「うっう~♪」
れみりゃを写真屋に連れて来た。
始めてみる写真屋さんに興味心身のれみりゃ。
「こらこら、かってに触るなよ!」
「うー!! いいの!! れみりゃはこーまかんのしゅじんだがら!!!!」
なんだそりゃ?
「ダメダメ! ほらこっちにおいで!!」
「うーーー!! しゃくやにいいつげでやるどぉ~♪」
暴れるれみりゃを写真屋の奥へ連れて行く。
そこには、数々のゆっくりの写真が所狭しと並べられていた。
「う~~♪ がぁお~~た~べちゃうぞ~♪」
一枚の大きなゆっくり魔理沙の写真に向かって威勢を張るれみりゃ。
しかし、写真なので逃げも隠れもしない。
「う~? がぁお~!!!」
とうとう写真に暗い食らい付きそうになったので慌てて止める。
「こら! これは写真っていうんだよ!!」
「う~? じゃじん~?」
「あぁ、景色を写すことが出来るんだ。この写真を見てみろ。咲夜さんがレミリアさんと一緒に写ってるだろ?」
「うーーー!!! しゃぐやーーー!! れみりゃね、ぷっでぃ~んたべたいどぉ~♪」
咲夜、の写真に向かって必死にプリンプリン連呼するれみりゃ。
大体、そのポーズはなんだよ?
「れみ☆りゃ☆う~☆ にぱー♪」
……。
どうやら、コイツのお気に入りのポーズらしい。
「さっきも言ったろ? これは写真って言って景色を写すんだよ? ここには咲夜もレミリアも居ないにの! 居るのは劣化の中でも最劣化のお前なの!!」
「うーー!!! ざぐやーー!!! ごぉごーーー!!!」
頭痛くなってきた。
馬鹿な霊夢だってきちんと理解できたのに……。
「いいか? 今日はお前の写真を取りに来たんだよ! 分かる? Do you understand ?」
「う~? れみりゃしゃしんどるどぉ~♪」
本当に理解してんのかコイツは?
まぁいい。
さっさと終わらせて帰ろう。
「ほら、こっちで写真を撮るから着いて来い」
「うっう~♪」
奥のスタジオに到着すると、既に撮影の人々は集まっていた。
挨拶を終えて撮影に入る。
最初は嬉しそうににくったらしく笑っている上半身から。
「はい! そこに立って笑ってね」
カメラマンは何度もゆっくりを撮影しているようで慣れた手つきでれみりゃを撮影していく。
紅魔館のメイド長によく呼ばれるんですよ。
と、苦笑いしていたことを思い出した。
どうやら、れみりゃは得意分野のようだ。
「う~♪ れみ☆りゃ☆う~♪」
一枚目の撮影終了。
今度はプリンを食べている所。
「う~~!!! ぷっでぃ~ん♪」
目の前に大きなプリンが運ばれてきた。
そりゃもう、生クリームでデコレーションされた凄いのが。
それを見て、目を輝かせて喜ぶれみりゃ。
へぇ、腐った玉子とクリームで作ったプリンでも香りは良いもんだな。
「うっう~♪ ぷっでぃ~んおいしいどぉ~♪」
顔ごと突っ込むように、大きなプリンをスプーンで食べ進める。
すくったプリンを、目の前まで持ってきて笑顔でパク。
ドンくさいので時々プリンが落ちる。
それに気付かずスプーンを食べて文句を言うれみりゃ。
ああ、めっちゃ腹立ってきた。
「う~♪ おいしがったどぉ~♪」
どうやら俺の心が臨界を突破する前にコイツの食事が終わったらしい。
センスの悪い服がベトベトに汚れている。
「う~~~♪ れみりゃのかわいいふぐがよごれちゃったどぉ~♪ はやぐふいでぇ~~♪ はやぐ~♪」
次の撮影は、……。
なるほど。
「う~♪ さっざとふがないどざぐやにいいつげるどぉ~♪」
串刺しになった肉まんね。
「ほい来た! 後ろ向け!!」
「う~♪」
後ろを向いたコイツの頭に串を刺していく。
「う? うあああああああああ!!!!! うああーーーーーーーー!!!!!!!」
抵抗するものが無いのであっさり通すことが出来た。
他の人は膝と肘を刺して固定する。
「ああーーーーー!!!! いだいーーー!!! れみりゃのぷりでーーーなからだがーーーー!!!!」
あっという間に肉まんの串刺しの出来上がりだ。
……うーん、帰りに手羽先で一杯やって帰るか?
黒ビールも美味そうだな……。
「うああーーー!!! ざぐやーーー!! こいづらやっづげでーーー!!!!」
カシャ、カシャっとシャッターを切る音が断続的に聞こえてくる。
眉一つ動かさずに冷静にシャッターを切るその姿は、正にプロといった所だろう。
「これ位で良いでしょう。次に行って見ましょう」
粗方取り終わったカメラマンが指示する。
あっという間に串が抜かれて自由のみになるれみりゃ。
「うーーーー!!! ざぁぐやにいいずげでやるぅーー!!!! う!! うーーー!!!!」
散々悪態と着いて突っかかって来るが、全員準備に忙しいので文字通り足蹴にされるれみりゃ。
直ぐ再生するので知ったこっちゃ無いが。
さてと、次の撮影は、釜茹でにされる肉まんね。
あの服を触るのか、やっぱさっき拭いておけばよかった。
「ほら、ここに入れ!」
汚れていない所を探して釜の中へ。
最初は40度位にしてあるので、コイツもさぞ気持ち良いだろう。
「う~~♪ おふろだどぉ~♪ う~♪ じゅ~すもっできでぇ♪ じゅーず♪」
……黙ってろ肉まん。
「うーー? しゃぐやーー!! あづいよーー!!! しゃぎやーーー!!!!」
そんなモンでへばるなよ。
なんたって80度まで上がるんだから。
「うーーー!! でるーーー!!! ざぐやーーー!!! だじでーーーー!!!!!!」
上がるんなら自分で出ろよ。
そうか、羽は縛って有るんだっけ。
「うーーーー!!! でるーーー!!! れみりゃでるどぉーーーー!!!!」
鍋の中で顔を真っ赤にしてるれみりゃはなかなか食欲をそそるな。
周りに食欲をそそる良いにおいも漂ってきたし。
「うぎゃーーー!!! だぜーーーー!!! れみりゃだぜーーー!!!!!」
ああ、お前はれみりゃだぜ?
「うーーーーーーーーー……」
意識が無くなった所で終了。
氷と塩でキンキンに冷えた水の中へ勢いよく投下する。
「!!! ひゅぅーーー!!!! ひゅぅーーー!!!!」
おお!!
まだそんなに元気があったのか?
「まだ撮影の準備で時間が掛かるから、そこで遊んでて良いぞ!!」
頭を踏んで深く深く沈める。
放してやると、はぁはぁ遊び疲れた様子でばちゃばちゃ犬掻き。
そしてまた沈める。
十回ほど繰り返して漸く準備が終わったようだ。
最後の撮影は肉まんの丸焼き。
「んびゃ!! はぁはぁ!!! うーーーー!!!!!!」
大きな網の中へ挟み込む。
そのままスミが燃えている中へ。
「うーー!!! あづいーーー!!! あづいーーー!!!」
あまりの暑さにドンドン肉汁が流れ落ちるれみりゃ。
それが燃え上がって、直に体を焼いていく。
「うっぎゃーーー!!!! じゃくやーーー!!! だずげでーーー!!!!」
そろそろ頃合か?
れみりゃの網を一旦持ち上げる。
「うーー? う~~♪ ばぁ~がぁ♪ ざぐやにいいづげでやどぅ~♪」
焼きむらが出来ないように両面を焼いていく。
「♪ !!! ぎゃーーー!!! あーーーーー!!!!!!」
肉汁の量が凄いのか、秋刀魚を焼いたような勢いで火柱が上がる。
それによって、焼けた肉の香りが漂ってくる。
「……、ぅーーーー!! zじゃぐやーーー!! だずげでーーー!!! ぷっでぃんもっでぎでーーー!!!」
これは牛かな?
「…………」
いやブタか。
「いいねーー!! ちょっと揺らして、もっと脂を落としてくれるかい?」
カメラマンは、生き生きと食材をファインダーに収める。
肉汁を溢れさせて、狐色に焼け上がる肉まん。
匂いは伝えられないが、それを除いても食欲をそそる事は間違いないだろう。
ゆっくり加工場の宣伝部。
今日の仕事は商品用のゆっくりの写真撮影だった。
最終更新:2022年01月31日 01:24