———部室———
紬「突然ごめんなさい。今日、誰かの家に泊めてもらえないかしら……?」
唯「あ、私の家いいよー。今日も憂と私しかいないし」
紬「ホント!?ありがとう唯ちゃん!……あの、言いにくいんだけど
できれば三日程泊めてもらいたいの……」
唯「え?うん。別に大丈夫だよー」
澪「ムギ……なにかあったのか?」
律「まさか家出じゃないだろうな?」
梓「そんなまさか、ムギ先輩に限って……」
紬「ううん、家出とかじゃないの!……そうね……みんなにはホントの事を話すわ……
私達が一年生の時のクリスマス会のこと憶えてる?」
澪「ああ、確か唯の家でやったんだよな」
唯「おもしろかったよね〜♪」
梓「………………」
律「拗ねるな拗ねるな。今年は梓も盛り上がろうぜー♪」
梓「べ、別に拗ねてなんかないです!」
紬「そのクリスマス会の場所を決める時、最初は私の家ってことになってたの」
澪「そうそう、律がムギの許可もとらず勝手に決めてたんだよ」
梓「昔からそんな人だったんですね、律先輩は」
律「でも確かムギんちは予定が詰まってて無理ってことになったんだよな」
梓(スルーしやがった……!)
唯「うん。ムギちゃんが『一ヶ月前に予約とらないといけないの』って言って
すごい家だな〜って思ったんだよ」
紬「………そう、その予約が……とれなかったの」
澪「………え?」
紬「琴吹家は完全予約制なの……それは家族といえども容赦なく……!」
唯「………………」
律「………………」
澪「………………」
梓「………………」
紬「年間予約の更新をついうっかり忘れてて……キャンセル待ちしてたんだけど
この三日間は結局キャンセルもでなくて……」
コンコン ガチャッ
斉藤「失礼致します。私、琴吹家の執事の斉藤と申します。
大変申し訳ございませんがどなたか本日、泊めて頂けないでしょうか?」
紬「斉藤!?あなたも?」
おわり
最終更新:2014年04月07日 23:21