ゆっくりいじめ系3123 ゆっくりを求めて2

『ゆっくりを求めて2』

〜注意〜
  • 虐待仕様のゆっくりではありません。
  • 前作はおまけで本当に書きたかったのはこれ。
  • あきらかに無理ゲー。

  • このサイトからの持ち出し突撃は絶対にダメ!!
  • この作品の設定を使うのは禁止です

ゆっくり虐待 からの続き




建ち並ぶビル、汽笛を鳴らす電車、行きかう人々。
動きこそが生命というのなら、ここは命が満ち溢れる場所である。
喧騒のなか一人の男がこの町にたどり着いた。

「あ゛ー、ひでぇめにあった……」

ため息を一つつき、近くのベンチに腰を下ろした。
落ち着いたところで、手の中にあるゆっくりれいむ――逃げている途中で拾ったのだ――が動き出した。

「ゆっくりしていって――ゆ゛っ」

叫び終わる直前で男はそれを軽く捻った。

「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛」

あっさり瀕死となるゆっくり、その皮から漏れた餡子を口に含む。

「美味いには美味いが、甘さもうまみも変わらないな……やはり産地(設定)が違うせいか?
 虐待に対するレスポンスはいいが単語のレパートリーが少ないのは今一だったな」

男はそんな感想を漏らしながらのんびりと食べていった。

「もっと……ゆっくりしたかった……」

そんな言葉を残し最後の一欠けらが口に入っていった。
甘いものを食べて落ち着いた男は自分の姿を確認した。

「これはまた……ひどいありさまだな」

男がこぼし感想はもっともであった。
つけていたサングラスはひび割れ、コートの裾はぼろぼろとなっている。
靴のつま先はなく、そこから足の指先がのぞいている。
さらに転んだのか引っ掛けたのか服は所々破れ、砂と泥と餡子に汚れている。
どこを見ても無事なところはなかった……唯一身に着けている手袋を除いて。

「あの女ときたら空まで飛んで追っかけてきやがる。執念深いったらありゃしねぇ」

食の恨みは根深い故に地獄の底までついてくる勢いであった。
巫女の放つ攻撃は速く大量であった。

必死で避けるたび周りでは、

「ゆっくりし…… \ピチューン/ 」×?
「ゆげぇ! \ピチューン/ 」×?
「<○><○> うわぁぁ! \ピチューン/ 」×?

とゆっくり達が大量に消し飛んでいる。
所詮は饅頭そんなものだ。

どうにも逃げられないと悟った男は懐にあった日本酒『さむらい』を片手に交渉を試みた。
食の恨みは食で晴らす、なんとも安直な考えである。

しかし、巫女は目の色を変えて喜び、

「まぁ、ゆるしてあげるわ。今度お賽銭を持って神社にきなさい」

と言い残し飛んでいった。

怒った顔がうれしそうな笑顔に変わった瞬間など、とても可愛らしいものであった。

「―――今度おまいりに行こうか……ってどこの神社だ?」

肝心な神社の場所は名前も聞いていないので判らなかった。
こうして巫女は大切なお賽銭源を逃したのだった。



――――――――閑話休題――――――――



話は戻り、ここは大きな地方都市である荷湖道市とよばれるところである。
先日いっていた二海峡市には及ばないものの多くの観光客が訪れる。
それと共に多くの技術者が切磋琢磨し今も町を拡大しているのだ。

「おー、すげぇ。このCMうち(虹浦市)の方ではやってないんだよなぁ」

街頭テレビに映るコマーシャルを見て素直な感想をもらす。
映像には『初○ミク』の3Dダンスと共に曲が流れネギを宣伝するものであった。

そのCMの一つに特に興味が引かれたものがあった。

『電話一つでお伺いいたします』
『《早い》《安い》《安心》を合言葉に 〜ル○ール運送〜』
『ゆっくりもうしこんでね!!!』

その社長と思わしき人物が荷物を持って疾走するさまは印象的であった。

何より、目に付いたのは最後に出たゆっくりれいむである。
男が普段目にするゆっくりよりも大きくゆっくりとした(むかついた)顔をしている。
それにあの変に甲高い声だ。男にとっては耐えられないだろう。

「なん……だと……!
 この不況の真っ只中で糞饅頭ごときが仕事にありついてるだと!?
 ありえん! 人間様が仕事に就けないというのにどうかしている!!」

さらにムカつくところは、この男、つい最近会社を首になったばかりなのである。
……リストラって怖い。

そんなこんなで、そのむかついたゆっくりを虐待すべく無限町までやってきたのだ。
懸命な読者様ならお気づきだろうが……明らかに死亡フラグである。



どれほどの死亡フラグかというと、真性の虐待鬼井山の家に入って部屋を荒らし、

「おい、くそじじい! さっさとあまあまをよこすんだぜ!」や
「でいぶはやさしいから、どれいにしてあげるよ! さっさとこのうんうんをたべてね」とか
「れいみゅはちゅよいんだよ!(ピコピコ)」に
「まりしゃはちーちーするよ! すっきりー!!」など

この世で一番自分が強く、美しく、可愛いなどという妄想をしながら罵倒するくらいである。
なおこの糞饅頭は最長で二ヶ月ほど苦しみ潰れている。



無限町に着いた男はあたりを見直すと怪訝に感じた。
なにせ町のいたるところで戦いが起こっているのだ。
しかし、周りの住人は慣れたものとのんびり観戦までしている。
普通なら大騒ぎで警察が駆け込んでとめにくるはずだ。

「そうか、ここでは争いごとは日常茶飯事! だからいきなりゆっくりを潰しても何も言われないんだ!!」

という結論に達した。

あながち間違いではない―――できるかどうかは別だが。

その後では、
「最終狼牙!」「コンナハズハー」「シッショー!」「さすが幕末」「幕末ゆえ仕方なし」
と戦っていたものが両成敗を受けていたが、見えていないので意味がない。

「ゆっくり……待っていてくれ。必ず虐待してやるからな。あの星に誓って!」

北の空では北斗七星のそばにやたら輝く星が見えた。





何だかんだで歩き回っていると目的の近所にたどりついた。

「会社の住所によるとここら辺のはずなんだが……」

メモの切れ端を見ながらあたりを見回すと変な声が聞こえてきた。

「おとどけもので〜す」

そんな台詞をはきながら目の前をゆっくり霊夢が通り過ぎていったのだ。

「ヒャッハー! ゆっくりだ! 我慢できねぇ虐待だ!?」

条件反射でゆっくり霊夢の前に躍り出て潰そうとするが、

「あ、じゅうしょまちがえた」

と荷物と一緒に男はどこかに運ばれていってしまう。

「こら! はなせ! って言うかどうやって掴んでんだ!」

そこは謎饅頭である突込みを入れてはならない。



「ぐほっ!! かはっ! はぁはぁ……糞饅頭の癖になんなんだあれは」

男は掴まったまま逃れることはできずにどこかの壁にぶつけられ悶絶していたのだ。
その横ではゆっくり霊夢がふんぞり返っていた。

「ゆっくりしていってね!!!」

先ほど男を運び壁に叩きつけたゆっくりである。
体の痛みで幾分冷静になった男はそのゆっくりを観察してみた。

黒い野暮ったい髪、それにへばりつくような赤い布切れ。
その目は世の中なんでもいいやというような幸せなで知性の欠片もなく。
口は人を馬鹿にしているかのように半開きでいる。
全体的に丸っこい輪郭をしている。
目の前にいるだけで殴り飛ばしたくなるような存在である。

「だいじょうぶ、このぎょうざをたべてげんきになってよ」

ゆっくり霊夢はそういいながらどこからともなく取り出した餃子を持って近づいた。
男はすばやく立ち上がり距離をとる。

「この声は……広告に出ていた糞饅頭か」

男は喜悦の笑みにより口元をゆがめ高らかに叫んだ。

「ヒャッハー!! ゆっくりだ!! 我慢できねぇ虐待だ!!?」『Round1 Fight!』
「ゆー きゃん のっと えすけいぷ」

袖口から針を抜きだし高速で投げ放ち、それを追従するように駆け出す。
放たれた数条の銀光は吸い込まれるようにゆっくり霊夢の飛んでいく。

針はあくまで牽制である。
先ほどのように掴まれてはかなわないので針を投げつけ怯ませる事により楽に捕獲するつもりだったのだ。

普通のゆっくりであれば、針が刺されば悲鳴を上げその場で転げまわる。
それを掴んでゆっくりと虐待すればいいのだ。

「ゆぅ……ゆっくりしていってね!!!」
「ぐ! 馬鹿な!?」

しかし、男の目論みはあっさりと覆された。
ゆっくり霊夢の皮に針が刺さりわずかに呻いたもののまた叫びだしたのだ。
その叫びは物理的な圧力となり男にダメージを与えひるませた。
威力はすさまじく当たり所が悪ければ人が昏倒するほどのものだ。
それをカウンターで受ける形となった男にはかなりのダメージを受けることとなった。

「ゆっくりしていってね!!!」×10Hit

驚きと打撃により無防備になった男に叫び声という暴力的な圧力が襲い掛かる。
この現象と身体に受ける痛みは情報という衝撃となって男の頭に打ち据え混乱させた。

「うそだ……糞饅頭ごときがこんな事ができるはずがない! はは、これはきっと夢なんだ。
 きっと今頃ベッドの中で寝ていて、起きたらゆっくりを虐待するんだ。
 『おちょいよ、くちょじじい!』とか
 『きゃわいいれいみゅはおにゃかすいちゃんだよ』とか
 『はやくごはんをもっちぇきちぇね!』とか
 『おちびちゃんのいうとおりなのぜ。はやくあまあまをもってくるのぜ』とか
 馬鹿で愚かで我侭な発言を繰り返すゴミクズを
 『ごめんなちゃい。ごめんなちゃい』や
 『ばりざはぎだないおぶづでず。ぞんざいじてごべんなざい』
 みたいな心地よい鳴き声を聞くはずなんだ」

現実から目を背け幻覚を見ながらつぶやいている―――誰がどう見ても病院送りです。

「ゆっくりしていってね!!!」×40Hit

男が現実逃避をしている間にゆっくり霊夢は延々と叫びを上げ続けていた。

「…………えぇい! 鬱陶しい! 少しくらい放っておいてくれ」

あまりのやかましさにわれに返り、背負っていたギターケースを盾にしつつ後に下がる。
しかし、受けたダメージによりよろけ地面に転がる。
それと同時にゆっくり霊夢は空高く跳び上がった。

「うえからくるぞ。きをつけろ」『K.O.』

その宣言と共にゆっくり霊夢は『下から』生えてきた。
だが、転んだ男はギターケースでガードをしていたので特にダメージもなくすんだ。

「いちじてったい」

ゆっくり霊夢もそんなことを叫びながら後に引いていった。
その動きは恐ろしくスムーズであり通常のゆっくりとは比べ物にならないものである。
男の顔は眉をひそめ半眼となり険しいものに変わる。

「糞饅頭なら糞饅頭らしく素直に虐待されろっての。もういい――てめぇはつぶす!!」『Round2 Fight!』
「あの、わたしよわいのでてかげんしてね」

その発言にゆっくり霊夢は返答をするが当然のごとく男は無視である。

再び袖口から針を抜きだし高速で投げ放ち、それを追従するように駆け出す。
放たれた数十条の銀光は吸い込まれるようにゆっくり霊夢の飛んでいく。

先ほどと同じ流れではあるが、その量、速度、威力、気迫どれをとっても段違いである。

「ゆぅ」

皮に針が刺さり僅かにひるんだ隙に男はブーツから錐を抜き放ち構えを取った。
錐を構え、刺し、抜き、構え、刺し、抜く。
この動作を正確に素早く行うことにより無数の突き連続となる。
繰り出す速度は高速で残像すら見えるほどのものである。

「ふん! まだだ!!」

二十数回ほど錐を付きたてたあと身を翻し、後回し蹴りを側面に叩き込む。
後退するゆっくり霊夢にさらに踏み込みギターケースから取り出した大鎚で上空へと跳ね上げる。

「汚物は消毒せねばならんな」

腰から取り出したチャッカマンの出力を最大にして構える。
落ちてきたゆっくり霊夢が地に着く寸前に炎を放った。

「ヒャッハー! 汚物は消毒だ!!」

高圧圧縮されたガスは劫火となり襲い掛かる。
その炎を吐き出すさまは火炎放射器だ。銃刀法違反? ナニソレ? オイシイノ?

ガスを使い果たし火の勢いが弱くなる。そこに現れたのは炭になったゆっくり霊夢が―――

「いたい」
「なん……だと……!」

男の目の前に現れたのは無傷のゆっくり霊夢であった。
多少疲れはあるのだろうが、刺さった針はどこにもなく、高速で突き刺した錐の痕も見当たらない。
よくよく考えれば蹴りのあたりで顔が削り取られ後退することは考えられない。
さらに大鎚など当てれば消し飛んでいるはずである。

「くそ! なんだこの悪夢は……何か言えこの糞饅頭!」
「さぁ、きなさい! じつはわたし、いっかいたたかれただけで、しぬぞぉ」
「嘘だ!」

理由がわからずに話をふるが、相変わらず人を馬鹿にした顔で戯言をはなつ。
男は知らないだろうが無限町では日常である。
(ゲーム中にダメージグラフィックとかできないからねぇ)

「えぇい! つぶれるまで続ければいいだけだ! 消えろ!」

開き直った男はゆっくり霊夢に殴りかかった。
乾いた音と共にゆっくり霊夢の真ん中に拳が当たる。『K.O.』

「わたしはすろーすたーたーなんです」

そんな言葉を残しゆっくり霊夢は天に向かって飛んでいった。
残されたのは呆然とした男と古臭い円柱のポストだけだった。



「……! なんだったんだいったい」

しばらく時間がたち、我に返った男は辺りを見回す。
あたりにはごく普通の町並みと道のど真ん中にある円柱の古臭く赤いポストである。

「どこにもいねぇ。逃げられたのか?」

男は肩を落としため息を付いた。

「針で刺して、錐で貫いて、蹴り飛ばして、鎚でつぶして、炎であぶったが……虐待した気にならん。
 これだったら前の町のほうが反応は今一だったが、断然ましだ」

不平をもらしながら歩いていると、

「ゆっくりしていってね!!!」

先ほどのゆっくり霊夢と似たような声が聞こえた。
辺りを見回すとそこにいた。
人を馬鹿にした顔とトレードマークのトンガリ帽子のシルエットはまさしくゆっくり魔理沙である。
しかし、カラースプレーをかけられたのか、金箔を貼ったのかその全身は金色であった。

「獲物は違うがこの際虐待できればいい。色が変なのも虐待されたからに違いない」

虐待された獲物ならば弱いはずである―――だから捕まえて虐足してやるという思考なのだろう。
男はゆっくり魔理沙に襲い掛かった。

「ヒャッハー!! ゆっくりだ!! 我慢できねぇ虐待だ!!?」『Round3 Fight!』
「わたしのえいちぴーは53まんです」

男の雄たけびにゆっくり魔理沙は変台詞をはき迎撃の構え?をとった。

「くらえ!」

先の戦いと同じく針を投げた。

「おとうさん、そっちはざんぞうですよ」

などという台詞と共にゆっくり魔理沙は針をすり抜ける。

「は?」

あまりのことに理解が追いつかない。

「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってね!!!」 ×3

先ほどのゆっくり霊夢よりもさらに遠い間合いから衝撃を受け。

「ほろびのばーすとすとりーむ」

そんな気の抜ける宣言と共に口からドススパークと似たようなものが吐き出され。

「とうてんじまんのひとくちぎょうざでございます。ゆっくりたべていってね」『K.O.』

さらに掴まれ口の中に餃子を詰め込まれる。

「ゆっくりしたけっかがこれだよ」

などと勝どきを上げ、ゆっくり魔理沙は飛んでいった。



「誰だよ……弱いって言ったの。前の糞饅頭よりやばいじゃねぇか」

激しくぼろぼろになった男はフラフラと立ち上がった。
町に着いてから買いなおしていた服はずたずたのぼろ雑巾になりサングラスはフレームが変形し使い物にならない。

「なんだあの饅頭どもはこの町は地獄か? ……ん?」

男が町について悩んでいると遠くからキャタピラで走行する音が近づいてきた。
目をそちらに向けると男は驚愕の表情で凍った。
なんと戦車がこちらに向かってきているのだ。
その上には先ほどボコボコにしたゆっくり霊夢のにやけ顔が乗っかっている。

「ありえねー! 勝てるか! ツーかどうやって動かしてる!」『Round4 Fight!』

またも理解できない状況に叫びを上げる。

「ますたーすぱーく」「しぱぱぱぱ」「しゃんはーい」「でてこいわがしもべ」『K.O.』
「てんしょんあがってきた」

何もできないまま遠距離からボコボコにされた。
こちらが身構えると同時に砲門から光線が放たれ、口から針が吐き出された。
さらに人形が刃物を回転させながら襲い掛かり、果ては何か幸が薄そうな女性もつっこんできた。
明らかに無理ゲーです。本当にありがとうございます。

たとえ動けたとしても戦車などという重装甲を貫くことなど用意ではないだろうが。

「……手はある。ようは相手の攻撃があたらずこちらの攻撃を当てればいいのだ」

しかし男は諦めなかった。目に決意の炎を燃やしギターケースを掴む。
中から取り出すのは一振りのハンマー、これが一筋の光明と握り締める。

「そもそも、この町には虐待にきたんだ。今度の獲物は逃げてないだから捕らえる!」『Round5 Fight!』

立ち上がると同時に駆け出した。

「ますたーすぱーく」

戦車の砲門から光線が吐き出される僅かの隙で懐にとびこんだ。
そして握り締めたハンマーを力の限り戦車の装甲に叩きつける。
強烈な手ごたえと共に爆音が鳴り響く、装甲が貫かれ車体が震えだす。『K.O.』

「おっと、まずい」

ハンマーの柄を放り捨て慌てて下がる。
このハンマーはHEATハンマーと呼ばれ頭の部分が指向性のHEAT(成形炸薬弾)になっており、使い捨てである。
威力は今実践したように戦車の装甲をも貫くほどだ。

「よっと、ようやく捕まえたぞ。糞饅頭」

爆発する戦車の車体から放り出されたゆっくり霊夢を捕獲する。
あの爆発だというのにゆっくりは無傷である。

「さーて、散々待たせてくれたんだ。いい声を聞かせてくれよ」

今までの疲れを忘れ、ゆっくり霊夢に微笑みかける。
しばらく虐待をしていないので、男は相当ストレスがたまっていたようだ。

「本当に楽しみだ―――きっといい鳴き声をあげてくれるはず。
 『くそじじい、れいむのみりょくてきなからだにふれないで』が
 『つぶらなひとみがー』とか 
 『まりさにほめられたすてきなおりぼんがー』や
 『れいむのびきゃくがー」など
 叫びを上げてくれるだろう! そして
 『ごべんなざい、ぞんざいじででごべんなざい』
 なんて鳴き声に変わるような虐待をしてあげるよ」

男は―――駄目だこいつ……早く何とかしないと……。

「君、うちの社員に何か用かな?」

そんなトリップしている男に渋い男の声がかかる。

彫りの深い顔に金髪、赤いスーツを優雅に着こなし、その服の下には鍛えているであろう筋肉がみてとれる。
その姿はしばらく前に街頭テレビのCMに出ていた社長である。
口元は敵意がないかのように笑みを浮かべ語りかけてくる―――しかし、その瞳は笑っていない。

「えーと、これは、その」
「落ち着いて答えたまえ。君は、社員に、何をしようとしているのだね?」

口調は落ち着いているものの、社長からは確かな殺気がにじみ出ていた。
おそらく、トリップ中に発言していたことを聞いていたのだろう。

「答えられないのかね? ならば……死ねぃ!」
「うわっ!」

男が返答に窮していると突然襲い掛かってきた。
ゆっくりを手放し、紙一重でよける。

「いきなりなにをするんだ!」
「なに、この町では日常だよ。それに貴様も同じことをしていたのだろう?」

男の問いに社長はさらりと返答した。まるで今晩の献立を聞かれたので答えたかのような気軽さである。

「怖がることはない。少々教育をしてそのあと遠くに運ぶだけだ」

社長はゆっくりと歩み宣言した。

「お手並み拝見といこうか」『Fainal Round Fight!』
「いやだーーーーー!」

よく晴れた昼下がりに絶叫があがる。
しかし、これもまたこの町では日常であった。

to be continued?



  • あとがきぽいもの

面白いから書いてたらゆっくり以外のネタのところが倍くらいあったから削ったよ。

虐待を期待した人ごめんなさい。


M.U.G.E.N産ゆっくりの登場
キャラクターの詳細スペックなどは「ニコニコMUGENwiki」あたりでも参考にしてください。
結構強い上、金箔饅頭(通称:12P、ゴールドゆっくり)になると凶悪この上ないキャラになります。
さらに霊夢戦車になるともっと無理があります。

うちの主人公の「男」は普通ー強キャラ性能ぐらいなので結構無茶な相談です。

作品に出る男の追加武装および能力
 ・HEATハンマー
  巨大な金槌。対ドス用の武器として持ち歩いている。爆発物取締罰則? なにそれ、美味しいの?
  本編では一撃必殺技扱い。

 ・ゆっくりがいる世界に入り込む程度の能力
  「ゆっくり」が存在する場所にたどり着くことができる能力。
  本人に能力の自覚はまったくない。
  前の町も今回の町も普通に歩いていたらたどり着いた。



HEATハンマーについては反動が馬鹿にならないとか、手が折れるだろうと思うかもしれませんが、
「まぁ、こういう話しだし」「MUGENだからなぁ」という寛容な心でお願いします。

色々突っ込みどころが多いとおもいますが、苦言などよろしくお願いします。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年07月28日 03:42
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。