唯「ムギちゃんのうちに行ってみたい!」

律「唐突にどうした」

唯「だって気にならない?どれだけリッチな家なのか?」

紬「別に普通よ〜」

澪「まあ、確かに」

梓「ちょっとだけ、いえすごく気になります」

紬「だったら、今からみんなで来る?」

律「あっさりと!いいのかよ!?」

唯「やったー!」

紬「た・だ・し……私の家は知っての通り古い歴史を持ってて、色々としきたりがあるの」

澪「それをちゃんと守れってことだな?律、大丈夫か?」

律「見くびるなよ!余裕余裕!」

紬「ふふ、それじゃあ行きましょうか」

琴吹家正門前

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

梓「想像以上に和風ですね」

唯「私、お城みたいな感じだと思ってた」

澪「まあ正月は着物で客を迎えてるって前に言ってたしな」

律「さっそく上がろうぜ!」

菫「みなさまようこそいらっしゃいました。私は琴吹家の侍女、菫と申します」

梓(わあ、綺麗な娘)

紬「あとはよろしくね、菫」

菫「はい、紬お嬢様」ペコリ

律「あれ、ムギ先に行っちゃうのか?」

紬「うん。みんなも無事に中に入れることを祈ってるわ」スタスタ

澪「なんか怖いことを言い残して去っていったな……」

菫「さて、質問です。みなさんは既婚者ですか?」

梓「いやいやいやいや」

唯「みんな既婚どころか彼氏もいないよ〜」

律「はっきり言うなよー、事実だけどさ」

菫「琴吹家は神武開闢以来この国を支え続けてきた由緒正しい聖なる家柄です。よって既婚者以外の女性は、汚れなき清らかな者しかその土地に立ち入ることは許されません」

澪「そ、それってまさか///」

唯「へ?なに?」

菫「そうです。処女でなくてはこの家に上がることはできません!」バァァーン

澪律梓「」

菫「ちなみに、琴吹家の超技術によって門には処女探知機が仕掛けられています。万が一非処女が嘘をついて中に入ろうとすれば警報が鳴り響きますのでご注意を」

律(大変なことになってきたな……私は男と付き合ったことなんてないからもちろん処女……なんだけど)

澪(この場合の処女の定義はどうなんだ……あれはアウトなんだろうか……)

律(いやいや、あれは単なる一夜の過ち……あれくらいのことで非処女とみなされるわけないよな……セーフだセーフ!いやでも)

澪(やはり律も迷ってる……しかし唯と梓も動かないのは何故だ?まさか)

唯(あれ?なんでみんな動かないの?男の人と付き合ったことがなければ処女なんだよね?ハッ!みんなもしかして私に嘘ついて彼氏作ってたの!?)

梓(ひとりでした行為はカウントされるのかな……)

唯(こうなっちゃうと私だけいないなんて恥ずかしくて言えないよー)

菫「どうされました?みなさん……もしかして」

律「あ!ちょっと私予定思いだしちゃった!」

澪「そ、そういえば私も急用があった気がする!」

梓「わ、私もこれから急用ができる気がします!」

唯「え?じゃ、じゃあ私も用事を探しにいくから帰らないと!」

律澪梓唯「おじゃましました!」

スタコラサッハ




菫「あ!みなさん!……もう、お姉ちゃんの冗談に品がなかったのかな……これで百合的絆がより深まる!とか言ってたんだけど……」




紬「……誰も来ない……だと……」


おわり



最終更新:2014年04月07日 23:19