ゆっくりいじめ系2022 ゆっくりになった男1

※無茶設定あり
※虐待薄いかも注意



ぽよん・・・ぽよん・・・

人里から遠く離れた森の獣道を俺は必死に跳ねていた。
跳ねる度に腰に備えた愛刀の小太刀がぺちぺちと体を打ち付け痛い。

その動きはまるで不思議饅頭生物ゆっくりのようだ。

俺は人間だ。


      • いや、人間「だった」。

単刀直入に言うと俺はゆっくりになってしまったのだ・・・。






ゆっくりになった男1
「生きるために跳ねろ」





もっと前から話そうか。
人間の里で樵をやっていた俺はあの日、注文のノルマに間に合わなかったため
予定を延ばし、日が暮れるまで木を切っていた。

それがいけなかった。

護身用の小太刀を常に携帯しているのでいざという時は何とかなると思っていたのだが・・・。


流石に妖怪相手では武器なんて無力だった。

迂闊だった。
最近妖怪は人間よりもゆっくりに興味を持っているということで
人間が妖怪に襲われることはほぼゼロとなっていたため、

人間がゆっくりを食うように、妖怪も人間を食うということをすっかり失念していたのだ。
この幻想の地においてそんなことはあってはならないのだが
こうなってしまうともう後の祭りである。

どこぞの魔王のごとく俺のはらわたを食い尽くしたその妖怪は満足したのか
去っていったがどてっぱらに大穴が開いている俺の体はもはや這いずる事しか出来なくなっていた。
というかあの状態でよく動けたなと思う。

しかしやはり大量出血状態である以上、
長くは持たないのは確定的に明らかであって
だんだんと意識が遠のいていった。

まだ二十代なのに・・・
まだ結婚もしてないのに・・・
まだ食べたいものがあったのに・・・
まだ死にたくない・・・

      • そう思いながら。

俺は目が覚めた。
初めはあの世に着いたのかと思ったがどうも違うらしい。
痛みも無いし、無事なようなので立ち上がろうとする。
      • 立てない。
というか足が動かない。
両足を縛られたような感覚だ。
というか嫌に視点が低いような気もする。
気を取り直して周囲を見渡す。
妖怪相手に歯が立たなかった小太刀が転がっている。
刃は鏡のように周囲の風景を映している。

とりあえず体がどうなってるかが見たいので必死に這って小太刀を覗き込んだ。
そこに映るのは俗に言うゆっくりまりさというゆっくりの姿。

え?

もう一度覗く。
やっぱり映るのはまりさ。

夢か?

そう思ったとき脳が直接響くように声が聞こえた。

「大丈夫ですかー?」

どこかのんきそうな女性の声だった。
一体誰だ?

「私はちょっとした医者です。森の中で死に掛けたあなたを見つけてですねー
 まだ生きたいとか言ってたから助けたんですよー」

助けた?
じゃあなぜ俺はいまゆっくりなんだ?

「あんたの体もうズタボロで使い物にならなかったから
 勝手ながらそこら辺にいるゆっくりに脳の情報を移植させていただいたんですよー」

よりによってゆっくりとは・・・。
ゆっくりでもきめえ丸とかなら空とか飛べて便利だったのに・・・。

ところであんたはいったいどこにいるんだ?

「私はあなたの居場所からかなり離れたところであなたのもとの体を修復してあげているんですよー。
 そうですねぇ・・・アンタがその体で一年間生き残れたら体を元に戻してあげなくも無いですねー」

は?
一年だとふざけるな!
こんな森の中で一年間もこのゆっくりの体で生き残れるわけ無いだろ!
冗談はやめて早く助けてくれ!

「冗談じゃないですよー。
 それにその体はただのゆっくりじゃないですしー。」

ただのゆっくりじゃない?
どういうことだ?

「いきなり新しい体で生き残れというのは無理があるから
 いろいろと手を加えさせてもらったんですよー。」

何だって?

「まずその体は再生能力を高くしてあるから
 捕食種に襲われた程度では死なないし
 水に浸かっても平気ですよー。」

自殺防止の気もしなくもないがいいな。
もし生身(?)のゆっくりだったらちょっとしたことで死にかねない。

「それから腕が無いと不便だろうから
 あるゆっくり科学者が作ったといわれる「あんこあーむ」を
 つけてあげましたよー。
 原理は気にしないでねー」

あんこあーむ?
腕を顔の前に伸ばしてみる。
餡子色の触手のようなものが見える。
これがあんこあーむか・・・キメェ。

「あんこあーむは他のゆっくりが見ても
 気味悪がらないみたいだからあんしんしてくださいねー
 でも物はつかめても直接殴るだけの強度はないことも教えておきますー。
 じゃ、健闘を祈りますー」

おいちょっとまて!!

プッ
っという音とともに声は聞こえなくなった。
どうやらこの体、通信機みたいなのも内蔵されているらしい。
立った今切れたみたいだが。

一年か・・・。
いろいろ考えても仕方がない。
どうにかなるだろう。



            • ということで俺はこうして跳ね進んでいるのだが
遅い。
亀やバッタといい勝負だ。
情けなくて涙が出てきた。

「ゆっくりしていってね!」

急に叫び声が聞こえた。
前を見るとれいむがいる。
「ゆっくりしていってね」
軽く返す。
元人間であるが今はゆっくりの身だ。
同属からはぶられることは避けたい。

「ゆゆーん!まりさはゆっくりしてるね!まりさはひとりなの?」
あんな軽い返事でも満足してくれたようだ。
そういや俺の姿まりさだったっけ・・・。
ああ、一人だけど?
「ゆっ!それじゃあれいむたちのむれにこない?れいむたちとゆっくりしようよ!」
むれ?ゆっくりの群れがあるのか。
とりあえずホームレス状態はいろいろと危険なので
群れに入って巣でも作りゆっくりとすごすのも悪くないな。
群れに連れて行って欲しいな。
「ゆー!じゃあれいむにゆっくりついてきてね!」
ぽよんぽよんと駆け出すれいむ。俺も後を追う。

しばらく跳ねること十数分くらいだろうか。
時計が無いのでよくわからない。
      • まあ仕事柄時計無しでもある程度の時間が把握できるからいいが・・・。
群れらしき広場に着いたようだ。
木の下の空洞などを巣にしている。

「ゆっくりあたらしいなかまがきたよ!」
れいむが群れに向かって叫ぶ。
ゆっくりゆっくりと言いながらゆっくり達が集まってきた。
数はざっと見て10〜15匹程度。
かなり小さな群れのようだ。おそらくできたばかりなのだろう。

「むっきゅん!おさのぱちゅりーよ!よろしくね!」
一回り大きいぱちゅりーが自己紹介をする。
かなり長生きのようで、パチュリー種にしては大きく健康的だ。
「まずはすをみつけないといけないわね!
 だれかのすにすまわせてもらうのがいいとおもうわ!
 な、なんならああありすといっしょにすんでもいいのよ!」
顔を赤らめながらありすが俺に問いかけてくる。
結構だ。俺は一人でのんびりするのが好きなんでね。(ありすがレイパー化しても困るしな)
巣だってこの小太刀がスコップになるだろうからすぐに作れるさ。
ああ、食べ物も自分で見つけるからいいよ。
「おとななんだねーわかるよ〜」
ちぇんが感心している。
「みんなああいうじぶんのことはじぶんでできるゆっくりしたおとなになってね!」
「「「「「「ゆっきゅりりかいちたよ!」」」」」」
子連れのまりさが俺を摸倣するように子供に言い聞かせている。
なんだか照れくさいや。

「ゆっくりまりさのかんげいかいをひらくよ!」
れいむが叫び、それに答えるようにゆー!という声がこだまする。

『かんげいかい』の準備は数分で終わった。
      • というかレジャーシートのつもりなのか大きい葉を地面に敷き、
その上に木の実などを広げただけなのだが。

「まりさのかにゅうをいわって、ゆっくりかんぱい!」
「「「「「「「「「「ゆっくりかんぱい!」」」」」」」」
ゆっくりの世界にも乾杯の概念があったのか。
小さな宴が始まった。
お立ち台のような平たい岩の上で、ゆっくり達がかわるがわる芸のようなことをしていた。
れいむはゆーゆーと調子の外れた(ゆっくりにとっては上手いらしい)歌を歌い、
まりさ一家はかがみゆっくりといって鏡餅のように縦に積み重なり、
ありすはとかいはのダンスといって適当にくるくるまわったり、
ちぇんは二本の尾を器用に使い、木の実をお手玉していた。(正直これに一番驚いた)

そうして宴が終わり、皆で狩りに出かける。
俺はよくカブトムシなんかが吸ってる木の蜜を小太刀を使い集めたところ、
かなり群れに褒められた。
よく考えてみるとは物が無いと滅多に取れないしな。
自然では貴重な甘味だ。

狩りが終わると俺はすぐさま家作りに取り掛かり、
木下に穴を掘り日が暮れる頃にはゆっくりにしては立派な住居が完成した。

もうあたりはすっかり暗闇だし新築住居にごろんと横になる。

今まで畑を荒らす害獣とか野山を駆け巡る野生動物とかでしかゆっくりを見ていなかったが
なかなか奥が深く話のわかる連中じゃないか。
願わくばこのまま平和に一年間過ぎて元の姿に戻りたいところだが
今は春だが季節が巡って冬になったら越冬をせねばならない。

ゆっくりの越冬率はかなり低いと聞くし、いささか不安が募る。



      • 中々床が土だと寝付けないもんだな。
そういえば俺はゆっくりみたいな幼い口調ではなく普通に喋ってるが違和感は無いようだ。
俺としても口調をゆっくりと同じにすると自身を見失いそうで怖いのだが・・・。

まあいいや、寝よう。




次の日から俺は群れの連中との生活を始めた。
元人間である俺の知識は野生生活では使えないものも多かったが、
ゆっくりの視点では気づかない多くのことに役立ったようだ。

共に狩をし、会話をしたり時にはゆっくりしたりと、
この一ヶ月間は非常にゆっくりとした生活が送れていた。

      • あの日が来るまでは。




日差しに若干熱さを感じるようになった夜、俺はいつものように狩りでの成果を皆と分け合った後
ゆっくりが作るよりも巧妙なカモフラージュで入り口を隠し、眠りに着いた。




        • ぅー

      • ぅー・・・ぅー・・・


俺は外から変な音がしたので目を覚ました。
時間的には深夜である。
初めは強風でも吹き荒れてるのかとおもったが・・・

      • てね・・・だよ・・・

    • あ”あ”あ”あ”・・・・ぅー・・・ぅー・・・

      • もっと・・・・・くり・・・・・・・た・・・


悲鳴のようなものも混じって聞こえる。
俺は胸騒ぎがして小太刀を抱え外に飛び出した。


おかしい・・・・
今日は晴れてたから月明かりでぼんやり明るいはずなのだが
まるで月明かりなど感じられない。

俺は駆け出した。




すでに群れは地獄となっていた。



空を覆いつくす胴付きれみりゃの群れ。



地上で群れのゆっくりをいたぶるれみりゃの団体。

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”ばじぇのあんごずわないでえええええええええ!!!!」
牙を刺され餡子をすわれている長のぱちゅりー。

「ゆびゃ!!」
「ばりざのあがじゃんがあああああああ!!!」
「おねえええじゃあああああああん!!!」
「やべでええええええええええええええ!!!」

れみりゃに子まりさが食われる様を目の前で見せ付けられるまりさの一家。

「あまあまだど〜」
「みんなでたべるど〜」
「ぐっちゃぐっちゃ」
「がががががががが」
十数匹に一気にたかられてもはや原形を保っていないちぇん。


「あまあまみつけたど〜!これはでびりゃのだど〜☆」
「いやおぜうさまのれみりゃのだど〜」
「うーうーみんなでわけるど〜!」
後から声がしたので振り向くと三匹のれみりゃが俺に向かってきていた。
「あまあまはたべられるんだど〜」
れみりゃが噛み付いてくる、が れみりゃの牙は俺の体にわずかに刺さるだけで留まった。
確かに丈夫な身体だ。
「う〜〜〜〜〜?ぐびょら”っ!」
ハテナマークを浮かべていたそいつに兜割をお見舞いする。

頭から真っ二つになりスライスチーズの写真の如く左右に裂けるれみりゃA
「あ”あ”あ”あ”あ”でびりゃのいもうどがあああああああ!!!」
「でびりゃをごろずな”ま”い”ぎなあまあまはじねええええええええええええええ!!!」

れみりゃBとCがAを殺された怒りをあらわにして挟み撃ちの形で左右から襲い掛かってくる。
「「ぎゃぶっ!!!」」
横に避けたら案の定正面衝突して両方気絶した。

起き上がらないようにれみりゃたちの首をはねると俺は群れの仲間を救出しに行った。

ぱちゅりーを掴んでいたれみりゃの腕を切り飛ばす。
「でびりゃのぷりちーなおててがああああああああ!!!ぶびゅっ!!!」
わめき散らしているうちに背中に小太刀を突き刺しそのまま上に返す。
スライスれみりゃとなり巻き割のまきのように倒れる。

おい!大丈夫かぱちゅりー!


既にぱちゅりーは事切れていた。

ゆっくりとしての生活のノウハウを教えてくれたぱちゅりーが死んで悲しいが、
いつまでも悲しみに暮れている暇は無い。
俺は次の目標に向かって駆け出した。

「もっど・・・ゆっぐり・・・じだがゆべえええ!!!」

ちょうど俺が着いたときは辞世の句を最後まで言い終えることが出来ずに
子供を全部殺された一家の親まりさがれみりゃに高等部に穴を開けられ死んでいたところだった。
穴を開けた本人はつぼに入っている餡子を食べるかのように親まりさの中身を手で掬って貪っていた。

頭部のちょうど真ん中を斜めに切り落とす。
断末魔も上げないままれみりゃは居合い切りされた竹のように倒れた。

なぎ払い蹴散らし切り倒す。

群がるれみりゃをあらかた蹴散らすと、適わないと判断したのか
れみりゃは空に逃げていった。

ようやく刺した月明かりに照らされて、群れのゆっくりの死骸が見えた


ちぇんは底部以外跡形もなくなっていた。

ありすは性器のあたりをめちゃくちゃに引きちぎられて死んでいた。

そのほかのゆっくりも、ばらばらにされていたり木の枝で串刺しにされていたりと散々な有様だった。


      • 俺はゆっくりの一人も助けられないのか・・・・。


初めこそは生きていくために群れに入ったが、
時間が流れるにつれて、群れの皆は共に生きる仲間となっていった。
こいつらとなら一年間生きていけると思っていた。

「・・・ま・・・・・りさ・・・・・」

かすかに声が聞こえた。
俺を村に案内してくれたあのれいむの声だ。

おい!しっかりしろ!

れいむは方目を失い、穴の開いた頬から餡子がゆっくりと漏れていた。
「ま・・・・りさ・・・・ゆっくり・・・・しすぎだよ・・・・・」
すまないれいむ。俺は一人も助けることは出来なかった。
「しょうが・・・ないよ・・・まりさは・・・ひとりでたたかっていたんだもん・・・・
 でも・・・むれのためにたたかってくれた・・・・・まりさはひーろーだよ・・・」
もう喋るな!まだ助かる!
「れいむは・・・もう・・だめだよ・・・・・
 まりさ・・・・まりさは・・・・ゆっくりを・・・ゆっくりさせられるちからがあるよ・・・・・
 そのちからで・・・・たくさんのゆっくりできない・・・・・ゆっくりを・・・・
 ゆっくり・・・・させてあげて・・・・・・
 このむれのように・・・・・ならないように・・・・まもってあげ・・・・て・・・・・」

それかられいむは「ゆげぇー」と一塊餡子を吐くと、それっきり動かなくなった。



朝、群れのゆっくりの亡骸を土に埋め弔った俺は、
わずかな食料と小太刀を手に群れだった場所から東にゆっくりと跳ね始めた。


一年間、自分のためにじっとしているわけにはいかない。

いろんな世界を見て回ろう。
そしてゆっくりすることができない善良なゆっくりを救おう。

生きる目的を見つけた俺は、身体全体を使って大きく跳躍した。


To Be Continued...



あとがき

どうもアサシンの人です。
ながいあいだ暖めてたねたを書こうとしたら長編になりそうな予感・・・
人間がゆっくりにになったらどうなるかを書こうとした結果がこれだよ!
ちなみに主人公のお兄さん=まりさは身体は丈夫ではあるが、
高いところから落ちれば死ぬし、餓死もするし溺死もする。無敵ではありません。
次があったら続きを書きたいです。



今まで書いた作品

「ゆっくり兵」

「アサシンゆっくり〜お兄さん遊び編〜」

「ゆっくり焼き串」
「ゆっくり護身術」



byアサシンの人

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最終更新:2022年01月31日 03:40
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