- DODのウェポンストーリーをゆっくりに変えてプラスアルファしてみた。とはいっても原作からかなり改変したのでご注意を。
- DOD(ドラッグオンドラグーン)知ってなくても楽しめると思います。
- それぞれの題名は元ネタの武器の名前。わからなくてもそれほど気にしなくていいです。
ゆっくりウェポンストーリー
1、深い闇
あるところに、息をするようにゆっくりを殺す少女がいました。
理由も理念も理屈も理想もなく、ただただゆっくりを殺し続けました。
ゆっくりを殺したいわけではなく、少女にはそれしか出来ませんでした。
ある日、少女は森の中でリボンのないゆっくりれいむを取り囲むゆっくりの集団に出くわしました。
どうやら、ゆっくりの象徴とも呼べるリボンをなくしたため、同属にリンチにあっているのでしょう。
「みんなやめてね!れいむといっしょにゆっくりしようね!!」
「うるさいよ!りぼんのないれいむはゆっくりしね!!」
「こんなやつとはゆっくりできないよ!!さっさとしんでね!」
「みててきもちわるくなってきたよ!こんなのはさっさところしたほうがいいよね!」
「どぼじでぞんなこどいうのぉぉぉぉ!いっしょにゆっくりじようよぉぉぉぉぉ!」
ゆっくりれいむは泣け叫びながら周りのゆっくりに助けを求めますが,それを助けようとするゆっくりは一匹もいませんでした。
少女はそれを見て、のっそりとそのゆっくりたちに近づきました。
手に持っている少女とは不釣合いなほど刀身の長いロングソードからは,まるでこれからの死の饗宴を歓迎するかのごとく黒々とした光が発されています。
対照的に、少女はの顔には愉悦も狂気も浮かんでおらず、無表情のままです。
「じゃあ殺そうかしら」
「ぶべっ!」
少女はいつものように、気と体の赴くままにゆっくりを叩き潰し,切り刻み,殺戮を尽くします。
ゆっくりれいむを取り囲んでいたゆっくりたちはものの数分で皆虫達のえさになってしまいました。
そして少女は、残ったゆっくりれいむを殺そうと向き直ると,
ゆっくりれいむは体中から液体を垂れ流しながら少女に感謝していました。
「おねえさんありがとう!れいむをたすけてくれたんだね!
れいむはこのおんをいっしょうわすれないよ!」
少女はその言葉に、わずかながら動揺の色を浮かべます。
少女が誰かに感謝されたことなど、自分の人生では一度もありませんでした。
少女は自分の行いに、初めて意味を見出すことが出来たのです。
「どういたしまして。お役に立てて嬉しいわ」
「こちらこそいくられいをいってもたりないくらいだよ!こんどあったらなにかおれいをするね!
おねえさんたのしみにまっててね!…………ゆ゛!?」
少女は満面の笑みを浮かべると、感謝の気持ちをこめて剣を振り下ろしました。
その一振りはゆっくりれいむの頭部の右半分を根こそぎ奪い去ります。
傷口からはどぼどぼと餡が零れ落ちていき、あたり一面に広がってゆきました。
「いだいぃぃぃぃぃ!!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!?
でいぶをだずげでぐれだんじゃながっだのぉぉぉぉ!?」
一拍置いたのち、ゆっくりれいむが自分の状態に気付いて叫び声をあげましたが、少女は笑みを浮かべたままゆっくりれいむを踏み潰しました。
「ゆ゛!…………………………」
少しの間中身を出しつくして皮だけとなったゆっくりれいむをやさしく見下ろしてから、少女は軽やかな足取りで去ってゆきました。
後に残ったのは、ゆっくりの屍だけでした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2、領主の狩猟刀
とある国の領主がゆっくりを狩る際に必ず持ち歩いた、お気に入りの剣。
領主はゆっくりの命を奪う快感におぼれ,特に意味もなく日々狩猟を続けていた。
領主がひとたび狩りに出かけるたびに、百を越えるゆっくりが屍となっていった。
運悪く領主の目につき持ち去られたゆっくりは、死ぬよりも辛い拷問を味わわせられた。
ある夜、あまりの領主のゆっくり虐殺を見かねて、森のゆっくりたちを纏め上げるリーダー達が話し合いをした。
「これいじょうまりさたちをゆっくりさせないつもりなら、みんなであいつをうつしかないよ!」
「そうだね!ゆっくりするためにはあいつをころすしかないね!」
「みんなでかかればらくしょーだよ!れいむたちのちからをみせつけてやろうね!」
そして数日後。おびただしい数のゆっくりが領主の屋敷を取り囲み、機会をうかがっていた。
本来ならば領主が寝てから襲撃する計画だったが、功を焦った一匹のゆっくりが先走ってしまったため,領主はすぐにその様子に気づくことになった。
領主は自分を取り囲む大量のゆっくりをを見て、飛び上がって喜んだ。
「このわしに狩られたがっておるのか!なんというかわいいゆっくりどもじゃ!
それならばわしもその期待にこたえてやらんといかんのぉ!」
喜び勇んだ領主の前は愛用の狩猟刀片手にゆっくりに突撃して行った。
ゆっくりたちはかかったとばかりに、一斉に領主に襲い掛かる。
「みんなのうらみだよ!ゆっくりしね!!」
「ちょうしにのったにんげんはつぶされるといいよ!」
「いままでのおこないにこうかいして、くるしんでしんでね!!」
ゆっくりたちは何度も領主に体当たりを敢行するが、領主は笑ってそれを受け止めるばかりであった。
それどころか、ゆっくりたちは代わりに領主の持っている剣をお返しとして受け取ることとなった。
「ゆぅぅぅぅぅ!!なんでびくともしないのぉぉぉぉ!?」
「おかしいよぉぉぉぉ!!さっさとしんでよぉぉぉぉぉ!!」
「そう押し合わんでも、すぐに狩ってやるから安心せい!ほら、おかえしじゃ!」
「ゆべぇぇぇぇぇぇ!ざざっでるよぉぉぉぉぉ!!」
非力なゆっくりたちはなす術もなく、領主に一矢報えることさえも出来ずに、すべて狩りつくされて森のゆっくりたちは全滅してしまった。
結局、領主は幸せに天命まっとうしたという。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3、没落した王家の剣
暖かな、春の日でした。
大きな日傘を持った、花を操る可憐な少女の容貌をした妖怪が、気まぐれに人の国を襲いました。
妖怪は王族を皆殺しにして、近くにふんぞり返っていたゆっくりもついでに叩き潰しておきました。
妖怪が一仕事終えてお城の中でひと寝入りしていると、剣を持った女の子が入ってきました。
女の子は妖怪を揺り起こします。
「私が殺そうとしていた王様とゆっくりはどこ?」
妖怪は少しきょとんとして言いました。
「もう殺してしまったわよ?」
すると、女の子は丁寧に妖怪に頭を下げました。そして、
「ありがとう、きれいな妖怪さん!」
と、元気のいい声で言いました。
妖怪は、少し怪訝な顔をして女の子にたずねました。
「あら、どうして私にお礼をするのかしら?」
女の子は言いました。
「あなたが殺してくれた王様はにせものなの。
私のパパからお城を盗んだんだって,死んだママから教わったの」
女の子は、この国の本当の王女様だったのです。
女の子は剣を抱えたまま興奮した様子で、妖怪に言葉を続けます。
「だから、わたしはあいつを殺してお城を取り戻さなきゃいけなかったの!
あと、あいつの大事にしていたゆっくりも殺さないといけないの!」
妖怪はその答えに疑問を感じて、再び女の子に問いかけます。
「どうしてゆっくりも殺すのかしら?あれは関係ないんじゃない?」
女の子は、思いっきり首を横に振ります。
「関係なくなんてないよ!にせものがパパを殺したのも、あいつがゆっくりを守ろうとしていたからだもの!
ゆっくりのための国を作るなんてばかげたことのために,パパは殺されて私達はお城から追い出されたの!」
女の子は,妖怪を真っ直ぐ見つめて言いました。
「あなたにお願いがあるの。大事にされる価値なんてないクズゆっくりも、あんなクズを守ろうとする人間も、みんなみんな殺して!」
妖怪は大笑いして、
「わかった、わかったわよ、王女様。私の力をあなたの身体と剣に分けてあげる」
女の子は、妖怪の力が注がれた剣で,ゆっくりとゆっくりを守ろうとした人々をざくざく,ぐちゃぐちゃにやっつけたとさ。
そのときに起きた、
「ゆっくりやめてねぇぇぇぇ!!れいむなにもしてないよぉぉぉぉ!!」
「とかいはのありすになんてことするのぉぉぉぉ!!」
「れいむはころしていいから、まりさだけはみのがしてねぇぇぇぇ!!いだいぃぃぃぃぃぃ!!!」
「おがあざん、いだいよ、くらいよ、どごにいるのぉぉぉぉ!!」
「いやぁぁぁぁ!!でいぶのあがちゃんがぁぁぁぁぁ!!」
などというゆっくりたちの阿鼻叫喚は、ゆっくり保護にかかる費用の工面のせいで重税を強いられていた大部分の国民に対して、とても爽快な気分を与えたんだって。
めでたし、めでたし。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
4、拷問部屋の肉塊
その鉄棍は、拷問部屋の片隅に置かれていた。
命を奪わず、最大の苦痛を浴びせ続ける拷問において,その鉄棍の役目は最後にやってくる。
「いだいよ……くらいよ……ゆっくりできないよ……」
体中を焼かれ両目をえぐられ、最早苦痛に耐え切れず死を望むゆっくりにとって、鉄棍の一撃は焦がれるほどに待ち遠しい。
ゆっくりは餡子を口から吐き出しながら叫ぶ。
「くるしいよ……そのてっこんで、はやくころしてね……」
求められてせがまれて、鉄棍は重々しく振り下ろされる。
だが、それはゆっくりの頭の寸前で停止された。
「ゆ……!?どうして?どうしてころしてくれないの……!?」
処刑人は黙して、ゆっくりの問いには答えない。
ただ痛みに苦しむゆっくりをみて、暗い愉悦の笑みを浮かべるだけだった。
一撃でゆっくりを肉塊に変えることが出来る鉄棍は,しかしゆっくりが生きている時には用いられることはない。
「おねがい、しなせて……。もういたいのはいやなのぉ……!」
ゆっくりの狂おしいまでの求愛も、鉄棍は冷酷に拒否し続ける。
そしてゆっくりが苦しんで苦しみぬいて死んだのち,ようやく鉄棍は重い腰を上げゆっくりを肉塊にする。
ゆっくりの苦しみが凝縮された餡子にまみれたそれは、ゆっくりの肉塊そのものだった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あとがき
ゆっくりでDODのウェポンストーリー。あれ見てたら思いついてしまったんだから仕方ないね。
ウェポンストーリーをそのままゆっくりに変えたのではさすがにあれなので、少し改変しました。
3以外は原型からかなりかけ離れてしまいました。
拷問部屋の肉塊においては、完全に使い方が間違っております。
元ネタ知ってた人は、申し訳ありません。
最終更新:2008年09月14日 07:18