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②実は春樹にもなにか力が?

「もしかしたら…春樹にもなにか力があるって事?」
私は思った事をそのまま口に出した。

「それがね、よくわからないんだ。愛菜ちゃんと隆にはゆらゆらしたのが出てるのに、春樹には無いよ。
だから、フツーの人なんだけど…ぎゅってすると気持ちいいの」

何か感じ取っているチハルすらもお手上げのようだ。
春樹は下を向き考え込んでいたが、不意に顔を上げた。

「………ゆらゆらって言うのは、おそらく力のことだと思う。
一郎先輩と修二先輩の力で姉さんを見た時、体の中心に炎があって、体全体が蒼白いゆらゆらと流れるものに覆われていた。
見た人全員に炎はあったけど、蒼白く流れるものはなかったんだ」

「宗像兄弟はそんな力を持っているのか。あいつら一体、何者なんだ?」
隆が双子の話を聞いて、眉をひそめながら呟く。
「うーん。私にもはっきり教えてくれないからわからないよ」
私は首を振り、肩をすくめた。

「ボクら精霊は自然が作るゆらゆらを普段は吸ってるけど、愛菜ちゃんはすごくキレイなゆらゆらでトクベツ気持ちいいの。
ほわほわで、じわじわで、ぬくぬくでチカラが強くなるよ」
「じゃあ、ハチル。どうして隆さんは気持ちよくないか詳しく教えてくれないか?」
春樹は顎に手を当てながら、チハルを見た。
「うーん。なんだか、ゆらゆらにザラザラ黒いのが混ざってて気持ちよくないんだ。
それに……隆の中にもう一つ別のゆらゆらがあるし、不味そうなんだもん」

「不味そうで、悪かったな…」
隆は小声で文句を言っている。

①黒いのってファントムの事かな?
②もう一つのゆらゆらってまさか…武君?
③黙って成り行きを見守る

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③黙って成り行きを見守る

「黒いザラザラってミストか?で、もうひとつのゆらゆらってのは、前愛菜に手紙を出した武ってやつ…って考えるのが妥当か?」
隆が首を傾げながら言う。

「たぶんそうだと思います」
春樹も同意する。私もそれ以外に考えられない。

「それじゃあさ、チハル今日の朝あった二人はどう見えた?」
「朝?……同じ顔した人?」
「…そうそう」
「んーとね…」
チハルは朝のことを思い出そうとするように、首を傾げる。

「あのヒトたちは変なの。二人だけどヒトツでね、でも二人だからヒトツになれないの。だから、ゆらゆらがごちゃごちゃなの」
「ゆらゆらがごちゃごちゃ?」
隆がわけが分からないというように腕を組む。
私も首を傾げたけれど、ふと以前修二くんが言っていた言葉を思い出す。

「修二くんが前に一郎くんと二人でいると力が上がるって言ってた。双子だから相乗効果があるのか、もともと一つのちからが二つに分かれたのか分からないけど…って」
「へぇ…」
隆が面白そうに私を見る。

「チハルの話を聞くと、双子だから相乗効果があるわけじゃなく、もともと一つのものが二つに分かれた、と言うことかな」
春樹の言葉に私はもう一つ思い出す。

「そういえば、一郎くんは、真実を見出すはずの鏡が二つに割れてしまっては使い物にならないって…」
「真実を見出す鏡?……よくわかないけど、割れたってことはやっぱり一つのものが二つに分かれたんだろうな」
「そうでしょうね、でも修二先輩がどっちか分からないって言ってたのに、一郎先輩は分かれたってなんで知ってるんでしょう?」
隆の言葉に、春樹が頷きそれから不思議そうに首を傾げる。
春樹の言葉に、私と隆も同じように首を傾げるしかない。

「……カガミ、かがみ」
その時、チハルがぶつぶつと何かを思い出すようにつぶやいているのが聞こえた。

「どうしたのチハル?」
「カガミのことで、前にだれかにきいたきがするの」
うーんとうなりながら、チハルが頭を押えている。

何か手がかりがあるのかな?
①すぐに思い出してもらう
②思い出したら教えてという
③春樹のことに話を戻す

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①すぐに思い出してもらう

「何か思い出せそう?」
うーんうーんと唸りながら、頭を抱えているチハルに向かって話しかけた。
「だめ…。ぜんぜんおもいだせないよ」
チハルは悲しそうに肩を落とした。

「そっか。なにかヒントになればと思ったんだけど、仕方ないね」
(少しは真実に近づけるかもしれないと思ったのにな…)
「ごめんね。愛菜ちゃん」
チハルが上目使いで私を見る。
「ありがとう、チハル。無理させてゴメンね」
チハルに向かって、私は優しく笑いかけた。

そんな私達を見かねたように、隆を口を開く。
「ていうか、宗像兄に直接聞けばいいだろ。愛菜は同じ委員会だし、聞きやすいんじゃないのか?」
「それが…ね」
私は児童公園での出来事を思い出しながら話を続ける。
「以前、真実を教えて欲しいって言ったら拒まれたの」
「拒む? 宗像兄が?」
「うん。協力できないって言われたんだ」
「協力できない…か。一郎先輩にとって何か都合の悪いことでもあるのかな?」
私たちの話に聞き入っていた春樹も話に加わる。
「一郎くんにとって都合が悪いというよりは、私にとって良くない事のような言い方だったかもしれない」
「どういうこと?」
春樹は首をかしげながら、尋ねてきた。
「思い出さないほうが良い事もあるとか、真実に触れないのが一番良い方法だとか…とにかく、そんな言い方よ。
まるで、私を気遣っているように聞こえたんだ」
そう言って、春樹と隆を交互に見つめた。

「姉さんはお人よし過ぎるよ…」
そう漏らして、春樹は小さくため息を漏らす。
「俺から見れば、一郎先輩と修二先輩は勝手だよ。姉さんに力の話を告げておいて、今更、協力できないなんてね」
「そうだぜ。俺だって何度も愛菜にミストの事を言おうとして止めたんだ。
テレビの見すぎだろうとバカにされるのが嫌だったのもあるが、余計な心配を掛けさせたくなかったからな」

私は
①双子に不信感を持った
②なんだか複雑な事情がありそうだったと擁護する
③一郎君と修二君の考え方が違のかなと考えた

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②なんだか複雑な事情がありそうだったと擁護する

「でも、何か事情がありそうだった…、っていうかやっぱり私を気遣ってくれてたんだと思う…」
「姉さんは、どうしてそう思うのさ?」
「あのね…私、一郎君に今度こそ終わらせるために、すべて教えて欲しいってってお願いしたの…そしたら、一郎君『まさか、思い出したのか?』って…わたし、何か忘れてることがあるのかな?」
「愛菜がわすれてること?そこまで言うって事は、思い出して欲しくないことなんだよな?」
隆が首をかしげる。
あの時の一郎君は、少し我を忘れている感じだった。

(必死っていうか…とにかくいつもの一郎君らしくなかったよね)
そこまで、一郎君が私に思い出して欲しくないこととはどんなことなのだろうか。
それに何故私はその『思い出して欲しくない事』を忘れているんだろう。
一郎君の様子からすると、かなり重要な出来事のはずなのに。

「……ところで姉さんはなんで一郎先輩に『今度こそ』っていったの?」
「それは冬馬先輩…あ、御門くんのことね、その、冬馬先輩がそういったから…、今度こそ終わらせましょうって。いずれ時が来れば自身でもわかるようになるって…」
「冬馬先輩ってだれだよ?」
冬馬先輩の名前を出すと、今度は隆は少し顔をしかめて聞いてくる。

(そういえば…隆に冬馬先輩のこと話したのは初めてだっけ?)

①「隆には言ってなかったっけ?」
②「先輩の話は後で」
③「私を守ってくれてる人だよ」

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①「隆には言ってなかったっけ?」

「聞いてねーよ」
不機嫌そうに、隆は言った。

「俺が知っている限りだと、その冬馬先輩は姉さんの実の母親によって育てられたそうです。
その恩を少しでも返したいと言っていました」
春樹は少し複雑な表情を浮かべながら、隆に説明をしている。
私がショッピングモールで気を失っている時に少し話しを聞いたのかもしれない。

「マジ? そんな、冗談だろ?」
隆はにわかには信じられないといった様子だ。

「私のお母さんと写っているロケットを冬馬先輩は肌身離さず持っているの。
あの写真に写っていたのは、確かにお母さんだったよ」
「でもさ。言いたくはないけれど、写真なんていくらでも合成できるよね」
そう言いながら、春樹は私の方を見た。
春樹自身、未だに半信半疑だと思っているようだ。

「そうかもしれないけど…」
「お前、騙されてるかもしれないぜ」
「でも…やっぱり、冬馬先輩は嘘をつけるような人には思えないよ」
私の言葉を聞いて、隆の顔はますます不機嫌になっていった。
「ふーん。愛菜はえらくその冬馬先輩ってヤツの肩をもつんだな」
「何、その言い方」
「これが俺の言い方だ。悪かったな」

睨みあっている私たちを見て、春樹が再びため息を漏らした。
「まあ、2人ともそれくらいにしてよ。
その冬馬先輩が『今度こそ終わらせましょう』って言うくらいだから、少しは姉さんと面識があるって事だよ。
問題は何を終わらせるのかって所だけど、これは本人に尋ねるしかないし。
一郎先輩の事もやっぱり本人に尋ねるしか確認しようが無いよ」
「まあ、春樹の意見に大筋で同意だな」
隆も便乗するように頷いた。

私は
①契約について話す
②さっきから黙っているチハルを見る
③食事を終える

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③食事を終える

切りのいいところで話が途切れ、皆の食事も終わったため私は食器を持って立つ。

「ご飯は春樹が作ったから、私が食器片付けるよ」
「そう?ありがとう姉さん。それじゃ俺はお風呂の用意でもしてくるよ。隆さんはどうします?泊まっていきますか?」
「うーん…、どうすっかな、着替えとか持ってきてないし」
「泊まるならもって来ればいいじゃない?すぐそこなんだから」
「まあな……んじゃちょっくら着替え取りに帰るわ」
「それじゃ、客間の用意しておきますね」
「おう、悪いなよろしく頼む」
隆は一瞬躊躇した様子だったが、頷くと席を立って出て行った。
すぐに玄関が開いて閉まる音がする。
隆なら走れば往復でも10分かからないだろう。

「さて、と。片付けますか!」
「かたづけますか!」
今まで私たちの会話をおとなしく聞いていたチハルが、私のまねをして食器を持つ。

「お手伝いしてくれるの?チハル?」
「うん!」
にこにこと笑うチハルに、笑いかけて一緒にキッチンへ行く。

「チハル、私が洗った食器を、こっちのカゴにきれいに並べて入れてね」
「わかった!」
チハルは少しまじめな顔をして頷くと私の隣に立った。
私は洗った食器をチハルに渡す。チハルはそれを水切用のカゴに並べていく。
最初は割ってしまったりしないかと少し心配だったが、チハルは案外器用に食器を並べる。
最後の一つを洗い終わりチハルに手渡して私は手を拭いた。

「おわりー」
チハルも最後の食器をカゴに入れて、にっこり笑う。

「ありがとうチハル。助かったよ」
私がチハルの頭を撫でてあげると、チハルはうれしそうに私に抱きついてきた。

「わっ…!」
元はテディベアだと分かっていても、今の姿のチハルに抱きつかれるのは少し抵抗がある。

「…お前、軽々しく愛菜に抱きつくんじゃない」
その時、丁度戻ってきたらしい隆があきれたようにため息をついた。
チハルが隆に何かを言おうと口を開く前に、今度は春樹が顔を覗かせた。

「姉さん、先にお風呂はいっちゃって、隆さん少し話があるんですけどいいですか?」
「え?あ、うん」
「わかった」
春樹の言葉に、私と隆は頷く。

「おふろ?ボクも愛菜ちゃんといっしょにはいるー」
「え!?」
「だめ?」
驚く私たちに、チハルが悲しそうに尋ねてくる。

①「だ、だめよ!」
②「小さいチハルだったら…」
③「………」

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②「小さいチハルだったら…」

(小さいチハルとは一緒に寝ていたくらいだし、平気よね)

「いいの? 愛菜ちゃん」
チハルは首を傾け、私を覗き込むようにして尋ねてきた。

「片付けも手伝ってくれたしね。
だけど、絶対に入っている間は大きくならないって約束してくれる?」
「うん。やくそくするー!」
そう言って、チハルはまた私に抱きついてきた。

「くっ、くるしいよ…チハル」
大きくなったチハルは力も強くなっているのか、勢いよく抱きつかれるとかなり苦しい。
さらに長い腕で束縛され、身動きひとつ取れなくなってしまう。

そんな私達の姿を眺めながら、隆と春樹は顔を見合わせると黙って頷き合った。
「やっぱり駄目だろ」
「そうですね、駄目ですね」

申し合わせたような素早い動きで、チハルと私を引き剥がした。
普段は全く違う二人なのに、こういう時だけはみごとな連携を見せるようだ。

「お前は後だ。わかったな」
チハルの前に隆が立ちふさがった。
「えぇー! 愛菜ちゃんは一緒でもいいって言ったもん」
「姉さんが良いって言っても、俺達が許さないから」
春樹も腕を組みながら、チハルの前に立つ。
「いじわるぅ。隆と春樹のいじわるぅ」
チハルは頬を膨らませながら、いやいやと首を振った。

私は…
①一人でお風呂に入る
②やっぱりチハルと入る
③チハルに謝る

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③チハルに謝る

「ごめんねチハル、二人ともダメって言うし…」
二人の剣幕に私は太刀打ちできない。

「えー…ちゃんと小さくなるよ?だめなの?」
しょんぼりと肩を落とすチハルに胸が痛む。

「駄目」
春樹の言葉に隆も頷いて、言葉を続ける。

「愛菜と一緒に入れない代わりに春樹にくっついてろ。風呂も春樹と一緒に入ればいい」
「ちょっと、なに言ってるんですか隆さん!?」
この言葉には春樹があわてる。

「ん?愛菜の代わりならお前しかいないだろ。こいつ、愛菜と同じくお前も”きもちいい”らしいからな」
「それと、これとは…」
「春樹にくっついてていいの?」
春樹が反論する前に、期待を込めた目でチハルが春樹を見る。

「愛菜にべったりよりはいいだろ。ってことでチハル、春樹ならおっけーだ」
「わーい!」
チハルは隆の言葉に、私とお風呂に入れないことを忘れたのか、うれしそうに春樹に抱きつこうとする。

「ちょ、ちょっと待って…!」
あわてて春樹がそれを止めた。

「なんだよ、お前が我慢すれば愛菜が助かるんだぞ?」
「……わかってます。でもせめて小さくなってから…」
「小さいといいの?」
ため息をつきながら言った春樹に、チハルはちょこんと首を傾げてポンと小さくなる。
それから、伺うように春樹を見上げる。

「……はぁ、もう好きにしていいよ」
「やったー!!」
あきらめたように言った春樹の腰にチハルは歓声を上げて抱きつく。

私は…
①風呂に行く
②そんなにくっついてると気持ちいいのか聞く
③なんとなく面白くない気持ちになる

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③なんとなく面白くない気持ちになる

(せっかく春樹と仲良くなってくれたのに、なぜかもやもやする)

「じゃあ、私はお風呂に入ってくるから」
少し寂しい気分を味わいながら、私はお風呂場へ向かった。

「うーーーん。気持ちいい」
湯船に浸かりながら、私は思い切っきり伸びをした。
今日の入浴剤はミルクティの香りだ。
大好きな紅茶の中に浸かっているみたいで、なんだか嬉しくなってしまう。
入浴剤の入っていた袋を見ると、『優雅な気分をお楽しみください』と書いてあった。

「優雅な気分か…。最近慌しくて、ホント大変だったからなぁ」

乳白色の水面を揺らしながら、今までの出来事に思いを馳せる。
隆と水野先生のキスを目撃してから約一週間、本当にたくさんの事があった。
辛いことも多かったけれど、冬馬先輩や周防さんと知り合うこともできた。
(周防さん…大丈夫かなぁ)

怪我は無いという話だけど、早く元気な姿を見たい。
(早く周防さんが元気になりますように)
私は両手を胸の前に組んで、目を閉じて祈る。
気休めかもしれないけれど、少しでもこの思いが届けばいいと思う。

目をゆっくり開け、私はふぅと深呼吸をした。
「そういえば…お風呂で何か気になっている事があったような気がしたけど…」

(何だったっけ……)
カレー専門店にしようと言った時、おとといカレーを食べた事について指摘されたのを思い出す。
その時、冬馬先輩は『繋がっているからわかります』と言っていた。
それ以上の話をしようとして、周防さんに止められたのだった。

繋がっているからわかる、繋がっているからわかる…私は呪文のように呟いてみる。
そして不意に思い出す。私はあの時、お風呂やトイレまで筒抜けだったら困ると思ったのだった。

(まさか、今もその『繋がった』状態だったら…絶対に困るよ!!)

私は…
①冬馬先輩に聞いてみる
②考える
③気にしない

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②考える

(冬馬先輩に聞いてみようか?)
でも、もしそれで筒抜けだと言われてしまったらどうすればいいのか?
契約がなければ私はファントムを見ることが出来なくなるし、それは困るから契約解消はしたくない。

(聞かないほうがいいかな…)
聞かなければ、真相は分からないけれど、筒抜けだとはっきり言われるよりはマシかもしれない。
自分で筒抜けじゃないと思い込めば何とかなる。たぶん。自信はないけど…。

(でもちゃんと聞けば筒抜けにならない方法があるかも…?)
ぐるぐると考えてしまう。

(っていうか、今は湯船に浸かってるから見えないけど、もし筒抜けだったら…)
脱衣所で服を脱いだ段階で遅いだろうけど、そう考えると湯船から上がるのも…。

(ど、どうしよう…)

①とりあえず急いで風呂から上がる
②気にしないことにする
③さらに考える
最終更新:2007年07月23日 08:57