純「......」トボトボ

純「......はぁ」トボトボ

純(最近、なんだか寂しい)トボトボ

純(いや、別に構ってちゃんキャラなわけじゃないはずなんだけど、なんなんだろう、この胸の中の寂しさは......)ギュゥゥゥゥ

ピュゥゥウウウウ

純(......)

純(梓も憂も私に冷たいわけではないけれど)

純(なんと言いますか、11月は唯先輩と梓の誕生日があるから私の存在の薄いこと薄いこと)

ピュゥゥウウウウ

純(いつの間にか、季節はすっかり木枯らしの吹く頃なのに私は独りで、2人を見ているとそれが浮き彫りになる思いだ)

タッタッタッタッタッタッタッ

純(......私なんていない方が)トボトボ

ガバッ

「だ〜れだぁ!?」

純「うひやぁ!?」ビクッ

「うへへ〜、『うひやぁ』いただきましたぁ〜」ニコニコ

純「......ゆ、唯先輩」ドキドキ

唯「あれ、わかるのはやいね!! 純ちゃん!!」

純「そ、そりゃわかりますよ。ってか、こういう時って背後から抱きつくんじゃなくて、目を背後から隠すんもんですよ?」

唯「いやー、純ちゃんがなんだかトボトボ歩いてたの見えたから、つい、抱きつきたくなっちゃってね!」

純「......」ジ-

純「......」ジ-

唯「あれれ? じ、純ちゃん? も、もしかして怒った?」タジタジ

純「......ふぇぇん」ポロッ

唯「うわわ!? じ、純ちゃんどうしたの!?」

純「や。......ぐすっ、いきなりなんか、すみません。ホロっときちゃいました」グスッ

唯「えっ!? 私なにか悪いことしちゃったかな!? ご、ごめんね!?」オロオロ

純「いえ。グスッ、そんな、とんでもない」

唯「ほんと!? 大丈夫?」ギュ

純(むしろ、ただ、私がトボトボ歩いてたからってだけでわざわざ追いかけてきてくれたことが)

純(......すごく......嬉しい)ポロポロ

唯「うぁぁ......どうしたらよいのやら」ハワワワワ

唯「そ、そだ!」

純「?」グスグス

唯「純ちゃん、これからヒマ?」

純「えっ、......ズズッ......すごくひまですけど? 暇の結晶といえば、鈴木純って言うくらいひまですけど」

唯「よ、よし! 私、ちょっとこれから映画でも観ようと思ってたから一緒に観ない?」

純「映画? 」

唯「泣きたい時はね、もう『うわぁああああ』って泣いちゃった方がいいんだよ」

純「はぁ、まぁ......」

唯「でも、純ちゃんって、いきなり『泣け』って言われてもそんなブワっとなんて泣けないでしょ?」

純「そ、そうですね......」

唯「だから、泣ける映画でも観て、思いっきり泣いちゃおっか!!」

純「......」

ギュ

純「ふえっ!?」ドキッ

唯「よし、じゃあ、映画のDVD、借りに行こう!!」

純(......さりげなく手を握るとか唯先輩、女子力高すぎ!?)

純(だけど.....)

純(......唯先輩の手は......すごくあったかい)ギュ

唯「よーし、レッツゴー」ダッ

純「うわ!? ちょっといきなり走り出さないでくださいよぉ〜!?」ダッ

唯「純ちゃん、早くしないと感動は逃げちゃうんだよ!! 感動はナマモノだからね!!」タタタタ

純「......たははは」タタタタ

純(でも......)

純「そばにいるっていいなぁ〜」

唯「ん、純ちゃんなにか言った?」

純「えへへ、......なんでも」ニッコリ


というわけで、感動系企画はじまりはじまり。

皆さんの参加、ぜひお待ちしております!!



最終更新:2014年11月09日 10:25