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なんのひねりもありませんが、唯和です。
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唯「──ヘックチョーイ!」
和「……品のないクシャミ……」
唯「さぶいんだも~ん……」ガタガタ
和「この真冬にジャージだけ持ってこないなんて……。どうして準備の時に気付かなかったの?」
唯「ちょうど半袖の上下だけ袋に詰め終わって、ジャージを探そうと思ったときに憂が『ご飯だよー』って」
唯「ご飯食べ終わって、それで色々あって……」
和「そのまま来ちゃったって訳」
唯「そうなんだよぉ!だから悪いのは全部うぃぃぃいたたたた!」ギュー
唯「いらいよのろかひゃん!ほっふぇがいらいよぉ~」ギューーッ
和「誰が悪いんだっけ?」グイーッ
唯「わひゃひれふ!わひゃひ!」ギューッ
和「全く……」パッ
唯「ヒリヒリするよ和ちゃん……」ウーー
和「体操着も制服も部屋着も洗濯してもらって、食事だって作ってもらってるのに、その憂のせいにしようとするなんて……」
唯「冗談だってば~」
和「たちの悪い冗談はやめなさい」メッ
唯「むーっ。こっちは寒くて死にそうなのにさ」ヘクチョイッ
和「自業自得」
唯「……」
唯「ねぇ…和ちゃん」
和「なに?」
唯「ぎゅって…して?」ウルウル
和「…………えっ?」
唯「…………」ワクワク
和「してほしいの……?」ホッペポリポリ
唯「すっごく!」
和「……じゃあ、するね?」
唯「うんっ」
ギュウーーーーー
唯「いらららっ!いひゃいよ!」ギュー
和「え?」パッ
唯「なんでまたほっぺをつねるのさ~」ヒリヒリ
和「だって唯が、ギューってしてって」
唯「ほっぺたギューじゃないよ!私をだよ!ハグだよぉ!」ウガー
和「あぁ」
唯「まったく……。私はそんな何回もほっぺをつねって貰いたがるような変態さんじゃないよぅ」
和「うん、びっくりした」
唯「あらぬ誤解を招くところだったよ……」
唯「そんなことはいいから!ぎゅってしてよぉ!抱きしめて!」
和「嫌よ、校庭の真ん中で恥ずかしい」
唯「恥ずかしがってる場合じゃないよ!十数年来の親友が凍死寸前なんだよ!?」
和「はぁ…。分かった、分かったわよ。じゃあ」ジーーッゴソゴソ
唯「ほぇっ」
ファサ
和「はい。私のジャージ、貸してあげるから」
唯「い、いいの?」
和「私は平気よ。唯みたいにワァワァ騒いで周りに迷惑かけないし」フフフ
唯「ひどーいっ、ホントに寒いんだからー」
和「だから、貸してあげるって」ナデナデ
唯「んっ……。ありがとう、和ちゃん」ホクホク
和「どういたしまして」
唯「んふふ~♪」
和「何、その笑い方」
唯「にゅふふ~、和ちゃんのジャージ♪」
和「何がそんなに嬉しいんだか……」フフ
唯「和ちゃんの匂いがするよ~」クンクン
和「ちょっ、嗅がないでよ、恥ずかしいから」///
唯「ふふ~♪」
数分後
和「」ブルルッ
唯「──っ」ハッ
ギュッ
和「……っ。唯?」
唯「和ちゃんは、強がり屋さんだから」
和「……別にそんなんじゃないわよ」
唯「それに恥ずかしがり屋さんだもんだから始末に悪いです」
和「始末に悪いってなによ…」
和「普通に恥ずかしいでしょ、こんなの……」
唯「ぎゅってされるの、嫌い?」
和「……」
和「言わなきゃ分からない?」
唯「ふふっ」
唯「大好き、だったっけ?」
和「…………もぅ」
和「好きにして」
最終更新:2014年05月05日 19:12