「もう私は我慢しないよ、澪。
だから澪も我慢するなよ?」


「うん、もう我慢なんかしないよ、律。
私は律の恋人として、律と一緒に幸せになりたいから」


「よし、じゃあ……」


言いながら私は澪の下に身体を潜り込ませる。
肌と肌、鼓動と鼓動、アソコとアソコが重なる。
くちゅっ、とエッチな音が響く。


「なあ、澪。
本当のセックス……しよ?」


「……いいの?」


「私はしたい。
澪をもっと気持ち良くさせたい。
ううん、澪ともっともっと気持ち良くなりたい。
二人で気持ち良くなって、二人で幸せになりたいんだ……!」


「私も……、私もしたいよ、律……。
律と本当の、恋人同士のセックスがしたいよ……!」


「おうっ!」


威勢良く言った私の声と同時に二人で動き始める。
身体と身体、おっぱいとおっぱい、アソコとアソコを激しく擦らせる。
擦れる度に加速度的に快感が膨れ上がっていく。


「ああっ、律っ、律っ!
嬉しい……、嬉しいよ、律ぅ……っ!
あっ、ああああんっ!」


「こんなの序の口……んっ、だぞ、澪っ。
気持ち良くしてやる……。
今まで出来なかった分、最高に気持ち良くしてやるからなっ!」


「やだあっ!
私も……、ひゃっ、私も律を気持ち良くするうっ!
気持ち良くしてあげるんだからあっ!」


「してくれ……、ああっ、私を気持ち良くしてくれ、澪っ!
はっ、ああっ、ああんっ……!」


「律っ、律っ、律っ……!」


「澪っ、澪っ、澪っ……!」


触れる。
擦る。
キスする。
私が澪の乳首を舐めると、澪が私のクリトリスを弄り、
私が澪のお尻を撫でると、澪が私の首筋に吸いついて、
アソコとアソコだけはもう離すもんかと擦れさせながら吸い付き合って……。
そんな風に私達はお互いを気持ち良くしていく。
いや、気持ち良くなっていく。
二人で。
二人で最高のセックスで上り詰めていく。


「好きっ、大好きだよ、律っ、もう離れたくないっ!」


「私もっ、私ももう離れないっ!
澪から絶対に離れない!
離れてやらないから……ああっ、覚悟しろよっ!」


「うん……、うん……っ!
私、一生律と一緒に居るっ!
んはあっ、一生律と一緒に気持ち良くなるうっ!」


「なろう……っ!
ずっとずっと一緒に気持ち良くなろう、澪おっ!
あっ、あっあっあっあっ、ああああああっ!」


「ひんっ、ひっ、あっ、気持ち良いっ!
今までで一番……、んああっ、ううんっ、
今までのセックスなんて比べられないくらい気持ち良いよおおおおっ!
律うっ、律うううっ!」


液でびしょびしょなのに吸い付き合う私のアソコとアソコ。
もう二人とも限界が近い。
それに気付いた私達はどちらともなくお互いのクリトリスに指先を伸ばした。
触る前に最後のキス。
キス、キス、キス……!
舌が離れなくなるんじゃないかってくらい絡め合った後、私達はお互いの一番気持ち良い場所に触れた。


「イクっ、私もうすぐイクよ、澪っ!」


「私……、んんっ、私も……、私も……っ!」


「あっあっあっあっあっ、ひんっ、ひゃああああっ!」


「ああんっ、はっ、はんっ、んあああああああっ!」


「澪っ、澪っ、澪っ、澪っ!」


「律っ、律っ、律っ、律っ!」


「大好きだよ、澪おっ!
イクうううううううううううっ!」


「私も……、私も大好きっ!
律と一緒にイックううううううううううううっ!」


「あっ、あああああああああっ……!」


「あああああああああああんっ……!」


最後に弾いたクリトリス。
私は全身に澪を感じながら、
澪もきっと全身に私を感じながら、今まで経験した事も無い絶頂に達した。
最高気持ち良くて、最高に幸せだった。
長い長い回り道をして辿り着けた幸福だった。


「はーっ、はーっ……」


「ふーっ、ふーっ……」


肩で息をする私達。
だけど愛しさと幸せは止まらない。
全身を汗とエッチな液で濡らせながら、私達はまた唇を重ねていた。
これから先、何万回も重ねるキスの内の大切な一回だ。


「うっ……」


唇を離した時、急に澪が涙を流し始めた。
私とのセックスを後悔したのかってちょっと不安になったけど、そうじゃなかった。
涙を流しながら、澪が私の肩に頭を寄せる。


「やっと……、やっと律と恋人になれたんだよね、私……」


「そうだよ。
だから泣くなって」


「でも……、でも嬉しくて……」


「嬉しいのは私だって同じだよ、澪」


そう言って涙にキス。
三粒ほど舐め取ると、澪はやっと笑ってくれた。
ちょっと遠い目になって呟く。


「遠回り……しちゃったよね……」


「そうだな……」


長い遠回りだった。
私の思春期が遅くて、澪も自分の気持ちを言葉に出来なくて、
本当の気持ちに辿り着いて伝え合うまで、本当に長い長い遠回りをした。
寂しくて辛くて悲しい事も多かった。


「だけどさ」


私は言った。


「遠回りしてた時も、私は澪の事を忘れなかったよ。
思い出す度に泣きそうになったけど、忘れたくなかった。
それはきっと澪が最初に私を否定してくれたからだ。
あのままセックスを続けて関係を続けてたとしたら、逆に簡単に私達の関係は終わってたんじゃないか?
ずるずるずるずるなあなあな関係になってたと思う。
何となく、そんな気がする。

だからきっとこの遠回りは無駄じゃなかったんだ。
辛くても悲しくても、私の心の中には澪が居てくれたんだから。
そのおかげで私達はやっとだけど、分かり合えたんだ。
これから先どんな事があっても、私はそれを忘れないよ、澪」


「私だって」


澪が私の腕の中で微笑む。
こうして私達の新しい関係が始まる。
悩む事や大変な事はこれからもたくさんあると思う。
だけど澪と一緒なら、何とか乗り越えて行けるはずだ。
……なんて、ちょっと気障だったかな。


「それにしてもさ、澪」


「何だよ、律?」


「遠回りしてたのも本当っちゃ本当だよな?」


「うん、まあ、それはそうだけど」


「だからもうちょっと取り戻さないか?」


「取り戻す?」


「そうだな、例えば……」







——セックス、まだ足りないだろ?







私がそう耳元で囁くと、顔を真っ赤にした澪が拳を振り上げた。
あーあ、こりゃまた叩かれちゃうな。
だけどそれもいい。
澪に恋人として初めて叩かれる記念の一発だ。
思う存分に身体に刻み込む事にしよう。

そんな風に私は澪と色んな思い出を刻み込んで生きていきたい。
笑ったり、泣いたり、叩かれたり、キスしたり、セックスしたり……。
色んな思い出を刻み合って、さ。


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ヽ│ll│<オワリデス
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最終更新:2013年11月16日 07:59