**あらすじ舞台は江戸。廃刀令が世に下されてから間もない頃、攘夷志士の活動が盛んになっていた。そこで、江戸幕府は一人の「掃除屋」を雇った。「掃除屋」の名前は紅川千流(あかがわ せんりゅう)。見た目は美しい人間の女だが、通っている血は「妖怪」の血であり、多少の切り傷や弾丸を受けても平気でいられる。幼少の頃に寺の者に拾われ、寺を出てからは「妖怪狩り」と言う者から逃げるため、来る者来る者を切りさばいていた。噂が噂を呼び、ついには紅川の野宿する山中にまで山賊が押し入ったこともあった。そうして剣の腕を上げた紅川だったが、廃刀令が出たこんにちでは、その実力もないがしろになりつつあった。人よりも強く、剣に長けている部分に江戸幕府は目をつけ、はるばる北方からまるで箱入り娘の如く都に連れてきたのであった。江戸の町で出会った数々の仲間が、妖怪の刺々しい心をほころばせてゆく。人間をよく思っていなかった紅川は、次第に人を信じ、頼るようになった。やがて紅川は、「人を斬る」ことをやめてしまう。殺さずして、ただ峰打ちだけで志士を倒していった。一人の妖怪が、国をも動かす意志を志す武士に、なにで勝てるのだろうか?以前のように、力押しで相手をねじ伏せるだけで、「平和な世」とやらが築けるのだろうか?とある妖怪の、短く厚い生涯を描いた作品!
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