律「お誕生日おめでとう!!」
友達A「えへへ,なんか照れるなぁ〜」
友達B「私からプレゼントだよ。」
友達A「お,服か。ありがとう。」
律「私からもプレゼントだよん♪」
友達A「お,何々?」
律「はいこれ。」
友達A「お!! これ前から欲しかった『妖怪ウォッチ2 元祖』じゃん!! ありがとう。」
律「どういたしまして。」
一同「ワイワイガヤガヤ」
律(…ん?まてよ。 私の誕生日は?)
澪「8月21日は律の誕生日だったじゃん!!」
唯「あー!! 忘れてたー!!」
梓「練習しててそれどころじゃなかったですよね。」
澪「新しいカチューシャ欲しがってたのにな。」
唯「私もまんじゅう買っちゃったよ。」
澪「お前は食べ物しかないのか!」
梓「私はドラムスティック買ったんですけど。」
紬「超高級コーヒー買ったんだけど。」
梓「どうしましょうか?」
唯「忘れてたならやらないでいいんじゃない?」
澪「いや,何かのきっかけで思い出すかも…」
ほわんほわんほわーん
律『忘れたのをいい事にごまかそうとしていたのかー−−ー』
澪『そんなわけでは…』
ほわんほわんほわーん
梓「怒りますね。」
唯「じゃあ日を改めて誕生日をやろう!」
梓「でもなぜ8月21日にやらなかったを責めますよ! きっと!」
紬「絶対責めるわよねー。」
澪「確かに。」
ほわんほわんほわーん
律『どーせ忘れるほどの誕生日ですからー。いいですよ,今更プレゼントなんか! だーれにも覚えてもらえない誕生日ですか
らねー。』
ほわんほわんほわーん
澪「あいつのことだからチクチク嫌みを言うと思うぞ。」
梓「そうですよね…」
唯「行くも地獄,戻るも地獄か…」
澪「八方塞がりだな…」
紬「誕生日をやった…ってことにする?」
澪「どういうことだ? ムギ。」
紬「りっちゃんには悪いんだけど… 私たちが忘れたのではなく,りっちゃんが忘れた…という事に。」ピッピッ
紬「4人が同時に気づくということは… りっちゃんも気づいた様な… いやな予感がするので… 早めに手を打った方がいいと。」
梓「でもどうするんですか?」
紬「そこは私に任せて。」
律「思い出したぞくそ〜 あいつら〜」タタタタ
律「誕生日にはいろんな約束したくせに〜 すっかり忘れやがって!!」タタタタ
斉藤「お嬢様,指示された物全て製作しました。時間がなかったのですが… 合成は十分の出来と…」
紬「ありがとう。」
斉藤「検索ナビでは田井中氏がこちらに向かっています。あと1分で到着します。」
澪「やはり気づいていたとは…」
執事「来ました! 早く!」
斉藤「成功をお祈りしております。」
紬「ありがとう。」
斉藤「どうぞ。」
律「あ,どうも… 何だ,あの人達? まあいいか。」
ガチャ
律「お前ら〜 私の誕生日を忘れ…」
紬「いや〜 楽しかったわね。」
澪「ああ。」
唯「最高だったよ。」
梓「いい誕生日会だったですね。」
律「えっ?」
澪「律の誕生日でしょう。」
紬「8月21日にやったじゃない。」
律「私の誕生日パーティーやったっけ?」
澪「やったじゃないか。」
唯「りっちゃん何言ってんの〜。」
紬「あの時りっちゃん物凄く喜んでて。」
梓「もう大はしゃぎでしたよ。」
律「記憶にないんだけどな〜 全然覚えてない…………」
澪「めずらしくあいつ記憶がしっかりしているぞ。」
紬「ここで例の物を使うから。」
紬「その時の写真があるわよ。」
律「え? 写真?」
紬「ほら。」
律「あー!!」
紬「ほら!」
律「あー あー」
澪「でしょ?」
律「思い出したぁ!! あの時はしゃぎまくってたなー!! パーティーやったなー!!」
紬「お誕生日会やったでしょう。」
梓「やりましたよ!」
澪(単純なやつだ…)
律「ごめーん,はしゃぎまくってたから忘れちゃって。」
唯「いいっていいって。」
澪「そうそう。」
律「ところで私プレゼントなんてもらったっけ?」
唯澪紬梓「」ドキッ
澪「も,もらったじゃないか。」
紬「そうよ,写真があるもの,ほら。」
律「あー!!」
唯「でしょー!!」
紬「だけどすぐあけちゃったんだよね。」
唯「そうそう。」
梓「あの時,律先輩が『私は一気に全部使うぞ!!』なんてこと言いましたからね。」
律「そ,そうだっけ?」
紬「その時の動画があるわよ。」
律「え?」
澪『律,お誕生日おめでとう。』
梓『お誕生日おめでとうございます。』
律『おー,みんなありがとう!!』
唯『私からプレゼントだよー!!』
律『お,何々… まんじゅうか。全部食うぞー!!』
澪『おい律,無理するな。』
律『かまわん。』
紬『り,りっちゃん……』
紬「それでまんじゅうは全部りっちゃんが一気に食べちゃったわ……」
律「でも他にもらった記憶がないんだけど…」
澪「何を言っているんだ? ちゃんともらっただろ。」
澪『はい,これ新しいカチューシャ。』
梓『これは新しいドラムスティックです。』
紬『私からは超高級コーヒーよー。』
律『うおー!! みんなありがとー!!』
澪梓紬『どういたしまして。』
律『よっしゃー!! さっそくカチューシャ付けるぜ!!』
澪『お,似合うよ,律。』
律『さてと,ムギのコーヒーでも飲むか!!』
紬『はい,どうぞ〜』
律『いただきま〜す…て,熱い!!』
ガシャーン
律『あー,落としちゃった… ムギ,もう一杯!!』
紬『ごめんなさい…… それ一つしかないの……』
律『何だとー!!』
澪『あきらめろ。』
梓『気分晴らしにドラムでも叩いてみたらどうでしょうか?』
律『そうするか。』
律『うおー,これいいな。叩きやすい。』
唯『りっちゃん,よかったね。』
律『ああ,よかった…て,うわー!! ドラムスティックがー!!』
澪『どうした,律?』
律『……割れた。』
梓『えぇ!?』
律『チクショー,せっかくくれたのにー!!』
紬『りっちゃん,そのカチューシャは!!』
律『』
澪『カチューシャも真っ二つに…』
唯『お気の毒に…』
律『うおー,何て不運な誕生日なんだー!!』
紬「……といった感じ。」
律「私そんなことしてたんだ!!」
紬「そうよ。」
律「チクショー,今考えてみるともったい事したなー。」
澪「そ,そうそう,残念だったな。」
唯「りっちゃん,ちゃんとしてよね。」
律「お前には言われたくない!!」
梓「ま,まあとにかくいい誕生日会でしたね。」
紬「ええ,最高だったわね。」
澪「いやー,改めておめでとう!!」パチパチ
唯「おめでとう!!」パチパチ
紬「何とかクリアーしたわ。」
唯「ホッとした。」
澪「あいつはああいうタイプだからな。」
梓「とりあえずよかったです。」
律(うーん,何か怪しい気がする……)
律「8月21日だと? その日は誕生日パーティーをやっていたぞ?」
姫子「何言っているんだい? 私達と一緒に買い物行ったろ?」
エリ「ほら,このレシート見てみ?」
律「本当だ。でもあいつら8月21日といってたし…」
律「そういえば不審な事が数々あるが…… う〜む。」
その夜
律「やはりあの写真は合成だ。すべて私の過去の映像や声を使用している… あいつら私を騙したな!!」
聡「ねーちゃんうるさい!!」
律「ごめんごめん,誕プレくれない上騙すとは…… 仕返してやるからな…」
翌日
律「たーのもー!!」ドガーン
澪「ビビらせるな!!」ゴチン
律「あいて!!」
梓「そういえば今日やけにテンションが高いですね。」
律「お,気づいたか。いやー,誕生日パーティーの記憶が全て戻ってさー。」
紬「よかったね。」
律「第二回誕生日パーティーをやることも思い出したよ。」
唯澪紬梓「え?」
律「ほうらムギが『5兆円の旅』をプレゼントすると言ってたろ。」
紬「え!?」
紬「そ…そんなこと言ったっけ?」
律「ちゃんとケータイで撮っておいた。」
律「ほら。」
紬『第二回誕生日パーティープレゼントは,世界一周5兆円の旅だよ〜』
律『やったー!!』
唯『ムギちゃんすご〜い!!』
梓『ムギ先輩さすがです。』
紬「お…おかしいな… 全然記憶にないわ…」
律「世界中で『金』使いまくるからよ・ろ・し・く。」
紬「……」
律「次,唯。」
唯「ほえ?」
律「焼肉100人前おごってくれるそうで。」
唯「私そんなこと言ってないよ〜」
律「証拠がここにある。」
唯『りっちゃん,焼き肉100人前おごってあげる!!』フンス
澪『お.唯さすが。』
梓『唯先輩太っ腹です!!』
律「澪や梓も証人だよ。」
律「自分の言った記憶が蘇ってきただろー!! 私みたいに!! 私と同じように!!」
律「明日の第二回誕生日パーティーがたのしみだなぁ 肉の味をしっかり覚えてるからな。100人前。」
唯「……」
律「次,澪。」
澪「な,何だ…」
律「新しいドラムセット買ってくれるんだよなー,ほら。」
澪『律,新しいドラムセット買ってあげる。』
紬『澪ちゃんさすがー!!』
唯『すごい!!』
澪「お,おかしいなぁ… 言った覚えがないのに…」
律「最後に梓。」
梓「は,はい?」
紬「ばれてるわね,手の内…」
澪「その様だな…」
律「梓もすごーくいい物買ってきてくれるんだよなー」
梓「え!?」
澪「なんとかせんとどんどんゆすられそうだぞ…」
紬「こちらも奥の手を…」
プルルルルル
紬「もしもし,斉藤。例の物お願い。」
斉藤『承知しました。』
その夜 田井中家
律「Zzz…」
律の腕に注射を打つ斉藤。
斉藤「これで1週間は眠り続けます。」
紬「ありがとう。」
紬「すみません。お願いします。」
律母「事情は分かりました。1週間部屋で寝かせておきます。」
1週間後
律「何だって!?」
紬「りっちゃんの希望を全て叶えたわよ〜。『1週間の5兆円世界の旅』記憶なくなるほど楽しめたでしょう。」
唯「いいなぁ〜 うらやましい。」
澪「これで無事に第二回誕生日パーティーは終了したな。」
律「やられた…」
唯「りっちゃん今度は私達も連れて行ってね。」
律「なんて日だ!今日はいったいなんて日だ!」
以上
最終更新:2014年08月21日 22:28