ゆっくりいじめ系641 ゆっくり葬式

とある虐待お兄さんが死んだ。
ゆっくりに殺される、などという理不尽な理由でではない。それでは虐待話にならないからだ。


ある日、里近くの集落に住む虐待お兄さんの家に、隣に住む男が尋ねてきた。
しかし男が窓越しに見たものは、部屋の中央に倒れている虐待お兄さんの姿。
男は直ぐさま窓を開けて中に入る。だが、虐待お兄さんは既に事切れていた。
何故こんな事になったのか?男は混乱しながらも状況を確認しようとした。

壁は透明な箱で全面埋め尽くされ、閉じ込められたゆっくりたちが腹を空かせて泣いていた。
大量の餡子と皮が地層を成す程に床を覆っていて、その上にはゆっくりの死骸が百以上も散乱している。
どのゆっくりも、口にはその子供達と思しき潰れた子ゆっくりの死骸が幾つも詰め込まれていた。
その中心に虐待お兄さんは倒れていた。
常人には理解不能なシチュエーションだったが、虐待お兄さんをよく知る隣人はなんとか状況を理解できた。

これはゆっくりに強制的に我が子を喰らわせるスタンダードな虐待だろう。
だがこれだけの数のゆっくりを虐待するのは、相当な時間が掛かると素人でも分かる。
虐待お兄さんは常日頃、「ゆっくりをただ潰すだけでは殺害でしかない。仮定を楽しむのが真の虐道」と語っていた。
餡子は腐っておらず一様に新鮮である。これは不休不眠で一気にやったと見なして良い。
虐待お兄さんの死因は、おそらくは体力の限界を超えた過労死、いや虐待死(自分が)。
(無茶しやがって…)
男は、改めて虐待お兄さんを眺め、そして亡骸の右手が何かを指し示している事に気付いた。
傍に歩み寄った男の目に入ったものは、ダイイング・メッセージであった。
餡子の層に書かれていたのは『もっと虐待したかったよ!』の一文。
男の目から涙が零れた。
「彼は死ぬまで虐待お兄さんでした!」
天を仰いで叫ぶ男の姿を、箱の中のゆっくりたちが怯えた目で見つめていた。


虐待お兄さんの死はその日のうちに集落中に知れ渡った。
虐待お兄さんは速やかに集会所の一室に安置され、住人達は隣室で会合を開いた。
虐待お兄さんは家族もおらず独り暮らしである。集落全体で葬式を執り行う事が即座に決定された。
元々住民同士の結束が強い集落ではあったが、この一件においては皆我先にと協力を申し出た。
集落は森の傍にあり、ほぼ全戸が里へ食料を供給する農家である。
当然の帰結として集落にとってゆっくりは最大の害獣である。
そのゆっくりを、頼まれてもいないのに積極的・情熱的に駆除する虐待お兄さんは集落にとって有為な存在であった。
虐待お兄さんは誠心誠意で弔われねばならない。それが今までの貢献に報いる、虐待お兄さんへの手向けとなるだろう。
皆の思いは一致していた。


そして二日後、集落総出に里からの参加者も加えて、虐待お兄さんの葬式が営まれた。
今回の葬式が普段と異なるのは、参列者が皆、ゆっくりを連れている事。
前日のうちに住人が森から掻き集めてきたゆっくりである。
ゆっくりたちは泣き疲れてぐったりしていた。
受付を済ますと参列者は式場に向かった。
集会所の、集落でも一番の大部屋に入ると、奥には祭壇が作られてあった。
祭壇の上には虐待お兄さんの収まった棺。参列者はその周りにゆっくりを供えていった。
どのゆっくりも底部を焼かれ、歩行能力を奪われている。
参列者が増えるにつれ、ゆっくりはまるで華のように祭壇を覆っていった。

参列者が全員集まったところで、里から呼び寄せた僧侶がやってきて、祭壇の前に座った。
祭壇を埋め尽くすゆっくりたちは、これから何が起こるのかと不安の表情でいる。
祭壇前の、上面が鉄板の小机に、ゆっくりれいむの一家が鎮座していた。
それは死んだ虐待お兄さんの透明な箱に収められていった、最近最も大きな被害を集落に与えたゆっくり一家だった。
一家は柔和な顔をした僧侶に救いの声を上げる。
「「「ゆっくり助けてね!」」」
僧侶はそれを完璧に無視した。この僧侶の救済対象にゆっくりは含まれていない。
小机左右に配置された二匹の子ゆっくり、長女れいむと次女まりさの頭には蝋燭が刺さり、火立と化している。
僧侶はそれに線香を差し出し火を付けた。じりじりと線香が焼け、溶けた蝋が下に落ちる。
「あつい!あついよ!助けてよ!」
「ゆっくりやめてね!子どもにひどいことしないでね!ゆっ!?」
頭部を切り開かれ、線香立となっていた親れいむに線香が突き立てられた。
「ゆっ?ゆっ!?ゆっ!!」
次々と刺さる線香の苦痛に身を捩る親れいむ。だが底辺を焼かれたゆっくりはその場で苦しむしか出来ない。
僧侶の右側に置かれた親まりさが叫ぶ。
「もうやめてね!まりさの赤ちゃんどこへやったの!」
僧侶は黙って懐から数珠を取り出した。
それは赤ゆっくりを文字通りの数珠つなぎにしたものだった。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!ま゛り゛さ゛の゛あ゛か゛ち゛ゃん゛か゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
数珠のゆっくりたちは、小さい体に糸を突き通され虚ろな表情をしていた。
それが僧侶の手の中で掻き回される都度、「ゆっ!ゆっ!」と痙攣する。
参列者のにも数珠を取り出すものがいた。それを見て棺を覆うゆっくりの中に叫びを上げるものがいる。
己が赤子の成れのはてを見て悲嘆にくれているのだろう。

「ゆーん!」
僧侶はおりんを打ち鳴らす。それは硬化剤で固めた帽子を、逆さまに頭に突き刺された三女まりさだった。
「ゆっ!ゆっ!ゆっゆっゆっゆっ!」
僧侶は親まりさを打ち鳴らす。親まりさは逆さまにした帽子の上に乗せられ、頭を硬化剤で固められ木魚となっていた。
「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛ま゛り゛さ゛を゛た゛た゛か゛な゛い゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛!ゆっ!」

奉請十方如来入道場散華樂
「ゆっ!」
奉請釈迦如来入道場散華樂
「ゆっ!ゆっ!」
奉請弥陀如来入道場散華樂
「ゆっ!ゆっ!ゆっ!」
奉請観音勢至諸大菩薩入道場散華樂
「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」
「ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!」
「「あ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛!あ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛!」」

僧侶はひたすらおりんと木魚を打ち鳴らし読経する。
経の合間に線香を継ぎ足される線香立は段々虚ろな顔になり、蝋燭が短くなった火立はただ絶叫する。
参列者は厳粛な気持ちで故人の冥福を祈っていた。
読経は続く。

衆生無辺誓願度煩悩無辺誓願断
「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」
法門無尽誓願知無上菩提誓願証
「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」
自他法界同利益共生極楽成仏道
「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆぶっ!」
「ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆぶーん!」
読経を終えると、僧侶は全力で木魚とおりんを叩き潰した。瀕死の状態でゆーゆーと唸るだけの二匹。
「ま゛り゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
「「「あ゛か゛ち゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!」」」
正気に戻った線香立と火立と数珠が叫ぶ。
僧侶は大喝すると数珠を引き千切り、線香立に投げ込んだ。
「れ゛い゛む゛の゛あ゛か゛ち゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」
次いで蝋燭立てと砕け散ったおりんも線香立てに入れ、木魚を傍によせると上から油を掛けた。
「「「も゛っ゛と゛ゆ゛っ゛く゛り゛し゛た゛か゛っ゛た゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」」」
炎の中断末魔の叫びを上げ、ゆっくり一家は全滅した。火は全てを浄化する。
燃え盛る炎を前に僧侶は合掌した。眼前のゆっくりにではなく霊前に捧げた合掌である。
肩で息をし汗にまみれた僧侶の顔は達成感に充ち満ちていた。

鎮火され清められた小机に、新たなゆっくり一家が運ばれてきた。先程の惨状にガタガタと震えている。
「おじいさん!みょんはなにも悪いことしてないよ!ゆっくりはなしてね!」
「わからないよ!わからないよ!」
僧侶は壇上の小刀を取り上げると、親みょんと親ちぇんの頭部を横から綺麗に切り取った。
「み゛ょ゛ん゛っ゛!?」
「わ゛か゛ら゛っ゛!?」
僧侶は子供も全員を同じようにした後、親の餡子を少し取り捨て、中に油を染み込ませ火を付けた。
「み゛ょ゛お゛お゛お゛お゛お゛っ゛!?みょっみょっみょっみょっ…」
「わかっわかっわかっわかっ…」
「お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!ゆ゛っ゛!?」
僧侶は子ゆっくりの餡子を掴み、二体の香炉と化した親ゆっくりの頭に散らした。
満足げに頷くと立ち上がって、参列者に焼香を促す。
「ゆっゆっゆっゆっゆっ。」
次々に餡子を取られて行く子ゆっくりは白目を剥いて痙攣するばかりである。
親ゆっくりの二匹は子供達を、炎の熱さに苦しみながら「ゆふーゆふー」と見つめている。
焼香が終わる頃には子供達は全匹絶命していた。僧侶は残骸を香炉に載せると、やはり油を掛けた。
「わ゛か゛ら゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!?」
「な゛に゛か゛し゛た゛か゛っ゛た゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!?」
二匹は炎の中で崇高な生涯を閉じた。

役目を終えた僧侶が退席すると出棺の準備が始まった。
棺を降ろし、皆涙ながらに仏との最後の対面をする。
「「「ここはゆっくりできないよ!ゆっくり出してね!」」」
棺の中にはゆっくりが敷き詰められ呻いていた。それは透明な箱に入っていたゆっくりたちである。
虐待し損ねたゆっくりを一緒に送り、故人があの世で虐待出来るようにとの心遣いである。
さらに参列者は棺の中へ、次々とゆっくりを足していった。
「「「おもいよ!ゆっくりとってね!」」」
棺は仏の顔以外を除いてゆっくりで敷き詰められ、蓋が閉じられた。
「さいきょ!?さいきょおーっ!?」
「くろまっ!くろまくーっ!」
凍らせたゆっくりちるのとゆっくりれてぃを用いて釘打ちがなされた。
釘を二発打つ度にちるのもれてぃも砕け散ったが、直ぐさま代えが用意された。
併せて五十匹程砕けたところで棺は完全に閉じられた。

「「「うっうーっ!うあうあ!」」」
別室に閉じ込められていた沢山のれみりゃが連れられてきた。
それを見て祭壇のゆっくりが悲鳴を上げる。
「うー?うーうー♪たーべちゃうぞー!」
れみりゃたちはゆっくりを見ると喜び勇んで獲物に飛び掛かろうとした。
参列者はれみりゃに蹴りを加える。
「うー!いだいー!」
転んで泣き叫ぶれみりゃだが、髪を掴まれ引き起こされた。掴んだ者がれみりゃに何事か語りかける。
「うー!うー!」
ぶんぶんと首を振るれみりゃたちは、別の人間が自分の子供を抱えてやってくると顔を強張らせた。参列者はれみりゃたちに何か囁く。
「いやだー!いやだー!」
れみりゃは泣きながら棺の周りに集まり、持ち上げようとする。
「うー!」
重いという意思表示なのか、首を振るれみりゃたち。
「うぁー!」
男が一匹の子れみりゃを握りつぶした。たちまち餡を吐き出して絶命する。
「あ゛あ゛ー!れみりゃのあかちゃんがー!」
男は駆け寄ろうとする母れみりゃの足を払う。転がったそれに耳打ちする。
「は゛い゛ー!や゛り゛ま゛す゛ー!」
れみりゃたちは必死になって棺を抱え、外に向かって運び始めた。
祭壇のゆっくりたちは天敵がいなくなって安堵の表情になる。
参列者達は各々、そのゆっくりを抱えていった。


長い葬列を見詰める二つの人影があった。暇潰しに見に来たものの、部外者の遠慮からか遠巻きに眺めているだけだ。
時折一人が列に近付こうとし、別の一人に押し止められている様に見えた。

葬列は粛々と歩んでいる。
先頭を進むのは棺と、棺を運ぶれみりゃ、周りを囲む男達。その後にゆっくりを抱えた参列者達が続いた。
「もういやだー!ぷりん食べるー!さくやー!」
疲れ切って道に座り込んだれみりゃは、直ぐに子供を潰された。泣き叫びながらもあわてて棺を持ち直す。
子を失っても言う事を聞かないれみりゃは頭を潰され息絶えた。
れみりゃの抜けた穴は新たなれみりゃによって補われ、棺は無事に目的地に辿り着いた。

そこは集落の外れにある、小さな丘だった。
既に準備は出来ており、一方を除いて方形に木が組まれてあった。
れみりゃが抱えた棺を納めると、直ぐに木材で塞がれた。
「「「!せ゛ま゛い゛ー!た゛し゛て゛ー!さ゛く゛や゛ー!」」」
木材に閉じ込められたれみりゃが口々に叫ぶ中、皆は目を閉じ、故人に最後の別れを告げた。
数人の男がゆっくりと木材に油を掛け回し、最後に代表の隣人が点火した。
「「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!」」」
れみりゃたちの絶叫が響く中、参列者は皆等しく涙を流していた。言うまでもなく虐待お兄さんに思いを馳せているのである。
手の中でガタガタ震えていた一匹のゆっくりれいむが声を上げた。
「ゆっくりはなしてね!ここはゆっくり出来ないよ!もうおうち帰る!」
即座にれいむは炎の中に投げ込まれた。
「ゆっ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛つ゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」
それを切っ掛けに、参列者は抱えたゆっくりを尽く火中に投じていった。
「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛!」
「ゆ゛っ゛く゛り゛て゛き゛な゛い゛ん゛た゛せ゛え゛え゛え゛え゛え゛!」
「ま゛り゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛さ゛い゛こ゛に゛ひ゛と゛つ゛に゛な゛ろ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」
「む゛き゛ゅ゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」
「さ゛く゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
「お゛せ゛う゛さ゛ま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
「し゛ゃ゛お゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」
「こ゛ほ゛ね゛え゛え゛え゛え゛え゛!」
「ち゛ん゛ほ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」
「そ゛う゛な゛の゛か゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
「さ゛い゛き゛ょ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」
「く゛ろ゛ま゛く゛う゛う゛う゛う゛う゛!」
「す゛き゛ま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
「て゛ん゛こ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」
「わ゛か゛ら゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」
「ち゛ん゛ち゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」
「あ゛つ゛い゛さ゛す゛か゛ほ゛の゛お゛あ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛!」
「き゛も゛ち゛い゛い゛い゛い゛い゛!」
テンションの上がってきた参列者は次々にゆっくりを投げ込んでゆく。
手持ちのゆっくりを投げると、皆は列後方に付いてきた数台の大八車に我先にと群がり、積み上げられたゆっくりを掴んでは駆け戻っていった。
その顔はまるで虐待お兄さんが乗り移ったかのよう。
ゆっくりれいむもゆっくりまりさも、その他全ての種が炎に包まれた。
ゆっくりたちの絶叫の中、参列者は思い思いに読経を始めた。
虐待お兄さんの霊が慰められるように。あの世でもゆっくり虐待出来るように。
騒霊の大合葬もかくやと思われる程の読経は、遠く里にまで響いたという。

その有様を遠巻きに眺めていた二人。そのうち隣に向けて日傘を掲げていた一人が地に倒れ伏した。
れみりゃたちが焼かれる光景に耐えきれず気を失ったのである。
レミリアは、倒れた咲夜にも、体を焼く日差しにも気付かず、「人間って怖い」とガタガタ震えていた。



By GTO

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最終更新:2008年09月14日 08:04
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