翌朝



エリ「まき、おはよう」



まき犬「…」



エリ「調子はどう?」



まき犬「煩い」



エリ「健康チェックしようか?」



まき犬「触るな!」がぶっ



エリ「ごめんごめん」



まき犬「ふんっ、やせ我慢して馬鹿じゃないの?」



エリ「じゃあ、ご飯食べようか」



エリ「美味しい犬缶買って来たんだよ」



まき犬「…」



エリ「はい、食べて食べて」



まき犬「…」もぐっ



エリ「美味しい?」



まき犬「ふんっ!」ぶんっ



エリ「わっ!」



まき犬「あっはははー不細工な顔が缶詰めまみれ~ざまーみろ」



エリ「うーん、これじゃ駄目だったか~今度は違うの買って来るね」



まき犬「…」



エリ「ケージから出てみようか?狭いもんね」がちゃっ



まき犬「なっ…」



エリ「出て走り回って良いんだよ?」



まき犬「煩い、お前の指図は受けない!」がぶっ



エリ「今は出たくないんだね、わかった無理しなくて良いよ」にこっ



まき犬「笑うな!」がぶっ



エリ「じゃあ、特別におやつあげる」



まき犬「辞めろ、向こう行け馬鹿!」



エリ「また、来るからね」にこっ



まき犬「笑うな!笑うな!笑うな!笑うな!笑うな!笑うな!」



バタン



まき犬「優しくする振りして殴るつもりなんだ、騙されないんだから!」



まき犬「今度はどこを噛んでやろうか?楽しみ」




エリの部屋



姫子「朝から派手だね~」



エリ「あはは」



三花犬「犬神様、大丈夫?」



エリ「へーきへーき」



アカネ犬「幾ら何でもやり過ぎだと思う」



エリ「そんな事ないよ」



とし美犬「でも…」



エリ「大丈夫だからね」にこっ



いちご「これ」すっ



エリ「薬?ありがとう」



いちご「良く効くって」



エリ「心配してくれてるんだー」



いちご「し、心配なんか///」



姫子「口を開けば、エリエリの癖に」



いちご「知らない///」ぷぃっ



エリ「ありがとう、猫神」



いちご「うん」




その後もどんなに噛まれても唸られても
エリはまきの所に行き手を差し伸べました 血が出ても構わずに



エリ「ほーら、玩具だよー」



まき犬「もう、構うな!」がぶっ



姫子「頭が下がるね本当に」



いちご「うん」



姫子「でも、気付いた?」



いちご「少しずつだけど、手がケージの奥に進んできた」



姫子「うん、少しずつだけど進歩してきた」



いちご「後一息」



何なのこの人間…
どんなに噛んでも吠えても
怯まない
そして、殴らない


エリ「まき、いい子だね」なで



まき犬「あっ…」



姫子「な、撫でた」



いちご「一瞬だけど、まきが初めて触れさせた…」



まき犬「はっ!触るな!」がぶっ



エリ「駄目?撫でさせてくれないの?」



まき犬「い、嫌だ怖い…」



エリ「大丈夫だよ」なでなで



姫子「撫でた、遂に…」



いちご「後は…」



姫子「ケージの外に出すだけ」



エリ「まき、おいで」にこっ



まき犬「…」



エリ「怖くなんてないから、大丈夫だからね」にこっ



まき犬「…」



エリ「まき、おいで」



まき犬「…」恐る恐る



エリ「まき、大好きだよ」にこっ



神様、信じて良いの?
この人間を信じて良いの?



エリ「抱っこするよ」



まき犬「や、やだ!」がぶっ



エリ「ごめんごめん、調子に乗ってしまったね」



エリ「今日はこれくらいにしようか?」



まき犬「あっ…」



エリ「また、明日ね」



まき犬「い、いかないで…」



姫子「外に出た…」



いちご「まき、勇気を出して」



エリ「おいで、まき」にこっ



まき犬「ごめんなさい…ごめんなさぁいっ」がばっ



エリ「辛かったね怖かったね」



エリ「もう、大丈夫だから」



エリ「貴女には私が付いてるから」




まき犬「うわぁっわぁん」



エリ「大丈夫だよ」ぎゅっ




【飼育放棄】狂暴だった子。ここまで心を開きました!:




姫子「エリ、良かったね」



エリ「うん!」



アカネ犬「…」



三花犬「…」



とし美犬「…」



エリ「あ、あれ?みんな」



まき犬「…」



いちご「まき、貴女の友達よ」



まき犬「ま、まきです」



アカネ犬「犬神様にちゃんと謝った?」



まき犬「えっ?」



三花犬「知らなかったの?その人は犬神様なんだよ」



まき犬「えええっ!!!」



とし美犬「知らなかったんだ…」



エリ「ごめんね、隠してて」



まき犬「さ、最初から言ってくれてたら…」



まき犬「すいませんすいませんすいませんでした!」



エリ「犬神様として、言うことを聞かせて貴女の心を開かせても意味なんてないんだよ」



エリ「人間として心を開かせてあげたかったんだよ」



まき犬「…」



エリ「まっ、これからは皆と仲良くして伸び伸びしなさい」にこっ



まき犬「はい!」



エリ「皆も、まきと仲良くしてね」



アカネ犬「まき、遊ぼう」



まき犬「いいの?」



三花犬「当たり前じゃん」



とし美犬「ここは広いから」



まき犬「うん!」



いちご「犬神」



エリ「うん?」



いちご「余り、無茶はしないように」



エリ「やっぱ、心配なんだー」



いちご「違う///」



姫子「エリ大丈夫かな?無茶してないかな?」



姫子「10分に一回は言ってた癖に」



いちご「言ってない///」



エリ「じゃあ、寂しがり屋の猫神の為に明日はデートしてあげるね」



いちご「…」



エリ「嫌?」



いちご「行く///」



エリ「よーし、行くぞー!」



おしまい



出番がなかったので


おまけ


ある日の澪にゃんと姫子



姫子「澪は可愛いなー」なでなで



澪にゃん「にゃー」ごろごろ



澪にゃん「ふにゃー」のびー



姫子「おっ!お腹見せてる」



姫子「お腹擦りだよー」さすさす



澪にゃん「にゃー」



姫子「こうやって、お腹見せてるとさ」



姫子「ついつい、やりたくなるんだよね…」



姫子「とりゃー乳首攻め」さすさす こねこね



澪にゃん「にゃっ!それは駄目にゃん///」



澪にゃん「いくらご主人様でも駄目にゃん///」



澪にゃん「でも、少し気持ち良いにゃん///」じたばた



澪にゃん「律にゃんだったら良かったのにとか思ってないにゃん///」ダイナミックじたばた



澪にゃん「でも、少しくらいなら良いにゃん///」スーパーじたばた



澪にゃん「いやーん、律にゃんのエッチーにゃん///」フルパワーじたばた



姫子「澪?どうしたの?澪?」



いちご「心配ない」



姫子「本当?」



いちご「うん、至って普通…」



姫子「澪、貴女は本当に謎多き猫…」



おしまい



最終更新:2014年11月13日 22:08