梓「家に誰も居ないから寂しい…」
梓「いつもは大丈夫なのに何でかな…」
梓「誰かと話したいけど、寝てるかな?」
梓「あの人なら起きてるかな…」ペタペタ
from梓
件名律先輩
本文
起きてますか?
律「おっ?梓からメールだ」
律「いきなり何なんだ?」ペタペタ
from律先輩
件名無題
本文
何だ?どうした?梓
梓「返信来た、良かった起きてたんだ」ペタペタ
律「来た来た、どれどれ?」
from梓
件名無題
本文
ちょっと、怖いDVD観ちゃったので…
誰かと話したくてメールしました。
律「要するに寂しいんだな」ペタペタ
梓「返信来た」
from律先輩
件名無題
本文
寂しいんだな(笑)
素直に言えば話し相手になってやらんでもないぜ?
梓「なっ!誰が寂しいなんて…」ペタペタ
律「今頃、顔真っ赤にしてるかな?おっ、来た」
from梓
件名無題
本文
寂しいなんて言ってません!
律先輩なら暇そうだと思っただけです。
律「ほほぉ~よーし電話してやる」
梓「電話だ?怒ったのかな…」
梓「もしもし」
律「あ~ずにゃん」
梓「切りますよ?」
律「わー待て待て切るな!」
梓「すいません、夜遅くに」
律「眠れなくて起きてたからな」
梓「そうなんですか、起こしてしまったかと思ってました」
律「しかし、何でまた怖いDVDなんて観るんだ?」
梓「純が梓はお子様だから観れないとか言ったもので、ついムキになってしまって…」
律「観る観ない以前に子供だろ…」
梓「すいません…」
律「家に誰も居ないのか?」
梓「はい、誰も居ません」
律「何で言わなかったんだ?」
梓「えっ?」
律「危ないだろ?梓一人じゃ」
梓「良くある事ですから、別に言う程でもないかなと」
律「いやいや、言えよ」
梓「悪いですから」
律「お前なぁ~」
梓「言ってたら…」
律「何だ?」
梓「言ってたら来てくれたんですか?」
律「当たり前だろ」
梓「嘘です」
律「嘘じゃない、何なら今から行ってやろうか?」
梓「それこそ危ないですよ、こんな夜遅くに」
律「お前、怖いDVD観たなんて嘘だろ?」
梓「嘘じゃないですよ」
律「本当は寂しくてメールしたんだろ?」
梓「何で分かるんですか?」
律「梓は家に誰も居ないのに怖いDVD観るような馬鹿じゃないからな」
梓「わかってたんですね」
律「ばーか」
梓「はい、馬鹿です…」ぐすっ
律「寂しい時は無理すんな、後輩なんだからさ」
梓「はい、ありがとうございます」
律「澪なんてさ、しょっちゅう寂しい寂しいって電話して来るんだぜ」
梓「そうなんですか?」
律「りつぅりつぅ寂しいよぉ~ってな」
梓「澪先輩に聞いときますね」
律「ば、馬鹿!辞めろ冗談だから」
梓「言いませんよ」くすっ
律「少し落ち着いたか?」
梓「はい、落ち着きました」
律「そっか、良かった」
梓「じゃあ、そろそろ寝ます」
律「うん、ちゃんとパンツ履いて寝ろよ?風邪ひくからな」
梓「当たり前じゃないですか!律先輩の馬鹿ぁ」
律「そんだけ元気なら大丈夫だな」
律「じゃあ、切るからな」
梓「おやすみなさい律先輩」
律「お休み梓」プツッ
梓「…」
梓「ばーかばーか律先輩のばーか」
梓「ばかばかばかばか」
好き
翌日
梓「しまった…寂しさに負けてメールしたけど」
梓「絶対、今日馬鹿にされるんだろな…」
梓「ばかばかばかばか私の馬鹿」
梓「憂鬱だ」
梓「失礼します」ガチャ
律「おう、梓」
梓「何でよりによって一人なんですか…」
律「悪いか?」
梓「いえ、そんな事は」
梓「昨日はありがとうございました」
律「梓」
梓「何ですか?」
律「ありがとな」
梓「えっ?」
律「澪でもなく唯でもなくムギでもなく私を頼ってくれてさ」
梓「…」
律「嬉しかったよ、ありがとう」
梓「そんな…」
律「これからは何でも言えよ」
梓「はい、あの昨日の事は他の皆さんには内緒にしてて下さいね」
律「どーしよっかなー」
梓「泣きますよ?」
律「冗談だって」
梓「…」
律「でも、これでおあいこだな」
梓「何がですか?」
律「私の宝箱の秘密と梓が実は寂しがりやな秘密」
律「ずっと二人だけの秘密だからな?」
梓「はい、ずっと二人だけの秘密です」
律「よしよし」なでなで
梓「律先輩」
律「何だよ?」
梓「もっと…」
律「?」
梓「もっと撫でて下さい」
律「お、おう」なでなで
部室外
澪「とてもじゃないけど、入れないな」
唯「とっても良い雰囲気だね」
紬「ぎこちなくて後一歩が踏み出せない感じね」
澪「帰ろうか?」
唯「そうだね」
紬「3人とも急に体調悪くなったと言う事にしましょう」
律「うん?メールだ何々?3人とも急に体調悪くなったから部活休むだって?」
律「仕方ない、帰るか」
梓「律先輩」
律「うん?」
梓「今日も両親が居ないんです、だからその…」
律「よーし、そんじゃ梓家に突撃するぜ!」
梓「律先輩…」
律「梓、行くぜ!」
梓「はい!」
今はまだ素直になれないけど
いつかきっと
この気持ちを伝えたい
律先輩
私は貴女の事が
好きです。
おしまい
最終更新:2014年03月04日 09:38