梓(むむむっ!
部屋に入っただけであまりにも濃厚に漂っているのがわかる、この女の子特有のかぐわしい空気っ!)

今のこの部屋の主は、そう……

澪「くー、くー……」

梓(桜が丘と私の憧れの大スター、秋山澪先輩っ!)

先輩は、薄手のTシャツに下はジャージを履いています。

梓(百合にゃんジャージすきです!
特に澪先輩のっ!!)

そして特筆すべき事は、布団を足で避け、枕をぎゅっと抱いている寝相っ!

梓(な ん て き ゃ わ わ っ ! ! !)


先輩は甘いお菓子みたいな歌詞をたくさん書かれてますが、
本当に一番甘いスイーツなのは澪先輩自身なんじゃないでしょうか?

食べちゃいたいよぉ。

澪「すやすや……」

梓(あーもう! その寝息を保存しておきたいくらいですっ!)

つーか、その体全体で枕を抱く太ももからつま先にかけてのラインとか最高!

梓(夏だから当然ですが、これが裸足なのもより百合にゃんポイントを高めていやがりますっ!)


てか部屋に充満するフェロモンだけでもういかんです!

梓(なので早速この素晴らしい体を……)


クンクン。


梓(これぞまさに女の子の香りだにゃんっ♪)テッテレー☆

ちょっと酸っぱくて甘い、女の子そのものの匂いがするです!

梓(そして、こんな足があったらほっとくなんて手はありはしないですね)


クンクンペロペロ。


梓「……ハァハァ///」ハァハァ


もはや言葉はいりませんです。

私は澪先輩の足を思う存分堪能すると、ターゲットを再び先輩の上半身に移しました。

梓「……でっかいなぁ」

それはとっても羨ましい、たわわに実ったみおっぱい。

いいなぁ。私も欲しいなぁ。

梓(まったくけしからんモンですよ!
こうなったら、こっちでも楽しませて貰わないといかんですねっ!///)


すっ。ぽいっ。


私は『百合にゃん奥義・其の334』を使い、澪先輩の腕の中にある枕さんを外して横に避けます。


これで、私と先輩の邂逅を妨害するものは何も無くなりました!

梓「やってやるです……っ!」フー、フー

私は小さく呟くと、先輩を抱き締め……

澪「ん〜、んっ……」


ぎゅっ。


ようとしたところ、逆に澪先輩に抱き締められました。

これでは私、さっきまでの枕さんです。


梓(これはなんて幸運、福運、僥倖っ!)

百合にゃんはとっても良い子なので、百合の女神様がご褒美を与えて下さったのでしょう。


ぎゅぅぅ……


澪「ぬくぬく……」

梓「むふぅ///」

私の眼前には、みおっぱい。

これ以上ないくらい密着しているので、先輩の体臭もより強く嗅げます。

澪先輩の肩から胸の方へ流れる長い黒髪も近くにあるので、その艶やかでサラサラな感触だって味わえます。


澪「んふ……」ギュッ

やばいです。

エアコンの効いたお部屋と、澪先輩の体温との調和が絶妙に抜群で……

梓(……眠くなってきましたです)


……………………

…………

梓「もうっ、遊んでばかりいないで練習しましょうよう!」

えへへっ、皆さんと水遊び楽しいです!

律「後あとーっ!
つかお前も海、楽しんでるじゃんっ」バシャ!

梓「ちっ、違います! これは皆さんに付き合ってるからで……」

かーっ! 律先輩も澪先輩もムギ先輩も唯先輩も、水着似合いすぎですっ!///

唯「あずにゃん、海の水パシャーっ!」


パシャーッ!


梓「──ぷあっ!?」

もうもうっ、唯先輩たら可愛い事するなぁ☆///


紬「あらあらまあまあ♪」

そして、それを横でニコニコと見てるムギ先輩……

梓(その笑顔、下さい///)

梓「やりましたねーっ!? お返しですっ!」


パシャー!


律「ぺ。
って、なんで私なんだ中野ぉ!」

梓(怒りんぼさんな律先輩とちゅーしたいです///)


梓「次は唯先輩ですっ!」

唯「わーっ、逃げろぉ!」ザブザブ

紬「逃げろーっ♪」ザブ-

澪「おい、海の中とはいえはしゃぎすぎると危ないぞ」

梓(きゃ〜っ!
つまずいたフリして澪先輩に飛びかかりたいですっ!///)

紬「うふふっ、澪ちゃんもほらっ♪」グイッ

澪「わっ!」


梓(──あ。なんかトイレ行きたくなってきちゃったかもです)

……………………

梓(……まあ仕方ないですね。バレないですよ、うん)


シィィ、シィ、ショォォォォォォォォォォ…


……………………

…………

梓「ふうーっ」

……ん?

澪「ん……あったかい……」ムニャムニャ

梓「あれ?」グッショリ


────────────────────────

梓「──よし」

さすがにあれはヤバいと、私は泣く泣く澪先輩の胸から抜け出して自分の部屋に戻り、着替えました。

梓「……あっ」

そういえば、澪先輩は私を抱き枕みたいにぎゅーしていたので、当然足を絡ませあってました。

梓(股間も密着していましたね)

それも百合百合☆超絶ラッキーだったのですが、
私はさっきのイレギュラー・事件の後そのままにしてきたので、もしあの状態で澪先輩が起きたら……


……………………

想像するとなんてキュート☆

梓(悲しいけどこれ、仕方ない事なのよね……)

私はこの悲劇を決して忘れまいと誓いながら、ムギ先輩のお部屋へと向かう事にしました。


────────────────────────

ムギ先輩のお部屋は、何だか甘くて優しい香りがします。

梓「おおっ、これは楽園ですね……!」

百合にゃんは知ってるです。

この匂いはムギ先輩自身の匂い。

梓(何度となく先輩にギュッとされて、
幾度となくコッソリくんくんしてきた私ですから、間違いはありませんっ!)

紬「ん……」

こうやって無防備に眠ってる分、フェロモンが強く主張しているのでしょうか?

そのフェロモンにやられてしまった私は、ふらふら〜っとムギ先輩の眠るベッドに近付きます。


梓「ハァハァ」

紬「うふふ……まるでくらげ……」

梓「ハァハァハァハァ」

フリルのついた可愛らしいパジャマを着て、行儀良く眠るムギ先輩……

梓「こんなの、襲ってくれと言ってるようなモノですね……っ!」

ならば後輩として、その願いを叶えてあげないといかんです。

梓(先輩命令ですからね。仕方ない事です)


もぞっ。


私は掛け布団をめくります。


それと共に、部屋に漂うものよりもさらに濃厚なムギ・フェロモンが私の鼻腔にナイッシューッ!

梓「こ、これは無限大点くらいの価値があるゴール……!///」ハァハァ

お布団の中に隠れていたそれは、ワインで言ったら百兆年モノ位の価値があるでしょうっ!

百合にゃんはまだうぶで可愛らしい少女なので、お酒は飲んだ事ないですが。

梓(それではいただくです!)


ガバッ!


私はお布団に潜り込んでムギ先輩に抱きつくと、顔でムギっぱいをふかふかします。

梓「もふ///」


これもまた最高っ! あのみおっぱいにも引けを取らないです!

能力査定をするなら、

『みおっぱい』張り ↑・柔らかさ B・大きさ A・香り A・形 S・魅力 S

『ムギっぱい』張り ↑・柔らかさ A・大きさ B・香り S・形 A・魅力 S

といったところ!

そして百合にゃんの見た所、すべての項目にまだまだ成長の余地を感じさせるという、おかしな事やりすぎお胸!

これは間違いなくみおっぱいと並ぶレジェンドっぱいですっ!


梓(私は今晩、歴史に名を刻むレジェンド達を間近で味わっているのですっ!!!)ドドーンッ!!!

あ。ちなみに、もちろんムギ先輩も写メとかもろもろは沢山ゲット済みです♪


ぱくっ。


紬「……あっ……」モゾ

梓(……おいしい)

さすがはムギっぱい。そのお味は、服の上からでも絶品です。

……でも。

梓(パジャマもブラも邪魔だな……)


よし、脱がそう。


梓(こんなの、『百合にゃん奥義』にかかれば朝飯前です)


パパッ。

ぽろんっ。


梓「ふっ」キラーン☆

紬「……?」

梓(これぞまさに、『電光石火・テクニシャン・百合にゃん』)

紬「あのー……」

梓「はい。どうしました? ムギ先輩」

早くムギっぱいをいただきたいんですが、ムギ先輩とお喋りするのもだいすきですからね。


……ん?

梓「ムギ……先輩?」

紬「どうして梓ちゃんがここに居るの?」

梓「」

律先輩に引き続きなんてこった!

梓(まあ仕方ないですね)

紬「それに私、上半身裸で寝たかな……?」

!!!!!!!!


梓(よしよし、パジャマもブラもポイ子したのが私だと気付いてはいないんですね。
ならば……)

今の百合にゃんの頭の回転スピードは、かの新世界の神・夜神月さんをも凌駕していたでしょう。

梓「ん……ムギ先輩……」


ぽふっ。


私は寝ぼけたように言うと、ムギ先輩のお胸に顔をうずめます。

むせ返るほどの先輩の香りと、ほんのりミルク味なそれは、まさにパーフェクトの権化。


紬「あら、どうしたの?」

梓「ん〜……ムギ先輩と一緒に寝たいです」スリスリ

紬「良いわよ〜♪ じゃあそうしましょうか」

梓(よしやった)

紬「あ、でも服は着させて? 恥ずかしいから///」

梓「やー、です……」モゾモゾ

紬「あら〜、困ったわね///」

梓(ムギ先輩なら、こうして寝ぼけたフリをしておけば……)


紬「……わかったわ。じゃあ寝ましょうか」

梓(ふっ。さすがは百合にゃん)

すべて私の計算通り……!


梓「はいです……」ニヤリムニャムニャ

紬「……ん……」ウツラ…

こうして私とムギ先輩は、抱き合って眠る事になりました。

ただ、私はもちろん寝たフリ……

のはずでしたが、本当に眠くなってきました。

今度は澪先輩の時のような『居眠り』的なものではなく、本格的な睡魔です。

たぶんここで眠ってしまったら、またなにかイレギュラーがあったとしても、朝まで起きる事はないでしょう。


梓「…………」

でも、それで良いやって思います。

梓(皆さんの寝姿も色んな意味で堪能しまくりましたし、
私はとっても満足しました♪)

なので、このままゆっくりおねむするとしましょう。


────────────────────────

という事で、

『百合にゃんの! 夏だサマー・先輩方の寝顔拝見祭りっ!』

は無事大成功をおさめました。

次も軽音部で合宿に行く機会があれば、ぜひまたやってみたいですね☆

それではでは。

先輩方、みんなみーんなだいすきですにゃ〜〜〜〜〜〜〜っ♪



おしまい。




最終更新:2013年03月12日 19:56