バンジー問題(くさり効果)の解析
どっちがはやい?」でくさりにつながれたおもりの落下を『Phun』でシミュレートしたが,くさりは解析しきれないので連結した2本の剛体棒につながれたおもりの場合について,運動方程式を立てて数値解析を試みた。

棒の質量をm,長さをl,おもりの質量をM=\alpha mとする。
上下の棒の鉛直下方からの角変位をそれぞれ\theta,\phiとおいてラグランジアンを求めると,

L=T-U
=\frac{1}{2}m\left(\frac{l}{2}\dot{\theta}\right)^2+\frac{1}{2}\cdot\frac{1}{12}ml^2\dot{\theta}^2+\frac{1}{2}ml^2\left\{\dot{\theta}^2+\frac{1}{4}\dot{\phi}^2+\dot{\theta}\dot{\phi}\cos(\theta-\phi)\right\}+\frac{1}{2}\cdot\frac{1}{12}ml^2\dot{\phi}^2
+\frac{1}{2}Ml^2\left\{\dot{\theta}^2+\dot{\phi}^2+2\dot{\theta}\dot{\phi}\cos(\theta-\phi)\right\}+\frac{1}{2}mgl\cos\theta+mgl\left(\cos\theta+\frac{1}{2}\cos\phi\right)+Mgl(\cos\theta+\cos\phi)
=\frac{ml^2}{6}\{(4+3\alpha)\dot{\theta}^2+(1+3\alpha)\dot{\phi}^2+3(1+2\alpha)\dot{\theta}\dot{\phi}\cos(\theta-\phi)\}+\frac{mgl}{2}\{(3+2\alpha)\cos\theta+(1+2\alpha)\cos\phi\}

となる。これを用いて運動方程式を立てると,\theta,\phiに関する連立二階微分方程式を得る。
数値解析の結果得られた,おもりの落下の鉛直距離の時間変化は下のグラフのようになった。


高さ1.5mの落下では0.53sec.ほどであり, 自由落下の0.55sec.と比較して0.02sec.ほど早く着地するのがわかる。『Phun』によるシミュレーションでは,組み込んだ画面上のストップウォッチでそれぞれ,ほぼ数値計算に一致する落下時間を得た。



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最終更新:2009年04月03日 14:56