ゆっくりいじめ系2274 邪悪の使い

※生々しい表現かも、苦手な人は注意してください






この世界が無だったころ、神は初めに光を作った。次に大地と空と海を作った。
そして続々と生物を作り、最後に人類を作った。2人作り、男女であったと言われる。
神は6日間不眠不休だったのである。神は7日目は休むことにした、そして疲れが出てまどろみ、
寝ぼけたと言われる。

「人間作り忘れてた」

神はあわてて人間の製作に取り掛かったが、頭を作ってからもう人間は完成していたことを思い出した。
しかし作ったのにもったいないと考えた神は頭だけの生物を作ることにした。
もっとゆっくりすべきだったと自戒をこめて、それは『ゆっくり』と名づけられた。
その願いが通じてか、その2匹、れいむとまりさは「ゆっくりしていってね」が決まり文句となった。
頭だけでは不便だろうと近いものなら動かせる能力と浮かんで移動する能力を与えた。

全ての生物は楽園で苦しみも悪も知らず、そして幸せも知らずに暮らしていた。
何も変化がない生活に飽きてきた人間。ゆっくりは更なるゆっくりをさがし始めた。
そしてゆっくりは食べたことがない木の実に思い至る。しかしゆっくりでは届かない高さにあった。
そこで人間に取ってくるように頼んだ。
人間の男は2つの実を採ってきて1つをゆっくりに、もう1つを女に与えた。男はその食べ残しを食べた。
しかしこの木の実は神が食べることを禁じたものだった。神は怒った。

頼まれたとはいえ、禁止されていることは知っているはずだった人間には楽園からの追放を言い渡した。
そして元凶となったゆっくりは物を動かす能力と浮かぶ能力を奪われ、さらにこの世でもっとも脆弱な体と
生物ではない体内、どんなにゆっくりしようとしてもゆっくりできず、ゆっくりすることを求めてやまない欲望を
与えられた上で、神の加護の下からはずされた。

かくして人はゆっくりを敵対視するようなった。
この宗教ではゆっくりとは悪の使いである、また堕落の象徴であるとか堕落した人間の末路であり、
その生き様は七つの大罪を表すとして、迫害の対象となった。



森の合間の道を2台の馬車が進んでいる。前の馬車は煌びやかな装飾がなされ、貴人が乗っていることが
誰にでもわかる。後ろの馬車は馬車というよりも馬が檻を運んでいる移動式の牢屋にしか見えない。
その檻の中には30匹はゆっくりが入れられている。基本であるれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりーに
はじまり、みょん、ちぇん、めーりんと捕食種以外のゆっくりが乗っている。
なにもしなくてもうるさいゆっくりだが、このゆっくりたちは泣き叫ぶことなく、しかし絶望した顔で
揺られている。その目元には散々泣きはらしたのであろう、涙のあとが残っている。

その檻の中、つがいのまりさとありすが頬を寄せている。だがありすの様子がおかしい。
痙攣し何かうわ言をぶつぶつとつぶやいている。

「ありすしっかりしてね」
「ぼ……だ……」
「おにいさん、ありすがたいへんだよ、たすけてね」

まりさは馬車の手綱を握っている御者の男に訴えるが、その男はまるで何も聞こえなかったように
前を向いている。その後もまりさは助けを求めたり、時には挑発もするが何の反応もなかった。
まりさは男に期待するのをあきらめて、ありすに寄り添っていることにした。

「ありすぅ…」
「ば…ばりさ…」
「あ、ありす!だいじょうぶ?!ゆっくりしてね!」
「あ……すっ……」
「きこえないよ、なんていったの?」
「ありずどずっぎりじまじょうねええええええ!!」
「ゆぎゃああああやめてありすううううう!!

突然発情したありすはまりさの覆いかぶさるようにすりすりを始めた。

「やめでええええすっぎりしだらあがちゃんでぎちゃうううううう!!」
「まりざはつんでれねええええええ!!」

ありすは聞く耳持たずに行為を続ける。その様子を周りのゆっくりはできるだけ離れて
怯えて眺めているだけで誰もまりさを助けようとしない。
まりさは状況に絶望し、このまま自分は犯され続けて茎がたくさん生えて死んでしまうのだろうと
目をつぶろうとしたとき、ズブッと体の中からした音を聞いた。と同時にありすがすりすりするのをやめた。
ありすの方を見ると苦痛に顔をゆがめてぶるぶると震えていた。大丈夫?と聞こうとしたとき、
自分の体が宙に浮く感覚がした。

「おそらをとんでるみだいいいいいい!!」

そして今まで味わったことがないほどの痛みが走った。
その後上下に揺られ、声にならない叫び声が口から出る。
まりさとありすが床にたたきつけられたときには大きな穴が開いた物言わぬ汚らしい何かになっていた。
御者はゆっくりを突き刺した槍を檻から引き抜くと元あった場所において馬に注意を向けた。

ゆっくりは振動で発情する、これは地震などでも発情する可能性があるということ。
まして馬車は揺れる乗り物なのだから発情率は高かった。
なので先ほどのように大きな穴が開けられたゆっくりがちらほらと見受けられる。
中には巻き添えを食ったのか、頬を抉り取られたゆっくりもいる。


だがそんなことはいつものこと、馬車は緩やかに進んでいく。
しばらく進むと前の馬車がいきなり止まった。馬車の前にゆっくりが道を塞いでいた。
御者は20匹ばかりいるゆっくりに向かって怒鳴りつける。

「貴様ら!この馬車に乗っているお方がどなたか知っての無礼か!」
「そんなことかんけいないよ!れいむたちはみんなをかえしてもらうためにここにいるんだよ!」

そういうとゆっくりたちは石ころを咥えて馬車に向けて投げつける。
そのひとつが馬にあたり、馬が驚き馬車が激しく揺れてしまった。
御者がどうにか馬をなだめたところで馬車の中から落ち着き払った声がした。

「何事ですか?」
「はい、ゆっくりが道を塞いでおりまして…」
「扉を開けなさい」

御者が扉を開けると質素な僧服を着ていて、顔にはしわが深く刻まれていて
微笑をたたえ、背はまっすぐに伸びている老いた神父が馬車から降りてきた。
その後ろから顔をすっぽりと覆い隠すマスクと肌を全て隠す黒い服を着た男たちが出てきた。
その手には鎌とも槍とも言えない鉤状になった刃のついた棒を持っていた。

「全て捕らえなさい。逃がしても殺してしまうのも駄目ですよ」

神父がそう合図すると男たちはすばやく、ゆっくりを取り押さえる。勇敢に立ち向かうものも
逃げ出すものも全てのゆっくりの足、あんよにその鉤状の刃を使って傷をつける。
こうするとゆっくりは移動することができなくなり、簡単に捕らえることができる。
そして男たちは捕らえたゆっくりを神父の前に横一列に並べる。
ゆっくりたちが痛いと喚く中、神父はその中のまりさに声をかける。

「どおしてこんなことするののおおおおおお?!」
「それは貴方たちが道を塞いだからです。この道はこの国の王のもの、そして王は神に認められ、
 授かった王冠を身に着けています。その道を不法に占拠した貴方たちは、神に弓引くことと
 同じことをしたのです。だから罰としてその足を使えぬように切ったのです」
「これじゃあごはんとれなくなっちゃうでしょおおおおおお!!」
「さて、どうして道を塞いだか教えてもらいましょうか」
「だからみんなをかえしてもらうためだっていったでしょおおおおおお!!」

神父は檻の馬車に乗ったゆっくりたちの方へと首を向けた。
そのゆっくりたちはこれで助かるんだと希望で涙を流したのも束の間、すぐに無力化された仲間たちを見て、
その顔を絶望のそれへと変えていた。

「あのものたちは村の畑の作物を食い荒らしたとして教会によって捕らえられたのですよ」
「まりさたちはやさいさんをたべたりしてないよ!」
「貴方たちは嘘が得意ですからね、簡単には信じられませんよ」
「おにいさんたちがうそつきかもしれないでしょ!」
「ああそれはありえません。村人たちはとても信心深く、生活が苦しくても教会へ寄付を行うような
 心豊かな人たちです。疑う余地などありません」
「それでもまりさたちはやってないいいいいいい!!」
「貴方たちはそうやって言い逃れしようとし、時には責任転嫁しようとすらしますね。自分の罪を認めず
 己を省みないことに神は大変悲しんでおられることでしょう」

神父が憂いの表情を浮かべていたとき、まりさの横のぱちゅりーが口を開いた。

「ぱちゅりーはしってるわよ!かみさまなんていないのよ」
「…今何といいました?」
「もういちどいってあげるわ、かみさまはどこにもいないのよ!いないのにおこったりかなしんだり
 するわけないわ」
「今すぐにその口を閉じなさい!」
「いないものにいのったりしてるにんげんはほんとうにばかね!むきゃきゃ」
「黙れといっているのがわからんかぁ!」

神父は目を吊り上げ、懐から分厚い本を取り出し、ぱちゅりーに背表紙部分を振り下ろした。

「むぎゅべ!」
「神を侮辱することは何よりも許しがたいことです!言うに事欠いて神はいないなどと、恥を知りなさい!
 悔い改めなさい!悪魔め!」

ナイトキャップごとへこんでいるぱちゅりーに神父は分厚い本で叩きつづける。
ぱちゅりーがクリームを吐き出しても、それが本を汚しても神父はやめなかった。

「やべでっいだっばぢゅっぎゅびっぼっどっじだがっ……」

ぱちゅりーが息絶えてもやめなかった。やめたころには完全に平らになったぱちゅりーがあった。

「ふー、神よ怒りに我を忘れた私をお許しください」
「ばぢゅりいいいいいいいいい!!」

跪き懺悔した神父はまりさたちに問う。

「貴方たちは神を信じていますか?」
「じんじるがらだずげでね!」
「がみざまはいるんだねーわがるよー」
「ぢーんぼっ!」
「では野菜を取ったことを認め神に許しを請いなさい」
「とってないってさっきからいってるでしょおおおおお!!」
「罪を認めぬものを神は許しはしませんよ、罰を与えたいところですがあの通り檻に入れるのは不可能。
 よってこの場で私の権限で簡易裁判を執り行います」

「判決、死刑。ゆっくりは車輪轢きの刑に処します」

「いやだあああああああ!!」
「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおお!!」
「ごのひどでなじいいいいいい!!」

ゆっくりが非難の声をあげる中、覆面男2人が馬車の後ろに取り付けられていた車輪をはずして持ってくる。
その車輪はとても馬車の代えの車輪には見えなかった。直径は約1mあり、鉄製だった。
それを並んでいるゆっくりの横に置くと、重みだけで地面が沈んだ。

「神よ、彷徨えるものたちがあなたの下に旅立ちます。どうかその道を明るく照らし、魂をその大きな御手に
 迎えられますよう祈ります。お導きがあらんことを」

神父が祈りを終えるのを聞いた男は車輪を押してゆっくりの方へと向かわせる。
あんよを傷つけられているため、逃げることもできずにゆっくりは体を若干ひねったりすることと
無様に命乞いをすることしかできない。車輪はただ進んでいくだけである。
そして端のゆっくりからみっともない断末魔をあげて潰されていく。
まりさは列の真ん中辺りにいた。みんながゆっくりできないまま潰されていく音を聞いて、
怖いのに口はいう事を聞いてくれずに声が出なかった。
どうしてこんなことになったんだろう、まりさはゆっくりしてただけなのに。
突然人間が森の中に入ってきてみんなを捕まえていった。まりさはどうにか逃げ延びることができた。
そして残ったみんなで捕まったゆっくりを助けに行くことになった。
またみんなでゆっくりできるはずだと思っていた。
なのにどうして?野菜を取ったこともなければ人間に近づいたこともなかった。
そんな考え事をしているとまりさの隣のゆっくりが潰された。
まずまりさの髪が巻き込まれて強く引っ張られた。痛い、すごく痛い。
もっとむーしゃむーしゃしたかった。もっとすーりすーりしたかった。そして何よりも

「もっとゆ゛ッッ!!!」

車輪はまりさを潰した後も変わらぬ速度で進み続けた。





それから馬車は目的地に向けて進んでいった。
向かう先は国境に建てられた砦、そこは戦時中は捕虜収容所となっていたが今は隣国と同盟を結んでいるため
平和であった。そこは今ではゆっくりを裁く場として利用されている。
ゆっくりは罪深いもので下手に関わるとその穢れを背負うことになってしまう。一般人にはゆっくりを
見つけ次第、教会への報告が義務付けられた。
ゆっくりの言葉は悪魔の堕落への誘い、よって聖職者のみで対処することになっている。

そんなゆっくりたちが送られてくる場所へと馬車は進む。
ここに入ったゆっくりは二度と生きては出てこれない。
馬車はそこの門へ入り、神父は降りた。檻つきの方は牢のある塔へと進んでいった。
本塔の中の地下への階段を降り、その中のひとつの部屋に神父は入った。
その部屋には一人の男が立っていてその前には腰、腕、足の五箇所を革のベルトで椅子に固定された
胴つききめぇ丸が座っていた。神父が入ってきたことにより、首を振る動作を停止した。

「貴方はわが教会の敬虔な信徒を侮辱したことにより、捕らえられています」
「おお、はあくはあく」
「その罪を理解し、神への許しを請う覚悟はありますか?」

このきめぇ丸は熱心に祈っている僧を見て、ゆっくりも忌み嫌い、迫害しているくせに自分だって
ゆっくりしているではないかと馬鹿にしたのだ。僧は跪いて頭を伏せてその上に両手を持ってきて祈る。
その様子は作法を知らぬものにはゆっくりしているものに見えるかもしれない。だがゆっくりは
教会に禁止される行為、それをゆっくりによってゆっくりしていると言われれば怒ったのは当然とも言えた。
こうしてきめぇ丸はその場にいた者たちによって捕らえられ、今この場にいる。

きめぇ丸はそんな小さなことで一々怒る人間を小ばかにし、首をすばやく動かした。

「おお、こわいこわい」

きめぇ丸にとってはただの挑発行為だったこの行動は、罪を認めないとした拒否の行動と誤解された。

「あくまで認めないつもりなのですね、ならば認めてもらうまでですよ」

神父が男に合図を送ると男は鋏を取り出し、きめぇ丸の指にあてがった。
この時点できめぇ丸の首の動きは止まり、これで冗談であることを願って神父と手を交互に見やる。
だが鋏は指を切り離した。

「あぐあっ!!!」

痛みで体が跳ね、椅子がほんの少しずれた。だがそれだけだ。鋏は次の指へかけられた。

「ま、まってやめっがあああ!!」

きめぇ丸がいくら助けを請いても、やめてくれと訴えても鋏は止まらず、5本の指は手から離れていった。
だがもう片方の手が残っている。そちらも躊躇うことなく切り落とされていく。
両手の指を切り落とされたきめぇ丸の息は荒く、顔にはもう余裕の表情を浮かべておらず、
顔を歪め涙を流していた。

「神父様、指は全てなくなってしまいましたが如何します?」
「まだ足の指があるでしょう。それがなくなったら腕、その次は足、最後は胴を切り落としましょう。
 ゆっくりは元々胴がない姿だったのですからどうと言うことはないでしょう」

神父は微笑んだままそんなことを言ってのけた。
この人間は冗談を言うような人間ではないと理解したきめぇ丸は非礼を詫びた。

「ごめんなざいゆるじでぐだざい、もうばがにじだりじまぜん、ごごろをいれがえますがらどうが…」
「罪を認めると言うのですね、ようやく分かっていただきましたか。神は深い慈悲の心をお持ちです、
 貴方の罪はきっと許されましょう」

男は鋏を仕舞い込み、椅子に縛り付けていたベルトをはずし、指のなくなったてを胸に抱え込んでいる
きめぇ丸を担ぎ、部屋の外へ出て行った。



その後神父は部屋を出て、ゆっくりの入れられた牢屋の前を通り過ぎようとしたとき、
ゆっくりに呼び止められた。

「おじいさん、れいむのあかちゃんをたすけてね!」

1匹のれいむができるだけ近づき、口に赤ゆっくりをくわえて神父に助けを求めた。
それを番兵が見逃すはずがない。

「気安く話しかけるとは、失礼であろう!」

手に持つ警棒でれいむを押し出そうとして、神父に制され元いた位置へ戻る。

「ほう、どうして助けて欲しいのですか?」
「あかちゃんはごはんをいっぱいむーしゃむーしゃしないとゆっくりできないんだよ!」

赤ゆっくりをみると確かに弱っているのが分かる。だが死にそうなほど弱ってはいない。
だがこのまま放置すれば間違いなく死ぬだろう。

「神の下へと旅立てるのですからそれは祝福するべきことだと思いますよ」
「でもれいむのたったひとりのあかちゃんなんだよ」
「どうしたものでしょうねぇ、罪を償っていないものは助けられませんしねぇ」
「おでがいじばず!あがぢゃんをだずげでぐれるなられいむはどうなっでもいいでずがら!
 なんでもじまずがらぁ!」

その言葉を聞くと神父は笑みをさらに深くする。

「本当に何でもしますか?ならば助けてあげましょう」
「ありがどうございます!!ありがどうございます!!」

牢屋を開けると神父はれいむと赤ゆっくりを抱えて出る。それに便乗しようと他のゆっくりが出ようとするが
今度こそ番兵に叩きのめされた。


途中で赤ゆっくりを預け、れいむを抱えたまま地下へと向かい、両開きの大きな門を開けて中へ入る。
そこには神父にとっては見慣れた、れいむにとっては地獄の光景が広がっていた。

まりさが頭蓋骨粉砕機にかけられていた。内側に刃がついていて外れることはなく、ねじを回せば回した分、
まりさの頭が締め付けられていく。体はパンパンに膨れていて、目から餡子の涙を流し歯を食いしばっていた。

みょんが押さえつけられて歯を一本一本抜かれていた。これで散々回りのものを不快にさせた淫語を
吐くこともできない。だがこれで終わりではない、歯がなくなれば次は舌なのだから。

ちぇんがかごに入れられて水に浸けられていた。いくら跳ねようと無駄でいくら水を飲んでもどんどん追加され
後は溶けるのを待つのみだが、ちょうどあんよが濡れる程度の嵩しかないため、
じわじわと侵食されていくだけで死の恐怖を味わいながら死を待つしかない。

れみりゃが台の上に手首、足首、首を固定されて木の鋸で四肢を切断されていた。木の鋸で本当にゆっくりと
切断され、切り終われば他の男がくっつけるだけで再生する。再生能力が完全に災いしていた。

ふらんが後ろ手に縛られ、三角木馬に乗せられていた。その木馬はまるで刃物のように鋭くなっていて
足が重りに引っ張られてもう臍のあたりまで裂けていた。

きめぇ丸が腕と足を縄で上下に引っ張られていた。このきめぇ丸は先ほど神父と会っていたきめぇ丸だった。
きめぇ丸が神父のほうを向き叫んだ。

「しんぷさま!ゆるしてくれたのではないですか!」
「ええ、ええ許しましたとも」
「じゃあなんでこんなことを!」
「私は許しました。ですが神への償いが終わっていません。ですから貴方たちゆっくりの懺悔の言葉が神の下へ
 届くようにお手伝いしているだけですよ。さあ神に祈りなさい、届いたとき救済という形で
 貴方は天へと召され許されるでしょう」
「そ、そんな!…っおお、いだいいいいいだいいいいいい!!!」

縄につながれた滑車が回り、きめぇ丸の手足が伸びていく。人間なら関節が外れる長さになっても終わらない。
やがては不自然なほどに伸びきってしまうことだろう。


「さあれいむよ、私は約束を果たしました。だから貴方は何でもするのですよね、
 よってここで神に祈り続けなさい」

神父はれいむが見えるように前方を指差した。そこには真っ赤になった焼きごてを持った男が待機していた。
れいむは怖くて声が出なかった。だが自分の子供を思えば耐えようとする心が芽生えた。
れいむを動けないように固定すると神父は両目から滝のような涙を流し話し始めた。

「ああ、これぞ愛!母の愛!全く持ってすばらしい!神もきっと感動しておられることでしょう!
 子を思う母の気持ち!さあ神に懺悔するのです!貴方の子を救うために!
 ああそうでした!きっと子供を心配に思っているでしょう!しかし貴方はここで朽ち果ててしまうでしょう!
 ですが大丈夫です!貴方のお子さんは教会が責任を持って育て教えましょう!
 そしてゆっくりなどしたいと思うことの無いようにいたしますのでご安心を!」

ゆっくりにとってゆっくりとは生きることそのものといっても過言ではない、それを奪うということは
生きる意味をなくすことと同義だ。れいむの心は挫けた。今では目の前に迫る焼きごての恐怖しか
思い浮かばない。ゆっくりなどもうできない。
そして神父は祈りながら去っていった。

「神のご加護が在らんことを」










あとがき

なんかだらだら書いてしまった、ぱぱっと終わらせるつもりだったのに

『オマケ』でした



wiki管理人さんへ
SSの移動ありがとうございました。お手数をおかけしました。

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最終更新:2009年03月09日 02:17
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