しい女神へ」とだけ刻んだ黄金の林檎を投げ込み、案の定彼女らは争いを始める。
調停を命じられたトロイの王子に彼女らはそれぞれ賄賂を持ち掛け、選ばれたのはアフロディテの提示した「世界一美しい(人間の)女」。
しかしその女は元々ギリシャ人の妻であったため、取り戻すべく起きたというのがトロイ戦争なのである。

つまり、アテナヘラアフロディテ、そしてゴールデンアップルは、現実においてもトロイの木馬の生まれた遠因といえる。

タグ:

用語
+ タグ編集
  • タグ:
  • 用語

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年12月27日 21:31