※リクエスト
イチャつく律澪をウォッチングするムギ菫希望
菫(今日はお姉ちゃんと久しぶりのお出かけ)
菫(最近は軽音部のみんなと遊ぶことが多いお姉ちゃん)
菫(久しぶりに二人きりで出かけられて嬉しい)
菫(さて、どこに行こうかな)
菫(・・・お姉ちゃん?)
菫(お姉ちゃんが・・・いない!?)
菫(・・・あっ、あんなところに)
菫「お姉ちゃん、何してるの」
紬「菫、しずかに」ヒソヒソ
菫「あれ、あの人達は」ヒソヒソ
紬「ええ、軽音部の友達よ」
菫「写真で見せてもらったよね。えーっと・・・」
紬「澪ちゃんとりっちゃんよ」
菫「澪さんと律さん?」
紬「ええ」
菫「でも、お姉ちゃんはどうしてコソコソしてるの?」
紬「だって、あの二人、なんだか怪しいじゃない」
菫「うん。確かにそわそわしてるね」
紬「あっ、手をつないで歩きはじめた」
菫「本当だ。仲いいんだね―」
紬「これは何かあるわ」
菫「何かって?」
紬「きっとデートよ!」
菫「そうなんだ?」
紬「うん。それもきっと特別なデート!」
菫「特別な?」
紬「きっと今日告白するんだと思う」
菫「そうなんだ!」
紬「きっとそうよ!」
菫「じゃあ追跡しないといけないね」
紬「流石私の妹。わかってるわ」ナデナデ
菫「お、お姉ちゃん//」
……
律(き、気まずい・・・)
律(告白するつもりで澪をデートに誘ったのはいいが)
律(澪のやつ、イキナリ手をつなごうなんて・・・)
律(うぅ~~なんか恥ずかしいし//)
律(それにしても澪のやつ、どうして手を繋ごうなんて言ったんだ?)
律(もしかして澪も私のこと・・・)
律(ないない。どんだけ都合いい想像してるんだ私)
律(さ、気を取り直して――)
……
紬「・・・的なことを考えている顔ね」
菫「お姉ちゃんエスパー?」
紬「だってそんな感じの顔してない?」
菫「確かに甘酸っぱい顔してるね、律さん」
紬「その表現はどうかと思うけど、いいわねー、甘酸っぱい恋愛」
菫「お姉ちゃんはそういうのないの?」
紬「あるわよ」ギュッ
菫「お、お姉ちゃん・・・//」ギュ
紬「さて、冗談はこれくらいにして追跡を続けましょう」
菫「お、お姉ちゃんッッ!!」
……
澪(突然手をつなごうなんて、私は何てことを言っちゃったんだ!)
澪(うぅ~~~恥ずかしくて律の顔を見れないじゃないか!)
澪(律・・・お前がかっこよすぎるからいけないんだぞ!)
澪(なんだか今日の律は一段とかっこよく見えるし)
澪(私の手を引いてくれる律)
澪(私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれる律)
澪(律・・・私の律・・・)
澪(どうしてこんなに私を惹きつけるんだ・・・)
澪(律と手をつないでるだけで、どうにかなっちゃいそうだよ・・・)
……
菫「・・・的なことを、澪さんは考えてるんじゃないかな」
紬「私の律だなんて、澪ちゃんはもうすっかり虜なのね」
菫「私の想像なんだけど・・・」
紬「きっと当たってるわよ。だって菫は自慢の妹なんだから」
菫「お姉ちゃん・・・//」
紬「菫・・・//」
菫「それはそうと、二人はどこへ行くんだろうね」
紬「・・・随分切り替えが早いのね」
菫「さっきの仕返しだもん」
紬「うふふ。菫ったら」
澪「な、なぁ、律」
律「な、なんだ、澪」
澪「きっ、今日は、どこへ行くんだ?」
律「え、え、え、今日?」
澪「あ、ああ・・・」
律「えーっと、それは・・・」
澪「決めてなかったのか?」
律「あ、ああ。ごめん」
澪「まぁいいか」
律「えっ、怒らないのか?」
澪「律は私と遊びたくて誘ってくれたんだろ」
律「そうだけど・・・」
澪「ならいいよ」
律「・・・」
澪「律?」
律「今日の澪は優しいんだな」
澪「わ、私はいつだって優しいぞ!」バシッ
律「いたっ」
澪「ご、ごめん律」
律「いいよいいよ。そっちのほうが澪らしいし」
紬「じれったいわね、妹よ」
菫「確かにじれったいね、お姉ちゃん」
紬「さっさとくっついちゃえばいいのに」
菫「恋愛は過程を楽しむものだって漫画で読んだよ」
紬「でも、あんなにお似合いなのに…」
菫「私達だってお似合いだよ。ほら、髪の色だって同じだし」
紬「あの二人は髪の色は違うけどお似合いよ」
菫「むーっ」
紬(ほっぺたを膨らませてる菫が可愛すぎて生きていくのが辛いです、神様・・・)
……
律(告白の言葉ばっかり考えて、どこで告白するか考えなてなかった)
律(どうして私はこうも間抜けなんだ・・・)
律(・・・)
律(こんな私が無事部長をやってこれたのは、全部澪のおかげだ・・・)
律(澪・・・澪・・・)
律(・・・っと、そろそろどこで告白するか決めないと)
律(と言っても何も思いつかないぞ。・・・そこの公園でいっか)
律(うん・・・うん・・・いいよな?)
……
紬「普通の公園ね」
菫「見晴らしも特に良くない公園だね」
紬「告白するならもっと他になかったのかしら」
菫「お姉ちゃん、思い出の場所なのかもしれないよ」
紬「思い出の公園・・・素敵ね」
菫「うん。私達にとっても思い出の場所だね」
紬「えーっと・・・」
菫「お姉ちゃん?」
紬「ごめんなさい、記憶にないわ」
菫「私も記憶にないよ。だって嘘だから」ニコッ
紬「す、菫ッ!!」
菫「仕返しだもん♪」
……
澪(ここは・・・思い出の公園じゃないか)
澪(律と仲良くなってすぐの頃、よくここで遊んだっけ)
澪(友達の輪に入れなくて、この公園で落ち込んでた時、いつも律は声をかけてくれたんだ)
澪(律がいたから今の私がいる)
澪(唯、ムギ、和・・・今では普通に友達を作れるようになったけど。それも全部律のおかげだ)
澪(律・・・あぁ、私の律)
澪(もっと近づきたいよ律)
澪(その体に、その唇に、触れたいよ律)
……
菫「・・・的なことを考えてる気がする」
紬「ロマンチストを通り越して依存気味ね」
菫「お姉ちゃんも私に依存してくれていいんだよ」
紬「そうね。菫はずっと私の傍にいなさい」
菫「お、お姉ちゃん・・・//」
紬「使用人として」
菫「それでもいいよ、お姉ちゃん」
紬「えっと・・・落ち込むかと思ったのに」
菫「お姉ちゃんの傍にずっといられるなら、使用人でもいいから」
紬「もうっ//」
……
律・澪「あ、あの」
律「な、なんだ?」
澪「り、律からどうぞ」
律「わ、私は・・・私はだな」
澪「うん」
律「・・・っ、なんでもない」
澪「そ、そっか」
律「・・・うん」
……
菫「あぁ、もうあのヘタレどうにかならないのかな」
紬「菫、口が悪くなってるわよ」
菫「ごめんお姉ちゃん。でもあの律さんを見てると、澪さんがかわいそうで・・・」
紬「りっちゃんは乙女だから自分の気持ちを素直にあらわせないの」
菫「じゃあ素直にあらわすお姉ちゃんは乙女じゃないの?」
紬「確かめてみる?」
菫「えっ」
紬「菫なら、いいよ」
菫「///」
……
澪「なぁ、この公園。覚えてるか」
律「うーん。なんとなく覚えてる。昔たまにきたような」
澪「たまにじゃなくて毎日きてた」
律「そうだっけ」
澪「そうだぞ」
律「そうなのか」
澪「ああ、私がひとりでいると、いつも律は声をかけてくれた」
澪「それでみんなの輪に入れてくれたんだ」
律「昔の私、かっこいいな」
澪「うん。かっこよかった」
律「そ、そう面と向かって言われると照れるぜ//」
澪「でも今の律だって十分かっこいい」
律「み、みお?」
澪「さっきみたいに私の手をひっぱってくれる律も」
澪「私を軽音部に誘ってくれた律も、とってもかっこよかった」
律「みお・・・」
澪「高校に入って毎日すごい楽しいのだって、きっと律が軽音部に誘ってくれたからだ」
澪「文芸部だったら、こうはならなかったと思う」
律「私は・・・」
澪「律、私は――」
律「ま、待て!!」
澪(とめられた?)
澪(ひょっとして私の気持ちバレてる?)
澪(もしかして迷惑?)
澪(迷惑だとしたら私は・・・)
澪(律・・・律・・・私)
澪(あぁ・・・ごめん)
澪(ごめんな、律)
‥…
紬「的なことを考えてるのよ」
菫「この間わずか3秒」
紬「やっぱり澪ちゃんも乙女ねぇ」
菫「お姉ちゃんも乙女だったね」
紬「///」
菫「ねぇお姉ちゃん。キスしよっか」
紬「う、うん///」
……
律「澪、私から言わせてくれ」
律「私は!」
澪「ま、待って、それ以上は――」
律「澪のことが好きだ!!」
澪「いやだいやだいやだ聞きたくない・・・って、え?」
律「澪のことが好きだ!」
澪「ミオノコトガスキダ?」
律「ああ、澪のことが大好きなんだ!!」
澪「ミオノコトガダイスキナンダ?」
律「・・・」
澪「みおのことがだいすき・・・律、それって」
律「うん。好きなんだ、澪」
律「ずっと伝えられなかったけど」
律「ずっと前から澪のことが好きだった」
律「今日は告白しようと思って誘ったんだ」
澪「り、りつ・・・ほっぺたつねってくれる?」
律「あ、うん」
澪「いたた・・・夢じゃないぞ」
律「疑り深いなぁ」
澪「じゃあドッキリとか!?」
律「そんなわけあるか!」ポカ
澪「じゃあ・・・じゃあ・・・」
律「いんんだ澪」ギュッ
澪「り、りつぅ・・・」
律「澪の気持ち聞かせてもらえるか」
澪「・・・そんなのわかってるくせに」
律「澪の口から聞きたい」
澪「わ、私も律が好きだ」
律「ありがとう」
澪「律。私幸せ過ぎてどうしていいかわからない」
律「私もだ」
澪「キスしてほしい」
律「うん・・・」
紬「ら、らめぇ~~菫っ、それ以上は駄目なのっ!!!!」
澪・律「・・・」
澪「む、むぎ?」
律「な、なにやってるんだ」
紬「えっ、澪ちゃんりっちゃん」
菫「はじめまして。紬お姉ちゃんの恋人の菫と申します」
澪「・・・」
律「・・・」
紬「あはは・・・」
菫「お姉ちゃん、続きしよっ!」
おしまいっ!
最終更新:2014年04月02日 12:13