デッキ解説:PSPTF6仕様:2011年3月制限
コントロール奪取効果を持つ
スカブ・スカーナイトを主力とした
デッキ。
傷つきながらも戦い続けるヒーローの勇姿をその目に焼き付けよう。
肝心のクライング・スカーナイトは未収録
はじめに
さて、なんともまぁ仰々しく紹介はしたが、この
スカブ・スカーナイトとかいうカード、
とにかく使いにくい。
まず、自身と戦闘を行ったモンスターのコントロールを奪う効果自体は強力なのだが、表側守備表示にすると自壊してしまい、攻撃力も0であるため、効果を使う場合は大きな戦闘ダメージを覚悟しなければならない。
コントロールを奪えるタイミングがバトルフェイズ終了時なのも厳しく、奪ったモンスターでそのまま追撃するといったことも不可能。
戦闘破壊耐性を持つので使い捨てにはならないが、それは相手のターンにサンドバッグにされる危険性を孕んでいるということでもある。
しかも複数体のモンスターに攻撃されたとしても奪えるのは1体だけというていたらく。
とまぁこのように欠点ばかりが目立ち、オリジナル版と比べるとかなり弱体化している。
考えなしに使っても利敵行為にしかならないだろう。
そこでこのデッキでは、
スカブ・スカーナイトの隠された効果とも言える自身に攻撃を強要する効果に着目する。
そう、ヒーローらしく、自ら痛みを背負い、弱き者や仲間を守るために戦うのである。
過去に死闘を繰り広げた敵が後に仲間になるというのも、主人公っぽいと言えるのかもしれない。
無論、後述するカード毎の解説を見ても分かるように、こういったイメージは全て欺瞞である。
実際のところは、相手の攻撃を一方的に封殺し、相手の戦力を片っ端から懐柔するという戦術を用いる。
戦闘ダメージを防ぐカードも多用するため、痛みを背負う気もさらさらない。
自らの存在意義のために悪を定義し悪を求めるというのも、ある意味ヒーローっぽいと言えよう。
モンスターカードについて
スカブ・スカーナイト及び、
スカブ・スカーナイトと相性のいいモンスターを中心に採用していく。
ロックを形成できることからロック軸で活きるモンスターも採用しやすく、チューナーを採用してシンクロ召喚を取り入れればデッキの対応力も上がる。
ただ、後述するようにこのデッキはシンクロ召喚との相性がいいわけではなく、ロック軸で活きるモンスターも劣勢時には全く役に立たないため、採用する場合でも枚数は抑えておきたい。
このデッキにおけるヒーロー。
前述したように単体で使ってもサンドバッグにされるだけだが、戦闘ダメージを防ぐカードと組み合わせると戦闘では無敵の壁になる。
このカードを維持しつつ相手モンスターを次々に奪っていくというのが、このデッキの基本戦術である。
攻撃対象を自身に限定する効果も持つため、維持しておけば相手にとってかなりのプレッシャーになるだろう。
ただ、効果による除去には無力であり、表側守備表示になると自壊してしまうため、そこまで場持ちがいいわけではない。
基本的には維持し続けるべきだが、自分のフィールドに戦力が十分揃っている状況なら、リリースや素材にしてしまってもいいだろう。
尤も、厄介な効果を持つこのカードを処理させることが相手の目的になっている可能性もあるため、安易にフィールドから離すことは避けたい。
このデッキにおけるもう1人のヒーロー。
他の戦士族モンスターを攻撃対象にさせなくする効果を持つため、同名カードや
スカブ・スカーナイトと並べておくと、ダイレクトアタッカー以外のモンスターの攻撃をシャットアウトできる。
召喚時にレベル4以下のモンスターを特殊召喚する効果も持つため、それらと並べるのも容易。
状況次第では、チューナーを特殊召喚してシンクロ召喚に繋げるのもいいだろう。
墓地から除外することで自分フィールドのモンスターに戦闘破壊耐性と戦闘ダメージ耐性を付与できるモンスター。
スカブ・スカーナイトに使っておけば、コントロール奪取効果も気兼ねなく使えるようになる。
効果は相手のエンドフェイズまで続くため、返しのターンに戦闘ダメージを受けなくて済むのもありがたい。
コンボに使えない場合でも時間稼ぎ要員になるため、複数枚積んでおくといいだろう。
ただ、自分のメインフェイズにしか使えない効果であるため、相手のターンにロックを突破された時の緊急避難的な使い方はできない。
効果による除去にも無力である。
自身をリリースすることでそのターンの戦闘破壊と戦闘ダメージを防げるモンスター。
和睦の使者と同じ効果を持つが、こちらはモンスターであるため、使い方は若干異なる。
ネクロ・ディフェンダーと比べた場合、効果は1ターン限りだが、ロックを突破された時の緊急避難的な使い方が可能。
リミット・リバースの効果で相手のバトルフェイズ中に蘇生することで、
スカブ・スカーナイトをサンドバッグにできると感じた相手の思惑を崩すこともできる。
増援や
戦士の生還に対応するのもメリット。
戦闘破壊された時に受けた戦闘ダメージの数値以下の攻撃力を持つモンスター1体をデッキから特殊召喚できるモンスター。
キーカードである
スカブ・スカーナイトを筆頭に攻撃力の低いモンスターを多く採用するため、効果を活かしやすい。
ただ、このカードの効果でリクルートできるモンスターの多くは
キラー・トマトの効果でもリクルートでき、
スピリットバリアがあると効果を発動することもできなくなってしまうため、基本的には
キラー・トマトが優先される。
採用する場合は、
切り込み隊長等の闇属性ではないモンスターをリクルートできる点を活かしたい。
手札の魔法カードを1枚捨てることでレベル4のモンスター1体をデッキから特殊召喚できるモンスター。
キーカードである
スカブ・スカーナイトを即座に用意できる他、
ゼロ・ガードナーや
終末の騎士を特殊召喚することで
スカブ・スカーナイトの攻撃をサポートすることもできる。
シンクロ召喚やエクシーズ召喚との相性も抜群であり、このカードと魔法カード1枚で即座に準備を整えらえるようになるため、活躍の機会は多いだろう。
ただ、手札コストがやや厳しく、シンクロ召喚やエクシーズ召喚に繋げる戦術もデッキコンセプトとは噛み合っていない。
スカブ・スカーナイトのリクルートなら、壁として優秀な
キラー・トマトでも行える。
フィールドから墓地に送られた時に攻撃力1500以下のモンスター1体をデッキから手札に加えるモンスター。
このデッキで採用候補となるモンスターのほぼ全てをサーチできる。
シンクロ召喚や
リミット・リバースと併用すれば、能動的に効果を使うことも可能。
反転召喚された時に相手フィールドの魔法・罠カードを1枚破壊するモンスター。
ロックの形成が半ば必須になるものの、毎ターン継続して除去を行える。
スカブ・スカーナイトは攻撃反応型の罠カードに弱いため、そういった厄介なカードを除去しておけるのはありがたい。
反転召喚された時に相手に1000ダメージを与えるモンスター。
ロックの形成が半ば必須になるものの、毎ターン継続して相手にダメージを与えられる。
スカブ・スカーナイトが苦手とする攻撃反応型の罠カードを腐らせたまま攻められるというのは、シンクロ召喚やエクシーズ召喚に繋ぐ戦術にはないメリットである。
相手の手札の数×500の回復を行えるモンスター。
ライフを回復しておけば、
スカブ・スカーナイトによる自爆特攻が行いやすくなる他、
スカブ・スカーナイトがサンドバッグにされる状況からも生き延びやすくなる。
単体で使っても回復分が戦闘ダメージで相殺されかねないカードであるが、ロックが形成されている状況ならかなりのライフを回復できるだろう。
ただ、ライフの回復なら、より相性のいい
レインボー・ライフでも行える。
相手が発動した魔法カードを破壊して相手に800ダメージを与えるモンスターと、相手が発動した罠カードを破壊して相手に800ダメージを与えるモンスター。
相手の永続魔法や永続罠等が厄介だと感じる場合は採用を検討できる。
フィールドに残らない魔法・罠カードは封じられないが、その場合でもダメージを与えることは可能。
キラー・トマトや
スカブ・スカーナイトの存在からフィールドに維持しておくのもそれほど難しくないが、性質上これらのカードを先に出しておく必要があり、既に適用されているカードには対抗できない。
自身と同じ属性のモンスターが自分フィールドに召喚された時に相手フィールドのカード1枚を破壊できるモンスター。
スカブ・スカーナイト等の闇属性モンスターを召喚しつつ、相手フィールドの伏せカード等を除去しておける。
ただ、単体では機能しないカードであるため、除去効果を持つにもかかわらず劣勢からの巻き返しには向いていない。
特殊召喚に対応しないのも地味に厳しく、
切り込み隊長の効果を起点とすることの多いこのデッキとは噛み合っていない面もある。
リバースした時にフィールドのモンスターを全て破壊する禁止カード。
いざという時のリセットカードになるだけでなく、レベル4以下のモンスターの展開も行えるため、ロックの形成にも貢献する。
コンボデッキであるこのデッキにとって、1枚で劣勢を覆せるカードの存在は頼もしい。
ただ、相手にもボードアドバンテージやハンドアドバンテージを稼がせてしまうのは無視できない欠点であり、それに伴ってロックをあっさり突破されてしまうこともあるだろう。
ダーク・バーストで使い回すことも可能だが、そもそもこのカードに頼らないといけない状況を作ること自体が好ましくないことであるということは念頭に置いておきたい。
アドバンス召喚時にフィールドのカード1枚を除外できるモンスター。
厄介なカードを除去できる他、自身を除外して引導火力にするといった使い方も可能。
レベルを合わせなければならないシンクロ召喚やエクシーズ召喚とは異なり、リリースするモンスターのレベルは問わないので、
スカブ・スカーナイトで奪ったモンスターも無理なく処理できるようになる。
反面、上級モンスターであることから、手札事故は相応に招きやすい。
アドバンス召喚時にフィールドの魔法・罠カードを2枚まで破壊できるモンスター。
除去できる枚数では
邪帝ガイウスを上回っており、
サイクロン以上の働きが期待できる。
モンスターを除去できないという欠点はあるが、コントロール奪取を基本戦術とするこのデッキではあまり気にならないだろう。
ただ、闇属性ではないので、
闇の誘惑でドローに変換して手札事故を解消するといったことはできない。
墓地の闇属性モンスター1体を除外することでフィールドのカード1枚を破壊できるモンスター。
その除去力は凄まじく、厄介なカードをまとめて除去できる。
闇属性モンスターを多く採用し、
終末の騎士や
ネクロ・ディフェンダーによって墓地の枚数調整も行えるため、特殊召喚は難しくないだろう。
ただ、デュエル中盤以降は特殊召喚できずに手札で腐ることも多く、手札事故は相応に招きやすい。
低速かつ相手フィールドのモンスターを利用するというこのデッキの性質と噛み合っていないのも気になるところ。
デッキトップのカードを墓地に送ることで墓地から特殊召喚できるレベル1のチューナー。
手軽に使えるシンクロ素材になり、レベルが1であることから、
スカブ・スカーナイトの効果で奪ったモンスターもシンクロ素材として処理しやすい。
実質的に2回分のシンクロ素材になれることから、デッキの枠をあまり消費せずにシンクロ召喚を取り入れられるのもメリットと言える。
アドバンス召喚のリリース要員にもなるため、チューナーの中では優先的に採用できるだろう。
手札1枚をデッキトップに置くことで墓地から特殊召喚できるレベル2のチューナー。
グローアップ・バルブと同様自己再生できるチューナーだが、自己再生に手札を消費するため、レベルこそ異なるものの、基本的にはあちらの方が使いやすい。
こちらは闇属性であるため、
キラー・トマトによるリクルートに対応するのがメリットと言える。
相手モンスターの攻守を半分にできるレベル3のチューナー。
単体でも強力なカードであり、相手モンスターの攻守を半分にしておけば
スカブ・スカーナイトによる自爆特攻も行いやすくなるが、弱体化したモンスターを奪ってもメリットは小さいため、そういう意味では相性が良くないとも言える。
闇属性であるため
キラー・トマトや
ダーク・バーストに対応し、レベルの関係からレベル6や7のシンクロ召喚に繋げやすいため、採用する場合はその点を活かしたい。
モンスターカードゾーンから墓地に送られた時に自分のモンスターの装備カードになれるレベル4のチューナー。
ダメージステップ限定ではあるが、装備モンスターの攻撃力を1000アップさせられるため、
スカブ・スカーナイトによる自爆特攻も幾分か行いやすくなるだろう。
また、デメリットのないレベル4のチューナーであるため、このデッキでシンクロ召喚しておきたい
スターダスト・ドラゴンのシンクロ素材としては、このカードが最も適していると言える。
切り込み隊長から
ブラック・ローズ・ドラゴンに繋げられるようになるのも強み。
尤も、前述したようにこのデッキはシンクロ召喚との相性がいいわけではないため、デッキコンセプトが迷走しないように注意したい。
召喚時に攻撃力500以下のモンスターを墓地から特殊召喚できるレベル4のチューナー。
スカブ・スカーナイトを蘇生することによりレベル8のシンクロ素材を簡単に揃えられるが、デメリットにより、レベル4のモンスターと並べてもレベル8のシンクロ召喚は行えない。
反面、その状況ではランク4のエクシーズ召喚に繋げられるため、チューナーでありながらエクシーズ召喚専用というおかしなモンスターになる。
一応、
ネクロ・ディフェンダーを蘇生することで
C・ドラゴンに繋げることもできるが、いずれにせよ、このデッキのコンセプトとは全く噛み合わない。
エクストラデッキについて
シンクロ召喚やエクシーズ召喚を行うこと自体は可能だが、このデッキではフィールドに維持しておきたいモンスターが多いため、それらをシンクロ素材やエクシーズ素材として消費する行為はアンチシナジーでしかない。
維持したいモンスターのサポート役になれるモンスターは存在するものの、その召喚のために維持したいモンスターを素材として消費してしまっては本末転倒である。
ただ、
スカブ・スカーナイトの効果で奪ったモンスター等を素材にして消費したい状況や、
スカブ・スカーナイトのサンドバッグ化を回避しなければならない状況も訪れないわけではないため、とりあえず採用しておくといいだろう。
いずれにせよ、維持したいモンスターを素材として行ったシンクロ召喚やエクシーズ召喚が相手の
奈落の落とし穴や
聖なるバリア -ミラーフォース-等のトリガーになってしまっては目も当てられないため、使用するタイミングには注意したい。
シンクロ召喚時に手札からレベル4以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚できるレベル5のシンクロモンスター。
フィールドに維持したい
スカブ・スカーナイトや
切り込み隊長をシンクロ素材として消費してしまっても、すぐさま代わりを用意できる。
ただ、ステータスが低い上に、手札からの特殊召喚なら
切り込み隊長でも行えるため、このカードをシンクロ召喚したい状況はあまり訪れない。
攻撃対象制限効果と戦闘破壊耐性を持つレベル5のシンクロモンスター。
切り込み隊長と同じく他の戦士族を攻撃対象にできなくする効果を持つが、それならシンクロ召喚の手間がかからない
切り込み隊長で十分である。
こちらはまずまずの攻撃力を持ち、1ターンに1度限りだが戦闘破壊耐性も持つため、その点を活かせるならあるいはといったところか。
自分のエンドフェイズ時に自分フィールドのサイキック族モンスターの数×600の回復を行うレベル5のシンクロモンスター。
ライフを回復しておけば、
スカブ・スカーナイトによる自爆特攻が行いやすくなる他、
スカブ・スカーナイトがサンドバッグにされる状況からも生き延びやすくなる。
ただ、サイキック族を積極的に採用するデッキではないことから、回復量は基本的に600で固定されるため、焼け石に水にしかならないかもしれない。
レベル5のシンクロモンスターの中では攻撃力が高めであるため、そちらを目当てに採用し、回復はオマケとして扱う方が無難か。
フィールドで破壊され墓地に送られた時に相手フィールドのモンスター1体の攻撃力を2400ダウンさせるレベル6のシンクロモンスター。
攻撃力をダウンさせておけば
スカブ・スカーナイトの自爆特攻が行いやすくなるが、弱体化したモンスターを奪ってもメリットは小さい。
ただ、同レベルかつ強力な効果を持つ
氷結界の龍 ブリューナクはできるだけ温存しておきたいため、気兼ねなくシンクロ召喚できるこのカードも採用しておくといいだろう。
全体除去効果と弱体化効果を持つレベル7のシンクロモンスター。
キラー・トマトを除外すれば発動できる守備表示モンスターの弱体化効果は
スカブ・スカーナイトとの相性が良く、戦闘ダメージを気にせずに相手モンスターを奪えるようになる。
このカードの効果による弱体化はエンドフェイズまでであるため、自分が戦闘で使う分には問題にならない。
ただ、展開力に優れているわけではないこのデッキでは、このカードと
スカブ・スカーナイトを並べること自体に手間がかかる。
相手モンスターの攻撃力を0にしたなら、そのモンスターを
ブラック・ローズ・ドラゴンで攻撃して2400の戦闘ダメージを与える方が効果的なことも多いだろう。
全体除去効果の方も有用ではあるが、自分のフィールドも焦土と化してしまい、リカバリーも難しいため、そちらは相手に追い詰められた時の最後の手段にしておきたい。
強化効果と戦士族の蘇生効果を持つレベル8のシンクロモンスター。
戦士族を中心としたデッキであるため、概ね3000以上の攻撃力を期待できる強力なモンスターになる。
戦闘破壊時に戦士族を蘇生する効果で
スカブ・スカーナイトを蘇生することもできるため、返しのターンの反撃も行いやすいだろう。
ただ、効果による除去に弱いこのデッキに弱点が共通するこのカードを入れても、対応力の強化に繋がるとは言い難い。
効果破壊メタ効果を持つレベル8のシンクロモンスター。
効果による除去に弱いこのデッキにとって、その脅威から守れる効果はかなり有用である。
このカードが苦手とする戦闘破壊も
スカブ・スカーナイトの効果でカバーできるため、総じて相性がいい。
ただ、効果による除去から守りたいモンスターを消費してまでこのカードをシンクロ召喚する行為は本末転倒でしかなく、チューナーを採用する分だけデッキの枠も消費することになる。
正規のシンクロ召喚を狙うよりも、
スターライト・ロードの効果での特殊召喚を狙う方が無難かもしれない。
除外されているレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できるランク3のエクシーズモンスター。
ネクロ・ディフェンダー等の再利用や、
闇の誘惑で除外された
スカブ・スカーナイト等の帰還が狙える。
ただ、このデッキで採用されるレベル3のモンスターを消費してまで貧弱なこのカードをエクシーズ召喚したい場面はあまりない。
特に
クリッターの効果が使えなくなるのはかなりもったいないと言える。
とはいえ、相手がレベル3のモンスターや除外戦術を主軸にしている場合なら活躍できるため、いざという時のためにエクストラデッキに用意しておくといいだろう。
レベル5以上のモンスターの特殊召喚を無効にして破壊できるランク4のエクシーズモンスター。
単体でも活かせる強力な効果を持ち、厄介なシンクロモンスター等を封じられるが、そもそもこのカードが存在する状況で相手がレベル5以上のシンクロモンスターをシンクロ召喚してくることはまずないため、事実上牽制役として扱われる。
効果による除去に弱いデッキであるため、シンクロモンスターの効果による除去を牽制できるようになるのは大きいと言えよう。
戦闘破壊を狙われやすい低い攻撃力も、ロックを形成すればカバーできる。
ただ、レベル5以上のモンスターは
スカブ・スカーナイトの効果で優先的に奪いたいモンスターでもあるため、そういう意味ではいまいち噛み合っていない。
超古代生物の墓場でも似たようなことが行えるというのも気になるところ。
攻撃無効効果を持つランク4のエクシーズモンスター。
スカブ・スカーナイトを相手の攻撃から守ることができるが、ロックの形成や戦闘ダメージの打ち消しを基本戦術とする上に、
スカブ・スカーナイトは攻撃されることも仕事の1つであることから、このデッキとは全く噛み合っていない。
それどころか、
スカブ・スカーナイトの効果やこのカードの自壊効果を鑑みた場合、このデッキではオマケのこのカードの方がメインであるあちらに守ってもらう立場にもなる。
せめて攻撃反応型罠カードの予防策になれたならエクシーズ召喚する意味も大きかったと言えたのだが、このカードの効果のスペルスピードは1であるため、そういった使い方は不可能。
唯一の利点はいざという時にアタッカーとして使えるということだが、その攻撃力も同ランクの
ジェムナイト・パールに劣るという、総じて中途半端な立ち位置にある。
時間稼ぎをしたいなら、モンスターを消費する必要のない
光の護封剣や
くず鉄のかかしの方が使いやすい。
効果を持たないランク4のエクシーズモンスター。
ランク4の中で最も高い攻撃力を持つが、
No.39希望皇ホープとの差は100しかない。
そのため、基本的には攻撃無効効果を持つあちらをエクシーズ召喚する方が有効な筈だが、この僅かな差が響くこともある。
こちらにはエクシーズ素材がないと自壊するという欠点もないため、蘇生による再利用にも繋げやすいが、いずれにせよ、このカードが活躍できる状況は限られるだろう。
コントロール奪取を基本戦術とするデッキであるため、アタッカーの役割は直接攻撃時のダメージの水増しくらいしかないのである。
魔法カードについて
相性のいいカードはあまり多くはなく、採用枚数は比較的少なめになる。
召喚僧サモンプリーストの効果を活かしたい場合は多めに入れることが求められるが、それは本末転倒というものだろう。
レベル4以下の戦士族モンスター1体をデッキから手札に加える通常魔法。
スカブ・スカーナイトや
切り込み隊長のサーチに使えるため、必須カードになる。
制限カードなのが惜しいところ。
攻撃力1500以下の闇属性モンスター1体を墓地から手札に加える通常魔法。
このデッキで採用候補となるモンスターの大半を回収できる。
ただ、
切り込み隊長は回収できない。
互いに1枚ドローした上で次の相手ターン終了時まで互いにダメージを受けなくする通常魔法。
発動しておけば、
スカブ・スカーナイトによる自爆特攻も気兼ねなく行えるようになる。
似た役割の
ネクロ・ディフェンダーが自分のモンスター1体に影響する効果である一方で、このカードはプレイヤーに影響する効果であるため、効果による除去を受けた場合でも戦闘ダメージを受けなくて済むのが強み。
反面、相手にドローさせてしまう点やモンスターを戦闘から守れない点は欠点と言える。
2枚ドローして手札の闇属性モンスター1体を除外する通常魔法。
除外は少々厳しいものの、デッキの回転力を上げられる。
スカブ・スカーナイトは自分フィールドに1枚しか存在できず、それに伴って手札で余ることも多いため、発動できる機会は多いだろう。
虚空海竜リヴァイエールを採用するなら、除外による損失もある程度はカバーできる。
デッキの上から3枚をめくってその中から1枚を手札に加える通常魔法。
単体では機能しにくいカードを多く採用するコンボデッキであるため、コンボに必要なカードを呼び込みやすくなる効果は有用と言える。
発動ターンは特殊召喚ができなくなってしまうが、自分のターンに特殊召喚をあまり行わないデッキであるため、その影響は小さい。
とはいえ、
切り込み隊長の効果をはじめ、モンスターを並べる際には特殊召喚を用いることも多く、シンクロ召喚にも繋げられなくなるため、デッキの構成次第では使いにくいカードにもなる。
3ターンの間だけ相手の攻撃を封じる通常魔法。
単体では機能しにくいカードを多く採用するコンボデッキであるため、このカード1枚で時間を稼いでおけるのは大きい。
イナゴの軍勢等のロックとの併用が求められるカードを採用する場合は、このカードも採用しておくといいだろう。
ただ、
スカブ・スカーナイトと
切り込み隊長を並べたロックを形成している状況では全く役に立たず、あっさり除去されてしまうことも多い。
モンスター1体の攻撃力を800ダウンさせて魔法・罠カードへの耐性を付与する速攻魔法。
スカブ・スカーナイトは効果による除去には無力であるため、このカードで守っておきたい。
元々の攻撃力が0であることから、攻撃力をダウンさせるデメリットも気にならないだろう。
ただ、モンスター効果には無力である。
自分フィールドに存在する相手モンスターの攻撃力分だけ装備モンスターの攻撃力をアップさせる装備魔法。
スカブ・スカーナイトや
死者蘇生で奪ったモンスターが自分フィールドに存在する必要があるが、状況次第では凄まじい強化を実現できる。
ただ、装備魔法故に除去された時のディスアドバンテージが大きく、
スカブ・スカーナイトを維持するためのカードで魔法&罠カードゾーンが圧迫されやすいデッキでもあるため、採用するかどうかはよく考えたい。
なお、テキストからは判別できないが、奪ったモンスターが複数体存在する場合は、それらの攻撃力の合計分が強化値として算出される。
また、強化値は装備時に決定するため、装備後に奪ったモンスターが増減したとしても何の影響もない。
互いのモンスター1体のコントロールを入れ替える通常魔法。
低ステータスのモンスターが多いことから活かしやすく、自分の
スカブ・スカーナイトをサンドバッグ用として相手に渡すといった使い方も可能。
ただ、デッキのキーカードと役割が重複しているというのは気になるところ。
自分のモンスター1体をリリースしてステータスに応じたライフを回復する速攻魔法。
ロックを崩された際の保険としてライフの回復を行っておきたいデッキであるため、採用を検討できる。
普通に使っても消費が大きいが、
スカブ・スカーナイトの効果で奪ったモンスターをリリースするなら幾分か抑えられるだろう。
回復こそできないものの、
スカブ・スカーナイトをリリースしてサンドバッグ化を回避するといった使い方も可能。
罠カードについて
防御用のカードが揃っているため、基本的に防御は罠カードで行う。
ただ、あまり罠カードに偏っていると
王宮のお触れ1枚で簡単に突破されてしまうため、デッキのバランスには気を付けておきたい。
自分フィールドにモンスターが存在する限り自分への戦闘ダメージを0にする永続罠。
発動しておけば、
スカブ・スカーナイトの効果を気兼ねなく使えるようになる。
ただ、自分フィールドにモンスターを求めるカードでありながらモンスターを守ることはできないため、戦闘破壊耐性を持つ
スカブ・スカーナイトと併用できない状態では活かしにくい。
スカブ・スカーナイトと併用している場合でも、効果による除去には無力である。
発動ターンの戦闘破壊と戦闘ダメージを防げる通常罠。
ゼロ・ガードナーと同じ効果を持つが、こちらは罠カードであるため、使い方は若干異なる。
スピリットバリアと比べた場合、効果は1ターン限りだが、モンスターを戦闘から守ることもでき、フリーチェーンであることから
サイクロン等にも強い。
発動ターンの自分へのダメージを回復に変換する通常罠。
通常であれば大きな戦闘ダメージを覚悟しなければならない
スカブ・スカーナイトの自爆特攻も、このカードを発動しておけば大きな回復に変換できる。
スカブ・スカーナイトは攻撃を強要する効果も持つため、相手が攻撃表示モンスターを多く展開している場合は、莫大な量のライフを回復できるだろう。
反面、手札コストを必要とするため、ライフ以外の消耗は大きくなりやすい。
相手の攻撃モンスターが与える戦闘ダメージを相手に与える通常罠。
攻撃力0の
スカブ・スカーナイトが攻撃された時に発動すれば、自分のダメージを回避した上で相手にダメージを与えられる。
相手の直接攻撃宣言時に発動するのも有効であり、引導火力としても期待できるだろう。
ただ、相手の攻撃宣言時にしか発動できないため、
スカブ・スカーナイトの自爆特攻によって生じるダメージを相手に押し付けるといった使い方はできない。
また、似た効果を持つ
魔法の筒と違って攻撃を無効にしないため、ダメージを防ぎつつ
スカブ・スカーナイトの効果に繋げられるという利点がある反面、モンスターを攻撃から守ることはできないのは欠点と言える。
相手モンスターの攻撃を無効にしてセットされる通常罠。
実質的に1ターンに1度だけ相手モンスターの攻撃を無効にできる効果になるが、単に攻撃を防ぎたいだけなら、相手モンスター全体に影響する
光の護封剣の方が有効と言える。
こちらは奇襲的かつ選択的に使うことができ、放置しておいても攻撃は行えることから除去対象になりにくいのがメリット。
ただ、やはりロックを形成できている状況では役に立たない。
モンスターに破壊耐性と対象耐性を付与する永続罠。
スカブ・スカーナイトをこのカードの効果の対象にしておけば非常に強固な耐性を持つモンスターになるため、格段に維持しやすくなる。
直接攻撃を行えなくなるデメリットも、攻撃力0の
スカブ・スカーナイトにとっては殆ど気にならない。
ただ、このカードがフィールドから離れるだけで
スカブ・スカーナイトが自壊してしまうようにもなるため、過信は禁物。
似た役割の
禁じられた聖槍と比べると、即効性がない代わりにより強力な耐性を永続的に付与できることがメリット。
特殊召喚されているレベル6以上のモンスターの攻撃と効果の発動を封じる永続罠。
シンクロモンスター等が持つ厄介な効果を封じることで、間接的に
スカブ・スカーナイトを守ることができる。
ただ、自分にも影響する効果であるため、攻撃と効果が封じられた相手モンスターを
スカブ・スカーナイトで奪ったとしても旨味は少ない。
アドバンス召喚やエクシーズ召喚を積極的に行うのであれば活かしやすくなると言えるが、それ自体がデッキコンセプトに反する上に、アドバンス召喚の場合は手札事故が怖く、エクシーズ召喚の場合はそもそもエクシーズモンスターのラインナップに難がある。
攻撃力1000以下の闇属性モンスター1体をリリースすることで相手の攻撃力1500以上のモンスターを殲滅する通常罠。
非常に強力なカードであり、
スカブ・スカーナイトのサンドバッグ化を防ぎつつ相手モンスターを殲滅できるが、
スカブ・スカーナイトを失ってしまうのはこちらにとっても痛い。
貴重な禁止カード枠を使ってしまうのも気になるところ。
攻撃力1000以下のモンスターを墓地から特殊召喚する永続罠。
ゼロ・ガードナーを特殊召喚して守りに使う、
クリッターを特殊召喚して効果の再利用を狙うといった使い方が可能。
戦闘ダメージを防ぐカードとの併用が半ば必須になるが、攻撃強要効果を持つ
スカブ・スカーナイトを相手のバトルフェイズ中に特殊召喚するというのは、
死者蘇生にはできない芸当である。
ただ、このカード自体は
リビングデッドの呼び声の下位互換でしかないため、採用する場合でも3番手としての採用になる。
墓地が肥えやすいデッキではないため、採用するかどうかはよく考えたい。
このデッキの戦術
スカブ・スカーナイトと
切り込み隊長を手早く展開して相手の攻撃を封殺しつつ、手持無沙汰になった相手モンスターを次々に奪っていく。
余裕があるなら、
スターダスト・ドラゴンをシンクロ召喚して更に守りを固めておこう。
相手が警戒してモンスターを展開してこなくなった場合は
スカブ・スカーナイトの方が手持無沙汰になってしまうが、その場合でもシンクロ召喚やエクシーズ召喚に繋げられるため、柔軟に対応していける。
ただ、このデッキはあくまで
スカブ・スカーナイトの維持を戦術とするデッキであるため、安易なシンクロ召喚やエクシーズ召喚は避けたい。
相手フィールドにモンスターが存在しない状態では
スカブ・スカーナイトが活かせないため、
スカブ・スカーナイトを素材としたモンスターで攻める方が得策とも言えるが、その結果として相手の罠カードに引っかかってしまってはこちらがジリ貧になってしまう。
コンボデッキであるが故に少数のカードからの逆転は難しいため、チャンスであっても安易に攻めず、突破されたロックを再形成できるだけの手札を保持しながら戦う慎重さが、このデッキを扱う上では重要になってくる。
シンクロ素材やエクシーズ素材になるモンスターは、基本的に
スカブ・スカーナイトで奪ったモンスターの中から選ぶべきだろう。
このデッキの弱点
サンプルレシピ
最終更新:2023年08月09日 11:56