梓「!?」

律「おっ、ついに唯も変えたか!」

澪「ジャーンって……もうあまり珍しくないんじゃないか?」

唯「そりゃそうだけどさ~……」

紬「スマートフォンデビューおめでとう唯ちゃん!」

唯「えへへ~ありがとう♪」

梓「……唯先輩、もう一度その機種の名前を言ってみてください」

唯「え、iPhone(アイフォン)だけど」

梓「むぅっ! その発音、おかしいです! iPhone(アイフォーン)ですよ!」

唯「え、え~……」

梓「なんだか“ピンポン”みたいじゃないですか! かっこ悪いですよ!」

律「そうか?」

澪「いや、梓の言うことはよくわかるよ。“アイフォーン”の方が英語っぽい気がする」

梓「ですよね! ムギ先輩はどっちですか!?」

紬「わたしは……“アイフォン”!」

梓「えーっ……」

律「どっちでもよくないか……?」

梓「中途半端はよくないですよ!」

唯「あ、あずにゃん、落ち着いて……」

梓「ああもう~……アイフォーン派2人、アイフォン派2人……律先輩が適当だから多数決で決まらない……」

律「私のせいなのかっ!?」

ガチャ

和「何だか呼ばれた気がしたから自ら登場してみたわ」

梓「あっ、和先輩! いいところに来てくれました! 実は……」

和「梓ちゃん、実はもう話は聞かせてもらっていたわ。部室の扉の向こうでみんなの話を盗み聴きしていたの。私は“アイフォーン”派よ!」

梓澪「おおっ……!!」

唯紬「の、和ちゃん!!」

律「…………」

和「フフフ……恨まないでほしいわ、唯」

唯「そ、そんな……」

紬「ち、ちょっと待って! じゃあどうして、“スマートフォン”って単語は“フォーン”じゃないの……!?」

和「それは明々白々なことよ、ムギ。“スマートフォン”という単語は携帯電話のジャンルの一つに過ぎない大雑把な単語。一方、iPhone(アイフォーン)は独立した固有名詞なのよ。 ……つまり、それはそれ、これはこれ!」

紬「っ……!」

和「……それに、商標上での問題もあるから“アイフォーン”……。これでチェックメイトよ!」

唯紬「ま、まいりました……」

澪「さすが和! 論理的かつ知的に攻めてくれる!」

梓「ありがとうございます、和先輩!」

和「フフフ……唯がiPhoneに変えるって聞いてから密かにスマートフォンについて猛勉強していたの。唯が操作に戸惑うだろうから。まさかここで役に立つとは思ってもなかったけどね」

唯「あっ! そういえばみんなの連絡先まだ登録してないや。みんな、赤外線で……」

和「……唯、iPhoneに赤外線通信はないのよ」

唯「なんですと!?」

和「私に任せなさい。実はこうこうこうすれば……」

唯「おおっ、なるほど! ていうか、和ちゃん操作早いね!」

和「フフフ……唯のためにアップルストアで練習したかいがあったわ」

唯「さすが和ちゃん!」

紬「ひと段落ついたし、お茶淹れるわ~♪」

梓「ありがとうございます!」

澪「ありがとう、ムギ」

律「……スマートフォンってめんどうだなー」


おわり