* * *
大展望台には、疎らにですが、人がいました。
その中に私の知っている集団を見つけ、
早速駆け寄っていきました。
唯「みんな、お待たせ!」
律「おっ、やっと復活したな?」
唯「ご迷惑をおかけしましたー」
りっちゃん、澪ちゃん、ムギちゃんは一列に並んで、
展望台からの眺めを見ていました。
三人ともあまり良い表情はしていませんでした。
そもそも、あずにゃんの姿が見えません。
ムギちゃんは私が突然不安げになったことを心配したのか、
私の後方に指を差しながら、
紬「梓ちゃんなら、向こうよ」
ムギちゃんが指差す方向に、あずにゃんはいました。
ちょうどこことは正反対の方向でした。
隣には純ちゃんがいて、なにか話しているようでした。
唯「あれ、なんだか……」
澪「なんだか思ったより大丈夫そうだって?
私も、それは意外に思ったよ」
唯「元気そうとは言えないけどね」
澪「ああ。それどころか、かなり反省していたみたいだ。
私たちがここに来るなり梓が現れて、いきなり謝られた」
唯「えっ」
澪ちゃんは苦々しそうな顔をして、
澪「いきなりいなくなって、ごめんなさい。
こういう行動が良くなかったですよね……ってな」
唯「でも」
澪「梓は私たちに、なにも言わせてくれなかった」
澪ちゃんは、あずにゃんは謝る必要なんてなくて、
本来謝るのは私たちの方だと言いたかったはずです。
ですがそれを、あずにゃんは言わせなかった。
澪ちゃんは悲愴感に溢れた声で、私に懇願しました。
澪「でも、長い時間を共にした唯の言葉になら、
耳を傾けてくれるかもしれない……。
頼む、唯!私たちの気持ちを全て、梓に伝えてくれ……!」
澪ちゃんの、今にも途切れてしまいそうな声。
私は居た堪れなくなり、その身体を優しく抱き締めました。
唯「安心して、澪ちゃん。全部、私に任せていいんだよ。
絶対に澪ちゃんを悲しませたりしない。
あずにゃんにも、絶対にこれで結論を出させない」
澪「ごめん……本当、ごめんな……」
唯「もう、謝らないでよー。……それじゃあ、行ってくる」
私はそっと澪ちゃんから離れ、
最後にそのオデコに短くキスをして、
あずにゃんの元へ行きました。
* * *
先に私に気付いたのは、隣にいた純ちゃんでした。
純「あっ、唯先輩。来てたんですね」
唯「たった今到着したよ」
純「そうですか、間に合ってよかったです。
……ほら、梓。唯先輩が来てくれたよ」
あずにゃんは顔を展望台の外に向けたまま、
動かそうとしませんでした。
私はそっと、あずにゃんの隣に行きました。
唯「あずにゃん、来たよ」
梓「……」
唯「私ね、あずにゃんに色々言いたいことがあって来たんだ。
聞いてくれるかな?」
梓「……ごめんなさい」
突然、あずにゃんが喋り始めました。
梓「いきなりいなくなったら、残された人は悲しくなります。
それはつまり、不幸ということです。
私が目指す私に、まるで背いた行為でした。
逸ってはいけないって、知っていたのに。
唯先輩。本当に、ごめんなさい」
唯「違うよ、あずにゃん」
梓「違うわけ、ありません。私の勝手な行動が唯先輩たちを不幸にしました」
唯「ねえ。もうさ、“不幸”って言葉を使うの、止めよう?」
あずにゃんは私の発言に、あっけに取られているようでした。
隣で聞いている純ちゃんも驚いた表情をしていました。
唯「そんな言葉、滅多に聞いちゃいけない言葉だよ。
使っても、いけない言葉なんだよ」
梓「でも、私は不幸を呼び寄せる……」
唯「それがいけない」
私は優しい声色で、あずにゃんに語り掛けました。
唯「あずにゃんは、その言葉を使い過ぎているんだよ。
それで、異常ともいえる程度に、不幸に敏感になっている。
そして全てを自分が原因と捉えてしまっている」
梓「でも、それは事実なんです。生来のものなんです!」
唯「だからって、今回のことはおかしいよ。
どうして猫をさらった人たちが原因じゃないの?
その行動を誘発しようと、あずにゃんは部費を増やしたの?
違うよね。確かに故意にやってなくても、罪になる行動はあるよ。
でもさ、今回のことは本当に罪になることなの?
例えばあずにゃんの立場に私がなれば、それってどうかな?
私がギターを買うために、さわちゃんのギターを売ってさ……」
梓「唯先輩は周りの人を、不幸にしません……」
すぐさまかぶりを振って、否定しました。
唯「そんなはことないよ。
現に、私はあずにゃんを家出させるようなことをしているよ。
しかも、それだけじゃない。
あずにゃんが私のところに来る前、そんなことはいくらだってあった」
梓「……」
唯「ところでさ、あずにゃん。
さっき、“自分の立場は人を不幸にしていない”って、
ハッキリと、そう言ったことになるよね?」
あずにゃんは目を見開かせました。
そう。あずにゃんは、自分の立場が罪に問われない、
そういう立場であることを無意識に自覚していました。
唯「じゃあ、どうしてあずにゃんはさっきまで、
自分の立場が人を不幸にしてたって、考えてたんだろう?」
梓「……それは、私が」
唯「うん、不幸を呼び寄せてしまう天使だから。そうだよね。
でもさ、よく考えてみてよ。
今回の件、私が部費を増やしても、同じことが起きたと思わない?
それなら、検討するべきは他のこと。
でもさ、私たちは立場がまるで同じ。地位も責任も、殆ど同じだよ。
それなのに、片方は罪で、片方は罪にならない。
これって不思議なことだと思わない?」
梓「……」
唯「結論を言っちゃうね。
“あずにゃんは不幸を呼ぶという性質を気にしすぎている。”
確かにそれは実在しているかもしれない。
でも、受け取らなくてもいい罪まで、あずにゃんは受け取っている。
どうしてか。それは、あずにゃんが自分の性質を気にしてるから」
あずにゃんは顔を俯かせたまま、なにも言いませんでした。
私はそっと、その小さな身体を抱き寄せました。
あずにゃんの身体は、びくびくと震えていました。
唯「こんなに震えちゃって……。不安だったんだね。
そうだよね、私もそんな性質持ってたら、毎日が不安だよ。
でもね、気にしすぎている点が、あずにゃんにはある。
その性質はね、実はそんな強力なものじゃない。純ちゃんもそう言ってたよ。
そこまで心配する必要なんて、初めから無かったんだよ!」
あずにゃんは、自分の性質を気にしすぎるあまり、
その性質を過大評価し、自分のことを過小評価していました。
それであずにゃんは心の底から笑うことが、果たして出来るでしょうか。
唯「だからあずにゃん。もう、不幸って言葉使うのを止めよう。
その言葉を頻繁に使っていたら、嫌でも気にしちゃうよ。
それはね、実は周りの人も同じなんだよ」
梓「周り、ですか……?」
唯「ごめんね、あずにゃん。
私たち、あずにゃんの性質が全てを引き起こしたと、
そうやって思ってた部分があったよ。
どう考えても、それってこじつけなのに。ごめんね」
あずにゃんは少しだけ黙すると、
梓「つまりそれは、私があまりにも不幸を強調したために、
周りの人の認識までも変えてしまったと。そういうことですか?」
周りの人から、どう見られているか。
それを知る手段は、あまりありません。
しかし認識をどういう方向に変えるか、
その舵取りぐらいは出来るのです。
あずにゃんはただ、間違えた方向に舵を取ってしまっただけ。
唯「そうだね。でも、勘違いしちゃいけないよ。
そう思わせてしまったのはあずにゃんでも、そう思ったのは私たちだよ。
私たちの方が、重い責任がある。
だからまた変に自分のせいだと思わないでね」
梓「……唯先輩は、優しすぎます」
唯「えへへ、そうかな」
あずにゃんに抱きつくのを一旦止め、
少し距離を取ってから、あずにゃんの顔を正面から見据えました。
唯「だから私たちにも改善点があった。
じゃあ、あずにゃんの改善点って、なんだろうね」
梓「それは、不幸という言葉を使わないことです」
唯「ううん、それだけじゃないよ。
不幸という言葉を使わないこと、それはとても大事。
でもあずにゃんには絶対的に欠けているものがあるんだよ」
梓「欠けていること、ですか?」
唯「“自己肯定”だよ」
あずにゃんは首を傾げました。
梓「それって、つまりどういう……?」
唯「これは自分のせいではない。
今の行動は、必ず人を幸福に出来る。
あの人を幸せに出来た原因に、私は含まれている。
そういうことを自覚できる、そんな前向きな力かな。
勿論、ありすぎても、ただ傲慢なだけで終わるよ。
特に一つ目に私が言ったことなんか、要注意だね。
でも今のあずにゃんには、幸福と不幸に関しての事柄において、
それがまるで無いんだよ。それじゃ駄目」
自己肯定が出来ないとなれば、あずにゃんは人を幸福に出来ても、
それは自分がやったんだと言い切ることが出来ません。
それだけでなく、根本的に自分に自信を持つことも、
自分を強く持つことすら困難になってしまうでしょう。
梓「自己肯定……私に、出来るでしょうか?」
しかし、あずにゃんにそれが全くないかと言えば、それは違うのです。
ただ幸福と不幸に関すること、その点にだけ存在しない。
あずにゃんはあの日、決心していました。だから。
唯「もうあずにゃんはクリスマスのあの日、
自分で一歩を踏み出したじゃない。それなら出来るよ。絶対に」
梓「……絶対に……でしょうか」
私は満面の笑みを浮かべました。
唯「絶対に、だよ。だってあずにゃん、前に言ってたよね。
私の、“人の立場は必要以上に揺るがすべきじゃない”って言葉に対して、
その“人”というのは、他の人から見た“自分”でもあるってね。
これって、自己肯定にも繋がる、そんな可能性を秘めた言葉じゃない?」
梓「……」
唯「あずにゃんには既に、
自己肯定を出来る可能性が秘められていたんだよ」
あずにゃんは少し照れたように、下を向きました。
唯「それさえ出来れば、もう簡単だよ。
あずにゃんはもう人を幸せに出来る、そんな天使になれるよ」
梓「ほ、本当ですか」
咄嗟にあずにゃんは顔を上げ、私に近寄りました。
私は微笑んで、あずにゃんに伝えたかった言葉を送りました。
唯「“他人の痛みを知る人ほど、他人に優しくなれる人はいない”」
そうでしょ、あずにゃん。
梓「あぁ……」
唯「あずにゃんは今まで不幸を気にしすぎてきた副作用で、
他人の痛みをよく知ってしまっているね。
他人を幸せにしようと出来る、行動力があるよね。
そして今、自分を肯定できる力を得ようとしているね。
もう、非の打ち所がないんじゃないかな」
梓「……私、どうして今まで……」
唯「どれだけ長い時間をかけても、結果オーライ。
というわけで早速一つ、朗報だよ。
文恵ちゃんの猫が見つかったよ」
梓「えっ!?」
唯「文恵ちゃん、凄く喜んでた。
あずにゃんにありがとうって、言ってたよ」
あずにゃんは茫然としていましたが、わかります。
今のあずにゃんの顔には、幸福が満ち溢れていました。
先程まで重苦しくのしかかっていた空気は、既に払われていました。
梓「それは、私がやったんですよね?」
唯「……」
梓「私が……私が!」
あずにゃんは驚きと幸せと感動で、
つい場所を忘れて飛び上がってしまいました。
文恵ちゃんに猫探しを提案したのは、他でもない。
あずにゃん自身なのですから。
梓「やった!私、やりました!
私、自分の力で人を幸せに出来たんですよ!」
唯「そうだね、凄いよあずにゃん!頑張ったね!」
梓「はい、ありがとうございます!」
二人でぴょんぴょん飛び跳ねながら喜んでいると、
いつの間にかあずにゃんの目から、
涙がぽろぽろと流れ出していました。
梓「あれ、先輩、なんで泣いてるんですか……?」
唯「良いじゃん……嬉しくて泣くのは、幸せの証拠だよ」
あずにゃんは驚いた表情を浮かべました。
ですがすぐに、それは私がやったんですね、と。
輝く笑顔に裏打ちされた言葉を、私に向けてくるのでした。
* * *
澪ちゃんたちが私たちの様子に気付き、こちらへ来ました。
私が、あずにゃんはもう大丈夫、澪ちゃんたちの気持ちも伝えたと、
そう言うと皆の顔が緩みました。
あずにゃんは再び、澪ちゃんたちに謝りました。
ご迷惑をおかけしました、と。
澪ちゃんたちも、変に結びつけてごめんなさい、と。
純ちゃんは猫探しに手伝ってくれてありがとう、と。
言いそびれていたのか、このタイミングで感謝していました。
私たちが一通りの言葉を交わすと、
突然、あずにゃんはぽつりと言葉を零しました。
梓「でもやっぱり、軽音部としての演奏ほど、
人を笑顔に出来ていた覚えはありませんでした」
紬「もっと演奏したかった?」
梓「はい」
紬「ふふっ、じゃあ大丈夫。今からでも梓ちゃんなら、軽音部に大歓迎よ!」
しかしあずにゃんは声を落として、
梓「でも、もう演奏の機会なんて、無いんじゃ……」
俯くあずにゃんを見ていた私たちはそれぞれ目配せして、
そしてくすくすと笑い出しました。
梓「えっ、えっ……どういうことですか?」
紬「実はね、私の家が主催する音楽イベントがあるの。
演奏する時間もあるのよ」
梓「それって……」
紬「そうなの、軽音部も出演するの。どう?」
是が非でもありませんでした。
あずにゃんは飛びつくような勢いで、言い放ちました。
梓「もう一度、演奏したいです!」
紬「良かった~」
実はこのイベント、以前あずにゃんを軽音部に
引きとめるための話し合いをした時、
ムギちゃんが催すことを決めたイベントでした。
梓ちゃんともう一度、絶対、絶対、ぜーったい演奏する。
ムギちゃんはそう言っていました。
執着心と、自分の欲求を追求する強欲さが発揮された瞬間でした。
梓「ふむ」
なにやら考え込むあずにゃん。
とても懐かしい光景でした。
唯「あずにゃん、絶対楽しい演奏にしようね!」
梓「それは当然です!」
でも、もうあずにゃんは、かつてとは違う方向へ舵を取っていました。
あずにゃんは、他人だけでなく自分をも幸せに出来るような、
そんな航路へと進んでいることに気付いているでしょうか。
‐外‐
外に出ると、さわちゃんと姫子ちゃんが談笑していました。
私が声をかけると、二人ともが笑顔になりました。
あずにゃんが、ここにいるんですから。
姫子「後輩クン、無事だったんだね」
唯「うん」
さわ子「安心したわ。さて、帰りましょうか」
澪「あれ、定員オーバーしてないか?」
運転手を除き、車には四人、バイクには一人が乗れます。
しかし、あずにゃんが増えたことで、
私たちは合計六人になってしまっているのです。
純「あっ、あの、私と梓は電車で帰ります」
澪「えっと、いいのか?」
純「はい。梓と、話したいことも色々あるんで」
澪「……それなら、お願いできるか?」
純「はい!じゃあ行こうか、梓」
梓「うん」
純ちゃんが、あずにゃんの手を引いて、この場を去っていきました。
豪雨も止んで、しばらく経ちます。
もうある程度は電車の混乱も収まっていることでしょう。
姫子「二人いなくなったってことは、私は誰も乗せなくていいのかな?」
澪「そういう計算になるな」
姫子「ふーん……でも、一応聞いておこっと。
誰か、私のバイクの後ろに乗りたい人!」
唯・律・紬「はい!」
澪「即答!?」
さわ子「私も乗りたいでーす!」
澪「先生は運転してください」
こんな冗談も飛ばせるようになったんだ。
不思議と笑みが零れる、そんな瞬間でした。
【Az-side】
大混雑が予想された車内は、
思っていたよりは混んでいませんでした。
私と純はつり革につかまりながら、
ゆらりゆらりと電車に揺られていました。
純「……梓、おかえり」
純は照れくさそうに、そう言いました。
純「本当、心配したよ」
梓「ごめんね、ありがとう」
ふと私は、東京タワーの中で、
純が打ち明けてくれたことが気になりました。
梓「純が元々天使だったってこと、知ってるのは誰?」
純「唯先輩だけ」
梓「そっか。だから唯先輩は、私の性質を知っていたんだ」
純「恨んでる?」
梓「まさか。それに、もうその性質のことは、考えないことにしてるからね」
純「それは唯先輩も喜ぶよ」
電車は走りつづけ、段々と乗客を減らしていました。
目の前の席が空くと同時に、私たちはすかさず席に座りました。
純「……」
横に座る純は、転生した元天使。
それなら知っていることも、きっと多い。
そう思って、私は―――
―――ある一つの、決心をしました。
第十八話「黒猫の帰還」‐完‐
・
・
あれから、どれだけの時が経っただろう。
・
・
【Yi-side】
‐喫茶店‐
私たちは多数の子供を前にした語り聞かせを、
たった今し終えた。
発端は、この前に演奏した曲の由来を聞かれたからだ。
この天使って、誰のことなの?
子供の純粋な気持ちから生まれた、そんな疑問だった。
しかし全てを包み隠さず話すには、この子たちは幼すぎる。
私はあの忘れがたいお話を回想しながら、
出来るだけ御伽噺のように、この子たちには伝えた。
評判は上々だった。
私たちがいる喫茶店は、ムギちゃんが経営するお店だ。
ここでは週に一度、演奏会が開かれる。
私たちのバンド、HTTは月に一度集まり、ここで演奏している。
店内ではそれなりに人気を得ている。
もう音楽に全てを注ぎ込むことは出来ないけれど、
こうして少しだけでも音楽と繋がりを持つことは出来ている。
それは他のメンバーも同じこと。
私たちは一切メンバーを変えず、これまでやってきている。
あの子を除いて。
たまに、このバンド名の由来を聞かれることがある。
ただしそれに答えることは、お断りしている。
この歳になって、その由来は恥ずかしすぎるから。
でも、形だけでも残しておかないと、あの子が気付いてくれない。
そう思った故のバンド名だった。
あのお話を回想してしまったせいだろうか、
私は酷く懐かしい気分に襲われていた。
どうしてだろう。目の前で話を聞いてくれている
この子を見ると、涙が溢れそうだ。
黒くて長い髪。ちっちゃくて、可愛い。まるで天使みたい。
その子は私に微笑みかけてくる。
私も微笑み返すと、さらに笑顔を輝かせる。
見ているだけで、幸せな気持ちになる。
私の幸せそうな顔を見て、その子はくすりと笑った。
そして、そっと私に語りかけてくるのだ。
それは私が天使だった頃のお話ですね、と。
‐ お し ま い ‐
以上で、この作品は完結です。
こんな長くなるとは、自分でも思っていませんでした。
これだけ長いと気になる誤字脱字も出てきますし、
書き直したいと思ってしまう部分も沢山(特に前半)あるのですが、
それは叶わないので、気にしないことにします。
この話を書きはじめた時から一番書きたかったのは、
唯たちが二年生の時の文化祭の部分でした。
本編では軽音部にのみ焦点が当てられていた部分で、
これは書きがいがあるなあと、以前から思っていたのです。
ともあれ無事に書けて一安心です。
長い間読み続けてくれた方は、本当にありがとうございました。
次は一度地の文ありの長編から離れて、
前作の放課後パートタイムのようなしょうもない話を書くと思います。
ただし、前作よりはゆったりした感じになる予定です。
その時はまた、よろしくお願いします。
最終更新:2013年03月16日 21:46