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-第一話  国ではなく、街という単位で統治される世界。世界の平和は、各街へ派遣される世界警察という組織によって保たれていた。  東の島大陸のとある半島一帯を占める港街、蛟龍町。そこは八咫鴉という神と蛟龍という神獣を祀り、開発者が建てた組織、 白柳会によって統治されていた。そして蛟龍町は世界で唯一世界警察が存在しない、無法地帯である。  そんな街を昔から見守り、大量の財宝や叡智で街を導く者がいるという噂があった。人々はその姿を街の守神になぞらえて、 「八咫鴉」と呼んでいた。  青い空が印象的な初夏の真昼、一人の少女が立ち食いそば屋で蕎麦を貪り食べていた。 側には大きな荷物。彼女は家出してきて街から街へと旅し、ついさっきこの蛟龍町にたどり着いたのだ。 そば屋にあるテレビのニュースでは、街で起きた物騒な事件ばかりが流れている。ろくな街ではない、早く出て行こう、と思う 少女。しかし財布には殆ど金がない。  今夜の宿代にも困った少女は街をあてもなく歩くうち、路地で人買い二人組に絡まれる。荷物と金を奪われ、そのままさらわ れそうになるが、突然人買いの背後から、フードを被った青年が襲いかかる。  あっさり人買い達を倒した青年は、少女に気づかず荷物を漁り始める。一応お礼を言おうとする少女だが、自分の金も盗もう とする青年にくってかかる。青年は、この街にあるものは全て街のもので、つまり自分のものだと謎の屁理屈をこね、去ろうと する。慌てて追う少女。それを見て、二人が仲間だと勘違いした人買いたちは復讐しようと二人を尾行する。  青年と少女は言い合いをしながら、街の駅へとやってくる。青年は「アンタはこの街にいるべきじゃない」と、少女を街から 追い出そうとするが、どのみち金のない少女には無理な話だった。追い出すなら旅費をよこせと無茶な要求をする少女。  少女はイナバと名乗り、大陸の北の端の街から家出してきたという。そして南の端のリゾートで有名な街を目指しているが、 この街で旅費がとうとう尽きたらしい。  その様子を見ていた人買い二人。鈍器で青年に殴りかかろうとするが、突然子供に声をかけられる。 「おじさん達何してるの?」 振り向くと、全身包帯ぐるぐる巻きで、狐面を被った不気味な子供がいた。人買いは子供に鈍器を振り上げるが、恐ろしいほど強 い子供に、逆に倒されてしまう。  青年と少女がもめていると、狐面の子供が現れた。キュウビと呼ばれた子供は、青年のことをヤタと呼んだ。 「ヤタっていうの!変な名前」 「余計なこと言いやがって…八咫鴉だ。ヤタっていうのはあだ名だよ。蛟龍町の四代目八咫鴉様ってのがこの俺さ!」 「やたがらす?なにそれごっこ遊び?」 「・・・。」  尾行していた人買い二人組は、青年が八咫鴉ときいて顔色を変える。関わってはいけない、手を引こうという一人に、もう一人が、 奴を倒せば八咫鴉の財産も街も俺たちのものだと制する。結局二人は八咫鴉という青年を倒すことに。  八咫鴉とは、そもそもこの蛟龍町を作ったヤツキという男の働きが、人々を導き、行くべき先を示すとされる街の守り神「八咫鴉」 のようだと仇名されたのが最初で、その後、代々蛟龍町を陰ながら支配し、その行く末を見守り導く存在として受け継がれていた。 少女の出会った八咫鴉は四代目らしい。  八咫鴉は、「蛟龍町全てと八咫鴉の莫大な財産を継ぐ」とされ、「八咫鴉が認めた者か、八咫鴉を倒した者」に次の八咫鴉を名乗る 権利を与えるという条件があり、彼は、街最強の名を持つキュウビを従えて、八咫鴉の立場を狙う者を倒しながら、街を見守っている らしい。  結局、八咫鴉とキュウビの隠れ家の公園までついてきたイナバは、公園にある桜の木に興味を示す。それは三代目八咫鴉がここに植 えた、街に二本しかない桜で、街や財産と別に先代から継いだものだと、得意気に言う八咫鴉。 「自慢気に言う割には全然大切にしてないじゃない。ほらあそこなんかぽっきり折れてるし」 見れば、桜の太い枝が折れている。 「あれ、いつのまに。キュウビ、お前だろ」 「違うよ!前から折れてたよ」 「そうだっけか」 「確か昔「枝なんてどうでもいいじゃないか。どうせいつかは枯れるんだ。大切なのは心だよ心」 「アンタねぇ…」  そこへ急に撃ち込まれる爆弾。すぐにRPGという兵器だと判断するイナバ。それを怪訝に思う八咫鴉だが、また弾が撃ち込まれる。爆 弾は桜に着撃し、半分が吹き飛ばされる。そのどさくさの間にさらわれるイナバ。煙の中、人買いの声がし、この女を返してほしくば指 定の廃工場まで来いという。 八咫鴉はイナバを助けに、というよりは桜の仇をうつために廃工場へと行く。人質なんてどうでもいいといった八咫鴉の勢いに、あっけ なく倒される人買い。  一歩間違えれば私も死ぬところだった!とわめくイナバを、今度こそ駅に放り出し、隠れ家へと帰る八咫鴉とキュウビ。 爆撃された隠れ家には住めないので、新たに隠れ家を探す八咫鴉たち。違うエリア区のごみ山の廃バスにしばらく住もうと中に入ると、 そこには追い出したはずのイナバがいた。  どういう訳で追いついたのか混乱する八咫鴉とキュウビに、とにかく旅費がたまるまで世話になると言う。イナバは、八咫鴉の財産と、 その地位と強さに目をつけ、とりあえず彼らと一緒にいれば安全だろうと考えたのだ。 謎の家出少女を迎え、蛟龍町の夕日は暮れる。 [[戻る>http://www49.atwiki.jp/198town/pages/7.html]]
-第一話  国ではなく、街という単位で統治される世界。世界の平和は、各街へ派遣される世界警察という組織によって保たれていた。  東の島大陸のとある半島一帯を占める港街、蛟龍町。そこは八咫鴉という神と蛟龍という神獣を祀り、開発者が建てた組織、 白柳会によって統治されていた。そして蛟龍町は世界で唯一世界警察が存在しない、無法地帯である。  そんな街を昔から見守り、大量の財宝や叡智で街を導く者がいるという噂があった。人々はその姿を街の守神になぞらえて、 「八咫鴉」と呼んでいた。  青い空が印象的な初夏の真昼、一人の少女が立ち食いそば屋で蕎麦を貪り食べていた。 側には大きな荷物。彼女は家出してきて街から街へと旅し、ついさっきこの蛟龍町にたどり着いたのだ。 そば屋にあるテレビのニュースでは、街で起きた物騒な事件ばかりが流れている。ろくな街ではない、早く出て行こう、と思う 少女。しかし財布には殆ど金がない。  今夜の宿代にも困った少女は街をあてもなく歩くうち、路地で人買い二人組に絡まれる。荷物と金を奪われ、そのままさらわ れそうになるが、突然人買いの背後から、フードを被った青年が襲いかかる。  あっさり人買い達を倒した青年は、少女に気づかず荷物を漁り始める。一応お礼を言おうとする少女だが、自分の金も盗もう とする青年にくってかかる。青年は、この街にあるものは全て街のもので、つまり自分のものだと謎の屁理屈をこね、去ろうと する。慌てて追う少女。それを見て、二人が仲間だと勘違いした人買いたちは復讐しようと二人を尾行する。  青年と少女は言い合いをしながら、街の駅へとやってくる。青年は「アンタはこの街にいるべきじゃない」と、少女を街から 追い出そうとするが、どのみち金のない少女には無理な話だった。追い出すなら旅費をよこせと無茶な要求をする少女。  少女はイナバと名乗り、大陸の北の端の街から家出してきたという。そして南の端のリゾートで有名な街を目指しているが、 この街で旅費がとうとう尽きたらしい。  その様子を見ていた人買い二人。鈍器で青年に殴りかかろうとするが、突然子供に声をかけられる。 「おじさん達何してるの?」 振り向くと、全身包帯ぐるぐる巻きで、狐面を被った不気味な子供がいた。人買いは子供に鈍器を振り上げるが、恐ろしいほど強 い子供に、逆に倒されてしまう。  青年と少女がもめていると、狐面の子供が現れた。キュウビと呼ばれた子供は、青年のことをヤタと呼んだ。 「ヤタっていうの!変な名前」 「余計なこと言いやがって…八咫鴉だ。ヤタっていうのはあだ名だよ。蛟龍町の四代目八咫鴉様ってのがこの俺さ!」 「やたがらす?なにそれごっこ遊び?」 「・・・。」  尾行していた人買い二人組は、青年が八咫鴉ときいて顔色を変える。関わってはいけない、手を引こうという一人に、もう一人が、 奴を倒せば八咫鴉の財産も街も俺たちのものだと制する。結局二人は八咫鴉という青年を倒すことに。  八咫鴉とは、そもそもこの蛟龍町を作ったヤツキという男の働きが、人々を導き、行くべき先を示すとされる街の守り神「八咫鴉」 のようだと仇名されたのが最初で、その後、代々蛟龍町を陰ながら支配し、その行く末を見守り導く存在として受け継がれていた。 少女の出会った八咫鴉は四代目らしい。  八咫鴉は、「蛟龍町全てと八咫鴉の莫大な財産を継ぐ」とされ、「八咫鴉が認めた者か、八咫鴉を倒した者」に次の八咫鴉を名乗る 権利を与えるという条件があり、彼は、街最強の名を持つキュウビを従えて、八咫鴉の立場を狙う者を倒しながら、街を見守っている らしい。  結局、八咫鴉とキュウビの隠れ家の公園までついてきたイナバは、公園にある桜の木に興味を示す。それは三代目八咫鴉がここに植 えた、街に二本しかない桜で、街や財産と別に先代から継いだものだと、得意気に言う八咫鴉。 「自慢気に言う割には全然大切にしてないじゃない。ほらあそこなんかぽっきり折れてるし」 見れば、桜の太い枝が折れている。 「あれ、いつのまに。キュウビ、お前だろ」 「違うよ!前から折れてたよ」 「そうだっけか」 「確か昔「枝なんてどうでもいいじゃないか。どうせいつかは枯れるんだ。大切なのは心だよ心」 「アンタねぇ…」  そこへ急に撃ち込まれる爆弾。すぐにRPGという兵器だと判断するイナバ。それを怪訝に思う八咫鴉だが、また弾が撃ち込まれる。爆 弾は桜に着撃し、半分が吹き飛ばされる。そのどさくさの間にさらわれるイナバ。煙の中、人買いの声がし、この女を返してほしくば指 定の廃工場まで来いという。 八咫鴉はイナバを助けに、というよりは桜の仇をうつために廃工場へと行く。人質なんてどうでもいいといった八咫鴉の勢いに、あっけ なく倒される人買い。  一歩間違えれば私も死ぬところだった!とわめくイナバを、今度こそ駅に放り出し、隠れ家へと帰る八咫鴉とキュウビ。 爆撃された隠れ家には住めないので、新たに隠れ家を探す八咫鴉たち。違うエリア区のごみ山の廃バスにしばらく住もうと中に入ると、 そこには追い出したはずのイナバがいた。  どういう訳で追いついたのか混乱する八咫鴉とキュウビに、とにかく旅費がたまるまで世話になると言う。イナバは、八咫鴉の財産と、 その地位と強さに目をつけ、とりあえず彼らと一緒にいれば安全だろうと考えたのだ。 謎の家出少女を迎え、蛟龍町の夕日は暮れる。 [[戻る>http://www49.atwiki.jp/198town/pages/7.html]]

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