さわ子「ねぇ、あなた達。部室にメモ用紙が落ちてなかったかしら?」
澪「メモ用紙……ですか?」
紬「見てませんけど……」
唯「私も知らないよー」
さわ子「うーん……どこで落としちゃったのかしら……困ったわねぇ」
梓「大事なモノなんですか?」
律「なに書いてたの?」
さわ子「えーっと………怒らないでちょうだいね?軽音部員の………スリーサイズ」テヘッ♪
律澪紬梓「「「「はぁっ!?」」」」
唯「ほぇ?」
さわ子「ほら、あなた達も一年生の頃に比べたらいろいろ成長してるじゃない?
新しい衣装を作る為に今のサイズを知っておきたいなーって……」
澪「ちょっ、ちょっと待って下さい!今のサイズって……い、いつの間に……」
紬「そ、そうですよ!私達、測られた覚えなんてないです!」
律「だ、だよな!梓、お前は?」
梓「わ、私も測られた覚えはないです!第一、そんなの絶対に拒否しますし!!」
律澪紬「うんうん!」コクコク
さわ子「あなた達4人はそう言うだろうと思ったから、唯ちゃんにお願いしたのよ」
澪「なっ!?」
紬「ゆ、唯ちゃん!?」
律「どーゆうことだ!唯?」
梓「ま、まさか私達のスリーサイズをさわ子先生に教えたんじゃ……!」
唯「ちょ、ちょっと待ってよみんな!私そんな事してないよぉ!
そもそもみんなのスリーサイズなんて知らないし………」
律「………そーいやそうだな……まあ着替えの時なんかにお互いの下着姿ぐらいは
見てるけど、正確な数字なんて知ってるわけないよな」
梓「じゃあ、さわ子先生にお願いされたことってなんなんですか?」
唯「三日ぐらい前に、さわちゃんにスリーサイズを測らせてって
言われたからオーケーしただけだよ」
さわ子「あなた達5人の中で体形にコンプレックスが無いのって唯ちゃんだけだからね。
唯ちゃんなら頼めば測らせてくれるって思ったのよ。
澪ちゃんとムギちゃんはウエストを気にしてるでしょうし、りっちゃんと梓ちゃんは……」
律「もう言わなくていいよちくしょー!!」
紬「つ、つまり、無くしたメモに書いてあるのは
唯ちゃんのスリーサイズだけなんですねっ!?」
澪「そ、そういうことだよな……」ホッ
梓「ふぅ……一時はどうなるかと……」
律「唯には悪いけど一安心だな……まあ唯はさわちゃんに測られるのをオーケーしたぐらいだから
誰かにそのメモ見られたってそんなに気にしないだろ?」
唯「うーん……ちょっと恥ずかしいけど、別にいいよ〜」
さわ子「……えーっと、それがね、メモには5人全員のスリーサイズが書いてあるの」テヘペロ♪
律「」
澪「」
紬「」
梓「」
唯「えーっ!なんで?どうやってみんなのサイズ測ったの?」
さわ子「ふふーん♪私、目測にはちょっと自信あるのよ。唯ちゃんのサイズが判れば
いつも一緒にいるみんなのサイズも大体判るのよねー♪
つまり唯ちゃん以外の4人のサイズは私の予測だから、あんまり心配しないで?」
律(さわちゃんの目測……だと?)
澪(確かさわ子先生は私達が二年生の学園祭前に……!)
紬(唯ちゃんと憂ちゃんの胸の大きさの違いを一瞬で見抜いていたはず……!)
梓(しかも学園祭で着た浴衣は測られた覚えも無いのに何故かぴったりでした……!)
澪「どっ、どこで無くしたんですかっ!!」
律「そうだ!思い出せ!無責任だぞー!!」
紬「こ、個人情報の漏洩ですよっ!?」
梓「そうです!教育委員会への報告も辞さないですっ!!」
さわ子「えぇっ!?な、なによみんな急に!?ゆ、唯ちゃん助けてっ!」
唯「えっ?う、うーん……でも、これはさわちゃんが悪いかなぁ……」
さわ子「そ、そんなぁ……」
コンコン ガチャッ
和「お邪魔するわね………あ、山中先生、やっぱりこちらでしたか」
唯「あっ!和ちゃんだー♪遊びに来てくれたの?」
和「残念だけど遊びに来たんじゃないのよ唯。このメモ、生徒会室に落ちてたんですけど
山中先生、心当たりありませんか?」
さわ子「あら、それ……」
律澪紬梓「「「「!!!!」」」」
和「ただの数字の羅列で……83、89、77……二列目には58とか64とか書いてあるんですけど……」
澪紬「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!」」
和「きゃあ!?澪、ムギ?ど、どうしたのよ!?」
律「和っ!そのメモをこっちによこせっ!いや!燃やせっ!今すぐ燃やせぇっ!!」
梓「と、とにかくっ!読み上げるのをやめてください和先輩っ!!」
和「???」
_________
さわ子「そっか、さっき生徒会室に寄った時に落としたのね。ありがとう真鍋さん」
律「ま、まあ拾ってくれたのが和でまだ良かったよな……」フゥ・・・
澪「うぅ……和は全部見ちゃったんだよな……?」
和「えぇ……ごめんなさい。まさかみんなのプライバシーな数字だとは思ってなかったから……」
律「でも名前の後に数字が三つずつ書いてあったら大体の予想はつかないか?」
和「名前なんて書いてなかったわよ。書いてたのは数字の羅列だけよ?」
唯「あっ、ホントだー。私達の名前書いてないよ?85、92、81、90……ホントに数字だけだよ!」
梓「だっ、だからっ!読み上げないでください唯先輩っ!」
さわ子「そうそう忘れてたわ。万が一、誰かに見られた時に備えてみんなの名前は
書かなかったのよ。私は数字を見れば誰のサイズか分かるからね。
流石は私よね!個人情報の保護はバッチリ♪みんな、褒めてもいいのよ?」
律澪紬梓「「「「………」」」」ギロリ
さわ子「………………ゴメンナサイ」
紬「和ちゃん、ここに書いてあった数字は全部さわ子先生の妄想の産物なの。
………本気にしないでね?」
さわ子「ム、ムギちゃん……妄想だなんてヒドイ……自信を持った目測……」
律澪紬梓「「「「………」」」」ギロリ!
さわ子「ひぃっ!!」
和「ええ、分かってるわムギ。本気になんてしてないから安心して。
じゃあ、私は生徒会室に戻るわね?」
唯「うん!わざわざありがとう和ちゃん♪」
バタン
律「よっしゃ、梓!ビリビリに破いて捨てろー!」
梓「了解です!(うわっ!いま91なんて数字が目に入った!誰ですかこのけしからんサイズは!)」
唯(おぉっ!ウエスト54cmの人がいたよ!ほそっ!誰だろ?)
澪「ま、待てっ!破いただけじゃ不安だ……!燃やそう!完全に灰にして海に撒こう!」
紬「えっ!?み、澪ちゃん、そこまでしなくても……さわ子先生へのお仕置きなら
私がなにか考えるから……人を完全に灰にするなんて大変なのよ?」
さわ子「ひいぃぃぃぃぃぃっ!!?」
———廊下———
和(ふぅ……まさか軽音部のみんなのスリーサイズだったなんてね……
山中先生の目測はかなり信用できるはず……
そうと分かってたら完全に暗記したのに……惜しい事をしたわ。
憶えてる数字は……確か57、61……いえ62だったっけ?あと72と76もあったと思うけど……
あれはウエストの欄だったかしら?……きっとそうよね。
76はともかく72はバストやヒップサイズにしては小さすぎるし……
ウエスト72……あのメンバーの中では……澪とムギかしらね。ちょっとダイエット
したほうがいいんじゃないかしら?
唯だけは測ったって言ってたから、一番最初に書いてあったのがきっと唯のサイズね。
ふふっ、あの子ったらいつの間にか成長して……私も近いうちに抜かれちゃうかもね。
あぁ……なんだかテンション上がってきたわ!!
私、生徒会でイクねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
純「ひぃっ!!」ビクッ!
おわり
最終更新:2014年08月18日 07:45