無名 ◆4xyA15XiqQさんの感想

純(……三月十四日、私のもとに一通の封筒が届いた)

純(中身はパーティーの招待状)

純(一応言っておくと、私は平均的な一般人だ。
 知り合いにそんな招待状を送るような、大層なパーティーが開ける人間なんていない)

純(とある後輩を除けば)

純(まあ、後輩の好意を無為にするわけにいかないし?
 私もそんな嫌ってわけじゃないんだし、こうして赴いたわけですよ)

純(そうしたら……)

梓「あ、純だ」

憂「純ちゃんも招待されたの?」

純「結局いつものメンツかーい!」

梓「なにか不満?」

純「いや、下手に知らない人ばっかよりはマシだけどさあ」

憂「私は満足だけどな〜」

純「それで二人とも、どうして先に行かないの? 私より先に来てたんでしょ?」

梓「ほら、この扉を見てよ」


 【これらの作品を読み、感想を述べた者のみに扉は開かれる】


純「ストレートだわー。超ストレートに感想言わせようとしてるわー」

憂「というわけで、感想です!」

憂「まずは一番手◆IxdIiBIF62さんの、唯「みんなでムギちゃんの家に行く話」です」

梓「初っ端は軽く読める作品から。短くまとまってていい感じだね」

純「ムギ先輩の家の広さも実感できる、良い作品だと思うなー」

憂「私もくすりときちゃった。そんな人まで呼んじゃう!? みたいな人も多かったよねー。
 ところでオカルト研のハマーン様って、どっち?」

梓「さあ……」

梓「あとデラであっちの鳥を彷彿させたのは、私だけかな……?」

純「まあ私ほどの記憶力をもってすれば、
 どれが誰でどんな顔なのかちゃんとわかるけどね!」

梓(なんでこんな根拠なしにどや顔できるんだこいつ)

梓「次は二番手、◆NzKvjMYglEさん……というか自作の、「我らツムギュダーの光の導くままに!」だね」

憂「そこまで難しく読まない作品だよーって、作者は言ってたみたいだね」

純「なにも考えずに読む、シュールなナンセンスコメディを目指したってこと?」

憂「うーん、そういうことかな。どちらかといえば、
 “コメディ”じゃなくて“ファルス”と呼んでほしいとも思ってるみたいだけど」

梓「途中で私の夢でしたー、みたいなことになってるのはどういうこと?」

憂「あれは現実世界で一人称になってることに注目して欲しかったみたい。
 つまり、三人称で書かれていたことは“全て夢”なの」

憂「ただその夢が、本当にただの夢なのか、過去のことを思い出して見た夢なのか、
 それをどう思ってくれるかは……読者次第なんだって」

憂「まあ今やってるアニメに感化されて書いただけのものだから、作者自身もよくわかってないらしいけどね〜」

純「……あ、代理で投稿してくれた方、ありがとうございました。
 まさかこのタイミングでパソコンを修理に出すことになるとは思いませんでした」

純「台本形式ならまだしも、地の文形式をスマホから投稿するのは
 ちょっとやりにくかったのでかなり助かりました!」

憂「次は三番手◆gOEl3XmF6Uさんの、菫「わたしとお姉ちゃん」だね」

純「ほのぼのしてたねー」

憂「二人の成長していく姿が微笑ましいね〜」

梓「でもちょっと淡泊すぎると思った。起伏に乏しいんじゃないかと」

純「あー、会話の合間にくすりとくる掛け合いとかいれて、
 テンポよく展開していけばよかったんじゃないかなあ?」

梓「ほのぼのと淡泊は表裏一体? いえ、そここそ克服して欲しい作品でしたね」

純「まあ私ほどに裏表のない人間をもってすれば、
 どちらか片方の面のみを見せることが出来るわけなんだけどね」

梓(意味がわからん)

純「次は四番手◆GGEU0vsSgcさんのウィーンの百合だ!」

梓「歴史には詳しくないけど、オリジナリティに溢れていて私は好印象」

憂「名前の元になった人がいるのかな?」

純「さあ……ま、仮にいたとしても、こうして作品として仕上げられれば、
 作者の勝ちだとは思うね」

梓「最後の掛け合い、あれはどう受け取った?」

憂「私は二人に幽霊が乗り移っちゃったんじゃないかな〜って」

純「あ、私はムギ先輩とスミーレが二人の生まれ変わりで、
 この話をきっかけに潜在意識が覚醒したんじゃないかなって思ってるよ!」

梓「やっぱりわかれるよね。この作品の場合、これは明かさなくてもアリだと、私は思いました」

純「まあ私ほどのスピリチュアルな術をもってすれば、
 潜在意識を覚醒させつつ降霊術をすることも可能なんだけどね」

梓「いっそ呪われて、その口閉ざされればいいと思う」

憂「次に五番手◆IDiYMzl2Lsさんの菫「私とお姉ちゃんの日々」だね!」

梓「こっちはコミカルに日常が展開されていて、
 読んでいる人を飽きさせない工夫がこらされていたね」

純「良いほのぼの、ってやつ?」

梓「うん」

憂「私、紬さんもスミーレちゃんも可愛いと思うけど、
 この作品で一番可愛いのってお父さんだと思う!」

純「それは確かに」

梓「お茶目でいいキャラしてるよね。なんだかんだで娘に優しいってところも良い」

梓「あと挿絵には驚いた。思わず保存しちゃったよね」

憂「ただオチが弱いような気がするんだ」

憂「ここまでの流れはとっても良かったから、こう、ぐいっとくるようなオチがあれば、
 さらに良く仕上がってたと思います!」

純「まあ私ほどのお風呂マスターをもってすれば、
 お風呂を使った一発芸で最後を綺麗に締めることができたでしょう」

梓「言ったね? 確かに言ったね? ボイスレコーダーに録ったからね?」

梓「次は六番手◆XksB4AwhxUさんの紬「かくれんぼ」だね」

憂「これもまたほのぼのでいいのかな?」

純「だね。それもif設定だ!」

梓「ifは二次創作の醍醐味の一つでもあるね。こういった作品は好きだな」

憂「随所に読者を飽きさせない掛け合いを織り込んでもいるよね」

梓「まだちょっと淡泊に近いかなっていうのが私の感想だけど」

純「梓、厳しくない?」

梓「うるさいな。それなら純がなにか言ってよ」

純「まあ私ほどの豊かな心をもってすれば、
 今の梓みたいにイライラすることは無いんだろうけどね」

梓「話題逸らすな!」

純「次は七番手◆IxdIiBIF62さんの紬「コトブキ・サクラメント」だよ」

梓「なんといっても綺麗だね」

梓「大学に進んだ三人が桜が丘の風景を写真に収める。
 これだけでとっても綺麗な画が頭に浮かび上がっていくよ」

純「そこに桜が添えられて、まさしく画に花を咲かせてくれているって感じ!」

憂「紬さんの粋な計らいも良いよね! 応援してくれてるんだね〜」

梓「ただ“他にもカメラを持っている友人はいるにも関わらず唯が澪を選んだのは前述の理由以外にも似通ったセンスをしていることを直感で感じ取っているからかもしれない”
 というところなど、やや読点が少ないことが気になりましたね」

梓「あと偶然にも同じ三人称を使ったものだからか、細かいことが気になってしまいました。
 “とのことなので、結局我々が知りたい点はこの場では明らかになることはないだろう”の“我々”、
 これは作者と読者を指しているのだろうと思いますが」

梓「この話で先輩三人の他に“その話を覗く我々”が現れてしまうのは、
 空気を損ねることに繋がってしまっていると、私は感じますね」

梓「三人称の文章では確かに“語り手を想定した文章”もアリですが、
 この作品に関しては、私はナシだったなあと」

梓「それ以外の話の展開などは、概ね良かったと思います」

憂「万年桜かー……すごくロマンチック……」

純「まあ私ほどの努力キャラがする鍛錬の積み重ねをもってすれば、
 その桜も品種改良で作り上げることも不可能ではないんだけどねー」

梓「そんなキャラ設定初めて聞いたわ」

梓「次は八番手◆6nSiQG3K46さん律「許嫁?」だね」

純「正直途中まではお父さんのやり方に、ちょっといらっときてた」

梓「あんたの豊かな心どこ行った」

梓「……それはさておき、最後のオチは全てを持っていったね」

憂「この作品はそれに始まり、それに終わるよね〜。まさにそれに尽きる!」

純「ただそれでも間の展開、もう少しなんとかならなかったかなあとは思う。
 ここを面白く見せて読ませていけば、最後のオチも強烈になるのにって」

梓「最後だけを見てても良くない、そんな具合かな?」

純「まあ私ほどの予見能力をもってすれば、
 最後の展開を先に知り、ベストな道を選択することができるけどね」

梓「それで何度でも失敗して何度でも繰り返せばいいんじゃない」

純「次に九番手◆udPNnC.01Iさんの唯「そっくりさん!」!」

憂「私、この作品のスミーレちゃんに送りたい言葉があるよ」

純「私も!」

梓「奇遇だね、私もだよ」

憂「じゃあいくよ。せーのっ」



憂・純・梓「そりゃそうだ」



純「……だよねえ」

梓「といった具合に、スミーレの最後の一言がパンチきいてて良かったです。
 前にあったif設定とは逆の未来が見えてきますね」

憂「あんまり望ましい未来じゃない気がするけど……」

純「さっきも言ったけど、私ほどの予見能力をもってすれば、
 それを回避する手段だって選択できるんだけどね」

梓「さっきも言ったけど、もう何度でも繰り返せ」

憂「次に十番手◆ym58RP.VtEさんの純「突撃!隣の一軒家」だよ〜」

梓「いやあ、良かったです。純の出番がそこだけで」

純「おい」

純「……どうせ私はタイトルに採用されても、すぐに消えていなくなるネタキャラですよーだ」

憂「すねちゃった……」

梓「えー、純のことはさておき、これはギャグものですよね。
 最後の妖怪大行進がありますし」

梓「ただそれにしては、作品に入り込めませんでした。
 読者を流れに乗せ、夢中にさせることがギャグもので大切だと思うので、
 そこで失敗してしまったのは痛かったと思います」

憂「それにしても、あの妖怪たちは一体……」

純「……まあ私ほどの寛容な人間をもってすれば、
 妖怪の一つや二つ、友達にすることだって簡単なんだけどね!」

梓(今度日本一怖いお化け屋敷に連れて行ってやろう)

純(あ、悪寒が……)

純「次は十一番手◆ZPguhvsw0Aさんの律「ああっ紬さまっ」だよ」

憂「素敵な世界観だよね」

純「うーん、まさにムギ先輩は女神! だね」

梓「なんというかムギ先輩のキャラもあって、
 女神という設定がなんの違和感もなくすんなり受け入れられた」

梓「お嬢様ではなく女神だから用意できた代物というところ、その活かし方には素直に感心しちゃったよ」

純「最後をスレタイでびしっと締めたのも、綺麗に決まってたね」

憂「二年生編、三年生編も待ってます!」

純「あーあ、私も天界行ってみたいなー」

憂「雲の上を歩けるのかな? それで、家はやっぱり西洋の神殿風?」

純「まあ私の想像力をもってすれば、
 その更に上をいく……そう、想像を絶する世界が容易に想像つくね!」

梓「想像を絶するのに容易にできる想像ってなに」

梓「次は十二番手◆K0TON1AIBgさん唯「ムギちゃんの家は遠いなあ」だよ」

梓「うん、これは良いね。ギャグものとして完成してる」

憂「序盤のラクダで読者を引っ張り、どこかぶっとんだ展開で夢中にして、
 最後のオチを見事に決める……申し分ないギャグものだと私も思うよ」

純「ここどこ!? って思い切り笑っちゃったよねー」

梓「あと人物ごとの役割が適役」

憂「どこか悟ってる澪さん、ツッコミ役の律さん、
 どこまでいっても自然体のお姉ちゃんと梓ちゃん……皆、面白かったよ!」

梓「あと最後のドジっ子ムギ先輩が可愛かったです。今回投稿されたギャグ系では一番好きでした」

純「まあ私ほどの適応力をもってすれば、
 地球一周の旅だろうがなんだろうが簡単にこなしてみせますけどね」

梓「是非とも純には地球規模でサイコロの旅させたいなあ」

憂「次は十三番手◆agqlNoYF4oさんのムギ「失われた時を求めて」だよ」

純「どっかでタイトルだけ聞いたことあるなあ」

梓「私も原作未読。まあそこはどうでもいいんじゃないかな」

梓「こういう切なくて心が痛いお話、私は好き」

憂「さわ子先生の優しさが染み渡るよね〜」

純「“マドレーヌでお茶するのが夢だったの”の意味を、この“ムギ”先輩がわかる時は来るのかな……」

梓「断片的な記憶が積み重なれば、あるいは……って感じ。
 でもこのお話は最後にムギ先輩が“ただ笑った”ことで終わりなんだよ」

憂「切ないね……」

梓「……あ、“「こら、唯。 いきなり立ち上がったら机が揺れるわよ」”はちょっと違和感を感じました」

梓「律先輩がふざけた口調で言ってるのかな、とは思いましたけど、
 それにしても字面はすさまじく違和感を醸し出してます」

純「まあ私ほどの正義の心をもってすれば、
 絶対にこんなことは許さなかったわけだけど……ねえ……」

梓(さすがの純も気持ちが沈んでる……!?)

純「次は十四番手◆SPYbqROGM2さんの「聖童女よ、門を越えて行かん」だよー」

梓「古来より伝わる家柄と荘厳な香りを漂わせながら、
 探知機とかいうやけに近代チックなアイテムが顔を出したときはギャップにやられたね」

憂「読みながら、なんでそこは科学的なの!? ってツッコミたくなっちゃった」

梓「それと律先輩、澪先輩はなにしてるんですかねえ」

純「梓もなにしてるんですかねえ」

梓「うぐっ」

憂「これもオチが怒涛の展開、というかお茶目な感じだったよね」

梓「オチ良かったね。そういえばムギ先輩、誰も来なかったことどう思ってるんだろ……」

憂「きっと、そういう風に思っちゃってるよねえ……」

純「まあ私ほどの古来より伝わる風習を大切にする意識をもってすれば、
 時として人を許すこともやぶさかじゃないわけだけど」

梓「純に許されてもなあ……」

純「不満だっていうのか!」

憂「次に十五番手◆XksB4AwhxUさんの紬「一ヶ月前に予約とらないといけないの」だね!」

梓「これもまた超短編だ。これも短くまとまってるのかな」

純「衝撃の事実だったね」

梓「ね。まさかの事実だった」

梓「ただ正直言わせてもらうと、印象には残りづらかった。
 超短編なんだから仕方ないことなのかもしれないけれどね」

憂「下手すればこれ野宿になるのかな……」

純「まあ私ほどの生活スキルをもってすれば、
 野宿の二日や三日程度じゃ、すぐにはへこたれないんだけどね!」

梓「じゃあちょろっと行ってきてよ」

純「やだよ死んじゃうじゃん」

梓(どうしろと)

梓「次に十六番手◆H2u4HYHizsさんの聡「初恋」だね」

憂「切ないお話だよ〜……」

梓「うん、切ない。最後の言葉も残酷だ」

梓「……その残酷さは好みだけど」

純「ただ即興だったのかな? そのせいで文章の粗さが目立っちゃってるね」

梓「うん、あんまりそういうの気にしないで読もうと、
 最近は心がけてるんだけどね。ただこれが気になった」

憂「どこ?」

梓「“「いつも外を見てましたよね」”“「いつも空を見てるって言ったよね」”の部分。これは致命的」

憂「あ、そこは私もちょっと詰まっちゃった。流れが途切れちゃうもんね」

純「まあ私ほどの早業をもってすれば、
 どんな作業だって正確に素早くこなすことができるわけだけどね?」

梓「それなら夏休みの宿題も手伝わなくて大丈夫だね」

純「ごめんなさい私が悪かったです!」

憂「あははは……」

純「……最後! 十七番手◆WNo46kS79Aさんのプロメイド---斎藤菫だよ!」

梓「こういうQA形式っていうのかな。この形は好き」

梓「ただこれも話に入り込みづらい。ところどころ読みにくい感じがあるね」

憂「改行の仕方、時間の区切りの入れ方、どれも決まってないからかな」

梓「質問者がいて、それに回答しつつ話を進めるタイプのものって、
 ある程度“型”を決めておいた方がいいと思います」

梓「例えば雑誌のそれも乱雑な形式ではないように、ですね」

純「まあ私ほどの鋭い質問を繰り出せる能力をもってすれば、
 回答者の素性を丸裸にする回答だけで全部が埋まっちゃうわけだけどね!」

梓「性格悪い記者になりそうだなあ……」

憂「……ふう、全部の感想を言い切ったね」

純「まさかたった四日に十七も作品が集まるなんて、思ってもいなかったよ」

梓「そうだね。さて、感想も言ったことだし、この扉は開けてもいいんだよね?」

純「あ、扉のこと忘れてた」

梓「……まあそれなら置いていくだけだけど」

純「勘弁してくだせえ!」

憂「大丈夫だよ〜。純ちゃんだって扉を開けられるんだから!」

純「憂ー……!」

梓「えー……というわけで、感想はこれで終わります。ありがとうございました!」



 ‐おしまい‐



憂「じゃあ扉開けるよー……えっ?」

純「うわっ、なにこれ」

梓「どういうこと……?」



 ‐おしまい?‐