紅魔館×ゆっくり系21 1-1

※警告 おにーさんは出ません。
※警告 読んでいるとストレスが溜まるかもしれません。
※警告 フランちゃんうふふな内容です。
※警告 屁みりゃ有りなので、屁が苦手な方はご注意ください。








「らんらんらんら~♪らんららんらん藍~♪」
楽しそうに歌っているこの子の名前はフランドール・スカーレット。
紅魔館の地下室に幽閉されて495年。吸血鬼レミリアの妹で強力な力を秘めている。
普段は大人しいが、キレると手がつけられない。また、人間の襲い方も知らないために手加減ができず相手を跡形も残さず吹き飛ばしてしまう。
最近では、紅魔館の中や近くまでなら外出をゆるされているらしく、今日も元気に遊びまわっている。


ある日、フランは中庭を散歩していた。
「咲夜は寄せてあげてに忙しいし、めーりんは昼寝してるし・・・つまんなーい!」
小石を蹴ると遥か彼方へ飛んでいき、青空に吸い込まれていった。
ふと中庭に視線をやると、小さな人影を見つけた。ちょうどフランと同じくらいの小さな女の子の影。
紅魔館に住んでいる小さな女の子といえば、自分以外には一人しかいない・・・。
「お姉さまッ!!」
フランはレミリアが大好きだった。ルックス、強さ、すべてにおいてカリスマを持った姉にあこがれていた。
パタパタと可愛らしい羽で、姉に近づいていく。しかし近くまできて姉の様子がいつもと違うことに気づき、そっと着地する。
「うー♪うっうー♪」
(あれ・・・?何か違う・・・)。フランは驚いた。いつもクールな姉が、わけのわからない奇声を発している。
「れっみっりゃ~は、ごーまがーんのあるじ~だっどー♪」
(・・・・・・っつ!!?なによこいつ!!!)フランは焦った。これは姉ではない!
容姿は大変レミリアに似ているが、それはレミリアではなかった。
短い手足に、下膨れしたブサイクな顔、ババくさい服に、ニタニタとした顔。見ているだけでも腹が立つ。
そのうえ、「うー!うー!」などと意味のわからない鳴き声を発しながら、尻をプリプリと振り回し、創作ダンスを披露している。
この生物は『れみりゃ』『ゆっくりゃ』などと呼ばれる、ゆっくりの希少種である。人里では見ることができないが、紅魔館の周辺にごくわずかだが生息している。
実はこれ、メイド長の咲夜さんが森で拾ってきたもので、何かと可愛がられている。
フランは外の世界を知ってから日が浅い。ゆっくりについての知識も少ないので、初めて見るれみりゃに戸惑った。
「なによコイツ・・・」
あとずさりするフラン。そのとき落ちていた木の枝を踏んでしまい、パキッ!という音を立ててしまった。
「うー?」
れみりゃがフランの存在に気づいた。
「うー!うー!ざくやー!ぷっでぃ~んもってごーい!」
フランのことを咲夜と呼び、プリンを要求する。尻を振りながらニタニタと笑う。なんというウザさ。
せっかく大好きなお姉さまに会えたと思ったのに、ブサイクなゆっくりに絡まれている。
もともと気がふれている性格のフランだ。胸の奥からフツフツと黒い感情が湧き上がる。
今までのフランなら即殺しているだろうが、最近のフランは姉との仲も良く、外で元気に遊んでいるため、これくらいはストレスは我慢できる。
「うー?なんでだまってるんだどぉー?はーやくぷっでぃんをもってぐるんだどぉーー!」
そう叫びながら少しづつフランに近寄ってくる。ヨチヨチとした歩き方で、すごくゆっくりとした動きだ。
フランの目の前まで来て止まり、上目遣いで顔を覗き込む。
(うぅ・・・近いよコイツ・・・)
不快そうに顔をしかめるフラン。
と、そのときだった。いきなりれみりゃが苦しみだした。
「うぅううーー!ぐるしいんだどぉー!ざぐやーーー!だすけでーーーー!」
よほど苦しいのか地面をゴロゴロと、のた打ち回る。何が起きているのか状況が分からないフラン。
しかし、怒っていなければ優しい女の子であるフランは、このブサイクな生物を心配する。
「ちょっとアンタ!大丈夫なの!?」
そういうと苦しんでいるれみりゃを抱きかかえる。
(この子はさっきから咲夜の名前を口にしているわ・・・とにかく咲夜に見せないと・・・。たしか咲夜は部屋で寄せて上げry・・・)
咲夜のいる部屋へ向かって走り出そうとした時にはもう、れみりゃはほとんど動かなくなっていた。。。
ぐったりとして、うぅ・・・うーー。と苦しんでいる。


(この生き物、何かの病気なのかしら・・・)
そんなことを考えつつ、中庭を出て廊下に入る。しかし少し走ったところで、れみりゃは動かなくなった。
「うー・・・うぅぅ・・・ざくやー」
もしかすると動かしたりしてはいけなかったのかと思い、足を止めてれみりゃを床に寝かせようとした。そのときだった。
ぶ!ぶぅうううううう!ブリブリ!ブーーーー!
ものすごい爆音と臭気!フランは意識が遠くなった。そう、れみりゃが屁をこいたのだ。
このれみりゃという品種、『屁みりゃ』という蔑称があるほどに屁がくさいのだ。そしてみるみるうちに、れみりゃの顔に笑顔が戻ってくる。
「うっう~♪でちゃったんだどぉ~☆うー!うっう~~♪すっきりしたんだどぉ~!」
どうやら、腹の中にガスが溜まって苦しんでいたらしい。中庭ならまだしも狭い廊下での突然の放屁。これはもはやバイオテロである。
突然の攻撃を受けたことでの予想外の大ダメージ、あまりの臭気により体がいうことをきかない、今度はフランの動きがゆっくりする。
「おねーざん、どうしたんだどぉー?はやぐれみりゃにぷっでぃんもってぐるどぉ?」
またもプリン。こいつの頭はどうなっているんだ。尻を振って臭気を拡散させつつ、またも醜い創作ダンスを披露する。
フランは今までの優しいフランではなくなっていた。小さく、細く、白い綺麗な手をキュッと握る。その瞬間!
「パーン!┗(^o^)┓三」
れみりゃの短い手が跡形もなく吹き飛ぶ。
「だぁあああああ!いだいんだどぉー!おまぇえええええ!ざくやにいいづけでやるぅー!!」
いくら騒いだところで、広大な紅魔館ではまったく意味をなさない。咲夜は助けにこない。
「お前・・・こっちこい・・・」
達人でも見切れぬほどの速度でフランはれみりゃの背後に回りこむ。
そう、達人でも見切れぬ速度なのだから、ゆっくりであるれみりゃにはもう何がなんだか分かったものではない。
フランはれみりゃの頭を掴む。その際に指が帽子を突き破って頭に刺さる。
「なんだどぉおおー?いだいぃい!いだいんだどぉおおー!ざくやー!おうぢがえるー!」
さすがは再生能力の高いれみりゃ種。普通のゆっくりならば、頭の皮を破られた時点で命は無いだろうに・・・。
断末魔をあげるれみりゃを引きずって、彼女は自分の部屋にもどった。



ここは495年の間暮らし続けた空間。フランのための空間。ここならば誰も邪魔しに来ることはない。
「遊んであげるよ・・・」
そういうと、フランはおもちゃ箱をもってきた。長い長い年月をフランが遊んだ人形や絵本が入っている。
「あなた・・・お名前は?」
「うー!うっうー!れみりゃだどぉー!ごーまがんのあるじだどぉー!」
紅魔館のフランは自分の姉。こんな下等な生物では決してない。そう、頭から汁を流し片腕の吹き飛んだこんな生き物では。。。。
「そう・・・じゃあれみりゃ、ご本を読んでさしあげましょう・・・」
そういって絵本を1冊手に持つと、うーうー騒いでいるれみりゃを本で思い切り殴る。
グシャッ!れみりゃの肩に絵本の角がヒットし、カエルがつぶれたような音を立てる。
「ぎゃぁああああ!れみりゃのぷりちーなぼでぃーがぁああ!なんでぞんなごとするのぉおおおお」
肩が胸まで裂けて中からドロドロしたものがでてくる。だが、その程度で希少種のれみりゃが息絶えることはない。
「うふふ・・・あらごめんなさい。手が滑ってしまったの。」
フランは羽をパタパタさせて実に楽しそうだ。羽ばたくたびに、羽の宝石がキラキラと光ってまるで天使のようだ。
「おねーぢゃん!なんでぞんなこどするのぉー!おぢついでよー。ゆっぐりしようよー!」
「嫌よ!今度はお人形さんで遊びましょう。ほら、この人形なんて可愛いでしょう?お姉さまにいただいたのよ。」
少し大きめの人形の片足を持って嬉しそうなフラン。
そう、すこし大きめの・・・ロー○ンメイデンくらいの大きさの人形を持ってゆっくり近づくフラン。
れみりゃの上半身はひどい有様だが、下半身は無傷。これまたゆっくりと逃げ回る。
低脳なれみりゃは必死で考えた。しかし自分の速度ではフランから逃げることはできない。
もう壁ごしに追い詰められて、あとがない。笑顔で人形を高く掲げるフラン。このまま振り下ろせば、れみりゃの頭はまっぷたつ。
「うふふ・・・さぁ!お人形であーーーーそーーーーぼーーーーー!!!」


そのとき!れみりゃの脳に孔明が舞い降りた!ものすごい速度で状況を分析し、最善の策を考えるれみりゃ脳。今なら孔明の声が聞こえる!
(れみりゃよ・・・しゃがむんだ!)
スッ!っと腰を落とすれみりゃ。れみりゃがいたはずの位置には白い壁。そこに頭から激突して砕け散る人形。
「あっ・・・・そんなぁ・・・」
まさかの打撃ミス。れみりゃごときに避けられた悔しさよりも、姉にもらった人形が壊れてしまったことで半泣きになるフラン・・・。
泣きそうなフランを見て、孔明が降臨したれみりゃ脳はゆっくりでは思いつかないような策を打ち立てる。
(れみりゃよ!ここは『いないいないうー』でフランをなぐさめるんだ!)
「うー!こうめいよー!わがったんだどぉー!」
そういうと、れみりゃは部屋の中心に急いで移動する。
「おねーぢゃん!これをみでげんきになるんだどー。いないいない・・・うーーーーーーー!!!!!」
なんというクソ芸。面白みも何もない。ただ怒りがこみ上げてくる。尻を必死で振り、満面の笑みでクソ芸を披露。
そんなものでフランの怒りが静まるわけがない。次の瞬間にはフランの投げた人形の下半身で、れみりゃの腰から下が吹き飛んだ。
「ぎゃぁああああああ!どぉじでごんなこどするのぉおおおお!こーめいー。おまえのさくせんがいげなかっだんだどぉー」
(ふはははは!クソざまぁ!おめー騙されたんだよヴァーカwwwwゆっくり死ね~)
そういうと孔明は帰っていった。
「ぐぞぉおおおおお!こーめいのわなかぁああああああ!!おうぢがえるぅうー」
「あぁ・・・もううるさいっ!」
人形が壊れて半泣きのフランは、もう遊ぶとかそんな気分ではない。
小さな手をキュッっと握り、れみりゃの頭を一瞬で吹き飛ばした。
ギィイイイイイ・・・・ドォン!
フランの部屋のドアが壊れんばかりの勢いで閉じられ、部屋の中は真っ暗になり、れみりゃの死骸だけが残された。



夕刻・・・・・
「れみりゃ様~!れみりゃおぜうさまーーーー!」
咲夜さんが、あのれみりゃを探している。
「うふふ・・・知らないわ~♪そんなれみりゃ~♪」
それを眺めて無邪気に笑うフランであった。

めでたし・・・めでたし。





by 1日1フラン

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最終更新:2008年09月24日 22:16
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