ゆっくりいじめ系1271 トカゲのたまご2 -トカゲ

「ゆっくりいじめ系1271 トカゲのたまご2 -トカゲ」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ゆっくりいじめ系1271 トカゲのたまご2 -トカゲ」(2008/12/14 (日) 13:51:09) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

※「トカゲのたまご ~たまご~」の続きです。 ※今回、勝手ながらいくつかの作品を参考にさせて頂きました。  タイトル等は伏せさせて頂きますが、この場にてお礼申し上げます。 ※作者は元ネタの知識も無く、設定等適当なところがあります。  すいません、ご了承ください。 「とかげのたまご ~トカゲ~」    ド  シ  ン  ッ  ! ! ! 巣全体が激しく揺れる・・・。 「「「「ゆゆゆ?!!!!」」」」 「ゆ?!おちびちゃん達!!ゆっくり集まってね!!!」 「「「おきゃーしゃーーん!!」」」 突然の地震にゆっくり達は身を寄せ合った。 開放された2匹の子トカゲは、一目散に巣の外へと逃げてゆく。 そして代わりに巨大な影が巣の中に侵入してきた。 予期せぬ侵入者に親まりさが立ちはだかる。「ぷくぅぅぅぅぅぅぅ」と頬を膨らましながら。 侵入者は構わず、ドッシ、ドッシと重たい足音と共に侵入してくる。 「ここはまりさ達のおうちだよ!!かってに中・・・に??!!・・・はい・・・ぷしゅぅぅぅぅぅぅ.....」 侵入者が親まりさの目前まで近づき、口からシュルシュルと舌をだして親まりさを舐め回す。 影の正体を認識した親まりさはガタガタ震えながら頬の空気を抜いてゆく。 そしてゆっくりらしからぬ速さで、家族が集まる巣の奥へと退却した。 親まりさの落とした卵を嗅ぎつけて来たのかはわからない。 子トカゲの断末魔を聞きつけてやって来たのかはわからない。 そこには全長2m近い”オオトカゲ”がいた。 「「「「「「ヒイイイイイイィィィィィィィ!!!」」」」」」 「まままりさ!このトカゲさんはゆっくりできそうにないよ、ちゃちゃ、ちゃんと帰ってもらってね。」 「お゛お゛お゛おとなしくしてれば、ゆっくりできそうだよ。ままま、まりさはおとなしくしてるよ。」 「「「「ごわ゛いよおお!!!」」」」 親ゆっくりと姉ゆっくりは目の前の巨大な侵入者に震え上がった。 まだ一人で外に出たことの無い姉ゆっくり達から見ても、目の前の生き物が危険な事は一目瞭然だった。 逃げ出そうにも出口はオオトカゲの巨大な体躯に妨げられ、逃げる事は叶わない。 そんな家族の事を知ってか知らずか、赤ゆっくり3匹がオオトカゲの前に飛び出した。 「「あ゛がちゃん!!!!だめ゛えええええええええええええええええ!!!!」」 今しがた子トカゲの味を覚えたばかりの赤ゆっくり達にとっては、 「さっきのとは比べ物にならないほど"大きなご馳走"がやって来た!!」くらいにしか思っていないのかもしれない。 「ゆぅーー!!おっきなとかげしゃん、こんにちわ!!」 「とかげしゃんのあかちゃん、とてもゆっくちできたよ!!」 「おいちいあかちゃん、ありがとうね!!」 「「「ゆっくちちていってね!!!」」」 オオトカゲの前で跳ねながら、満面の笑みで礼を述べてゆく赤ゆっくり達。 お礼を言った後は、家族みんなで"おっきなとかげしゃん"を食べられるとでも思っているらしい。 そんな赤ゆっくり達の言葉がオオトカゲに通じたかどうかは分からない。 オオトカゲはシューーーッっと大きく鼻息を鳴らし、品定めするかのように赤れいむを舐め始めた。 「ゆゆ!とかげしゃん、くしゅぐったいよ」 「とかげしゃんもとてもゆっくちちているね」 「まりしゃも、ペロペロしてー!!」 「!!!!あ゛がちゃん!!!!ぞのトカゲさんはゆっくりできないよ!!!!!」 "大きなご馳走"を前に、親れいむ達の声は赤ゆっくり達には届かない。 一通り赤れいむを舐めまわすと、オオトカゲは口先で赤れいむを咥え、宙へと持ち上げた。 「「あ゛がちゃん!!!!にげてえええええぇぇぇぇぇっ!!!!」」 「わー!れいみゅ、たか-いたかーい!」 「お゛ねがいでず!!お゛ねがいじまずがら!!あ゛かちゃんを゛たずけてあげでね゛ぇぇ!!!!!!」 オオトカゲは何度か顎を動かし、赤れいむを喉の奥へと押し込んでゆく。 「とかげしゃん、おくち、くちゃぁぁぁぁい!!」 次にオオトカゲが口を開いた時、赤れいむの姿は見えなくなった。 「「「「「「!!!!!!!!!!!!」」」」」」 「こんじょはまりしゃのばぁんー!!」 「れいみゅもやってよー!!」 今度は赤まりさが咥え上げられる。紡ぎたての絹糸の様な金髪がたなびき、赤まりさはきゃきゃとはしゃいだ。 しかし赤まりさの目前に広がる巨大な暗闇から、姉妹の声が聞こえてくる。 「(ゆわぁぁん!!い゛だい゛っ!!ぐらいよぉぉぉぉぉぉ!!!ここじょこぉぉぉ?!)」 「ゆ゛ぅ?!」 全身に潰されるような力が掛かり、赤まりさは目の前の穴へと引きずり込まれていった。 「れいぶの!!!!れい゛ぶの、がわい゛い゛ぃぃぃあ゛か゛ちゃんがあ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 とうとう親れいむが、涙とよだれで顔をぐちゃぐちゃにしながらオオトカゲに跳びかかった。 オオトカゲは食事の邪魔をするなと言わんばかりにそれをはねのけた。 「っゆぐぇ!!!」 「おきゃあしゃん!!!」 目の前で親れいむが吹っ飛ばされ、ようやく事態の危うさに気づく赤れいむ。 親れいむの元に駆け寄ろうとするが、後ろからオオトカゲに咥えられてしまう。 「ゆぎゅあぁぁぁぁん!!!おぎゃあしゃんいじめる、いぐっ、どかげしゃんはぢんでね゛ぇぇぇぇ!!・・・」 そしてオオトカゲにペロリと飲み込まれてしまった。 「ま゛でぃざのあがぢゃんがえぜえええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 さすがの親まりさも目の前で我が子3匹が飲み込まれるのを見て、オオトカゲに跳び掛かった。 しかし親れいむ同様、巣の奥へとはね飛ばされてしまう。 オオトカゲの口から、胃袋で再会した赤ゆっくり達の叫び声が漏れてくる。 「(ゆぎぎぎぎぎぃぃぃ!!!い゛ぢゃいぃぃぃぃっぃ!!!ぐらいよぉぉぉぉっぉ!!!)」 「(ま゛りじゃいるのお゛ぉぉぉぉぉ??!!どこぉぉぉぉぉ??!!も゛う゛おうぢがえるぅぅぅ!!!)」 「(ゆぎゃあぁぁぁ!!ドロドロいぢゃいぃぃ!!ぎぃぃぃぃおべべがぁぁぁぁぁ!!!)」 「「「たじゅげでえぇぇぇぇ!!!おぎゃあぁぁじゃぁぁぁんんん!!!」」」 まるでオオトカゲが助けを呼んでいるようだった。 「「どおぢてごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉ!!!かってにひとのあがぢゃんたべるトカゲははやぐじんでね!!!」」 「「「「がわい゛い゛ぃぃ、いも゛ぉうとだぢがあ゛あ゛ぁぁぁぁぁ」」」」 巨大なオオトカゲの前に手も足も出ないゆっくり達。すでに巣の奥へと追い詰められ、後が無い一家。 オオトカゲは今度は姉まりさへと舌を這わせた。 全身をシュルシュルと這い回るオオトカゲの舌に、かつてない嫌悪感が姉まりさの体を駆け巡る。 「ゆぎぃいいい!!ベロベロやめ゛でええぇぇぇぇ!!!ばりざはおいじぐないよ!!!」 オオトカゲは姉まりさも一飲みにしようとするが、赤ゆっくりよりも大きく、うまく喰いつけない。 姉まりさの帽子だけがオオトカゲの口に咥えられた。 オオトカゲはそれを大きな花びらを食べるかのようにあっさりと飲み込んでしまった。 「ばりさのがわ゛びいぃ帽子がえしでね!!!ゆっくり帽子吐き出してねっ!!!!」 命と同等に大事な帽子を盗られた姉まりさは、恐怖に顔を歪ませながらもオオトカゲに跳び掛かっていった。 何度はね返されようともオオトカゲに跳び掛かる姉まりさ。 すでにかわいい妹たちの事は頭に無い。 「まりざぁぁぁぁ!!!いっちゃだべええええええ!!!!!」 「ぼうじがえじでね!!!!はやくかえじでね!!!ばりざのぼう・・ゆぎゅっ!!!!」 オオトカゲは命一杯に口を開き、姉まりさにかぶりついた。 オオトカゲの口には入りきらず、姉まりさの頬がオオトカゲの口からはみ出す。 赤ゆっくりの時とは違い、口内の鋭い牙を立てて獲物を逃がさないオオトカゲ。 「ゆぎいいいいいいい!!いだいいぃぃぃぃぃ!!!ぐぶぶぶぶぶ・・・!!!」 全身に上と下から鋭い牙が突き刺さり、強力な顎が姉まりさを押し潰した。 オオトカゲはなんとか飲み込もうと、狭い巣の中で姉まりさを何度も何度も壁に叩きつける。 さらに、オオトカゲの唾液内に棲息するバクテリアが、姉まりさの体を蝕み始めた。 人間やオオトカゲよりも大きな動物でも、バクテリアが体内に入り込むと敗血症を引き起こし、 早急に手当てをしなければ最悪の場合死に至る。 そのバクテリアが餡子にも効いたかは分からないが、無害でもなかった。 「ゆぐぐぐぅぅうぅ、さぶい゛い゛ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!いだいぃぃぃぎいぃぃぃぃぃぃ!!!」 顔がパンパンに膨らみ、真っ赤に腫れる姉まりさの顔。目の周りには紫黒い隈ができている。 「だずげでぇぇ!!ゆぎゅっ!!!おぎゃざぁぁぁ!!ぐぎゃっ!!!!」 目の前で苦しむ我が子を前に、これ以上娘たちを失うまいと親れいむが立ち上がる。 「まりさ!!ゆっくり早く起きてね!!」 「ゆぐぅ・・・。ゆゆ??」 「まりさ!!二人で力を合わせておちびちゃんを救うよ!!」 「ゆ!ゆっくり理解したよ!」 二匹は互いの目を見つめ合い、意思を確かめ合うと交互にオオトカゲの顔に体当たりしはじめた。 「おぎゃあぁぁぁぁぁじゃん・・・!!」 「もう少しだよ!!ゆっくり我慢してね!!」 「お母さん達が今助けるよ!!」 親まりさが跳び掛かり、親れいむが跳び掛かり・・・。 そんな親ゆっくりを姉れいむ達も必至に応援する。 二匹の波状攻撃にさすがのオオトカゲも鬱陶しくなったのか、姉まりさを咥えたまま巣の出口へと後退してゆく。 「ゆゆ!!れいむ!!トカゲの奴逃げていくよ!!」 「ゆー!!まりさ!!れいむ達の愛の勝利だよ!!」 「おかーさんがんばれぇぇぇぇぇ!!!!」 このゆっくりとした大自然の中で、家族みんなでいつまでもゆっくり過ごしたかった。 自然の素晴らしさをもっと赤ちゃん達にも伝えてやりたかった。 しかし突如として一家に降りかかった災い。どうして自分達がこんな目に? とてもゆっくりできない事がいくつもあった。 だがこの困難も家族みんなで立ち向かえばきっと乗り越えられる! ふと3匹の赤ゆっくり達の笑顔が思い返される。 今ならまだ3匹の赤ちゃん達も助けられるかもしれない!!! そんな思いがゆっくり一家の脳裏によぎった。 ついにオオトカゲは巣から出ていった! あとは子供達を救うだけだ。一家は家族の絆を確かめ、高なる思いを胸に巣の外へと飛び出した。 巣の外ではオオトカゲが姉まりさを地面に何度も何度もこすりつけていた。 何度も痛めつけられた姉まりさの顔からは両目の眼球がこぼれ落ちていた。 こぼれ落ちた眼球にかぶりつく2匹の子トカゲ。 子トカゲにとっては、この世に生れ落ちて初めての食事だった。 姉まりさの眼孔はぽっかりと黒い穴が穿たれ、中から餡子が漏れ出していた。 「ゆぶぎゃああああぁぁぁぁ!!!おべべぎゃあ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「おちびちゃん今助けるよ!!!!」 親まりさがオオトカゲに跳びかかった。 バッッヂン!!!!!!! 強烈な痛みと共に、重たい音が響き渡る。 オオトカゲの強烈な尻尾のムチを顔面に喰らった親まりさは、巣がある剥き出しの断層に叩きつけられた。 その口からは餡子が漏れる。 さらに・・・。 「「ゆぎゃあああああああ!!!」」 「おぎゃああじゃああああん!!!」 「たずけで、まりざああざぁぁぁぁぁぁあぁ!!!」 家族の悲鳴が響き渡る。親まりさは、はっと周囲を見回した。 そこには何匹いるか分からないオオトカゲの群れと、それに弄ばれる家族の姿があった。 姉れいむは先の姉まりさと同じように地面に叩きつけられていた。 もう1匹の姉れいむは、2匹の取り合いに巻き込まれ、左頬と右頬にそれぞれ噛み付かれて引き裂かれようとしていた。 残りの姉まりさは、オオトカゲの大きく鋭い鉤爪を突き刺されて踏み付けられていた。 そして最愛のパートナーである親れいむは、頭のおさげを咥えられて樹木に叩きつけられていた。 「たずげでええぇぇぇぇぇ!!!ま゛りざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「「「おぎゃあぁぁぁぁぁぁざあああああぁぁぁん!!!!!」」」 親まりさは誰から助けて良いのかわからない。 「み゛んな゛まりさが助けるよ!!ゆっぐり順番を待っでね!!!!」 しかし大自然の食欲は"待つ"という事を知らない。 ついに初めに捕まった姉まりさの左頬がずるりと崩れ落ち、姉まりさだった物はオオトカゲの胃袋へと収まった。 他の姉ゆっくりたちも、叩きつけられ、引き裂かれ、全身をズタズタにされて飲み込まれていった。 「ばりざのがぞくがああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「まりざああああぁぁぁぁぁぁ・・・」 愛するパートナーが自身を呼ぶ声に振り向く親まりさ。 その視線の先で「ズバチンッ!!」と大きな音を立て、親れいむは樹木に叩きつけられ、大量の餡子を撒き散らして弾けた。 「れぇぇぇいぶうぅぅぅぅぅぅう゛う゛あ゛ぁ゛ぁぁぁああああああぁぁぁ!!!!!!!!!」 呆然と、喰われてゆく家族を見回す親まりさ。 崩れ落ちた姉まりさの左頬に2匹の子トカゲが群がるのが見えた。 その時である・・・。 姉まりさの餡子を貪るのに夢中な子トカゲに、オオトカゲがかぶりついた。 「ゆ゛????!!!!!」 子トカゲに獲物を横取りされたと感じたのか、 オオトカゲはそのまま子トカゲを飲み込んでしまった。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎ????????????!!!」 親まりさは混乱した。 これまで愛情を込めて子供達を育ててきたのは何の為だったのか。 子供達の喜ぶ顔が見たくて、空腹を我慢しながらも森中を駆け回り、食物を集めてきたのは何の為だったのか 怯える子供達を必至に守ってきたのは何の為だったのか。 誰よりも先に脅威に立ち向かったのは何の為だったのか。 あっさりと同類の子トカゲを喰ってしまったオオトカゲを見て、親まりさは訳がわからなくなってしまった。 「ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!  ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!・・・」 親まりさは白目をむいて泡を吹きながら、跳ね回り、わめき散らした。 そして親れいむと子ゆっくり達を食べ終えたオオトカゲ全てが、親まりさに群がった。 はじき飛ばされ、かじられ、引き裂かれ、叩きつけられ、親まりさはオオトカゲに貪られた。 親まりさは「ゆぐ・・・、ゆぎぎ・・・」と呻き声を漏らしながら、絶命した。 それから程なくして、森のあちこちから様々な鳥獣の鳴き声とゆっくり達の悲鳴が上がり始めた。 ゆっくり達がこの森に馴染むには、まだしばしの時間を必要としていた・・・。 あとがき 卵の描写に関してスレでの多くのご指摘ありがとうございました。 多くは語りません。 色々調べたつもりだったのですが、にわか知識で動物を描写するのは無謀でした。www エンディングも後味悪いし個人的に大失敗ですた。\(^o^)/ おでんのが書いてて楽しかった。 今まで書いたもの ・「おでんとからし ~おでん~」 ・「おでんとからし ~からし~」 ・「トカゲのたまご ~たまご~」 ・「トカゲのたまご ~とかげ~」 [[このSSに感想を付ける>感想フォーム]]
※[[「トカゲのたまご ~たまご~」>ゆっくりいじめ系1244 トカゲのたまご1 -たまご]]の続きです。 ※今回、勝手ながらいくつかの作品を参考にさせて頂きました。  タイトル等は伏せさせて頂きますが、この場にてお礼申し上げます。 ※作者は元ネタの知識も無く、設定等適当なところがあります。  すいません、ご了承ください。 「とかげのたまご ~トカゲ~」    ド  シ  ン  ッ  ! ! ! 巣全体が激しく揺れる・・・。 「「「「ゆゆゆ?!!!!」」」」 「ゆ?!おちびちゃん達!!ゆっくり集まってね!!!」 「「「おきゃーしゃーーん!!」」」 突然の地震にゆっくり達は身を寄せ合った。 開放された2匹の子トカゲは、一目散に巣の外へと逃げてゆく。 そして代わりに巨大な影が巣の中に侵入してきた。 予期せぬ侵入者に親まりさが立ちはだかる。「ぷくぅぅぅぅぅぅぅ」と頬を膨らましながら。 侵入者は構わず、ドッシ、ドッシと重たい足音と共に侵入してくる。 「ここはまりさ達のおうちだよ!!かってに中・・・に??!!・・・はい・・・ぷしゅぅぅぅぅぅぅ.....」 侵入者が親まりさの目前まで近づき、口からシュルシュルと舌をだして親まりさを舐め回す。 影の正体を認識した親まりさはガタガタ震えながら頬の空気を抜いてゆく。 そしてゆっくりらしからぬ速さで、家族が集まる巣の奥へと退却した。 親まりさの落とした卵を嗅ぎつけて来たのかはわからない。 子トカゲの断末魔を聞きつけてやって来たのかはわからない。 そこには全長2m近い”オオトカゲ”がいた。 「「「「「「ヒイイイイイイィィィィィィィ!!!」」」」」」 「まままりさ!このトカゲさんはゆっくりできそうにないよ、ちゃちゃ、ちゃんと帰ってもらってね。」 「お゛お゛お゛おとなしくしてれば、ゆっくりできそうだよ。ままま、まりさはおとなしくしてるよ。」 「「「「ごわ゛いよおお!!!」」」」 親ゆっくりと姉ゆっくりは目の前の巨大な侵入者に震え上がった。 まだ一人で外に出たことの無い姉ゆっくり達から見ても、目の前の生き物が危険な事は一目瞭然だった。 逃げ出そうにも出口はオオトカゲの巨大な体躯に妨げられ、逃げる事は叶わない。 そんな家族の事を知ってか知らずか、赤ゆっくり3匹がオオトカゲの前に飛び出した。 「「あ゛がちゃん!!!!だめ゛えええええええええええええええええ!!!!」」 今しがた子トカゲの味を覚えたばかりの赤ゆっくり達にとっては、 「さっきのとは比べ物にならないほど"大きなご馳走"がやって来た!!」くらいにしか思っていないのかもしれない。 「ゆぅーー!!おっきなとかげしゃん、こんにちわ!!」 「とかげしゃんのあかちゃん、とてもゆっくちできたよ!!」 「おいちいあかちゃん、ありがとうね!!」 「「「ゆっくちちていってね!!!」」」 オオトカゲの前で跳ねながら、満面の笑みで礼を述べてゆく赤ゆっくり達。 お礼を言った後は、家族みんなで"おっきなとかげしゃん"を食べられるとでも思っているらしい。 そんな赤ゆっくり達の言葉がオオトカゲに通じたかどうかは分からない。 オオトカゲはシューーーッっと大きく鼻息を鳴らし、品定めするかのように赤れいむを舐め始めた。 「ゆゆ!とかげしゃん、くしゅぐったいよ」 「とかげしゃんもとてもゆっくちちているね」 「まりしゃも、ペロペロしてー!!」 「!!!!あ゛がちゃん!!!!ぞのトカゲさんはゆっくりできないよ!!!!!」 "大きなご馳走"を前に、親れいむ達の声は赤ゆっくり達には届かない。 一通り赤れいむを舐めまわすと、オオトカゲは口先で赤れいむを咥え、宙へと持ち上げた。 「「あ゛がちゃん!!!!にげてえええええぇぇぇぇぇっ!!!!」」 「わー!れいみゅ、たか-いたかーい!」 「お゛ねがいでず!!お゛ねがいじまずがら!!あ゛かちゃんを゛たずけてあげでね゛ぇぇ!!!!!!」 オオトカゲは何度か顎を動かし、赤れいむを喉の奥へと押し込んでゆく。 「とかげしゃん、おくち、くちゃぁぁぁぁい!!」 次にオオトカゲが口を開いた時、赤れいむの姿は見えなくなった。 「「「「「「!!!!!!!!!!!!」」」」」」 「こんじょはまりしゃのばぁんー!!」 「れいみゅもやってよー!!」 今度は赤まりさが咥え上げられる。紡ぎたての絹糸の様な金髪がたなびき、赤まりさはきゃきゃとはしゃいだ。 しかし赤まりさの目前に広がる巨大な暗闇から、姉妹の声が聞こえてくる。 「(ゆわぁぁん!!い゛だい゛っ!!ぐらいよぉぉぉぉぉぉ!!!ここじょこぉぉぉ?!)」 「ゆ゛ぅ?!」 全身に潰されるような力が掛かり、赤まりさは目の前の穴へと引きずり込まれていった。 「れいぶの!!!!れい゛ぶの、がわい゛い゛ぃぃぃあ゛か゛ちゃんがあ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 とうとう親れいむが、涙とよだれで顔をぐちゃぐちゃにしながらオオトカゲに跳びかかった。 オオトカゲは食事の邪魔をするなと言わんばかりにそれをはねのけた。 「っゆぐぇ!!!」 「おきゃあしゃん!!!」 目の前で親れいむが吹っ飛ばされ、ようやく事態の危うさに気づく赤れいむ。 親れいむの元に駆け寄ろうとするが、後ろからオオトカゲに咥えられてしまう。 「ゆぎゅあぁぁぁぁん!!!おぎゃあしゃんいじめる、いぐっ、どかげしゃんはぢんでね゛ぇぇぇぇ!!・・・」 そしてオオトカゲにペロリと飲み込まれてしまった。 「ま゛でぃざのあがぢゃんがえぜえええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 さすがの親まりさも目の前で我が子3匹が飲み込まれるのを見て、オオトカゲに跳び掛かった。 しかし親れいむ同様、巣の奥へとはね飛ばされてしまう。 オオトカゲの口から、胃袋で再会した赤ゆっくり達の叫び声が漏れてくる。 「(ゆぎぎぎぎぎぃぃぃ!!!い゛ぢゃいぃぃぃぃっぃ!!!ぐらいよぉぉぉぉっぉ!!!)」 「(ま゛りじゃいるのお゛ぉぉぉぉぉ??!!どこぉぉぉぉぉ??!!も゛う゛おうぢがえるぅぅぅ!!!)」 「(ゆぎゃあぁぁぁ!!ドロドロいぢゃいぃぃ!!ぎぃぃぃぃおべべがぁぁぁぁぁ!!!)」 「「「たじゅげでえぇぇぇぇ!!!おぎゃあぁぁじゃぁぁぁんんん!!!」」」 まるでオオトカゲが助けを呼んでいるようだった。 「「どおぢてごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉ!!!かってにひとのあがぢゃんたべるトカゲははやぐじんでね!!!」」 「「「「がわい゛い゛ぃぃ、いも゛ぉうとだぢがあ゛あ゛ぁぁぁぁぁ」」」」 巨大なオオトカゲの前に手も足も出ないゆっくり達。すでに巣の奥へと追い詰められ、後が無い一家。 オオトカゲは今度は姉まりさへと舌を這わせた。 全身をシュルシュルと這い回るオオトカゲの舌に、かつてない嫌悪感が姉まりさの体を駆け巡る。 「ゆぎぃいいい!!ベロベロやめ゛でええぇぇぇぇ!!!ばりざはおいじぐないよ!!!」 オオトカゲは姉まりさも一飲みにしようとするが、赤ゆっくりよりも大きく、うまく喰いつけない。 姉まりさの帽子だけがオオトカゲの口に咥えられた。 オオトカゲはそれを大きな花びらを食べるかのようにあっさりと飲み込んでしまった。 「ばりさのがわ゛びいぃ帽子がえしでね!!!ゆっくり帽子吐き出してねっ!!!!」 命と同等に大事な帽子を盗られた姉まりさは、恐怖に顔を歪ませながらもオオトカゲに跳び掛かっていった。 何度はね返されようともオオトカゲに跳び掛かる姉まりさ。 すでにかわいい妹たちの事は頭に無い。 「まりざぁぁぁぁ!!!いっちゃだべええええええ!!!!!」 「ぼうじがえじでね!!!!はやくかえじでね!!!ばりざのぼう・・ゆぎゅっ!!!!」 オオトカゲは命一杯に口を開き、姉まりさにかぶりついた。 オオトカゲの口には入りきらず、姉まりさの頬がオオトカゲの口からはみ出す。 赤ゆっくりの時とは違い、口内の鋭い牙を立てて獲物を逃がさないオオトカゲ。 「ゆぎいいいいいいい!!いだいいぃぃぃぃぃ!!!ぐぶぶぶぶぶ・・・!!!」 全身に上と下から鋭い牙が突き刺さり、強力な顎が姉まりさを押し潰した。 オオトカゲはなんとか飲み込もうと、狭い巣の中で姉まりさを何度も何度も壁に叩きつける。 さらに、オオトカゲの唾液内に棲息するバクテリアが、姉まりさの体を蝕み始めた。 人間やオオトカゲよりも大きな動物でも、バクテリアが体内に入り込むと敗血症を引き起こし、 早急に手当てをしなければ最悪の場合死に至る。 そのバクテリアが餡子にも効いたかは分からないが、無害でもなかった。 「ゆぐぐぐぅぅうぅ、さぶい゛い゛ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!いだいぃぃぃぎいぃぃぃぃぃぃ!!!」 顔がパンパンに膨らみ、真っ赤に腫れる姉まりさの顔。目の周りには紫黒い隈ができている。 「だずげでぇぇ!!ゆぎゅっ!!!おぎゃざぁぁぁ!!ぐぎゃっ!!!!」 目の前で苦しむ我が子を前に、これ以上娘たちを失うまいと親れいむが立ち上がる。 「まりさ!!ゆっくり早く起きてね!!」 「ゆぐぅ・・・。ゆゆ??」 「まりさ!!二人で力を合わせておちびちゃんを救うよ!!」 「ゆ!ゆっくり理解したよ!」 二匹は互いの目を見つめ合い、意思を確かめ合うと交互にオオトカゲの顔に体当たりしはじめた。 「おぎゃあぁぁぁぁぁじゃん・・・!!」 「もう少しだよ!!ゆっくり我慢してね!!」 「お母さん達が今助けるよ!!」 親まりさが跳び掛かり、親れいむが跳び掛かり・・・。 そんな親ゆっくりを姉れいむ達も必至に応援する。 二匹の波状攻撃にさすがのオオトカゲも鬱陶しくなったのか、姉まりさを咥えたまま巣の出口へと後退してゆく。 「ゆゆ!!れいむ!!トカゲの奴逃げていくよ!!」 「ゆー!!まりさ!!れいむ達の愛の勝利だよ!!」 「おかーさんがんばれぇぇぇぇぇ!!!!」 このゆっくりとした大自然の中で、家族みんなでいつまでもゆっくり過ごしたかった。 自然の素晴らしさをもっと赤ちゃん達にも伝えてやりたかった。 しかし突如として一家に降りかかった災い。どうして自分達がこんな目に? とてもゆっくりできない事がいくつもあった。 だがこの困難も家族みんなで立ち向かえばきっと乗り越えられる! ふと3匹の赤ゆっくり達の笑顔が思い返される。 今ならまだ3匹の赤ちゃん達も助けられるかもしれない!!! そんな思いがゆっくり一家の脳裏によぎった。 ついにオオトカゲは巣から出ていった! あとは子供達を救うだけだ。一家は家族の絆を確かめ、高なる思いを胸に巣の外へと飛び出した。 巣の外ではオオトカゲが姉まりさを地面に何度も何度もこすりつけていた。 何度も痛めつけられた姉まりさの顔からは両目の眼球がこぼれ落ちていた。 こぼれ落ちた眼球にかぶりつく2匹の子トカゲ。 子トカゲにとっては、この世に生れ落ちて初めての食事だった。 姉まりさの眼孔はぽっかりと黒い穴が穿たれ、中から餡子が漏れ出していた。 「ゆぶぎゃああああぁぁぁぁ!!!おべべぎゃあ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「おちびちゃん今助けるよ!!!!」 親まりさがオオトカゲに跳びかかった。 バッッヂン!!!!!!! 強烈な痛みと共に、重たい音が響き渡る。 オオトカゲの強烈な尻尾のムチを顔面に喰らった親まりさは、巣がある剥き出しの断層に叩きつけられた。 その口からは餡子が漏れる。 さらに・・・。 「「ゆぎゃあああああああ!!!」」 「おぎゃああじゃああああん!!!」 「たずけで、まりざああざぁぁぁぁぁぁあぁ!!!」 家族の悲鳴が響き渡る。親まりさは、はっと周囲を見回した。 そこには何匹いるか分からないオオトカゲの群れと、それに弄ばれる家族の姿があった。 姉れいむは先の姉まりさと同じように地面に叩きつけられていた。 もう1匹の姉れいむは、2匹の取り合いに巻き込まれ、左頬と右頬にそれぞれ噛み付かれて引き裂かれようとしていた。 残りの姉まりさは、オオトカゲの大きく鋭い鉤爪を突き刺されて踏み付けられていた。 そして最愛のパートナーである親れいむは、頭のおさげを咥えられて樹木に叩きつけられていた。 「たずげでええぇぇぇぇぇ!!!ま゛りざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「「「おぎゃあぁぁぁぁぁぁざあああああぁぁぁん!!!!!」」」 親まりさは誰から助けて良いのかわからない。 「み゛んな゛まりさが助けるよ!!ゆっぐり順番を待っでね!!!!」 しかし大自然の食欲は"待つ"という事を知らない。 ついに初めに捕まった姉まりさの左頬がずるりと崩れ落ち、姉まりさだった物はオオトカゲの胃袋へと収まった。 他の姉ゆっくりたちも、叩きつけられ、引き裂かれ、全身をズタズタにされて飲み込まれていった。 「ばりざのがぞくがああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「まりざああああぁぁぁぁぁぁ・・・」 愛するパートナーが自身を呼ぶ声に振り向く親まりさ。 その視線の先で「ズバチンッ!!」と大きな音を立て、親れいむは樹木に叩きつけられ、大量の餡子を撒き散らして弾けた。 「れぇぇぇいぶうぅぅぅぅぅぅう゛う゛あ゛ぁ゛ぁぁぁああああああぁぁぁ!!!!!!!!!」 呆然と、喰われてゆく家族を見回す親まりさ。 崩れ落ちた姉まりさの左頬に2匹の子トカゲが群がるのが見えた。 その時である・・・。 姉まりさの餡子を貪るのに夢中な子トカゲに、オオトカゲがかぶりついた。 「ゆ゛????!!!!!」 子トカゲに獲物を横取りされたと感じたのか、 オオトカゲはそのまま子トカゲを飲み込んでしまった。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎ????????????!!!」 親まりさは混乱した。 これまで愛情を込めて子供達を育ててきたのは何の為だったのか。 子供達の喜ぶ顔が見たくて、空腹を我慢しながらも森中を駆け回り、食物を集めてきたのは何の為だったのか 怯える子供達を必至に守ってきたのは何の為だったのか。 誰よりも先に脅威に立ち向かったのは何の為だったのか。 あっさりと同類の子トカゲを喰ってしまったオオトカゲを見て、親まりさは訳がわからなくなってしまった。 「ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!  ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!ゆっぐりしでいっでね!!・・・」 親まりさは白目をむいて泡を吹きながら、跳ね回り、わめき散らした。 そして親れいむと子ゆっくり達を食べ終えたオオトカゲ全てが、親まりさに群がった。 はじき飛ばされ、かじられ、引き裂かれ、叩きつけられ、親まりさはオオトカゲに貪られた。 親まりさは「ゆぐ・・・、ゆぎぎ・・・」と呻き声を漏らしながら、絶命した。 それから程なくして、森のあちこちから様々な鳥獣の鳴き声とゆっくり達の悲鳴が上がり始めた。 ゆっくり達がこの森に馴染むには、まだしばしの時間を必要としていた・・・。 あとがき 卵の描写に関してスレでの多くのご指摘ありがとうございました。 多くは語りません。 色々調べたつもりだったのですが、にわか知識で動物を描写するのは無謀でした。www エンディングも後味悪いし個人的に大失敗ですた。\(^o^)/ おでんのが書いてて楽しかった。 今まで書いたもの ・「おでんとからし ~おでん~」 ・「おでんとからし ~からし~」 ・「トカゲのたまご ~たまご~」 ・「トカゲのたまご ~とかげ~」 [[このSSに感想を付ける>感想フォーム]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。