とある夏の日。
うちのぱちゅりーがあまりの暑さに半分溶けてた。
堪えるのはわかるが
「あつがなついのはりふじんよ!!ちきゅうおんだんかだわ!!」
「むきゅー、むきゅー、あっためないでー!!」
などと何度も叫ぶものだから五月蝿くて仕方が無い。
「ぱちゅりー、もう少し静かにできないか?」
「むきゅー……あつくてだまってるとふっとうしそうなのよ……」
「んー、じゃあ冷凍庫入れてみるか」
でろんでろんになってるぱちゅりーをつかんでそのまま冷凍庫に入れてみた。
冷気が漏れないように透明な板で蓋をして、と。
ひんやりとした冷気に包まれ、徐々に原型を取り戻すぱちゅりー。
「むきゅ~♪かしこいぱちゅりーにはさいてきなしょこね!!」
しかし、-4℃の冷気が徐々に体を蝕み……
「む、むっきゅー!!さ、さむくてしにそうなのよー!!はやくだしてー!!」
「それじゃあクイズに正解したら出してあげるよ、いいかい?」
「のぞむところよ!!このぱちゅりーにかかればどんなもんだいもひゃっぱつひゃくちゅうなのよ!!」
「んじゃ第一問。紅魔館からバスが出てはじめに三人乗りました。白玉楼で一人降りて半人だけ乗りました。
八雲さんちで二人降りて、結局合計何人だ?」
「むきゅー、まずさんにんでしょ?それからひとりへって……はんじん!?はんぶんだけのひと?
えーっと……えーっと……さんにんがひとりでふたりで……わかったわ!!のこりははんじんよ!!」
得意げに体をそらしながら答えるぱちゅりー。
それじゃ、笑顔で答えを①、②、⑨~♪
「答えは0人でしたー」
「む、むっきゅー!?どうかんがえてもそれはおかしいのよ!!」
目を白黒させて困惑するぱちゅりー。そりゃそうだ、普通に考えれば0人なんてなるはずもない。
「何故なら何故ならそれは、幻想郷にバス無い~」
「むきゅっ!?……そ、そのはっそうはなかったのよ!!」
納得したようだ。
せっかくなので煽ってみよう。
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!バーカバーカ!!」
「!?」
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!バーカバーカ!!」
「ぱ、ぱちぇはバカじゃないのよ!!てんさいなのよ!!」
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!バーカバーカ!!」
「こんかいはたまたまなのよ!!こうぼうにふでのあやまりってやつよ!!」
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!テレッテレッテレッテレテッテそれじゃ第二問!!」
「むきゅっ!これでおめいばんかいしてみせるわ!!」
ブルブルと震えながら、次こそはを意気込むぱちゅりー。
それじゃ次言ってみようか。
「れいむのおうちにある100万円の壷を誰かが割りました」
「むきゅっ!それはだいじけんなのよ!!」
「そこにえーりんがやってきました。悪戯者のてゐが割ったと白状したそうです」
「むきゅ~?てゐはいっつもいたずらしてくるのよ!!はんにんにまちがいないわ!!」
「さて、てゐが払った賠償金はいくらになったでしょう?」
「むきゅきゅっ!これはかんたんよ!!ひゃくまんえんのつぼをわったのだからひゃくまんえんだわ!!」
自信満々に即答するぱちゅりー。それでは答えの発表です。
「ブッブー!!答えは0円です!!」
「むっきゅーーー!?つぼがわれたのにばいしょうきんをはらわないのはルールいはんよ!!はらうべきだわ!!」
当然、困惑するぱちゅりー。目を白黒させながら食いついてくる。
「何故なら何故ならそれは、そんな壷ある訳ないー」
「!?」
「れいむのおうちにそんな壷あるわけないでしょう?馬鹿なの?死ぬの?」
「む、むきゅうぅ……」
残念、二問目も不正解。
じゃあ、せっかくなので(ry
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!バーカバーカ!!」
「むきゅー!!ぱちゅりーはばかじゃないのよー!!」
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!バーカバーカ!!」
「さっきもせいかいできなかったけど……ばかじゃないのよー!!」
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!バーカバーカ!!」
「やめてー、ばかっていわないでええええ!!!やめてよぉ……」
「バーカバーカ!!バーカバーカ!!テレッテレッテレッテレテッテ、お次は第三問!!」
そんなこんなで無茶振りの問題を繰り返し、間違えさせてはバーカバーカを繰り返す。
次第に凹みつつもなんとか正解しようと意地を張るぱちゅりー。
そんなこんなで時計の三本の針はグルグル回り……
凍る部屋の中ひんやりした温度も時間も気にせずゆっくりしていった結果、
ぱちゅりーはすっかりカチカチに冷凍されてしまった。
僕はそっとハンマーを取り出すと、粉々に砕……くのは流石にあれなので縁側に適当に置いといた。
明日には溶けてるだろう。
次の日からどんなに暑くても文句は言わなくなった。よかったよかった。
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あの歌聴いてたらバーカバーカ!!がしたくなって書いた。
今は反省している。
最終更新:2008年11月08日 10:52