唯「ねえ憂〜、この新しいヘアピン似合ってるかなあ?」

憂「うん!とっても可愛いよお姉ちゃん!」

唯「えへへ、ありがとう。でもまだ位置がしっくりこなくてねえ」サワサワ

ポロッ

唯「あっ!ヘアピンが道路に落ちちゃった!」タタッ

憂「お姉ちゃんあぶな……」


キキィー ドン!

キャー! ワー! 


憂「お姉ちゃあああぁぁぁああっぁあん!!!」


学校

唯「いやー驚いたよ」

律「唯、また轢かれたのか」

紬「怪我は無いの?」

唯「うん。今回も打ち所が良かったみたい。それよりこのヘアピンどう?トラックから守り抜いたんだけど」

紬「すごく似合ってるわ」

律「最近、週に一回はトラックに轢かれてるよな。どんだけ不幸体質なんだよ唯は」

唯「でも毎回怪我はしてないよ?そんなことよりりっちゃんはこのヘアピンどう思う?」

律「運が良いんだか悪いんだか……」

唯「りっちゃん!」

律「はいはい、可愛い可愛い」

唯「えへへ」

ピンポーン

校内放送『2年2組、平沢唯さん。至急職員室に来てください』

律「お、またあれじゃないか」

唯「そうだねぇ、ちょっと行ってくるねー」


職員室

男「○○運送の社長でございます。この度は大変申し訳ありませんでした!」ペコッ

唯「いいですよー、怪我もなかったし」

男「これはつまらない物ですがお詫びの品です、どうか今回ことは……」

唯「誰にも言いませんよぉー、でもせっかくなんでこれはもらっておきますね」


放課後

梓「それで、今度は何を貰ったんですか?」

唯「お、あずにゃんは食いしん坊だねえ」

梓「違います!単純に興味を持っただけです!」

唯「じゃじゃーん!さくらんぼゼリーでーす!」

律「おお、美味そう!」

唯「今回私を轢いたトラックは山形の運送会社さんなんだって」

律「やったな」

澪「こら、喜ぶことではないだろ」

紬「まあまあまあまあ」

唯「八個入りで、憂と和ちゃんに一個ずつおみやげにするからあと一つはじゃんけんだね!」

さわ子「ちょっと、私のこと忘れてない?」

律「げっ!いたのかさわちゃん」

アハハハハハ


次の日


キキーーーィィ! バキッ! ブオォォー!

憂「おねえちゃああああああん!!」


部室

唯「じゃじゃじゃーん♪今回は京都名物生八つ橋だよー!」

梓「今度は京都のトラックに轢かれたんですか……」

澪「2日連続は初めてじゃないか?」

唯「そうかもねぇー、2日連続で美味しいものが食べられてラッキー!あ、もちろんムギちゃんのお菓子もおいしいよ?」

紬「ありがとう♪でも唯ちゃん、さすがにもうちょっと気を付けたほうがいいんじゃないかな?」

律「そうだな。いつ大怪我するかわからないぞ」

唯「大丈夫だよぉー」


次の日

キキィイイィイイイイイ  ドンッ ブロロロオ

憂「おねえちゃああああああああ」

唯「……」ムクリ

憂「お、お姉ちゃん?大丈夫?だよね?」

唯「うん、大丈夫だよ」

憂「よかった」ホッ

唯「それより憂、昨日おしんこ切らしちゃったって言ってたよね?」

憂「え、うん」

唯「ふふふ、期待してていいよ」


自宅

唯「憂〜ただいまー!おみやげもらってきたよ」

憂「これは?」

唯「野沢菜漬け!今朝私を轢いたトラックは長野の運送会社さんだったんだよ」

憂「まさか、おねえちゃんわざと……」

唯「わ、わざとじゃないよ!?ただ、偶然長野ナンバーのトラックを見かけたから野沢菜食べたいなーなんて考えたたらトラックがこっちに突っ込んできたんだよ」

憂「そうだったんだ……」

唯「憂、私はもしかしてとんでもない能力を見つけてしまったのかもしれないよ……」

憂「お姉ちゃん……」


次の日

唯「今日は何を食べようかなー」

憂「お姉ちゃん!めっ!」

唯「あぅー、冗談だよ冗談」

憂「本当?」

唯「それに、さすがに4日連続はありえないよ」

憂「でも怖いからはやく学校行こうよ」

唯「そうだねー」

純「あっ、おーい!憂ー!」ブンブン

憂「あ、純ちゃん!おはよー」タタッ

唯「憂!!!!あぶない!!!!」

キキィイイイイー ドンッ ブロロロロロ

唯「うぃいいいいいいいいいぃぃぃ!!!」


病院

憂「」

唯「ひっぐ、うぃ、えぐっ」

梓「憂の意識、まだ戻らないんですね」

純「私が話しかけなければあんなことには……」

唯「違うよ、みんな私が悪いんだよ。私がトラックに轢かれても大丈夫だって調子に乗るから……憂が身代わりに」

梓「誰のせいでもありませんよ。不運な事故だったんです」

唯「そうだ、私が……私が憂を助けなきゃ!」ダッ

梓「唯先輩!?どこ行くんですか!?純、私唯先輩を追いかける!純はちょっとここに残ってて!」

純「うん、行ってあげな!」


道路

唯「……」

梓「はあ、はあ。唯先輩、どうしたんですか険しい顔して道をにらんで」

唯「あずにゃん、危ないから離れてたほうがいいよ」

梓「?」

唯「私が何もしなくてもトラックに轢かれるんなら、私がトラックに轢かれに行ったらどうなると思う?」

梓「そんな!!物理法則に反する能力を持った唯先輩がその能力に反することを行ってしまえば!
時空間位相情報が大幅に乱れてこの世界に歪が生じてしまいます!」

唯「それが目的だよ、あずにゃん!私は!憂が轢かれたこの世界を時空間ごと作り変える!!」タタッ

梓「唯せんぱあああああい!!!」

キィイイーーー ドンッ!!


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憂「こ、ここは?」

唯「あ!憂〜おはようー!珍しいね、憂が私より遅く起きるなんて」

憂「あ、あれ?私トラックに轢かれて……あれ?」

唯「えー?なんのこと?それより憂!朝ごはん作ったから早く食べて!遅刻しちゃうよ!」

憂「あ、うん!」

憂「あれは……夢だったのかな?」

唯「うーいー!」

憂「まあ、いっか!!」

キキィィイイイ ドンッ



おわり