ベンチ


紬「憂ちゃんが一人で来るって唯ちゃんから聞いたから来たの~」


憂「えっ?私はお姉ちゃんから紬さんが一人で来るからって…」


紬「私達、唯ちゃんに引き合わされたのね~」


憂「そうみたいですね」くすっ


憂「紬さん、今日は誕生日なんですね」

紬「そうよ~」


憂「一つ聞いていいですか?」


紬「何でも聞いて」

憂「ゆうの名前なんですけど…大切な人の名前って紬さん言ってました」


紬「そうよ、私の大切な人の名前よ」


憂「その、大切な人は誰なんですか?」

紬「…」


憂「教えて欲しいです」


紬「憂ちゃんよ…憂ちゃんの憂を直してゆう」


憂「本当に?」


紬「本当よ」


憂「嬉しいです私も紬さん好きです」


紬「ありがとう///」

紬「でも、私達は女性同士…皆に受け入れて貰えるかな」


憂「お姉ちゃんなら大丈夫です」


紬「りっちゃんや澪ちゃんや梓ちゃんはどうかな…」


憂「軽音部の絆はそんなに脆くないと思います」


紬「私は幾ら言われても構わないの」


紬「でも、皆や憂ちゃんが酷い事を言われる事は耐えられないの」


憂「…」


紬「私達は付き合わない方が良いのかもしれない…」ぐすっ


憂「…」ぐすっ


ゆう「にゃーにゃー」くいくい


紬「ゆう?」


憂「こっちに来いって事かな?」


ゆう「にゃー」てくてく


紬「ゆう、ちょっと!あっ…頭が」


憂「何か頭がクラクラします…」





  公園


紬「うーん…ここは?」


憂「こ、公園みたいですね」



  わーわー


紬「あ、あれって小さい頃の唯ちゃん達?」


憂「梓ちゃんや律さん澪さんも…」


りつ「あー綺麗なお姉さんが居るぞ」


みお「ほ、本当だ綺麗なお姉さん」


ゆい「お姉さん泣いてるの?」


あずさ「元気出してね」


紬「大丈夫よ~」


りつ「何で泣いてるの?」


憂「な、何でもないよ」


ゆい「嘘、泣いてるよ」


みお「目が赤いよ」

あずさ「これ、飴あげるから元気出して」


紬「ありがとう梓ちゃん」


あずさ「何で名前知ってるの?」


紬「お姉さんのお友達に似ているの」


りつ「お姉さん達は恋人なの?」


憂「えっ?」


みお「だって手を握ってるよ」


紬「ご、ごめんなさい憂ちゃんつい///」

憂「いえ///」


ゆい「恋人なの?」

紬「違うよ///」


あずさ「でも、恋人って言われて嬉しそうだよ」


紬憂「///」


りつ「お姉さん顔が真っ赤だ~」


紬「年上をからかったら駄目です///」


みお「お姉さんお名前は?」


紬「紬だよムギって呼んでね」


憂「私は憂だよ」


ゆい「紬お姉ちゃんは憂お姉ちゃんの事好き?」


紬「うん、好きだよ///」


あずさ「憂お姉ちゃんは?」


憂「好きだよ///」


りつ「だったら恋人じゃん」


紬「お姉ちゃん達は女の子同士だから駄目なんだよ///」


みお「何で女の子同士だと駄目なの?」

憂「周りの目があるからだよ…」


ゆい「悪口って事?」


紬「そうね…」


あずさ「そんなの気にしたら駄目だよ」

憂「そんな簡単じゃないんだよ」


りつ「そんな、お姉さん達の悪口言う人は私がやっつける!」


紬「えっ?」


みお「うん!そんな人許せないよ!」


憂「あ、あのね」


ゆい「私、ひっぱたいてあげるから!」

あずさ「私だって引っ掻いてやるです!」


ゆい「あずにゃんは私が苛められた時に大きい男の子を引っ掻いて追っ払ったんだよ!」


りつ「私達みんなでお姉さん達を守る!」


みお「うん!だから二人とも胸を張って良いんだよ」


ゆい「お姉さん達は恋人にならないといけないんだよ!」


あずさ「頑張ってお姉さん!」


紬「み、皆…また頭が」


憂「私も頭が…」





  ムギちゃん 憂


紬「う、うーん…唯ちゃん?それに皆も」


憂「な、何で皆が?」


律「何でって…ゆうがいきなり現れて」

澪「付いて来たらこの施設に来て皆が居たんだ」


唯「大丈夫?二人ともどこも痛くない?」


梓「一体何があったんですか?」


紬「実はね…」




律「小さい頃の私達?」


澪「何か俄には信じられないけど…」


唯「ゆうが導いたのかな」


梓「それで、ムギ先輩と憂はどうしたいんですか?」


紬「私、憂ちゃんとお付き合いする事に決めたの!」


憂「紬さん…」


紬「夢だったのかもしれないけど、後押しをして貰った!私は憂ちゃんが好きなの」


唯「憂、答えは?」

憂「私も喜んで紬さんとお付き合いします」


律「良かった良かった」


澪「おめでとう」


唯「憂を宜しくねムギちゃん」


梓「おめでとうございます」


紬「でも、本当に夢だったのかしら?」

律「夢だろ流石に」

澪「眠っていたしな」


唯「うん、夢だったと思うよ」


梓「流石にそれは夢かも…」


憂「つ、紬さんその飴…」


紬「これは夢の中で小さい梓ちゃんがくれた飴だわ」


梓「それ、私が小さい頃に良く舐めてた飴で今は売ってない筈です…」


律「じゃあ、まさか本当にゆうが?」


澪「ゆう、でかしたぞ!」


唯「偉いよゆう~」

紬「ゆう、ありがとう本当にありがとう」ギュッ


憂「ありがとうゆう」なでなで


ゆう「にゃーん」




  おしまい



  おまけ


憂「受かりました!獣医大学に受かりました!」


紬「おめでとう憂ちゃん」


憂「あ、あの…受かったから約束果たして貰うよ?」


紬「うん」



  チュッ


憂「頑張った甲斐があったな///」


紬「ずっと一緒よ憂」


憂「はい///」




  おまけ②


純「おぉ…モフモフだ」


純にゃん「モフモフにゃん…」


純「私をモフモフしたがる人の気持ちが分かる気がする」


純にゃん「モフモフしたいにゃん」


純「もう、我慢出来ない!」モフモフ


純「にゃー」






最終更新:2013年07月05日 00:02