竜王をやっつけた!
律「よーし、第一形態退治完了!」
竜王の姿がしだいに薄れてゆく……。
律「おおっ!薄い影みたいなのが急に巨大化してきやがった!」
なんと!竜王が正体をあらわした!
律「うわーっ、でけーな!メチャクチャリアルだな、これ。ともかく倒すのみだ!」
…
唯「うわーっ!すっごい大きい!」
澪「すごいな。枠からはみ出してるな。コマンドとかが竜王で隠れてるな」
紬「変身後の竜王は、他のモンスターよりもさらに一段と大きく表示してあるのよ。
ちなみに、初代FCの変身後の竜王も、コマンドにはみ出すくらい大きく表示されてたみたいよ」
竜王があらわれた!コマンド?
律「まずは攻撃だ!」
りつのこうげき!
竜王に26ポイントのダメージ!!
竜王は激しい炎を吐いた!
りつは50ポイントのダメージをうけた!コマンド?
律「あっぢーぃ!!これ、かなりくるな。…やば、もう回復しないと。次は先制されませんように」
りつはベホイミを唱えた!
りつの傷が回復した!
竜王のこうげき!
りつは42ポイントのダメージをうけた!コマンド?
律「次は小ダメージの炎だから、攻撃だ!」
竜王は燃え盛る火炎を吐いた!
りつは14ポイントのダメージをうけた!
りつのこうげき!
竜王に25ポイントのダメージ!!コマンド?
律「次は、攻撃か火の息だな。火の息が来ますように」
竜王は火の息を吐き出した!
りつは12ポイントのダメージをうけた!
りつはベホイミを唱えた!
りつの傷が回復した!コマンド?
律「よーし、いいタイミングだ。次は激しい炎の番だな。この攻撃サイクルは同じみたいだな」
りつのこうげき!
竜王に22ポイントのダメージ!!
竜王は激しい炎を吐いた!
りつは50ポイントのダメージをうけた!コマンド?
律「あつつつつ…。次は回復だな。残りMPは…56か。ベホイミもあと7回か。ギリギリだな」
竜王のこうげき!
りつは35ポイントのダメージをうけた!
りつはベホイミを唱えた!
りつの傷が回復した!コマンド?
律「なかなか良いペースだな。次は小ダメージだから、攻撃一択だな」
りつのこうげき!
竜王に25ポイントのダメージ!!
竜王は燃え盛る火炎を吐いた!
りつは13ポイントのダメージをうけた!コマンド?
律「これなら、次に竜王が攻撃でも持ちこたえられるな。もう一発いっておくか」
竜王は火の息を吐き出した!
りつは12ポイントのダメージをうけた!
りつのこうげき!
竜王に26ポイントのダメージ!!コマンド?
律「ラッキーラッキー!次は激しい炎の番だが、HPの減りが少ないから、回復は薬草にするか」
りつは薬草を使った!
りつの傷が回復した!
竜王は激しい炎を吐いた!
りつは51ポイントのダメージをうけた!コマンド?
唯「大きくなった竜王はさすがに強いね。激しい炎だとりっちゃんのHPの半分ぐらいのダメージだし」
澪「どうやら、竜王の攻撃にサイクルがあるみたいだな。律のコメントでも次の攻撃を予感しているし。
激しい炎→攻撃→弱い炎→攻撃か弱い炎→の繰り返しのようだな」
紬「りっちゃんもそのサイクルに合わせて、攻撃か回復かを選んでいるような感じだわね」
唯「うん、すごいよりっちゃん!」
竜王のこうげき!
りつは42ポイントのダメージをうけた!
りつのこうげき!
竜王に28ポイントのダメージ!!コマンド?
律「やばい、次のベホイミでMPが0だ。全然会心の一撃が出てくれないな。こりゃ負けるかもな」
竜王は燃え盛る火炎を吐いた!
りつは14ポイントのダメージをうけた!
りつはベホイミを唱えた!
りつの傷が回復した!コマンド?
律「あとは、ひたすら攻撃のみだ。頼む、会心の一撃よ、出てくれ!」
りつのこうげき!
竜王に25ポイントのダメージ!!
竜王のこうげき!
りつは42ポイントのダメージをうけた!コマンド?
律「次の激しい炎は多分持ちこたえられるが、その次の攻撃まで行くとアウトだな」
竜王は激しい炎を吐いた!
りつは51ポイントのダメージをうけた!
りつのこうげき!
竜王に28ポイントのダメージ!!
律「もう、最後の一刀だ。ここで先制されれば終わりだ。いっけー!」
律のこうげき!会心の一撃!
竜王に123ポイントのダメージ!!
竜王を倒した!
律「決ま…った……、よっしゃーーーーーーぁ!!!」
竜王をやっつけた!
…
唯「りっちゃん、やったね!」
澪「最後の最後で会心の一撃か。MPを使い切って絶体絶命だったのに、大どんでん返しだな。
運も実力のうちだが、これは見事だったな」
紬「さすがりっちゃんね」
律「竜王が消えて、なんか落ちたぞ。ひょっとして、これが光の玉か?」
りつは光の玉を竜王の手から取り戻した!
律「竜王が光の玉に変わったような感じだな。光の玉と言っても全然まぶしくないな。何だこれ?」
ピカッ!!
律「うわっ、透かした途端に光りだした!」
光の玉をかざすと、まばゆいばかりの光が辺りにあふれ出す……。
ナ「世界に平和が戻ったのだ!
今まで毒の沼地だった場所に花が咲き、モンスターが出現しなくなる」
…
唯「おぉーっ!なんかスゴイね、これ」
澪「画面に映る映像が、ナレーションの通りに変化しているな。
フィールド上を映している画面が次々に切り替わって、
その都度、見えてるモンスターが次々と消えて、毒の沼地が花畑に変わっていってる」
紬「このあたりは、オリジナルで演出が入ってるところみたいね。
こんな感じで平和になりましたよって、動画で見せるみたいな感じだって聞いたわ」
フィールド
律「おおっ、毒の沼地だったところが全部花畑に変わっているな。オリジナル通りだが、
こうやって見ると、クリアしたんだなってつくづく思うぜ。せっかくだし、色々巡ってみるか」
…
リムルダールの町
ナナ「やっとロッコに会えたの。もう、いつもトロくさくて嫌になっちゃうわ!
え?ロッコの持ってた笛が、平和を取り戻すのために役に立ったの?ふ~ん……。
ロッコったら、トロくさいだけじゃなかったのね……。ぽっ」
ロッコ「ありがとうございました。あなたのおかげで、彼女に嫌われなくてすみました。ほっ……」
律「はいはい、ご馳走様ご馳走様。何ていうか、ロッコとナナのセリフを聞くと、
ドラクエって昔の世代のゲームなんだなって、つくづく思うぜ」
…
老人「さて、平和も戻ったことだし、わしは研究の続きをしようと思うんじゃよ。
何度使っても壊れない、魔法の鍵の研究をな……」
律「鍵が使い捨てなのはドラクエⅠだけだしな。まあ、頑張ってくれ」
聖なるほこら
老人「よくぞやった、りつよ。精霊ルビス様もきっとお喜びのことじゃろう。
ルビス様はこの地を作られたお方。そなたの事を見守っていたはずじゃぞ」
律「でも、Ⅰにはルビスは出てこないんだよな。でも、名前を出しておかないと、
Ⅲ→Ⅰ→Ⅱの流れがつながらないんだっけな。さて、次に行くか」
…
雨のほこら
老人「その節はそなたの力を試させて欲しいなどと、失礼つかまつった。
そなたこそ、誠のロトの血を引きし勇者!伝説の勇者の再来であった。
そなたのことは、後々の世にきっと言い伝えられていくことじゃろう。見事じゃったぞ、りつよ」
律「この辺も、Ⅲ→Ⅰ→Ⅱの流れを感じさせるセリフだな。たしかⅢはこの場所に、
ルビスの塔があったよな」
ガライの町
詩人「ララララー、世界に平和がやって来たあー♪
ララララー、ありがとうありがとう、勇者りーつー♪
と、いかがですか?まだ始めだけですが、きっと素晴らしい歌にして見せますよ!」
律「おっ、ガライの詩人の唄がうまくなっている。でも、ここは『ホゲ~!』のままでも面白いかもな」
…
ドムドーラ
律「いたいた。ここはクリア後に行くとガライがいるんだよな」
ガライ「おや?あなたには私の姿が見えるようですね。私の名はガライ。
かつて、この地を旅していた吟遊詩人です。
かつて、ここドムドーラも、それはそれはにぎやかな町でした」
ほら、こうして目を閉じると、あの頃の情景が浮かび上がってきました」
…
澪「ひっ!ガライが消えた!」
唯「あっ、BGMが町のBGMに変わったよ。こんな演出もあるんだね」
紬「ここの演出はオリジナル通りなのよ」
城塞都市メルキド
商人「ありがとうございました。怪物たちに滅ぼされたドムドーラの人達も、これで浮かばれるでしょう。
ユキノフ爺さん、再び世界に平和が来ましたよ!うっうっうっ……」
律「さっきドムドーラに行ったら、ガライの亡霊がいただけだったけどな。
さて、他には目ぼしいセリフが聞けるところは無いし、ラダトーム城に戻るか」
…
ラダトーム城
律「せっかくだし、先に澪のところに行ってみるか。っていうか、このプレイでは行けるのかな?
おっ、王様が下の階でお出迎えだ」
王「これ、りつ。どこへ行こうというのだ?」
律「澪の所に決まってるじゃないか。っていうか、やっぱり行かせてくれないんだな、これ。
ま、いっか。どうせ下りてくるだろうし。王様、竜王倒して戻ってきたぜ」
王「これこれ、そなたは世界を救った英雄じゃぞ。もっと堂々として、皆の前で真っ直ぐに、
その顔を見せてくれんか」
律「この融通の利かなさもオリジナル通りだな。仕方ないな」
王「おお!りつ!すべては古い言い伝えのままであった!
すなわち、そなたこそは勇者ロトの血をひく者!
そなたこそ、この世界を治めるにふさわしいお方なのじゃ!
どうじゃ?このわしに代わってこの国を治めてくれるな?」
ナ「しかしあなたは言いました。もし私の治める国があるなら、それは私自身で探したいのですと」
律「あれっ?ここの部分、主人公のセリフだよな。何で私に言わせてくれないんだ?
…
唯「りっちゃんのセリフが、勝手に作られて進められちゃったね」
紬「ここはこういう風にしないと、きれいなエンディングにならないからじゃないかしら」
澪「だろうな。律のことだ。良く知っているから、裏をかくようなセリフを言うに違いないだろうし」
王「そうか……。そういうことならもう止めまい。りつよ、気をつけて旅立つのじゃぞ」
ローラ「待ってくださいませ!」
律「おっ、澪が階段から下りてきたぞ」
ローラ「そのあなたの旅に、ローラもお供しとうございます。
このローラも連れてってくださいますね?」
律「もちろん、No!」
ローラ「そんな、ひどい…」
…
唯「困ってる澪ちゃん…じゃなかったローラ姫の顔が、ここでも映るんだね。カワイイ」
紬「あぁ、すごくいいわぁ…ハァハァ…」
澪「りつーっ!さっさとYesと言えー!!」
唯「…やっぱり、澪ちゃんはりっちゃんにYesって言って欲しいんだね!」
紬「やっぱりそうなのよね!…キラキラ」
澪「//////…ちが、そういう意味じゃなくてぇ!!!」
律「みんなの前で澪を困らせるのもなんだな。いいぜ、澪。一緒に行こうぜ!」
ローラ「うれしゅうございます」
王「さあ!りつの新しい旅立ちじゃ!」
…
唯「澪ちゃんをエスコートして進むりっちゃん、なんだか凛々しいね」
紬「あぁ…素敵だわ…。素敵なカップルだわ…」
澪「//////…」
律「おおっ、映像がエンドロールに切り替わった!名場面集みたいな感じになっているんだな。
唯の映像と私の映像が半々で出ているな」
…
澪「エンドロール部分は、場面は同じでもプレイヤー視点とモニター視点では映像が全然違うな」
唯「私の映像もりっちゃんの映像も、違うカメラから撮影しましたーみたいな映像だね」
紬「プレイ中の特定の場所での行動は自動録画されていて、エンドロールの時に映し出されるの。
もちろん、あの場面も…」
唯「あっ、ドラゴンを倒した後、りっちゃんが澪ちゃんをお姫様抱っこしているところだ!」
澪「//////…カーッ」
紬「やっぱりこの場面は素敵だわぁ……はふぅ…」
律「ふーっ、プレイ終了終了!」
紬「りっちゃん、お疲れ様」
澪「律、お疲れだったな」
唯「かっこよかったよ、りっちゃん!」
律「ありがとな」
紬「テストプレイも、唯ちゃんとりっちゃんの頑張りで、クリアのところまでできたから、
レポートも余すところなく書き込めたし。あとは澪ちゃんの書き込みの内容と突合せて、
一つにまとめたら完成ね」
律「で、このバイト代はいつもらえるんだ?」
紬「機器を会社に返却して、レポートの会社側の確認が完了したら、
私の口座宛に4人分振り込まれる予定なの。来週ぐらいになるかしら?」
翌日朝 寮食堂
唯「みんな、おはよー」
紬「唯ちゃん、おはよう。昨日はお疲れ様」
律「唯、昨日はお疲れだったな。あのバイト、楽しかったよな」
唯「うん、すごく楽しかったよ。それにしても、りっちゃんかっこよかったね」
律「まあな。ドラクエなら、どんなゲームのハードでも対応できるって自信がついたぜ」
澪「その分調子に乗りすぎてたけどな。プレイが終わって唯と律が帰った後、
ムギと二人でレポート内容の突合せをしたんだけど、結構時間がかかったんだぞ」
律「はいはーい、澪しゃん達には感謝してますわよー」
紬「ねぇみんな。またいつか同じようなテストプレイのバイトがあったら、また参加してみない?」
唯「うん、やるやるー」
律「もちろんだぜ。澪もするよな」
澪「う、うん…。でも今度は、プレイヤーもレポート担当も全員で交互にしような」
律「おっ、澪もやる気だな!でも、それが
ホラーっぽいものだったらどうする?」
澪「そういう極端な方に話を持っていくな!」
紬「まぁまぁ…。でも全員で交互の方が、色々意見も出てくるしね」
律「ムギのその笑顔、気になるなー。また妙な演出のあるものは持ってくるなよ」
唯「りっちゃん、妙な演出って?」
律「いまここで聞くなって。またそのうち教えてやるから」
紬「うふふふふ…」
終わり
最終更新:2013年04月07日 01:08