めずらしく律がいない休日。
いや、律といない休日。本当に久しぶりだ。
運よく課題もなく予習もあらかた終えてのんびり………

澪「寂しい…」

気を紛らわせようと、インターネットを繋いでラブホの検索。

カチカチ。カチカチ。
無機質な音。

澪「拘束って…。わっ…こんな格好に…」ゴクリ

カチカチ。カチカチ。
指でマウスをクリック。無意識に画面に引き込まれる。
いつもはこの手で律パイをダブルクリックするんだけど。
寧ろいつでもダブルクリックする準備は出来てるけど、私の信条は『愛のままにワガママに私は律だけを傷つけない』
だから、奥手である律のために自重してる。

澪「人前でもちょっとくらいならバレないと思うんだけどな…」

嗚呼…人前でさわさわされて恥じらう律…。

澪「『澪だめだよぅ…』なんて!なんて言っちゃうのかな?!/////」バタバタ

可愛すぎる。どM…もとい、押しに弱い律ならイケそうな気がする。
そうなったら、余すことなく美味しく頂こう。
画面に目を戻す。
そこには拘束具に囲まれた部屋。
コスチュームまで充実しているようだ。
あんな格好いいなできたらいいな
あんな夢こんな夢いっぱいあるけど
みんなみんなみんな叶えてくれる、不思議な魅力で叶えてくれる
律を自由にヤりたいな
はい、ラブホテル!

澪「律えも~ん!」ハアハア

あんあんあん言っちゃうのか?言っちゃうんだな?言わせちゃうぞ☆
まずナースな律に注射して、あんなこんなポーズで恥ずかしがる律を堪能しよう。

その次はご主人様にお仕置きされるメイドさんプレイかな。
是非ともご主人様と呼んで貰おう。
はっ!お仕置きって事なら動けないように、ここで手錠が役に立つ訳か。
これは行かない訳にはいかない。
たっぷり可愛がってやらないと…。

澪「ふ…ふふふふ…」ボタボタ

おっといけない。私としたことが鼻血なんて淑女らしからぬものを…あれ?いつの間にか変なページに跳んでる。

澪「あ…。広告をクリックしちゃったのか…」

ー元気な僕っ子キャラを追加!ー

これってアレなゲームだよな…?うわぁ……。
待てよ…律が僕っ子だったら………『みぃお~♪僕の事…好き?』

澪「大好きです。大好きですとも」ボタボタボタボタ

『澪ってば僕の足で踏まれて気持ちいいの?……………この変態』

澪「ハアハア…」ゾクゾクボタボタ

思った以上の破壊力…律…恐ろしい子!
うん。セーラー服もいいなぁ……。
イケない教え子と教師なんて素敵な設定じゃないか。
『澪先生…イケない事お・し・え・て・』

澪「よぉーし!張り切っちゃうぞ☆」

PPPPP PPPPP PPPPP

澪「ひっ!」ビクッ

くっ!妄想が絶好調な時に!

着信 律

澪「りちゅううううう!」

落ち着け!落ち着け私!
いきなりテンション高かったら律が変に思うだろ!
落ち着けば落ち着く時落ち着け!

澪「どぅっどうしたんだ?」

律『澪?私だぞ~。寂しくなかったか?』

寂しいよ!寂しかったよ!

律『お~い。あれ電波悪いのかな?』

唯『どうしたの?りっちゃん?』

あぁん?

律『なんか電波悪いみたいでさ~』

唯『メールにしたら?』

律『だな』

澪「いや、大丈…」

律『にしても唯は激しすぎだぞ』

ん?ん?激しい?

唯『え~?でもりっちゃんだってノリノリだったじゃん』

待て&待て。そして待て。
激しいって何?ノリノリって何?

律『唯があんなにするなんて思わなかったもんな』


何?ナニをしたんだよ!ナニか?ナニをしたのか?浮気か?

唯『りっちゃんなら最後までやってくれると信じてました!』

澪「」

律『あんなにされたら疲れるつーの』

澪「」ピシッ

唯『でも楽しかったよね~』

律『…まあな』

澪「」

握っていたはずの携帯が手から滑り落ちる。
ごとり、不快な音を耳にした。
世界が止まった気がした。



その夜

コンコン

律「み~お~?玄関のカギ開いてたぞ~」ガチャ

律「澪?」

澪「えっぐ…」グスグス

律「んな!どうした澪?!どっか痛いのか?風邪ひいたのか?!」

澪「りぃぃいぢゅぅぅぅぅ…」

律「よしよし。どうした?怖い夢でも見たのか?ん?」ナデナデ

澪「うぐええぇ…」

律「あー…。そんな顔しないで。な?私がいるだろ?」ギュッ

律「だから泣かないでよ澪ぉ…」ナデナデ

澪「だっでぇ…りづがぁぁぁ…」エグエグ

律「私なんかしちゃったのか?ごめん…ごめんね」

澪「りづのばがぁあああ」

律「みお…」

澪「唯と浮気したくせに…優しくするなよぉ~…」

律「ごめ……………………おい」

律「今なんて言った?」

澪「昨日私に10回されたくらいでフニャフニャだったクセに……え?」

律「//////」

澪「…唯と浮気したんじゃないのか?」

律「何でそうなる?!」

澪「律…電話で…」

律「電話って…。ああ!あれか!」ナデナデ

澪「それに最近後ろの方の感度もすごいから唯にもいじられ「わー!わー!/////」

律「いきなりなんちゅー事言い出すんだー!/////」ムキャー!

澪「だって激しいとかヤッたとか…」

律「唯と2人で曲の特訓してたんだよ!どんな誤解してんだ」

澪「え?」

律「唯が特訓に夢中になりだして、『りっちゃん!2曲続けていっくよー!』って言い出してさ」

澪「似てるな」

律「結局4曲続けていきましたとさ。めでたしめでたし」

澪「唯らしいと言うかなんと言うか…」

律「私もつられてやっちゃったんだー」

澪「そうだったのか…」

律「私が浮気なんてするはずないだろ~?一途な女の子なんだから☆」キャピッ

澪「いっつもいろんな子と仲良くしてるくせに」

律「む…。澪だってそうじゃん!私みたいな可愛い彼女がいるくせにさ」

澪「自分で言うか?確かに可愛いけど」

律「お、おう/////」

澪「照れた」クスッ

律「うっせ////////」

澪「律って意外とヤキモチ焼くんだ?」

律「う~…//////」

澪「私はずっと昔からそうだったけどな」ボソッ

律「え?何?」

澪「ヤキモチに関しては私の方が先輩って事」

律「???」

澪「とりあえず…私のモノには『シルシ』を着けないとな」

律「へ?」





紬「りっちゃん。早く着替えないと体育の授業間に合わないよ」

律「行ってていいから!後からすぐ行くから!//////」

紬「具合でも悪いの?」

律「だいじょーぶだいじょーぶ。すぐ行くって」

澪「」ニヤニヤ

律(あんにゃろー!)

唯「あー!あずにゃんと憂も体育だー!」

唯「あずにゃーん!憂ー!」ブンブン

ユイセンパイアブナイデス!
オネエチャーン!

唯「早く行こうよ!あずにゃんと憂が待ってるよ!」

澪「別に待ってるわけじゃ…」

和「それじゃあ律に鍵をお願いするわね」

律「わかった。すぐ行く」

紬「無理しないでね?」

律「へーきだって」

和「じゃあ、お願いね」

律「おー…」

律「行ったか…」

律(にしても…)ヌギヌギ

律(うわ…すごいな…)

律(や、やっぱり…澪が…こんなにいっぱい…)

律「//////////」

律(好きの『シルシ』…)

思い出すのは甘ったるくも低い声で、熱を帯びた目で、律を見つめる澪の眼差し。

ー律…ー

律「~~~~~~っ///////////////」ボフン

律「澪のばか…///」








どうか終わって下さい。


最終更新:2013年03月28日 22:21