ゆっくりいじめ系507 原点回帰っぽい後編を目指したらわけ分かんなくなった

正月もすぎさり、ゆきにつつまれた森ちかくの家から一人のわかものが出てきました。
わかものは家のうらに行きました。そこにはたき木がたくさんつんであります。
冬にそなえて、秋のうちにたくさんあつめておいたたき木です。
今日は家の中のたき木が少なくなってきたので、昼まのうちにはこんでおくのでしょう。
それがおわると、わかものはえんがわにぶら下がっているきのこやだいこんをいくつかとりました。ばんごはんのざいりょうにするのでしょう。
おやつにほしがきもとりました。それを家の中にしまうと、わかものはえんがわにすわってきゅうけいをとりました。

えんがわでやすんでいたわかものがとおく森のほうを見ています。だれかが森の中から出てくるのに気づいたのです。
それは3さいくらいの女の子でした。ぴんくのふくをきてぴんくのぼうしをかぶり、手には日がさをもっています。
なんでこんなところに女の子がいるのでしょう。わかものはふしぎに思いました。
わかものはこんな子は里では見たことはありません。それに小さな子ですから、父さんかお母さんがついていないとおかしいです。
里からはなれた森の中から出てくるなんてことはふつうありません。
女の子はわかものに気づくとにっこりわらって、よちよちと近づいてきました。
わかものがよく見ると、女の子のせなかに羽がはえています。わかものはおどろきました。
あれはようかいにちがいありません。ようかいはにんげんを食べるとてもこわい生きものです。
ようかいは森の中の、わかものが入るよりずっとおくのほうにすんでいるそうです。
にんげんのすんでいるところまでくることはめったにありません。
わかものはにげようと思いました。里まで行ってだれかたすけをよぼうと。
ですが、わかものがはしりだそうとしたとき、ようかいの子どもはころんでしまいました。
「うー!うー!」
とおくからでもきこえるくらい大きなこえでないています。
やさしいわかものはすぐににげることもわすれて、ようかいの子どもにむかってかけだしました。
ころんだままじたばたしているようかいの体をわかものはおこしてやります。
「うー♪うー♪」
ようかいの子どもはうれしそうにわらいました。わかものはおちている日がさをとってわたしてやります。その日がさは少しまがっていました。
よく見るとかおはどろでよごれて、羽はかたほうがはんぶんちぎれています。ふくもすかーとのはしがやぶけて、おまけにゆきでずぶ濡れです。
きっと森の中でなんどもころんだのでしょう。

わかものは、なんでこんなところにいるのかきいてみました。
「うー!なんでー?うー!」
なにを言っているのかわかりません。
わかものは、お父さんお母さんはどうしたのかきいてみました。
「うー?おとおさん?おかあさん?うー?」
お父さんお母さんが何なのかわかっていないみたいです。
わかものは、名前をきいてみました。
「れみりゃー!」
名まえだけはわかりました。
わかものは、この子はおやからはぐれたのだろうと思いました。そのうちおやのようかいがさがしにくるでしょう。
昼まにようかいがにんげんのすむばしょにくることはありません。
夜も里にようかいがくることはありません。里から少しはなれたここでも、家の中にじっとしていればようかいは入ってきません。
ですが子どもをさがしているようかいなら昼までもしんぱいでさがしにくるかもしれません。
こわいようかいにあいたくないわかものは家の中にかくれていようと思いました。
この子がだいじょうぶそうなのを見て、わかものはじっとしているように言うと家にむかって歩き出しました。

「うー♪うー♪」
わかもののあとにれみりゃがついてきます。わかものはれみりゃにそこにいるように言いました。
「うー?うー♪」
れみりゃはわらっています。わかものはまた歩き出しました。
「うー♪」
まだついてきます。とうとう家の前まできてしまいました。
わかものはこまったかおをしました。家の中ではおやがさがすのにくろうします。さがすことができても、ようかいが家にくるのはこまります。
もういちど外にいるように言うと、わかものはげんかんの戸をしめようとしました。
「うー!うー!はいるー!はいるー!」
れみりゃはひっしになって中に入ろうとします。わかものはなんどもおなじことを言いましたがれみりゃはくびをよこにふるだけでききません。
だんだんとなきがおになってきたれみりゃを見て、わかものはかわいそうに思いました。
子どもがひとりではふあんなのでしょう。それにふくがずぶぬれです。ようかいの子でもさむいのはさむいのでしょう。がたがたとふるえています。
わかものはれみりゃを家に上げてやることにしました。
子どもがしんせつにされれば、ようかいだってにんげんにひどいことをしないはずです。

「うー♪うー♪うあっ♪うあっ♪」
家の中に入ったれみりゃはよろこんでおどりはじめました。
わかものはそれをおもしろそうに見ていましたが、おどりながらふるえているれみりゃをあたためてやらなければなりません。
わかものはれみりゃをいろりのそばすわらせました。
「うー?」
わかものは手ぬぐいでれみりゃのかおやあたまをふいてやります。羽もおれないようにやさしくふきました。
わかものはふくもきれいにせんたくしてやりたかったのですが、ひとりぐらしの家に子どものふくなどありません。
ですからそのまま手ぬぐいでどろをおとしてやりました。
「きれいー♪」
体やふくがきれいになったれみりゃはうれしそうにわらいます。そうするとれみりゃはずいぶんとかわいらしい女の子になりました。
だんだんふくがかわいてきました。れみりゃねむそうにしています。きっと森の中をあるきまわってつかれていたのでしょう。
わかものはもうふをもってきて、れみりゃをいろりから少しはなしました。
よこにしてもうふをかけてやります。わかものがそばにいるのにあんしんしたれみりゃはすやすやとねむりにつきました。

れみりゃがねたのでわかものはおもてに出ました。家のまわりをあるいて何かをさがすようにとおくを見ています。
わかものは、おやのようかいがさがしにくるかもしれないと考えたのです。
わかものはさむいなかずっと外にいました。ですがおやはきませんでした。そのうちだんだんと日がくれてきました。
おまけにゆきまでふってきます。こうなってはしかたがありません。わかものは家の中にもどりました。
「うー!うー!」
家の中ではれみりゃが泣いていました。わかものが入ってくるとそばによたよたかけてきます。
おきたらだれもいなかったのでさみしかったのでしょう。
わかものがあたまをなでてやるとれみりゃはなきやんであんしんしたかおになりました。
今日はこの子をとめてあげよう。夜もおやがこなかったら、きけんだけどあしたはれたらいっしょに森の中をさがしにいこうと思いました。

そろそろばんごはんのじかんです。れみりゃもおなかがすいているにちがいありません。
わかものはいろりになべをかけ、きのこやだいこんをぐつぐつにると、そこにお米を入れておかゆにしました。
「ぎゃおー!たーべちゃうぞー!」
れみりゃはわかもののよこに座ってえがおでまっています。
おわんにおかゆを少しずつよそい、よくさましてからわかものはれみりゃにおわんをわたしました。
「うー?」
れみりゃはうまくおかゆを食べることができません。しかたないのでわかものはおかゆをおさじにすくって、れみりゃに食べさせてあげました。
「うあっ♪うあっ♪」
れみりゃはおいしそうにおかゆを食べました。わかものもおかゆを食べました。

「うっうー!うー!」
しょっきをあらってわかものがもどってくると、れみりゃはダンスをおどっていました。羽がぴんとひろがっています。
わかものはふしぎなことに気づきました。さっきはかたほうの羽がはんぶんしかなかったはずです。でも今は2まいともきれいな羽です。
そっとさわってみても羽はちゃんとしています。わかものはれみりゃにきいてみました。
「うー?なおったー♪」
れみりゃは羽をぱたぱたとうごかしました。どうやらごはんをたべてからだがなおったようです。だんだん体がういてきます。
「なおったー♪なおったー♪」
れみりゃはよろこんでへやのなかをとびまわります。
わかものはそれをみてほほえんでいましたが、やがてとんでいるれみりゃをしんぱいしだしました。
せまいへやの中でとびまわるのはあぶないからです。わかものはれみりゃの下で手をのばしますがとどきません。
「うー!うっ!」
わかものがあっと思ったとき、ぐるぐるとんでいたれみりゃは、へやの上のほうでよこにのびているはしらにごちんとあたまをぶつけてしまいました。
「うー!うー!」
れみりゃはびっくりして羽をうごかすのをやめてしまい、下におちてきました。戸だなのかどに右のうでをぶつけて、ゆかにころがります。
「うー!うー!いだい-!うー!」
わかものはあわててれみりゃにかけよります。すぐにおこして、きずがないかしらべます。
れみりゃはうでにおおきなきずができてしまいました。血がたくさん出るくらいふかくきずついています。わかものはほうたいをとってきました。
「うー!うー!いだい-!いだい-!」
わかものはほうたいをまくまえに、きずに水をかけてよごれをながしてやろうとします。
そのときわかものは、右うでのきず口から出てくるものが血でないことに気づきました。
何かあたたかい、いろいろまざったものが出ています。それはおいしいにおいをしていました。
わかものはふしぎに思って、れみりゃをだきかかえていろりのそばにきました。
「うっ!うっ!うっ!」
れみりゃはだんだんなきやんできて、しゃっくりをあげています。わかものは明るいいろりの火でれみりゃのうでをよく見てみました。
どこかで見たようなものがきず口から出ています。わかものはそれをゆびにとって、思いきってなめてみることにしました。
それはにくまんの中みのあじがしました。わかものがきず口をよく見ると、きれめはにくまんのかわのようです。
れみりゃはようかいではなく、おまんじゅうだったのです。わかものはおどろいて、ほうたいをまくこともわすれていました。
「うー?」
れみりゃはじっとだまったわかもののかおを見上げます。
わかものもれみりゃのかおを見ていましたが、しばらくすると手をのばして、うしろのなん戸のとびらをあけました。

此の娘も此奴等と同じ饅頭だったのか…。
納戸には赤いリボンを付けた顔だけの生物、黒い帽子を被った顔だけの生物が閉じ込められていた。
帽子顔は生きていた。
あの夜の明けた朝、目覚めた男が調べると頭部は完全に接合していた。
その頭部は、餡子の減少した分ひしゃげていたが、特に暴行も加えず正常に餌を与えていると四・五日後には元通りになった。
歩行能力が回復するには十日程掛かった。
リボン顔は帽子顔が回復するまでの間、男の虐待を受けた。帽子顔も回復するとリボン顔共々虐待を受けた。
一日に一度程度の虐待以外は、男は二匹を甲斐甲斐しく世話し、犬猫以上に、まるで己が子の様に大切に扱った。
生命の危険を感じさせる程虐待を受けると、回復するまで虐待は止んだ。
三度程瀕死と回復を繰り返して今に至る。
「ゆっくりしていってね!」としか言葉を話さないので、男はその生物を「ゆっくり」と名付けた。赤ゆっくりと黒ゆっくりだ。
二匹はじっと、男とれみりゃを見つめている。
あの子は誰なんだろうと思っているのか、或いは男は今どちらの気分なのかと考えているのか、じっと見つめていた。
「うー♪うー♪」
ゆっくりを見ると、れみりゃは男の手を離れ二匹に近付いた。ゆっくりの傍にしゃがみ込む。
差しのばされたれみりゃの手に、二匹のゆっくりは身を竦ませた。だがその手が二匹の頭を撫でているのを見ると、ゆっくりは安堵の表情になった。
のろのろと戸棚から這い出して言う。
「ゆっくりしていってね!」
「うー?ゆっくり?」
れみりゃが首を傾げるのを見てゆっくりはもう一度言った。
「ゆっくりしていってね!」
「うー?ゆっくりしていってね♪」
「ゆっくりしていってね!」
笑顔で答えるれみりゃに笑顔で言い返す二匹だったが、その顔が不意に陰った。
男がれみりゃの後に立っている。その顔は満面の笑顔だったが、二匹にはそれがどういうものかはっきり分かっていた。

「うぎゃっ!」
突然れみりゃが前に吹っ飛んだ。浮き加減に前方の戸棚に叩き付けられ、床に落ちる。二匹のゆっくりもれみりゃの体に跳ね飛ばされ転がった。
しゃがんでいるれみりゃの背中を男が蹴りつけたのだ。
れみりゃは何が起きたか理解できていなかった。そのうち、蹴られた背中と戸棚にぶつけた額に痛みを覚え声を上げた。
「いだいー!いだいー!うー!うー!」
板床に尻を着いて泣き叫ぶれみりゃにゆっくりが近付いてきた。心配そうにれみりゃを見ている。
三匹を見下ろす男の顔は喜びに溢れていた。此奴も饅頭…しかも体付きとは。これは楽しめそうだ…。
ゆっくりはこれから何が起こるのか理解し体を震わせた。
男はゆっくりを払い除けると、れみりゃに近付いた。泣き叫んでいるそれを起こす。
「うー?うあっ!」
男の拳がれみりゃの頬を打った。たまらずれみりゃは床に転がる。それをさらに引き起こし髪を掴んで、男は何度もれみりゃを殴打した。
「うっ!うっ!うあっ!うああーっ!」
れみりゃは男が自分を痛めつけている事をようやく理解した。
何故?という疑問が頭をよぎる。自分は何か男を怒らせるような事をしたのだろうか?しかし幾ら考えても答えは出なかった。
「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」
ゆっくりが男の傍で飛び跳ねている。必死の形相は男に何かを訴えている。
男はそれを見ると、れみりゃを二匹に投げつけた。二匹はれみりゃの体の下敷きになりながら一緒に転がった。
「いだいー!いだいー!いだいー!」
「ゆーっ!」
頬が裂けた黒ゆっくりが悶えている。
こいつはしばらく使えないな。男はそう思ったが、どうでも良い事だった。今は目の前に素晴らしい玩具があるのだから。
「うー!うー!」
れみりゃは羽をぱたつかせ飛び上がり、男の手の届かぬ場所に逃れる。
「が、がおー!がおー!たーべちゃうぞー!」
精一杯の威嚇に男の口元が緩んだ。れみりゃを捕らえるべく道具を探す。男の目に、土間に置いてあったれみりゃの傘が目に入った。
傘を取って戻ってくる男を見て、赤ゆっくりが前に立ち塞がった。
「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっ…ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!」
男は黙って赤ゆっくりに傘を突き立てた。死なないよう、器官を潰さないよう、頭から顔下にかけて貫き通す。
「あああー!やめでー!」
れみりゃは赤ゆっくりの元に舞い降りようとした。男はゆっくりから傘を抜き、突き上げる。
「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーっ!」
脇腹に傘を突き刺されたれみりゃは絶叫を上げた。まるで昆虫のように宙に軌跡を描き、床に落ちた。落ちた拍子に腕を囲炉裏に突っ込む。
「あづいー!あづいー!」
男はれみりゃを押さえつけた。暴れられて火事になっても困る。火に当てられた右腕から焼けた臭いがする。
男はその腕の先程戸棚で傷ついた所が、既に完治している事に気付いた。
赤や黒のゆっくりもそれなりに再生能力はあるが、こいつはひときわ高いようだ。少し試してみるとするか…。

男は傘を抜いてれみりゃの右手を開かせると、人差し指を掴んだ。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ー!いだいー!やめでー!やめでー!」
人差し指から小指まで第二関節を折ってゆく。最後に親指を折って、左手の指も同じ順番で折った。
「う゛ー!う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!」
二匹のゆっくりがれみりゃの元にぞろぞろと這って行く。それを見て男は最後の仕上げに掛かる事にした。
仰向けになって泣き喚いているれみりゃを蹴って俯せにし、右腕をとる。何をされるのか理解したれみりゃが必死に叫ぶ。
「うあー!やめでー!やめでー!ゆるしてー!ゆるしてー!」
「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」
「ゆー!ゆー!」
ゆっくりを蹴散らすと、男はれみりゃの肘を、腕の間接を逆方向にゆっくりと曲げていった。
「う゛あ゛っ、う゛あ゛っ、あ゛ーーーーーっ!」
束の間の抵抗の後、れみりゃの肘間接はあっさりと折れた。次に左の肘を、更に右膝、左膝と折ってゆく。
半狂乱になって喚くれみりゃと、その傍でしくしくと泣いているゆっくり二匹を男は無言で見つめていた。
なんて無力なのだろう。なんて儚いのだろう。なんて可愛いのだろう。
そんなものを己の意のままに出来るという高揚感が、男の心を捕らえて放さない。
満足げな頷きを一つすると、男は納戸に三匹を放り込んだ。
「うー!かさー!れみりゃのかさー!」
床に転がっている曲がった傘に向かって、痛みを堪えながられみりゃは折れた腕を伸ばす。余程大事なのだろう。
男はそれを拾って納戸に投げ込み、凍死されても困るので毛布も入れて戸を閉めた。
それだけやると男は囲炉裏に向かって座り、薪を足した。じっと火を見つめるその顔は何か考えているようだった。
外は雪が振り続けている。

明くる日、男が戸棚を開けるとれみりゃは笑顔で出てきた。間接は指も手足も治っており、よたよたと男の傍に歩いてくる。
どうやら軽い傷と、間接程度なら一晩もかからずに完治するらしい。
男が頭を撫でてやると、れみりゃは嬉しそうに微笑んだ。
この再生能力が何処までのものなのか、今度は腕を切断してみよう…。
男にそんな考えが過ぎったが、今はその様な事を考える時間ではない。
男はれみりゃを抱きかかえ、昨日の記憶も生々しく怯える二匹のゆっくり共々、囲炉裏の傍に連れて行き暖めてやる。
そして美味しい物を食べさせてやる為、朝食の準備を始めた。

それからまい日、れみりゃとゆっくりの3びきはわかものにいじめられました。
それでもれみりゃはまんぞくでした。
いじめられてるのに何でまんぞくなのかと思うかもしれません。
ですが、れみりゃはそれまで森の中にいたのです。森の中でれみりゃはずっとひとりでした。

けがをしてもだれもきてくれません。ないていてもだれもきてくれません。
おなかがすいたら、ひとりでくさをたべたり木のかわをかじったりしていました。
夜はくらいなか、いわのかげにかくれてひとりでふるえていました。
それにくらべれば今はあかるくてあたたかい家にいます。おともだちが二匹もいます。
あそぶときもいっしょで、ねるときもいっしょで、いじめられるときもいっしょです。
わかものもいます。いじめてくるときはこわいけれど、いつもはおいしいごはんを食べさせてくれたり、あそんでくれるやさしいわかものです。
れみりゃはしあわせでした。そのせいかつは春までつづきました。

さくらがさいたある日、わかものは赤いゆっくりの子でおしるこを作っていました。
そのときおゆをたくさんいれられて、あたまをたくさんかきまわされて、ゆっくりの子は目や口からおゆをながしてしんでしまいました。
ぼうしをかぶった子はなきながらわかものにぶつかります。わかものはぼうしの子をつよくたたきました。
ぼうしの子はいろりの中にころがってゆき、まるこげになってしんでしまいました。
おともだちがしんでしまって、そのときはじめてれみりゃはおこりました。わかもののうでにかみついたのです。
おどろいたわかものはそれをしばらく見ていましたが、うでをふってれみりゃをかべにたたきつけました。
れみりゃはあたまがわれて中みが出てしまいました。れみりゃは二ひきのそばまでゆっくりはっていって、そこでうごかなくなりました。
わかものはしばらくおどろいたかおで、3びきを見ていました。
やがてわかものは、2ひきはたいせつなおともだちがころされたのにおこったのだと気づいて、3びきのそばにすわってなみだをながしました。
わかものは、こんなことになるならもっと3びきにやさしくしてやればよかったと思いましたが、もうもどってきません。
わかものはずっとないていましたが、そのうち3びきを外にもっていっておはかにうめました。
今でも森の近くに、りぼんのついたおはかと、ぼうしをかぶったおはか、まがったかさのささったおはかがならんで立っています。





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最終更新:2008年09月14日 06:44
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