菫にゃん「ふみにゃん、とっても優しい猫ですにゃん」



直「今、居ないのは誰かに拾われたんですかにゃん?」



澪にゃん「違うにゃん」



純にゃん「私達はずっと4匹で幸せに過ごせると思ってたにゃん」



梓にゃん「でも、段々とふみにゃんの元気が無くなって来たのにゃん…」



紬にゃん「えっ…」



律にゃん「そんなまさかにゃん…」










梓にゃん「澪にゃん先輩」



澪にゃん「どうしたにゃん?」



梓にゃん「最近、ふみにゃんの元気が無くなって来ましたにゃん…」



純にゃん「ふみにゃん、一体どうしたにゃん?」ペロペロ



ふみにゃん「にゃん…にゃ…んにゃん」



澪にゃん「えっ…」



純にゃん「そんな…」



梓にゃん「ね、猫エイズ…」



※猫エイズとは
猫免疫不全ウィルスがリンパ球を攻撃して消失させて免疫を低下させる病気
ふみにゃんは急性期 無症状期を経て
エイズ発症期に突入しました。
猫特有のウィルスで人間には感染しません



澪にゃん「猫エイズなんて滅多に感染しない筈にゃん」



ふみにゃん「にゃーんにゃ…ん…にゃん…」



純にゃん「喧嘩した時に傷口を舐めて感染したみたいにゃん…」



※猫エイズは授乳 グルーミングでは殆ど感染しません
一番多いのは猫同士の激しい喧嘩です
但し、これは猫エイズに限る話で猫白血病ウィルスの場合は上記の事でも感染率は上がります。



澪にゃん「ど、どうしようにゃん」



梓にゃん「病院に行かないとにゃん…」



純にゃん「病院なんてどうやって診て貰うにゃん…」



ふみにゃん「…」



澪にゃん「野良猫だから、ちゃんとした飼い猫なら診て貰えるのに…にゃん」










唯にゃん「ふみにゃん、可哀想にゃん…」



律にゃん「猫エイズ怖いにゃん」



紬にゃん「本当にゃん…」



澪にゃん「猫エイズ自体はちゃんとした環境で飼われていれば良かったけど、野良猫だったからにゃん」



梓にゃん「一旦、発症したら環境が環境だけに止まらなくなるのにゃん」



純にゃん「ふみにゃんは、口内炎が出来て目やにや鼻水が日に日に酷くなったにゃん」










ふみにゃん「に…ゃ…ん」



澪にゃん「ふみにゃん、食べれるかにゃん?」



ふみにゃん「…」ふるふる



梓にゃん「口内炎が酷くて食べれないんだにゃん…」



純にゃん「ふみにゃん…」



ふみにゃん「…」










憂にゃん「も、もう聞きたくないにゃん…」



菫にゃん「他猫事じゃないにゃん…」



直「頑張ってふみにゃん…」



澪にゃん「そして、遂に来るべき時が来たのにゃん」



純にゃん「苦しそうに息をしていたにゃん」



梓にゃん「私達にはもう傍に居る事しか出来なかったにゃん」







ふみにゃん「にゃん…」



澪にゃん「ふ、ふみにゃん…」



純にゃん「ふみにゃん、頑張ってにゃん…」



梓にゃん「ふみにゃん、大丈夫だからねにゃん」



ふみにゃん「…」



ふみにゃん「…」びくっ



澪にゃん「ふみにゃん?ふみにゃん?」ゆさゆさ



ふみにゃん「」



純にゃん「ふ、ふみにゃん…まさか」



ふみにゃん「」



澪にゃん「…」



梓にゃん「ほらっ、ふみにゃん起きるにゃん」ペロペロ



純にゃん「あ、梓にゃん…ふみにゃんはもう」



梓にゃん「もう、何だにゃん?」



澪にゃん「ふみにゃんはもう動かないにゃん…」



梓にゃん「何を言ってるにゃん?ふみにゃんは寝坊助なだけにゃん」ペロペロ



梓にゃん「全く、澪にゃん先輩も純にゃんも酷いにゃん」ペロペロ



梓にゃん「ふみにゃんも何とか言ってやるにゃん」ペロペロ



梓にゃん「本当、ふみにゃんは困った寝坊助さんにゃん」ペロペロ



純にゃん「梓にゃん!」



梓にゃん「…」



澪にゃん「ふみにゃんはもう死んでしまったのにゃん、埋めてあげようにゃん」



梓にゃん「うぐっ…」ぽろぽろ



純にゃん「ほらっ、運んであげようにゃん」



梓にゃん「うん…」




澪にゃん「ここにしようにゃん」



純にゃん「ふみにゃんは寂しがりやで人間の事も好きだったにゃん」



梓にゃん「ふみにゃん、寂しくならないにゃん」



澪にゃん「みんな、聞いて欲しいにゃん」



澪にゃん「今日は思い切り泣こうにゃん」



澪にゃん「でも、明日目覚めた時は」



澪にゃん「その時は泣いたら駄目にゃん」



澪にゃん「私達は生きて行かなきゃならないにゃん」



澪にゃん「わかったかにゃん?」



純にゃん「はいにゃん」



梓にゃん「わかりましたにゃん」



澪にゃん「じゃあ、お祈りするにゃん」



澪純梓「ふみにゃん、安らかに眠ってにゃんありがとうにゃん」










唯にゃん「…」ぐすっ



憂にゃん「…」ぽろぽろ



律にゃん「…」ぽろぽろ



紬にゃん「くっ…」ぽろぽろ



憂にゃん「…」ぽろぽろ



菫にゃん「…」ぽろぽろ



直にゃん「…」ぽろぽろ




澪にゃん「その後すぐにご主人様に出会えたのにゃん」



純にゃん「きっと、ふみにゃんが会わせてくれたのにゃん」



梓にゃん「だから、私達は毎日ふみにゃんを埋めたあの木に祈りを捧げてるのにゃん」



姫子「ただいまーみんな、どうしたの?」



澪にゃん「ご主人様が帰って来たにゃん」



純にゃん「!」



梓にゃん「純にゃん、どうしたにゃん?」



純にゃん「ご、ご主人様の肩を見るにゃん…」



梓にゃん「あ、あれは…ふみにゃん」



ふみにゃん「…」



姫子「何か付いてるのかな?」



ふみにゃん「にゃーん」



澪にゃん「ありがとうって…私達は何も出来なかったにゃん…」



ふみにゃん「にゃんにゃん」ふるふる



ふみにゃん「にゃーんにゃん」にこっ



澪にゃん「ありがとうって…」



純にゃん「嬉しかったって…」



梓にゃん「楽しかったって…」



ふみにゃん「にゃーん」すぅっ



澪にゃん「消えてしまったにゃん…」



純にゃん「ふみにゃん、幸せそうだったにゃん」



梓にゃん「やっぱり、ふみにゃんが出会わせてくれたのにゃん」



姫子「何か、元気ないな?大丈夫かな?」なでなで



唯にゃん「みんな、私達も祈ろうにゃん」



憂にゃん「うん!祈ろうにゃん」



律にゃん「並ぼうにゃん」



紬にゃん「うん」



菫にゃん「はいにゃん」



直にゃん「わかりましたにゃん」



姫子「窓際に並んでる…何かあるのかな?」



いちご「死んでしまった大切な者の為に祈るのよ」



姫子「それは猫?」



エリ「うん、猫だよ」



いちご「さっき、貴女の肩を3匹が見ていたのは乗っていたから」



姫子「えっ?」



いちご「穏やかな幸せそうな顔をしていた」



姫子「そっか」



姫子「じゃあ、私も祈ってくるよ」



澪にゃん「じゃあ、みんな」



澪にゃん「ふみにゃんに黙祷にゃん!」



澪純梓律唯紬憂菫直「安らかに眠ってにゃん私達は元気だから安心するにゃん」



にゃーん



※ふみにゃん(外部サイトへ飛びます)


おしまい



最終更新:2014年07月08日 20:31