ゆっくりいじめ系1962 特に何の変哲もない某日

「悪い子は加工場に連れていかれちゃうぞ〜〜〜〜〜♪」
「ゆゆーー!! までぃさはいいこですうーーー!!!」

 最近の飼いゆっくりをしつける方法として一番効率がいいものはこれである。

 加工場=怖い・ゆっくりできない

 と言う事が頭にあるゆっくり達において、この方法はかなり効果がある。
 おかげで、今の飼いゆっくりはどれもがかなり礼儀正しく・また知性がある。

 最近では、生まれたてのゆっくり達に加工場を見学させるツアーも好評であり、アニキ!!ツアーズでは終日予約で一杯である。

「やめでえーー!! れいむはわるいこじゃないーーー!!」
「さっさとまでぃさのゆっくりぷれいすにかえじでーー!!!」
「とがいはなありずにえずえむはにあわなぃーーー!!!」

 それぞれ叫び声をあげながら食欲をそそる餡製品に加工されてゆくゆっくり達をみて、生まれたばかりのゆっくり達は強烈なトラウマを植え付けられるというわけだ。

 この飼育方法は、アリサ=マンガトゾイドと言う女性に寄って考案されたらしいが、生憎彼女の記録は残っていない。


「ゆゆゆ!! れいむりかいしたよ!! いいこにするよ!!」

 そして、ここにも一匹のれいむが同様の方法でしつけられていた。
 このゆっくりは、元は野良だったが、生まれて間もない頃家族からはぐれ、お腹が空いていたところを運良く飼い主に拾われてそのまま飼いゆっくりになった。
 少し遅れての加工場見学だったが、それでも餡子の奥までしっかりと記憶してくれたようだ。

 事実、このれいむは実直なほどに飼い主の言葉を守り、そして純粋なゆっくりであった。
 二月もすると、元から飼いゆっくりであったかのような振る舞いを見せていた。
 それは、男が不自由なく世話をしてくれたお陰で、栄養が存分に取れたことも原因の一つであるが。


「おにいさん!! きょうは、れいむおさんぽにいってくるよ!!」
 この日、れいむは珍しく外に出てみる事にし、飼い主に相談してみた。
 昨日、飼い主と一緒に見たテレビで、運動不足は成人病の原因と聞かされたれいむが、たまには運動をと思ったからである。
「そうか。気をつけてな」
「ゆゆ!! いってきま〜〜す♪」
 男は玄関を開けてやり、快くれいむを見送った。


「ゆゆゆ!! ここはゆっくりできようだ、じょ!!!!!」
 家の中に入ってこようとする、野良のまりさ一家を粉砕した後、飼い主は静かにドアを閉めた。


「ゆんゆんゆゆ〜〜♪ ゆんゆにゅゆ〜〜〜♪ な〜いてば〜かりいる〜〜まりさちゃん〜〜♪」
 家を出発した後、れいむは歩道か完備された道をずっと進んでいた。
 人間がすれ違ってゆくが、れいむのリボンとお凸につけられた飼いゆっくりの印の為に何のアクションも起さない。

「むっぎゅーーーー!! ぱっぢぇは、かいゆっぐりなのよーーー!! うっだえでやるはぁーー!!」
 双方に、熟柿で模様をつけた野良ゆっくりがお兄さんに虐められているのを横目に、れいむは歩行者天国へと足を踏み入れた。

「ゆっさいせん〜〜〜ちょ〜をだいね♪ ゆっさいせ〜〜ん♪」
「おかねちょ〜〜だい♪」
「れいむたちかわいいでしょ♪」

 多くの売れない芸人が芸を披露している中で、ゆっくりれいむ一家も自慢の歌を披露していた。

「ゆゆ? おにいさん!! れいむたちのおうたすてきでしょ?」
「おっかねちょ〜〜だい♪」
「ちょ〜だい♪」

 男は、その声を無視して、空っぽのままの空き缶を投げ捨て、れいむ達の場所を占有すると人々の注目を引くように、
大声で声を出した。

「さぁ!! おにいさんのとっくべっつしょ〜〜〜がはっじまっるよ〜〜〜♪」

 この男、露天でゆっくりの中身を羊羹化して売っている露天商である。
 しかし、男の作る羊羹は一品で、何時も加工場の上位商品と同等の値段で買われてゆく。
 何度か加工場に誘われたが、男はこの商売方法に信念があるらしく、ずっと断り続けている。
 今回も、男が宣言しただけで、既に黒山の人だかりだ出来ていた。

「ゆがっぁーーー!! でぃぶのめんごいあがじゃんがーーーー!!!」
「おねえじゃーーん!!!!」
 鮮やかな手つきで、表面だけに傷を負わせ、同時にゆっくりに並々ならない恐怖心を与えてゆく男。
 最前列では、何人もの人間が惜しみない拍手を送っている。



 過密すぎる人ごみは危ないので、れいむはそこを避けて先へ進んでいった。



「とかいはなおうちをつくるのよ!!」
 少し行くと、一匹のありすが古びたダンボールに体を入れてなにやら叫んでいた。

「ゆゆ? ありす? いったいどうしたの?」
 その様子が気になったれいむは、おそるおそる声をかけてみる。

「ゆゆゆ? なかなかとかいてきなれいむね!! ありすは、このわんけ〜〜〜のまんしょんにひっこしてきたところよ!!」

「ゆゆ〜〜〜……(こいつばかだ)」
 真の都会派であるれいむは、思ったことを口に出さずに、うわべだけの同意をしてそのまま立ち去った。


「ゆゆ? まぁ、ありすのつぎにとかいはだったけど、おつきあいもおぼえないと、とかいはとはいえないわ!!」

 気を取り直しておうちに戻ったありすに、一人のお姉さんが近づいてゆく。

「こんにちは。ここはありすのおうちなの?」

「ゆゆ!! そうよ!! とかいてきなわんえるでんきーよ!!」
 パァっと言う擬音が聞こえてきそうなほどに眩しいありすの返事に、お姉さんはうんうんと頷いた後に、ダンボールを閉じて黒の粘着テープで縛っていった。

「ゆぐ? ゆゆ??」

「そこ、ダンボールの集積場だから、明日になったらゴミ回収車が回収してくれるわ♪」

 僅かにあいている手持ち部分から中にいるありすにそれだけを告げ、お姉さんは去っていった。
「まっでーーー!! まっぐらよーー!! ありずのおうちがごみじゃないわーーー!!」

 僅かに光が差し込む中、これからありすは死ぬまで狭いこの中で過ごす事だろう。
 ちなみに、回収は二週間後であるが、運良く事前に餌にありつけていたありすは生き延びる事が出来た。


「ゆゆ〜〜ん♪ たっだいま〜〜♪」
 散歩を終え、れいむが帰ってきた頃には、既に日が傾いていた。

「お帰り!! さんぽは楽しかったかい?」
「ゆゆ!! とってもたのしかったよ!! ゆっくりできたよ!!」

 男に抱きかかえられ、れいむは満面の笑みで散歩中の出来事を話してゆく。
「そうかい。それはよかったな〜〜。……ところでれいむしってるか?」
「ゆゆ?」
「何の苦労もしてないゆっくりから餡製品を作ると、すばらしく美味しい味になるんだよ♪」

 もう直ぐ年末。だれでもちょっとした贅沢はしてみたいものである。

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最終更新:2011年07月27日 23:25
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