梓「はぁ…」


憂「どうしたの?梓ちゃん」


梓「ボーカル…」


純「まーだ悩んでたの?全くあずにゃんは」


梓「あずにゃん言うな」


純「悩んでも仕方ないじゃん」


梓「そうだけどさ…」


菫「大丈夫ですよ梓先輩はあんなに練習したんですから」


梓「うん…」


直「卒業した先輩達は誰がボーカルしてたんですか?」


憂「お姉ちゃんと澪さんだよ」


純「これがまた上手かったんだよ!」


梓「だから、余計にプレッシャーが…」


菫「梓先輩だって負けてませんよ!」


梓「ありがとう菫」


純「学祭明後日なんだから」


梓「うん、頑張る…」



帰り道


純「憂、梓は大丈夫かな?」


憂「純ちゃん、それさっきから何度も言ってるよ?」クスッ


純「そ、そうかな?」


菫「少なくとも3回以上は言ってますよ?」


純「そんなに言ってない///」


直「やっぱり鈴木先輩は中野先輩の事が心配なんですね」


純「心配なんかしてない///」


憂「そういう事にしといてあげるね」クスッ



純「梓はさ…」


憂「どうしたの?」


純「私達とは背負ってる物が違うんだよ」


憂「…」


純「あんな小さな体で全部1人で抱え込んでさ…」


純「支えになってやりたいじゃん親友なんだから」


憂「うん、そうだね」


菫「絶対成功させましょう!」


直「私は卒業した先輩達に比べたら短い期間かもしれないけど、私達も悔いのないように先輩達との学祭を成功させたいです」


菫「私もです!先輩達が胸を張って卒業出来るように頑張りたいです」


純「よーし、皆であずにゃん部長を盛り立てよう」


憂「うん」ニコッ


学祭前日


練習後


梓「今日はこれまで」


純「終わったー」


憂「お疲れ様」


純「いよいよ明日だね」


梓「そうだね」


憂「梓ちゃん、大丈夫?」


梓「うん、大丈夫」ニコッ


菫「緊張します…」


直「今から緊張してたら持たないよ」


梓「菫、明日はきっと成功するから」


梓「あんなに練習したんだから」


菫「はい!」


梓「今日は先に帰ってね」


憂「私達はまだ少しやる事あるから」


純「お疲れ様」


菫「はい、お疲れ様でした」


直「お疲れ様でした」


バタン


梓「純も憂も先に帰りなよ」


純「そうはいかないなー」


憂「うん、そうはいかないよ梓ちゃん」


梓「何言ってるの?」


純「部長だから後輩の前では弱い所を見せられないからね」


憂「私達の前では、ねっ?」


梓「…」


純「受け止めてあげるからさ」


憂「強がる必要ないんだよ?」


梓「私ね」


純「うん」


梓「怖いの…もしも私が失敗したら菫も直も自信を無くすかもしれない…」


憂「…」


梓「折角、私を助けてくれる為に軽音部入ってくれた純と憂にも報いる事が出来なくなる…」


梓「先輩達から受け継いだ軽音部を…」


梓「軽音部を私のせいで台無しにしてしまうかもしれない…」


梓「怖いんだ…逃げ出したくなるの」ぽろぽろ


梓「ごめん…頼りない部長でごめんなさい」


純「その時は私も一緒に頭下げてあげるって」


梓「純…」


憂「私も一緒に謝るから」


梓「憂…」


純「梓はこんなに頑張ってるし苦しんでる」


純「先輩達だって責めたりなんかしないよ」


純「もし、先輩達が梓を責めたら私が先輩達にビシッと言ってあげるよ!」


憂「私も純ちゃんと同じ気持ちだよ梓ちゃん」


梓「純…憂…」ぐすっ


菫「私達も一緒に謝りますよ!」


梓「菫、帰ったんじゃ…」


直「すいません、気になって立ち聞きしてました」





梓「直まで…」


さわ子「青春ね」


純「先生、いつの間に?」


さわ子「色々、忙しくてね」


さわ子「梓ちゃん」


梓「はい」


さわ子「私がコーチしたんだから大丈夫よ」


梓「先生…」


さわ子「皆に言っとくわよ?明日は成功とか失敗とか考えずに全力を尽くす事だけを考えなさい!」


さわ子「縮こまった演奏なんて誰も聴きたくないものよ」


さわ子「失敗しても良いから思い切ってやりなさい」


梓純憂菫直「はい!わかりました」


帰り道


梓「ありがとう皆、お蔭で気持ちが楽になった」


純「そりゃ良かった」


梓「ありがとう純」


純「泣き虫あずにゃんだからねー世話が妬けるね本当に」


梓「明日、湿気が多くて純の髪型が整わなかったら良いのになー」


純「何さーじゃあ明日ね」


梓「うん、バイバイ」


純「あっ!そうだ」


梓「何よ?」


純「ほいっ」ポイッ


梓「のど飴?」


純「ボーカルは声が命なんだから、しっかり舐めときなよ?じゃあね」


憂「あんな事言ってるけど、純ちゃんは梓ちゃんの事を誰よりも心配してたんだよ」ニコッ


梓「純…」


憂「明日は頑張ろうね」


梓「うん」


梓「純も素直じゃないな」


梓「それは私もか」クスッ


梓「帰ってもう一度練習だー!」


当日


菫「直前になるとやっぱり緊張しますね…」


梓「だ、大丈夫だよ!思い切って行こう」


純「お、おーう」


憂「大丈夫、大丈夫だよきっと上手く行くからね」


梓「憂?」


憂「昔ね、お姉ちゃんが私が落ち込んだり不安になると良く言ってくれたんだよ」


憂「ぎゅっと抱きしめながら」



純「よーし、みんな円になって!」


憂「うん」


菫「はい!」


直「了解です」


純「ほらっ梓」


梓「う、うん!みんなぎゅっとして」ギュッ


梓「せーので言うよ!用意は良い?」


純「準備万端!」ギュッ


憂「私も準備万端だよ」ギュッ


菫「いつでもOKです!」ギュッ


直「私もです」ギュッ


梓「せーの!」


梓純憂菫直「大丈夫、大丈夫だよきっと上手く行くからね」ギュッ


おしまい



最終更新:2013年10月15日 23:54