病室
さわ子「何とか落ち着いたわね」
菫「良かった…」
直「平沢先輩、もう大丈夫ですからね」
律「良かった…」
和「憂…」
梓「もうすぐ、唯先輩が戻って来るからね」
紬「憂ちゃん、頑張って」
純「憂は負けないんです」
お願い!通して!
和「あれは唯の声よ!」
律「行ってみよう!」
唯「お願い、これを食べさせたら治るの!」
直「落ち着いて下さい!」
菫「お願いですから落ち着いて!」
唯「離して離してよ!」
直「菫、先生を呼んで早く」
菫「先生、憂先輩のお姉さんが大変なんです!」
直「皆さんも止めて下さい」
律「辞めろ唯!」
和「落ち着きなさい!」
唯「離して!」
紬「唯ちゃん駄目!」
梓「とにかく、落ち着いて事情を話して下さい!」
純「唯先輩、何があったんですか!」
さわ子「何事なの!」
菫「先生、憂先輩のお姉さんが…」
唯「さわちゃん、これを憂に食べさせたら治るんだ!」
さわ子「それは何?」
唯「人魚の肉なんだ!」
さわ子「人魚?」
唯「人魚の澪ちゃんが憂の為に自分の体を傷付けてまでくれた肉なんだよ!」
さわ子「…」
唯「お願い、絶対に病院を恨まないから」
唯「責任は全て私がとるから」
唯「お願い、憂にこれを…」
さわ子「わかったわ」
菫「せ、先生良いんですか?」
さわ子「最終的に決断したのは私よ」
直「でも…」
さわ子「貴女達は何も気にしなくて良いから」
直「わかりました」
さわ子「吸引器の用意を」
菫「はい」
唯「ありがとう、さわちゃん…」
律「澪がそんな事を…」
和「…」
紬「澪ちゃん、凄いわ」
梓「そこまで、憂の事を…」
純「本当に治るのかな…」
さわ子「準備出来た?」
菫「準備完了です」
さわ子「じゃあ、唯ちゃんやってみなさい」
唯「うん」
唯「憂、食べて」
憂「…」
律「反応がないな…」
和「食べられないのかも…」
スルッ
紬「い、今お肉が勝手に口の中に」
梓「う、動いた…」
純「そんな、何で」
憂「…」
唯「憂?憂?わかる?憂?」
律「駄目なのか…」
憂「…」
和「くっ…」
梓「そんな…」
純「憂?お願い」
憂「…」
唯「憂、戻って来て」
憂「う、うーん…」
律「お、おい」
和「意識が戻った…」
さわ子「奇跡が起きたのね…」
紬「憂ちゃん?憂ちゃん?」
憂「私…何してたの…」
さわ子「意識を失って倒れたのよ」
憂「そう…だったんだ…」
さわ子「バイタルを計って」
菫「はい」
直「そんな、まさか全て正常に戻ってるなんて…」
さわ子「憂ちゃん、気分はどう?」
憂「少しぼぉーとしてるけど大丈夫です…」
さわ子「そう、良かったわね」
唯「憂…」
憂「お姉…ちゃん…」
唯「ういぃぃっ」がばっ
憂「ごめんなさい…」
唯「良いんだよ憂が元気ならそれで良いんだよぉぉっ」ぎゅっ
さわ子「暫くの間は入院して貰うから」
憂「はい、お願いします…」
憂「少し、眠っても良い?」
唯「うん、ゆっくり休んで良いからね」
憂「ZZZ」
晶「終わったか?」
菖「助かったんだね」
幸「良かった」
律「あれ?いつの間に?」
唯「晶ちゃん達が病院に連れて来てくれたんだ」
和「そうだったのね、ありがとう」
晶「偶々、近くに居たからな」
菖「本当に良かったよ」
幸「人魚の澪ちゃんに会ってみたい」
和「私、澪の所に行って来るわ」
晶「送って行くよ私達も会いたいしな」
和「ありがとう」
車中
和「唯の言う事を信じてくれて良かったわ」
晶「まぁ、あいつは嘘吐く奴じゃないからな」
菖「それに、あんなに必死になってたらね信じるよ」
幸「うん、本当に鬼気迫る迫力だったから」
最終更新:2014年08月06日 07:33