衣玖×ゆっくり系1 衣玖さんとゆっくり

東方キャラが壊れてます。特に衣玖さん好きは要注意。
あとゆっくりが苦しまないのでそれも注意。









永江衣玖は急いでいた。
地震を伝えるためではない。
それは誰でもなく自分のため。
自分の心を満たすために家路を急いでいた。




それは昼下がりのことであった。
「おや、最近よくみるねぇ」と、昼間から酒を飲んでご機嫌な萃香。
「貴方も長いですね。宴会好きな貴方に天界は退屈でしょう」と衣玖。
「んー、そうでもないよ。ところで衣玖はどしたの? 天子なら神社だよ」
「またですか…」

普段は竜の世界と人間界の狭間に住んでいる衣玖だったが、先の神社倒壊事件以降天界にもよく顔を見せていた。
仕事が減って時間が余っているし、何よりもこの天界に住む比那名居天子(ひなない てんし)に会うためだ。
それまでは話す機会も少なかったが、前の事件をきっかけによく話すようになった。
性格のまるで違う二人であったが、不思議と馬が合った。
もっと仲良くなりたいと思っていた衣玖だったが残念なことに天子は博麗の巫女に熱心だ。
まあそれも仕方ないこと。自分から修羅場を作る訳にもいかない。
空気の読める衣玖は自分の心を隠していた。

「ゆっくりしていってね!!」
突然の声に衣玖の回想は遮られた。
「? それはゆっくりですか?」
「そ、ゆっくりだよ」
ゆっくりは知っている。最近幻想郷に出現した生き物で、幻想郷の有名人に似た顔をしていることで有名だった。
しかしなぜ天界にいるのだろうか。
いや、原因は目の前にいる子鬼しかいないだろう。

「暇つぶしだよ。こいつらで遊ぶと面白いんだよねぇ」
「だからといってここに住まわせなくても良いのでは。総領娘様もきっと許しませんよ?」
「あー、だいじょぶだいじょぶ。霊夢型のゆっくりあげたら納得してくれたから」
「ああ――なんてことを」
頭を抱える衣玖。何も嫉妬したわけではない。
総領娘様が許したことで食欲旺盛なゆっくりがこのまま天界で繁殖したらきっと大変なことになる。
美しい花畑も、桃の木も根こそぎ食べられてしまうだろう。
あの我が侭な総領娘様はそんな害まで考えてるのだろうか。困ったものだ。そう、決して嫉妬から否定したわけじゃないんです。

「衣玖も一匹欲しい? たぶん気に入ると思うけど」
「間違いなく要りません。そんな奇妙な生物など」
「きみょうじゃないよ!! ゆっくりはゆっくりだよ!!」
その場にいたゆっくりが何か言っているが無視する。
「そうかなぁ。虐めると反応が面白いんだけどねぇ」
「虐める…ですか。弱い者いじめとは貴方らしくありませんね」
「自分でもそう思うんだけどねぇ。まぁ衣玖もやってみなよ。ほら」
萃香は自分の背中から一匹のゆっくりを出す。
「ですからいりませ…って総領娘様??」
「うん、てんこ型のゆっくり。ここでゆっくりを交配させてみたら一匹だけ生まれたレアものだよ」
確かにそれは天子の顔にそっくりだった。顔はゆっくりのそれだが、桃のついた帽子や髪型は天子のそれであった。
「ゆっくりしていってね!!」
「でも言うことは変わらないのですね」
「まぁ結局ゆっくりだからね。それじゃあこのゆっくりも要らない? なら私が使うけど」
「…待ってください―――」



こうして衣玖は家路を急いでいた。
雷雲を普段とは比べほどにならないほど猛スピードで抜けていく。
「すごい! おそらをとんでるよ!!」
腕に抱えたゆっくりてんこが興奮してしゃべってる。
「でももっとゆっくり飛んでね!!」
さらに注文をつけてきた。
「だまりなさい」
要求を一蹴とするとゆっくりてんこはビクンッと一瞬震えたようだった。結局黙らなかったが。


そうして衣玖は自分の部屋へと着いた。
衣玖の部屋は竜宮の使い達の住む集合住宅の最上階。
竜宮の使い達によるダンスパーティーに優勝した暁に手に入れた素晴らしい部屋だった。

中に入るとゆっくりてんこは我が侭を言い始めた。
「お腹がすいたよ! ごはんよういしてね!!」
それだけではない。
「今日からここがわたしのおうちだね!」
なるほど萃香の言っていたようにかなりの傍若無人ぷりである。
「くすっ」
しかし衣玖は微笑んだ。やはり総領娘様のような我が侭で無ければいけない。
なぜ衣玖が微笑んだのかゆっくりてんこには理解できない。それよりも美味しい料理が欲しかった。
「ゆっ? ゆっくりはやくよういしてね!!」
「はいはい、待っていてくださいね」
「ゆっくりまってるね!!」
衣玖は台所へと向かわず玄関へ向かっていった。
鍵をかける。チェーンもしっかりだ。さらに窓にもカーテンをかけて中が見えないようにする。
これで準備は出来た。これで私がこの家でこれから何をするのか誰にも分からない。

「ゆっくりまってたよ! ごはんは!!」
部屋へ戻るとゆっくりてんこがぴょんぴょんと無防備に近寄ってくる。
顔だけなのに器用なものだ。そう思いながら衣玖は、近寄ってくるゆっくりてんこを、殴りつけた。
ごにゅっと妙な感触が殴った手に伝わる。
次の瞬間にゆっくりてんこは壁にたたきつけられていた。
「ゆ”っ!!?」
「総領娘様と同じ顔を殴ってしまいました。でもこれは挨拶代りですからね?」
衣玖は笑みを浮かべながら床にうつ伏せになっているゆっくりてんこへと近づいていく。
ゆっくりは痛くて泣いているのだろうか。それとも苦しんでいるのだろうか。
衣玖はゆっくりてんこを両手で抱えると、どんな顔をしているのかとゆっくりの顔を自分へと向ける。

しかしゆっくりの顔は衣玖の想像とは違った。
「ゆ、ゆっくりぃ」
泣いてもいないし苦しんでもいない。
ゆっくりてんこの顔は紅潮していて、口元からは涎が垂れていた。さっきのパンチで狂った? それとも――感じてる?
「も、もっと!! もっとゆっくりおしおきしてね!!」
「え、ええ??」
「いじめてね!! ゆっくりいじめてね!!」
ゆっくりてんこは衣玖に殴られて感じていたのだ。しかもさらに攻撃しろと言ってくるのだ。
「と、とんでもないマゾですね。さすがはあの総領娘様にそっくりなゆっくりですね」
衣玖は聞いたことのないゆっくりの反応に少し戸惑ったがすぐにどうでもよくなった。


本当は本物の天子を苛めたいのだが、立場上それはできない。
悶々とした気持ちを日々抱えていた。
しかし今日、総領娘様そっくりのゆっくりてんこを子鬼に譲ってもらえたのだが、
それが姿だけでなく性格も天子と同じように我が侭でマゾだったとは!
衣玖の心はフィーバーした。


こうなると普段は隠しているサドっ気を抑えきれなかった。
「そんなにいじめて欲しいならたっぷりといじめてあげますよ」
そう言うとゆっくりを抱える両手に電気を流した。
「あ”ばばばばばば!!」
大量の電気をその身に受け、白眼を向いて体中に走る激痛を受けるゆっくりてんこ。
苦しそうで痛そうだった。
「ぎぎぎもぢい”い”い”!!!」
しかしそれが気持ちいいらしい。
「そんなに涎を垂らして、だらしない顔ですよ。なんて気持ち悪いんでしょう!」
気持ち悪い、そう言われるとゆっくりてんこは悦しそうな表情を見せる。
「も”、もっどい”っでえ”え”え”!!」
「もっと言ってほしい? なんでそんな事をしないといけないのです?」
衣玖はそう言って床へゆっくりてんこを投げつける。
「ゆ”ゆ”ゆ…ゆ? も、もっとやって!!いじめて!!!」
さっきまで電流を流し続けたというのにすぐにケロッとしてお仕置きをねだってくる。
マゾなゆっくりはタフだった。

「おねがい!! ゆっくりいじめて!! ゆっくりしていって!!」
「だまりなさい。ゆっくりしたいのならそこでぼーっとしていればいいのです」
「ゆゆ~っ!?」
ゆっくりてんこは虐めてくれた相手が突然虐めてくれなくなったのでどうすれあいいのか分からなくなった。
もっと虐めて欲しい。汚い饅頭だと罵ってほしい。自分の心を満たしてほしかった。
そのためにはどうすれば――

(必死におねだりまでして浅ましいですね。総領娘様もそんな感じなのでしょうか?)
そうやっておねだりする総領娘様を想像して、衣玖は嫌な気分になった。
と、その時だ。
ガシャーン!!
突然部屋の壺が割れた。いや、ゆっくりてんこが床に落として割ったらしい。
続けて花瓶も床に落とす。さらに床に落ちた花を汚く食す。

「なにを…」
言いかけたところでゆっくりてんこは言う。
「おねえさん! いたずらしてつぼをわっちゃったし、きちゃなくおはなもたべちゃったよ!!!」
「だからわるいゆっくりにおしおきしてね!!!」
なんということだろう。このゆっくりはお仕置きしてもらうためにワザとこんな事をしたのだった。
なんという我が侭なマゾ。

それはまさに成敗されるために博麗神社を倒壊させた自己中心的な天子そのものだった。

「そういうことですか。ならもっと虐めてさしあげましょう」
衣玖は最大級の笑顔でゆっくりを蹴り飛ばした。
「い”だい”よ”!! ぎもぢい”い”よ”!!」
愉悦の表情で蹴飛ばされるゆっくりてんこ。とても幸せそうだ。
壁にぶつかって床に落ちるゆっくりを衣玖は休む間もなく攻め立てる。
「もっと欲しいんでしょう? だったらもっといい声をあげてくださいね」
上向きに倒れるゆっくりてんこを足で踏みつける。
「ゆ”ぐっ!」
苦しそうで嬉しそうな声をあげる。
天子似の顔を踏みつけることで衣玖の心は更に満たされる。
「ふふっ、踏むだけじゃないですよ」
衣玖は左手を腰に、人差し指を立てた右手を天に向ける。

雷符「エレキテルの龍宮-弱-」

ゆっくりを踏みつけた衣玖周囲に雷のバリアが発生する。バリアといっても衣玖以外はダメージを負うが。
本来は大妖怪相手でもダメージが期待できる程のスペルだが、ゆっくり相手なので威力を落としてる。
「あ”あ”あ”~~!!ゆ”っぐりい”い”よ”お”お”!!」
全身を駆け巡る激痛にすっかりヘブン状態のゆっくりてんこだったが、
スペルを発動している衣玖はヘブン状態どころか完全にサタデーナイトフィーバーだった。
「ああ…これです。これをやってみたかったんです! 総領娘様に、天子様にこれを!!」
衣玖は感極まってさらに電圧を上げる。
「あ”っ~、ゆ”っぐりい”っぢゃうよ”!!」
「何を勝手にイこうとしてるんですかこの不細工饅頭」
ぎゅっとゆっくりを踏む足に力を込める。
「い”っぢゃう!!」
ゆっくりてんこは全身から粘性のある液を噴き出した。
「すっきrんぐうっ!?」
オーガズムに達してすっきりしたゆっくりてんこをつま先でぐりぐりと潰す衣玖。
彼女はまだ満足していない。天子相手にしたかったこと、そのすべてをやろうとしていた。
「あら勝手にイって満足しないでくださいね。夜はまだまだこれからなんですから」
「ゆ”っ…っぐりーー!!」
衣玖の激しい攻めにまたも悦びの声をあげるゆっくりてんこ。
この一人と一匹は本当に相性が良かった。




結局衣玖の霊力が尽きるまでこのハードSMは続いた。
「はぁはぁ…少し、フィーバーしすぎましたね」
あまりの激しい衣玖の攻めにゆっくりてんこは絶頂のアヘ顔で絶命してしまっていた。
しかしその頭から蔓がのび、その先にゆっくりてんこが二匹実っていた。
どういう原理かはわからない。ただ虐めに虐め抜くとてんこは子を宿すようだった。
衣玖としては虐める対象が一匹から二匹に増えただけ。それで充分だった。

(この二匹が目を覚ましたらまた虐めるとしましょうか。一匹は透明な箱にでも入れて放置プレイもいいですね)
天界に住み着いた子鬼に譲ってもらったゆっくりてんこは衣玖の隠れた性癖を満たす最高の玩具になった。
そのゆっくりてんこは死んだが虐めてくれる最高のご主人様に出会えて幸せだった。

目を覚ました二匹のゆっくりてんこに衣玖は笑顔で語りかける。
「おはようございます。貴方達はゆっくりしたい? それとも虐めて欲しいですか?」
「ゆっくりしたい! ゆっくりいじめてね!!」
衣玖は妖しく微笑む。


こうして衣玖もまたゆっくり虐め(てんこ限定)に熱中してしまうのでした。





合意の上ならいじめても仕方ないよね!

俺の中のキャラ設定
衣玖さん    : 隠れサド。天子をいじめたいと常に思っているが立場上出来ないので悶々している。
天子      : 真正マゾ。お仕置きされたいがために神社を潰した。今日もお仕置きされるために神社の賽銭箱をプチ要石で潰した。
ゆっくりてんこ : オリジナルの性格を受け継いているので真正マゾで構ってちゃん。


この設定で続き書くなら一匹だけ虐めてもう一匹を透明な狭い箱に入れて放置プレイで苦しませてやりたい。
構ってもらえないうえに、動けないんで気を引けなくて発狂するゆっくりてんこ。
そして虐めてもらえないまま…みたいな。

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最終更新:2008年09月14日 11:03
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