ゆっくりいじめ系2695 副工場長れいむに勝手にパラレル

※『ゆっくりいじめ系2675 副工場長れいむの末路』の無断クロスというかパラレルと言うか・・・




ゆっくりゼリーの製造工場。
最近、この工場で近年の不況のためにリストラが始まった。
30人いる従業員を1日3人ずつ、5日間かけて15人解雇するという恐るべき事態。
この工場での作業は非常に単調であり、それだけに技能等で解雇者を選べるものでもない。
そこでここの工場長は自分のペットのゆっくりれいむを非公式の副工場長に祭り上げ、彼女に解雇者を選ばせることにした。

「先日話があった通り「ゆっくりゼリー」の大幅な生産縮小に伴い、
本日で雇用の契約を解除して頂く方を報告します。・・・さぁ、れいむ」
「ゆふん!ゆっくりできなくなる人間さんを発表するよ!」

工場長の言葉を受けて、彼に抱かれているピンクと白の縞模様の服だか袋だか分からないものを着ているれいむがふんぞり返った。
苦渋の表情を浮かべるに作業員達をやにやといやらしい笑みを浮かべながら見渡すれいむ。

「12番さん、ゆっくり路頭に迷ってね!」

12番と呼ばれた男もまたこのれいむによって解雇を告げられた哀れな労働者の一人であった。
しかし、他にも2人、本当にただ適当に解雇を告げられ呆然としているもの達がいる傍らで彼は平然としていた。
工場長のペットと言う立場上、誰も無碍に扱うことが出来ず、すっかり増長したれいむを見つめながら平然と笑っていた。


そして翌日、彼はまるで何事もなかったかのように、平然と工場にやってきた。

「ゆゆっ!おじさんはクビだって言ったでしょ!れいむの言ってることが分からないの?馬鹿なの?死ぬの?」
「・・・・・・」

当然、彼の姿を認めたれいむはまくし立てるように罵倒の言葉を浴びせる。
工場長は何も言わずにれいむを抱きかかえたまま、彼の目を見つめている。
もともと、自分が恨みを買わないためにれいむにあのような役割を任せた工場長に「お前はクビにしたから来るな」と言う度胸は無いらしい。
男はそんな1人と1匹の顔を交互に伺い、にやりと笑みを浮かべる。

「工場長、このれいむは“非公式”の工場長なんですよね?」
「あ、ああ・・・」
「では、このれいむの言葉には何の法的拘束力もありませんよね?」
「ゆゆっ!おじさん、訳の分からない事言わないでね!」

彼はれいむの言葉には一切耳を貸さずに、あくまで工場長と話を続ける。

「だが、解雇を決めたのは・・・」
「もし、仮に貴方が決めた解雇をれいむが告げたのだとしたら、れいむの言葉は全て貴方の言葉です」

勝ったと言わんばかりの笑顔を浮かべて懐からボイスレコーダーを取り出す。
再生のボタンを押した途端、先ほどのれいむの罵詈雑言が朝の工場に響き渡った。

「これと他の解雇者や従業員の証言があれば、今日までに解雇した人全員が貴方をハラスメントで訴え、勝利を得ることが出来ます」
「ごちゃごちゃうるさいよ!馬鹿で無能なおじさんはさっさと帰ってね!」
「・・・今の言葉も、しっかり拾わせていただきました」

勿論、訴えられた上に解雇は取り消しになりますよと付け加えて彼はボイスレコーダーをポケットに戻した。

「もし、れいむが実は「公式の副工場長でした」とおっしゃるのなられいむを訴えさせていただくだけですよ?」
「しかし、れいむはゆっくりで・・・」
「れいむ本人を訴えることは無理なら、そいつが公式の副工場長になることはまずありえませんね」

工場長は解雇通告を聞かされているときの従業員達のような表情で俯く。
彼が困っていることを、その原因が目の前にいる男であることを察したれいむは更に彼を罵る。
その後、彼女はどんどんエスカレートして行き、最終的に工場長の腕から飛び降りて男に体当たりを仕掛けた。

「工場長さんをいじめる悪いおじさんはれいむが許さないよ!」
「ペットによる人間への暴行。これは飼い主に監督責任が求められますね」

にっこりと微笑み、あくまでも丁寧な口調で。
しかし、一片の慈悲も無く工場長の逃げ道を封じ、袋小路へと追い詰めて行く。
工場長はあまり学のある方ではなかったらしく、彼の言葉に反論が出来ない。
ただひとつだけ確かなことは、もし訴えられたらゆっくり路頭に迷うのは彼だと言うこと。

「そこでひとつ提案なんですが・・・こういうのはどうでしょう?」

男は工場長にある秘策を耳打ちした。
このれいむには幸いにもバッジが付けられていない。
だからこいつは勝手に工場に上がりこんできた野良ゆっくりなのだ、と。
その野良が何故か勝手に解雇通知ごっこを始めてしまっただけなんだ、と。

「それでは明日にもお返事を聞かせていただきますので、今日は失礼します」

男は一歩退いてから、工場長にお辞儀をした。
相変わらず効きもしない体当たりを繰り返していたれいむを適当にあしらい、彼は工場を後にした。
工場長はこの問題にどのように対処するのだろうか、と期待に胸を躍らせながら。

もっとも、どのように対応しても結局訴えるつもりでいるのだが。


---あとがき---

なんとなく普通に抜け道がありそうな気がするけどまぁ良いや。
それはさて置き、『副工場長れいむの末路』の作者さん、無断パラレルをしてしまって申し訳ない。
本来ならば「訴えりゃええやん」で流すところなのですが、あのれいむがあまりにも魅力的だったもので、つい・・・。
『副工場長れいむの末路』はまだまだ続くと言うことですので、続編期待しております!


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最終更新:2009年05月30日 23:24
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