ゆっくりれみりゃ系いじめ49 冬のれみりゃ1

※ちょっと長めになるかもしれません。
※胴体付きれみりゃいぢめです。あまり積極的ではありません。
※その上、それ以外の饅頭は基本ゆっくりしています。
※ムチャクチャな俺設定であるおそれがあります。
※ご了承いただける場合は、お読みいただきたいと存じます。



『冬のれみりゃ Part1』



「う~♪う~♪きのごがいっぱいはえてるどぉ~♪みぃ~んな でみでゃがだべちゃうんだどぉ~♪」

時は十一月の終わり。幻想郷の過酷な冬が、目前に迫っていた。あらゆる生物が、冬を迎える準備に追われ、
あわただしい空気が張り詰める季節。そんな折、緊迫したムードとはまるで無縁の、
能天気な大声を張り上げて、よたよたと頼りなげに漂う、ひとつの影があった。

「う~♪おがしなにおいだどぉ♪でもきにせずにだべちゃうんだどぉぉ~♪♪」

ふらふらした影は、アカマツの根元にまばらに生えたきのこの香りに誘われてきたらしい。
言うまでもなく、それはマツタケであった。手当たり次第、むさぼるようにして食い散らかす「それ」。
その挙動は、まさしく、刹那に生きる者のそれだった。

幻想郷にも、厳しい冬がやって来る。だから、ゆっくりと呼ばれる饅頭も冬眠こそしないが、
命をつなぐために冬ごもりの支度を念入りに行うことはよく知られていた。
饅頭は愚鈍である。知性も、運動能力も、他のどんな野生動物と比較しても劣っている。
そんなゆっくりでさえ冬に備えるというのに、より本能に忠実に生きんとする生命体があった。
その名を、ゆっくりれみりあ。略して「ゆっくりゃ」とか「れみりゃ」などと呼ばれているのだが、
当の本人の発音によると、「でみでゃ」としか聞こえない。悪趣味な服装をし、
奇怪なポーズで所構わず創作ダンスを踊りまくる。甘いものに目がない反面、野菜は絶対受け付けない。
また、自立心が乏しく、何かあればすぐ、某パーフェクトなメイドの名を叫び、頼ろうとする。
極めつけは、ゆっくりチルノにも劣る、人間の乳幼児と同程度か、あるいはそれ以下の知能。
このお馬鹿ぶりは底知れないわがままさと相まって、「れみりゃ」の性質を決定付けていた。

むろん、その能天気な肉饅頭たちには「冬支度」という高度な計画など、及びもつかない。
そこで、なぜれみりゃたちは絶滅せずにいるのか、という疑問が起こってくるのであるが、
それはおそらく、れみりゃの持つ、驚異的な代謝(再生)能力が鍵となると思われる。
つまり、連中は冬の間、なすすべなく猛吹雪にさらされ、カチンコチンの冷凍肉まんとなる。
だが、冬期が終わりを迎え、温かな春の陽射しにより解凍されることによって、
以前の状態に、何一つ相違なく、復元することが出来るわけなのである。
にわかには信じがたい話であるが、吹きさらしの野原を長期間観測した結果得られたデータ故、
信用に値するものと、私は信じている。ついでに言うと、私はその観測員だった。

「うっう~♪へんなあじだどぉ~♪すじっぽいどぉぉ~♪♪♪ う~う~うあうあ☆ あっちのはやしにもいっでみるどぉ♪」

私が荒野の冬期観測員となって、二度目の冬がやってくる。観測の拠点となるのは、
簡素な山小屋だった。夏期と冬期とで、観測員は交代制で居住することになり、
半年の空白を挟んだとしても、内部が荒れ果ててしまっているといったことはなかった。
内装や家具のレイアウトが、前の住人好みに様変わりしてしまっている点だけは、未だに慣れないのだが。
こうして私が、懐かしの職場へと復帰し、ようやく火のおこった旧式の石炭ストーヴでお茶を淹れ、
一息つこうとしていた時であった。かなり遠くのようではあったが、ゆっくりの悲鳴がこだましてきたのだ。
私はそれを聞き逃さなかった。むろん、救助に駆けつける義務はなかったのだが、
好奇心を抑えきれず、厚いガラスを嵌め殺しにした窓から双眼鏡を用いて、はるかな雑木林の様子を窺うことにした。

「う~!!あま゛ぁ~いのまでぇぇ~!!た~べちゃ~うぞぉ~!!!」
「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っ!!ごっぢに゛ごな゛いでえ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛!!!」

先の悲鳴は、胴体付きゆっくりゃの追跡に遭い、命の危機に瀕したことを悟った、
一匹の子まりさのエマージェンシーコールだった。泣き叫びながら、親の名を呼んでいる。
林に分け入り、落ちた木の実を採取していたのだろう、頬一杯につめたドングリやクリの実を、
吐き散らかしてこっちに向っているようだ。……こっちに来ている。困ったことになりそうだ。
観測員の業務とはまさしく、決められた期間、決められた土地周辺の様相を、文字通り、
観測し続けることにある。自然環境や、その状態を把握することは勿論、大繁殖しているゆっくりたちが、
万が一、里へ侵攻しようとする場合などは、それを察知し、速やかに本部へ打診する必要があった。
いわば物見やぐらか、斥候の役割といったところだった。これに照らしてみれば、
目前で繰り広げられているハンティングなどは、たいした出来事ではないのである。
だが、私は頭を抱えていた。それは、里とゆっくりとの間に結ばれ、代々受け継がれてきた、「協定」の存在が原因だった。
条文にいわく、「ゆっくりは人里に立ち入らず、人間に迷惑をかけないこと」そして「人間はゆっくり保護区にむやみに立ち入らず、
ゆっくりに危害を加えないこと。互いの生命を尊重すること」というものである。協定というよりはむしろ、
単なる人間社会における法令のようなものではあったが、山野の鳥獣とは異なり、
ゆっくり饅頭たちはちっぽけながら知性を持っていたため、このように、文書化され、「協定」の形を取ることになったと伝えられている。
例えば、今回のような場合、上記の法をいかように解釈すべきだろうか。
私のいる山小屋とその周辺は所謂緩衝地帯であり、立場としては中立である。
その行為基準は、先の協定とはまた別の法に拠るものであった。とは言え、目前の事態は、緊急性を孕んだものであり、
現にゆっくり一匹の命が懸かっていた。こんな時、私はいかような行動を取るべきか。「ゆっくりとゆっくり保護区に関する法令集」、
略して「ゆ法全書」にまとめられた、「人里とゆっくり保護区との境界におけるゆっくり観測局についての特則」、
略して「ゆ特則」の「第四条 特別観測員の行動基準」によれば、目前にかような事態が起こった場合、「ゆ法」の基礎的精神にのっとり、
攻撃者が保護対象外の場合であるなど、諸々の条件の下、観測員はこれを排除してよいということになっている。
このレベルのことは、観測局員養成学校の時代に叩き込まれていたため、私は渋々ながらも、ゆっくりまりさに加勢することを決め、
山小屋を後にしたのである。もっとも、躊躇う理由はあくまで寒いからであり、私は虐待おじさんというわけでもないのである。

「う~!あま゛いのまづんだどぉ~~!!」
「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ!まりざはお゛い゛じぐない゛よ!!ゆ゛っぐり゛あぎらめでね!!」

 小屋のそばの、なだらかな坂道を子まりさが駆け降りてきて、そこに、ゆっくりゃが追いすがる。
坂の上に並び立つ、マロニエの木の落葉がクッションとなるが、勢いを殺しきれず、子まりさがスポーーンと、こちらに飛んで来る。
踏み切り台となってしまったようである。私の胸に飛び込んできた子れいむ。

「お、おじざん!!まりざを゛だずげで!!まだじにだぐない゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!」

 顔面を餡子色の涙でぐしょぐしょにしており、泣き腫らした目は水羊羹の色だった。
とりあえず、よしよし、もう大丈夫だなどと慰めて、後続の肉まんに相対する。

「うっう~♪そのあま゛いのはでみでゃのだどぅ♪さっざどわだざないど、いだいめ゛みるんだどぉ~~♪♪♪」

 相変わらずの肉餡脳であり、厚手のコートに身を包み、いかめしいブーツを履いた私の姿を見ても、
ひるむことがない。むしろ、狩りの間の無邪気さはどこへやら、ふんぞり返って上から目線である。
抱えていた子まりさを降ろしてやり、私の背後に隠してやる。

「う~~!!!その゛たいどはなんだどぉお゛!さっさどひぎわださないど、たべちゃうんだどぉぉおぉお~~~!!!」
「ゆ゛ぎゅ゛ぅ゛ぅ゛!!おじざん!!お゛ねがいじまず!!!までぃざをだずげでぐだざい゛!!!」

 子まりさは滂沱の涙をながし、私のコートの裾をぎりぎりと噛み始めた。ゆっくりゃはさらに態度をでかくし、増長し、
ぷす、ぷすっと合間合間に屁をこいている。この珍妙な空気のながれる場にあって、私は「法律って何だろう」と考えざるをえなかった。
我に返ると、ゆっくりゃが間近に迫り、子れいむが腰を抜かして、卒倒してしまっているではないか。すわ一大事。
私はそれなりの力を左足に込め、みぞおちを狙ってゆっくりゃを数メートルほど蹴っ飛ばしてやった。
右足はかつてのゆっくりとの戦争で失ったため、既に義足である。

「ぶっぎぎ!!!でゅべ!!!!!」

 盛大に肉汁を噴出し、ふざけた放物線を描いて吹っ飛んだゆっくりゃ。私が履いていたブーツは、
軍靴と見紛うほど頑丈なものだったので、わずかの力でも、ゆっくりゃにかなりのダメージを与えたようだ。
生地はピンク色だが、薄汚れている衣装はやぶれ、胸部の筋肉が張り裂けていた。
黄ニラや青ネギの混じった肉餡を露出させた大きな裂傷からは、じゃぶじゃぶと豚汁様の液体が、泉のようにあふれ出ていた。

「ぎゅあ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!でみでゃの゛ぜぐじぃ゛~な゛おむ゛ね゛がぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!
 お゛べべがあ゛ぁ゛ぁ゛!!やぶれ゛ぢゃっだどぉ゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!!!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!!!!」
「ぶびっ!ぶぼ!ぶりゃーーーーっ!!!びしびしっ!ぶごご!ばぷぅぅぅっ!!!!!」

 少々やりすぎたようだ。激臭のする屁を猛烈な勢いで連発し、痛みに悶え苦しみ、完全で瀟洒な某メイド長の名を叫んでいる。
やむなく防毒マスクを装着する。いくら代謝が並外れて活発なゆっくりゃとはいえ、ダメージの大きさと、
自らの負った深刻な傷を目の当たりにした精神的なショックのために、この場合は回復に相当の時間を要するものとみられる。
とは言え、あくまでゆっくりゃなので、この程度では致命傷とはならない。気絶したままの子まりさの介抱にかからねばならない。

「うぎぎぎ…………!!!???ぶばっ!!!!!ぐっざい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!!!
 ぐさいよ゛ほぉお゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!!!!!!」

 なんと、ゆっくりゃの放ったニンニクガスの臭気が、子れいむに賦活効果をもたらした。
白目を剥いて餡子色の泡を吹いていたのが、逆に目玉をひん剥き、血走らせ、過呼吸状態になっている。

「ぐざい!!!ぐざい゛よぉお゛おっ!!!いぎがでぎない゛!!!!!!!!!!!!」

 途端に跳ね起き、この場を逃れようとする子まりさ。私は自らの山小屋の方角を指し示した。
脱兎の如く駆け出す子まりさのスピードは、もはやゆっくりのそれではなかった。観測記録更新の仕事が出来たことになる。

「う゛ぶぶ……ぐざぐないんだどぅ……でみでゃのぶり゛ぢーなお゛ならはごぞうろっぷにしみわだるんだどぅ………」

 すっかり生気を失ったゆっくりゃは、マスタードガスかくあるべしという、自らの放屁を弁護しつつ、その場でのびてしまったのだった。






ハチの話を書いた者です。SSは書き慣れないのですが、どうしてもゆっくりをいぢめたくて、
やらかしてしまっております。規制中でスレに書き込めない状態ですので、
感想を頂戴したお礼をこちらでさせていただきます。ありがとうございました。

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最終更新:2022年01月31日 01:58
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