律「醤油いる?」
澪「いい」
律「味薄くない?大丈夫?」
澪「律が作ったものは全部美味しいよ」
律「…あそ」
澪「照れた?」
律「別に」
澪「ちょっと照れた?」
律「……ちょっと」
澪「そっか」
律「…ちょっとだけだかんな」
澪「はいはい」
律「むぅ…」
澪「むくれても可愛いだけだぞ」
律「澪は案外意地悪だよな」
澪「そんな私が好きなくせに」
律「違うもん」
澪「じゃあ嫌い?」
律「嫌いじゃない」
澪「好き?」
律「うん」
澪「好きって言って」
律「やだ」
澪「じゃあベッドの中で聞くよ」
澪「おかわり」
ーーーーーーーーーーーーーー
澪「ただいまー」
律「おかえり」
澪「疲れた…」
律「お風呂?」
澪「律がいい」
律「ご飯でいいな」
澪「ちぇっ」
律「今日はシチューだぞ」
澪「先に律がいい」
律「疲れてんだろ」
澪「律といれば治るよ」
律「えっち」
澪「かもね」
律「しないからな」
澪「ご飯にしよう。腹ごしらえだ」
律「ばーかばーか」
澪「律といれるならバカでもいいや」
律「ばーか…」
ーーーーーーーーーーーーーー
澪「んう…」モゾモゾ
澪「律…?」ムクッ
澪「律どこ?」
澪「りーつー」
澪「りつー…」
澪「…」
ガチャリ
律「澪ー。ご飯できたてぞー」
澪「律…」ぎゅっ
律「どうした?今日は澪の好きな里芋の味噌汁と玉ねぎのサラダだぞ。あと、鶏肉の梅和えと…」
澪「先に律分がいい」
律「ご飯冷めるからだーめ」
澪「律分が足りない」
律「寂しかったのか?」ポンポン
澪「うん」
律「ばかだな澪は」
ーーーーーーーーーーーーーー
律「ただいまー」
澪「おかえり。遅かったな」
律「いやぁ、変な男に声かけられちゃってさー。しつこいでやんの」
澪「どこで?」
律「包丁を下ろせ」
澪「分かった。今からおろしてくる」
律「おい待てバカおい」
澪「律どいて。そいつおろせない」
律「それよか晩ご飯なに?」
澪「オムライス。そいつに何かされなかった?」
律「……うん」
澪「…何された?」
律「肩抱かれた…あと、ちょっと胸も…」
澪「ちょっとズタズタに切り落としてくる」
律「止めろ」
澪「だって律泣いてるじゃないか」
律「へ?」ポロポロ
律「あれ?なんで?あは…おっかしいな…」ポロポロ
澪「律…」
律「やだ…。えっぐ…行かないで澪…」
澪「よしよし。もう大丈夫だから」
律「ふっ…えぐっ…」
ーーーーーーーーーーーーー
律「…けほっ」
澪「!」
澪「律、風邪か?」
律「…え?…なに…?」ボー
澪「病院行こう」
律「あぁ…、大した事ないよ…」
澪「私、車出してくるよ」
律「いいから。澪は今日雑誌の撮影じゃん」
澪「それより律の方が大事だ」
律「寝てれば治るって」
澪「熱は?」
律「ないと思う」
澪「体温計どこだ?」
律「あー…わかんない…。どこだっけ…」
澪「やっぱり病院…」
律「こーら、ばか澪」
澪「ばかって…」
律「本当に大丈夫だから。心配し過ぎなんだよ。澪は」
澪「律の意地っ張り…」
律「何かあったら電話するから、な?」
澪「…分かった。ちゃんと連絡するんだぞ?温かくして寝て、お腹すいたら冷蔵庫に果物とヨーグルトあるから。あ、お粥だけでも作っておくよ」
律「お前はお母さんか」
澪「恋人だけど?あと、薬は後で…」
律「いいからはよ行け」
澪「…行ってきます」
律「行ってらっしゃ~い」
ガチャリ
澪「あ、なるべくすぐ帰るようにするから」
律「もういいつーの」
澪「行ってきます…」
バタン
律「けほっ」
ガチャッ
澪「律いま咳しなか「行け」
澪「はい…」
バタン
ーーーーーーーーーーーーーー
律「澪~。帽子取ってくれ」
澪「これ?」
律「そう」
澪「ほら」
ヒョイ
律「なんで持ちあげるんだよ?」
澪「取れる?」
律「ちょっと身長高いからって…」ピョイ
澪「ほれ」ヒョイ
律「ふっ!」ピョイ
澪「おしい」ヒョイ
律「くっ!」ピョイ
ぴょんぴょんぴょん
澪(ぴょんぴょんする律可愛い…)
律「にやにやすんなバカ」
ーーーーーーーーーーーーーー
澪「私、髪切ろうかな…」
律「何で?」
澪「切った方が似合うって言われたんだ」
律「誰に?」
澪「この前共演した、あの人」
律「……ふ~ん…」
澪「律はどう思う?」
律「切っちゃだめ」
澪「やっぱり長い方がしっくりくるのかな?」
律「うん」
澪「でも、髪のお手入れも大変だし…」
律「切らなくていーの!」
澪「ほら、たまにはイメチェンとか…」
律「しなくていい」
澪「他の人も似合いそうって…」
律「他の人もって何だよ!ばーかばーか。澪の浮気者」
澪「何でだよ?!」
律「知らない」
澪「?」
ーーーーーーーーーーーーーーー
番外編1
律(38.5…)
律「う~。病院行こ」フラフラ
律(タクシー…は勿体ないからバスでいっか)
律(帽子・上着・マスクよし、財布・保険証・携帯。うんあるな)ゴソゴソ
カチャッ
律(鍵おっけー)
律(行くか…)フラフラ
テクテク
律(熱あると目的地までの距離が遠い…)フラフラ
プップー!
律(寒い…熱い…)フラフラ
プー!
「律先輩!」
律(梓の声?)フラフラ
梓「律先輩後ろです」
律「うん?」
律(梓の声がする)
梓「律先ぱーい。う・し・ろ」
律「後ろ?」クルリ
律(あの真っ赤なビートルは…)
律「梓?何で?」
梓「いいから乗って下さい」
律「わかったぁ…」
ガチャッ
梓「じゃあ行きますよ」
律「どこに?」
梓「病院です。保険証はありますか?」
律「あるけど何で?」
梓「熱があるんでしょ?澪先輩からメール来ましたよ」
律「あ~…」
梓「しかも20件ほど」
律「あのばか…」
梓「て言うか何でタクシー使わないんですか?倒れたりしたら危ないじゃないですか」
律「勿体ないじゃん。高いし」
梓「…迎えに来て正解でしたね」
律「うん。ありがとな梓」
梓「どう致しましてです」
律「しっかしさぁ、梓が車運転するなんて、何回見ても不思議だよな」
梓「…どういう意味でしょう?」
律「なんでもなーい」
梓「へぇー」
律「くちっ」
梓「律先輩も案外かわいらしいくしゃみしますよね」
律「どーゆー意味だ中野ぉ」
梓「なんでもありません」
律「ほー」
律「へくちっ!」
梓「キツいなら無理せず寝て下さい」
律「あい…」
ーーーーーーーーーーーーーー
番外編2
梓「今日のレコーディングは律先輩も居ない事ですし、軽く音だけ合わせましょうか?」
澪「そうだな。私も早く帰りたいし」
紬「りっちゃんが心配?」
澪「べっ別にそんなんじゃ…」
唯「大変だよみんなぁ!」
梓「どうしたんです?唯先輩」
唯「テレビ!テレビ見て!」
ポチッ
紬「これって…」
アナ〈18歳の男子大学生。またもやツブヤキッターで騒動です〉
アナ〈先日未明、放課後ティータイムのRITU、こと、
田井中律さんに胸を触るなどの猥褻な行為を行った写真を、ツブヤキッターに載せ、騒動を呼んでいるようです〉
梓「そんな…」
唯「りっちゃん泣きそうな顔してる…」
澪「これって…」
ー肩抱かれたり…あと胸もちょっと…ー
唯「ヒドいよ!りっちゃんが何したのさ!」
ナレーター〈【ナンパしたらまさかの芸能人wつい泣かせちゃったww】などと自慢気に書かれている。週刊〇〇によると…〉
唯「なんでこんな事…」ポロポロ
澪「………滅しよう」ユラリ
紬「戸籍ごと抹消しましょう」ゴゴゴ
梓「気持ちは分かるけど落ち着いて下さい!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
梓「なんて事があって大変だったんですよ」
律「なにそれこわい」
梓「律先輩も何で教えてくれなかったんですか!?」
律「や~…なんか、こう、恥ずかしいつーか…」
梓「こっちは被害者なんですよ!」
律「でも仕返しとかされたら嫌だし…」
梓「それは…そうですけど…」
律「ちょっとくらいガマンすればいいかな~、なんて…」
梓「ダメです!ムギ先輩なんて怒りのあまり無表情で週刊誌を真っ二つですよ」
律「なにそれもこわい」
梓「澪先輩に至っては、その人のプロフィールから住所まで特定してネットに晒すし」
律「澪もこわい」
梓「唯先輩もテレビの電源引っこ抜いて泣いてました」
律「こわ…くない?」
梓「まあ、かく言う私も大学に無いこと無いこと無いこと、色を付けて噂をバラまきましたけど」フフフ
律「みんなこわい」ガタガタ
ーーーーーーーーーーーーーーー
澪「そろそろお昼みたいだな」
唯「今日のお弁当何だろ~」
紬「楽しみだね~」
律「いや、お前らの場合…「お姉ちゃ~ん」
梓「あ、憂だ」
「お姉ちゃん!」
澪「菫ちゃんも来たぞ」
律「やっぱり」
憂・菫「はい!お弁当!」
ドン!
梓「相変わらず1人分のお弁当の量じゃない…」
唯「わざわざいいのに~」
紬「そうよ。局の人がお弁当用意して下さってるもの」
菫「だめだよお姉ちゃん」
憂「保存料、着色料、添加物…」
菫「そしてカロリーバランスや栄養バランスが整っていないお弁当なんて…」
憂・菫「お姉ちゃんに食べさせられない!」
律「息ピッタリだな」
梓「前から疑問だったんだけど…パスが無かった時も局に入って来てたよね?どうやって入ったの?」
憂「どうって…。普通に監視カメラの死角で警備員さんを締め落として入るよ?」
菫「憂先輩!締め落とすなんて危険です!鳩尾で仕留めないと、誰かに見つかったらお姉ちゃん達に迷惑が…!」
憂「!」ハッ
梓「どっちも犯罪!」
律「何で普通の事みたいに話してんだよ…」
澪「そこまでしなくても…」
菫「そうでもしないとお姉ちゃんが栄養失調で倒れて…」
憂「入院…つらそうなお姉ちゃん…」
憂・菫「そんなの耐えられない!」ガタガタ
律「お前らの妹すげーな」
唯「いやあ」テレテレ
紬「それほどでも~」テレテレ
澪「誉めてないからな?」
梓(唯先輩やムギ先輩に馴れ馴れしく声を掛けた人が、次の日にいきなり大人しくなるのってもしかして…)
梓(まさかね…)
ーーーーーーーーーーーーーー
番外編3
ツブヤキッター君(ふざけやがって…!俺の人生滅茶苦茶じゃねえか!死ねよマジクソが!)
ツブヤキッター君(何でこんな事に…。ちょっとふざけただけだろうが!死ね!芸能人だからって調子こくな!)
澪(犯罪者の自宅なう…と)カチカチ
澪(あ…。バイト先にも教えてあげよう)カチカチ
ツブヤキッター君「くっそ!マジムカつく!」
澪「やっていい事と悪い事をしっかり教えてやる私。親切だよな」
ツブヤキッター君「芸能人クソだわマジ」
澪「ビラを作ってご近所にお知らせしないと」
ツブヤキッター君「ナンパして気晴らしすっかね」
澪(お…早速反応が。さすが2ち〇ん)
澪(良いことした後は気分がいい…)
ツブヤキッター君は人生終了しましたとさ
おしまい
最終更新:2013年09月15日 10:49