唯｢あれ？｣
唯｢りっちゃんと…｣
モコモコ
唯｢純ちゃん？｣
唯｢お～い！りっちゃ～ん！純ちゃ～ん！｣
純｢ひぇ！｣
律｢ぴっ！｣
唯｢何してるの～？｣
律｢だー！街中で叫ぶな！恥ずかしい！｣
唯｢ごめんごめん｣
律｢ったく…｣
唯｢それで？何してるの？お買い物？ショッピング？｣
純｢それどっちも同じなんじゃ…｣
唯｢バレましたか｣
律｢唯はバカだな～｣
唯｢えへへ～｣
律｢はははー｣
唯｢りっちゃんひどい！｣
律｢いまさらか！｣
唯｢ふーんだ。もうりっちゃんなんか知りません！｣
律｢じゃあ行こうぜ純ちゃん｣
唯｢あぁ～ん。待ってよぅ｣
純｢えぇ～…｣
律｢私についてこれるかな？唯君よ｣
唯｢どこまでもついて参ります！りっちゃん軍曹！｣ﾋﾞｼｯ
純｢えぇ？！｣
律｢よぉ～し！唯君も仲間にしてしんぜよー！｣
唯｢ははー。ありがとうこぜーます｣
純｢私がちょっとついていけないかも…｣
律｢りっちゃん様に着いて参れー！｣
唯｢合点！｣
純｢あっ！ちょ！待って下さいよ～｣
律｢早く早く～｣
純(本当に自由な人達だ…)
唯｢それで？何してたの？｣ﾃｸﾃｸ
純｢もうすぐホワイトデーなので買い物してたんです｣ﾃｸﾃｸ
唯｢ホワイトデーかぁ…。憂は何を作ってくれるんだろ～｣ﾃｸﾃｸ
律｢おかしいだろ｣
唯｢そうじゃなくて～、どんなお菓子を作ってくれるか考えてたんだよぅ｣
律｢『お菓子だろ』じゃなくて『おかしいだろ』って言ったんだよ！｣
純(すごい！今の分かりにくいボケを拾った！)
律｢バレンタインに憂ちゃんから貰っておいて、ホワイトデーまで貰うなんて羨ましい…じゃなくて変だろ｣
唯｢え～。でもでも、憂お菓子の本見て張り切ってるよ？｣
純｢憂を下さい｣
唯｢娘はやらん！出直してきたまえ！｣
純｢そんな殺生なー｣
律(純ちゃん、ちょっと馴染んできてるな)
唯｢ん？そういえば２人とも誰にお返しするの？｣
純｢私はムギ先輩に…。あと憂にバレンタインでお世話になったからお礼の意味で｣
律｢私はバレンタインにチョコくれた子達にクッキー作るんだ～。ついでに澪の分も｣
純｢あれ～？ついでですか～？｣ﾆﾔﾆﾔ
律｢な、なんだよ？｣
純｢『澪…喜んでくれるかな…？』な～んて言ってませんでした？｣ﾆﾔﾆﾔ
律｢なにおぅ！そんな事バラす子にはモフモフ攻撃だー！｣
唯｢そうだそうだ！｣
純｢とう！｣ｻｻｯ
純｢ふっふっふ…。何度も同じ手にはのりませんよ｣
律｢おのれー｣
純｢甘い！｣
キャッキャッ
ー澪宅ー
澪母｢あらあら｣
澪父｢どうしたんだい母さん？｣
澪母｢澪ちゃんの日記が出てきたの｣ﾄﾞｻｯ
澪父｢澪は日記なんて付けてるのか。えらいな～｣
澪母｢どんな内容なのかしら？｣
澪父｢それは澪だけの秘密だからね。触れちゃいけないだろうから見守っていよう｣
澪母｢案外りっちゃんのパンツの事書いてたりして｣ｸｽｸｽ
澪父｢やめて。本当にやめて。せめて『りっちゃんの事書いてるかもね』程度で抑え……｣
澪母｢どうしたの？｣
澪父｢もしかしたら、澪がりっちゃんのパンツを持ち帰る理由なんか書いてたりしないかな？｣
澪母｢そうね！ちょっとだけ見てみましょう。りっちゃんもあんまりパンツ取られたら無くなっちゃうもんね｣
澪父｢根本的にそこが問題ではないけどね｣
ペラリ
〇月×日(天気晴れ/律のパンツピンク)
澪父｢…｣ﾊﾟﾀﾝ
澪母｢どうしたの？｣
澪父｢やっぱりやめよう｣
澪母｢えー？まだりっちゃんのパンツの色までしか見てないわ｣
澪父｢おかしいよね？何で日記に下着の色まで書いてるのかって疑問に思うとこだよね？｣
澪母｢…お年頃？｣
澪父｢違うよ！きっと違う！｣
澪母｢でも内容はちゃんとした事かもよ？｣
澪父｢そ、そうだね。きっとそうだよね｣ﾍﾟﾗﾘ
〇月×日(天気雨のちくもり/律のパンツ黒)
今日の律は黒。なんてセクシーなんだろう。私のピュアピュアハートが愛の上昇気流に乗って虹色の光をパタン
澪父｢最近歳のせいかな？何だか目がおかしい…｣
澪母｢大丈夫よ。目のせいでも歳のせいでもないわ。ほら、ここに堪能小説みたいな描写もあるし｣ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ
澪父｢｣
澪母｢『律は侵入してくる私の舌を拒もうと、力の入らない手で髪を弱々しく掴む。｢澪…。澪…。も、だめぇ…。｣
私は優しくその手を握り、舌は奥深くまで律を求めた。
｢澪っ…や…あっ…｣
まるでうわごとのように私の名前を繰り返し、律は３度目の絶頂に達した。』
やだ！澪ちゃんってば、すごい文才じゃないかしら？｣
澪父｢覚えてるかい？澪が父の日に書いてくれた絵の事。『パパいつもおしごとがんばってくれてありがとう。パパ大すき４年生秋山みお』もうこの言葉だけで僕はこの家族を死ぬまで守り抜こうと改めて誓ったんだよ｣
澪母(現実逃避が得意な所は澪ちゃんに受け継がれたのね～)
澪父｢あんなに恥ずかしがり屋だったのに、沢山の人の前で歌を歌ったりできるようになったんだよ…｣
澪母｢子供ってすぐ成長しちゃうのね｣
澪父｢いざという時の順応性の高さは、きっと母さんに似たんだね｣
澪母｢ふふっ。しみじみしちゃうわね。さあ、日記の続きを…｣
澪父｢やめて。明日ショックで仕事行けなくなるからやめて｣
◇
唯｢何でバレンタインにあげたのにまたあげるの？｣
律｢バレンタインは交換って感じだったし｣
純｢どうせならホワイトデーにサプライズして驚かせようと思って｣
唯｢そっか～｣
律｢唯はさわちゃんにあげたのか？｣
唯｢ううん！｣
純｢そこで元気よく否定されても…｣
唯｢さわちゃん他の子からいっぱい貰ってたよ｣
律｢それでいいのか｣
唯｢おっけーだよ。どれも全部美味しかったな～｣
純｢…唯先輩も選びましょう｣ｶﾞｼｯ
唯｢ほわっ！｣
律｢それじゃ行きまちょうね～｣ｶﾞｼｯ
唯｢あ～れ～｣ｽﾞﾙｽﾞﾙ
律｢さわちゃんも苦労するよな～｣
純｢まあお似合いですけどね｣
律｢さわちゃんも意外に面倒見がいいからな｣
純｢そうなんですか？｣
律｢なんだかんだ大人だよ｣
純｢梓の話からは想像できない…｣
律｢梓もいつか分かるって｣
唯｢ねぇねぇ｣ｽﾞﾙｽﾞﾙ
律｢ん～？｣
唯｢さわちゃんに何あげたらいいと思う？｣ｽﾞﾙｽﾞﾙ
純｢それは唯先輩が決めないと｣
唯｢え～。でもさわちゃん色んなもの貰ってたしな～｣ｽﾞﾙｽﾞﾙ
律｢ばーか。気持ちだよ気持ち｣
純｢ってか、いつまで引きずられる気ですか…｣
唯｢これ楽チンだね｣ｽﾞﾙｽﾞﾙ
律｢てい｣ﾊﾟｯ
純｢はい｣ｻｯ
唯｢あ～ん。いけず～｣
純｢唯先輩はいいんですか？さわこ先生が沢山チョコ貰ってても｣
唯｢ほえ？｣
律｢チョコあげた子の中には本命がいるかもだぞ？｣
唯｢さわちゃんモテモテだね！｣
純 律｢｢そうじゃなくて！｣｣
律｢本命だぞ？好きって事だそ？そんなの受け取られたら……なんかやだぁー！｣
純｢律先輩落ち着いて！｣
律｢あっ…｣
唯｢本命か～。きっとさわちゃんのために一生懸命作ったり選んだり…はぅ！｣
律｢んお？｣
唯｢大変だよ！さわちゃんが！本命が！プレゼントが！｣
純｢いまさら？！｣
唯｢りっちゃん！純ちゃん！こっちだよ！早く！｣ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
律｢現金なやつめ｣
唯｢う～。どれがいいかな～｣
純｢くふふ…｣
律｢あはは！｣
唯｢もー！りっちゃんも純ちゃんも何笑ってるのさ～｣
律｢はははは。ごめんごめん｣
純｢唯先輩が一生懸命選んだものなら何でも喜びますって｣
唯｢むむむ～｣
～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～
さわこ｢なぁに？唯ちゃん｣
唯｢ほい！｣
さわこ｢…これは？｣
唯｢ホワイトデーだよさわちゃん｣
さわこ｢えっと…私にくれるのかしら？｣
唯｢うん！本当はバレンタインに渡した方がよかったんだけど……。ごめんね…私鈍くって…さわちゃんがいっぱい貰ってるからいっか～。なんて思っちゃって…。でもそれって違うんだね。えっとね、うまく言えないんだけど……｣
さわこ｢うん｣
唯｢えっとねえっとね。私ね、さわちゃんの事ね大好きだし、えっと～…｣
さわこ｢ありがとう｣
唯｢えっと…え？｣
さわこ｢ありがとう。唯ちゃん｣
唯｢………！どういたしまして！えへへ～｣
さわこ｢ふふ｣ｸｽｸｽ
唯｢～っ！さわちゃん！大好き！｣ｷﾞｭ
さわこ｢私も、大好きよ。唯ちゃん｣ｷﾞｭ
唯｢うん！｣
番外編？
紬｢｣ｷﾗｷﾗ
純｢というわけで…｣
紬｢ありがとう！開けてもいい？｣ｷﾗｷﾗ
純｢あ、はい｣
紬｢じゃあ…。失礼します！｣ｶﾞｻｶﾞｻ
純(子供みたい…)ﾌﾟﾌﾟｯ
紬｢ブローチ？すっごくわいい！｣ぱぁあ！
純(かわいいなぁ…)
紬｢純ちゃん！｣
純｢はい！｣ﾋﾞｸｯ
紬｢大好き！/////｣
純｢///////｣
紬｢ありがとう！///｣
純｢私も…。私もいつもありがとうございます！///｣
紬｢私こそ！｣
純｢いえ！私の方が！｣
紬｢私だってそうよ！｣
紬 純｢…えへへ/////｣ﾃﾚ
紬｢大事にするね｣
純｢はい…｣
紬｢｣ﾁﾗｯ
純｢｣ﾁﾗｯ
紬 純｢えへへ//////｣
番外編２
澪｢｣
律｢固まるな～｣
澪｢｣
律｢お～い。聞いてるか～？｣
澪｢律！｣
律｢うっさ！声でかっ！｣
澪｢ここここれっ｣
律｢いや、リップだけど…｣
澪｢つまり…。今夜はオッケーなのか…｣
律｢澪さ～ん？｣
澪｢リップ＝私とキスしたい＝今夜は離さないで…。そう言いたいんだな？！｣
律｢言ってねーよ｣
澪｢律…｣
律｢よし！じゃあ私は帰るな｣ｿｿｸｻ
澪｢律…｣ｶﾞｼｯ
律｢待て待て待て！なんか目のハイライトがおかしいから！違うから！そう言う意味じゃないから！｣
澪｢りーつ｣ﾁｭｯ
律｢ちょ…耳はだめ…｣
澪｢律…｣
律｢だめだって…｣
澪｢耳…好きだろ？｣ﾁｭ
律｢こ…らぁ…｣
澪｢首も…｣
律｢ふ…う…｣
澪｢うなじも…｣ﾂﾂ
律｢だめぇ…｣
澪｢律…｣ｷﾞｼｯ
律｢や…｣
番外編３
梓(これはお礼だし…)
梓(深い意味はなくて、礼儀としてであって全然意味はなくて…)
恵｢お待たせ梓ちゃん｣
梓｢にゃあ！｣
恵｢にゃあ？｣
梓｢なっ、なんでもありません！驚いただけです｣
恵｢もう一回！もう一回言って！｣
梓｢いやです！｣
恵｢もう一回だけ！｣
梓｢…にゃあ///｣
恵｢かっ！かわいい！｣
梓｢もう！なんなんですか！｣
恵｢だって梓ちゃんかわいいんだもの｣
梓｢うぅ～…//////｣
恵｢それで？今日はどうしたの？梓ちゃんから連絡くれるなんて｣
梓｢…｣
恵｢梓ちゃん？｣
梓｢…これ｣ｽｯ
恵｢？｣
梓｢その、バレンタインにあれだったので…｣ﾓﾆｮﾓﾆｮ
恵｢…梓ちゃん｣
梓｢深い意味は無いです！お礼と言うかお返しと言うか！｣
恵｢どうしよう…｣
梓｢そう！どうしよう…。って、え？｣
恵｢私…すごく嬉しい…｣
梓｢そう、ですか/////｣
恵｢私、梓ちゃんから色んなもの貰ってばかりね｣
梓｢…｣
恵｢ありがとう。梓ちゃん｣ﾅﾃﾞ
梓｢どう、いたしまして、です/////｣
恵｢ねえ、梓ちゃん｣
梓｢はい/////｣
恵｢顔真っ赤｣
梓｢そんな事ないです///｣
こうしてそれぞれのホワイトデーは過ぎてゆく…。
ちなみに憂と和のホワイトデーは憂が張り切りすぎたそうな…。
おわれ下さい。
最終更新：2013年03月16日 22:18
