唯「自分の死を予感してたような日記だね…」
憂「でも、お婆ちゃんへの深い愛が伝わるね」
とみ「その日記を読んで私は初めて泣いたんだよ」
とみ「泣いて泣いて泣いて、泣き止んだ時に漸く死を受け入れる事が出来たんだよ」
唯「たった3年なんて可哀想だよぉ…」
憂「うん…」
とみ「唯ちゃん 憂ちゃん違うよ」
唯憂「えっ?」
とみ「他の人から見たら、たった3年かもしれない」
とみ「でも、私にとっては50年にも60年にも匹敵するくらい幸せな時間だったんだよ」にっこり
唯「そっかぁ、私もお婆ちゃんの笑顔を見ると安心するよ」
とみ「あの人が見守ってくれているから」
とみ「悲しい時や寂しい時も笑顔で居ようと決めたんだよ」
とみ「嬉しい時や楽しい時はそれ以上の笑顔でねぇ」
唯「私も笑顔を心掛けるよ」にっこり
憂「私も」にっこり
とみ「うん」にっこり
とみ「さぁさぁ、年寄りのお話は終わりだよ」
とみ「クリスマスイブなんだから、二人ともお友達の所に行きなさい」
唯「うん、わかった」
憂「わかったよ、お婆ちゃん」
平沢家
和「とみお婆ちゃんにそんな過去が…」
唯「だから、明日はクリスマスでしょ?」
憂「こうしませんか?」
和「いいわね、やりましょう!」
クリスマス
とみ「去年の今頃は若返っていたんだねぇ」
とみ「お墓参りも年々きつくなってきたねぇ」
とみ「よいしょよいしょ」
とみ「あ、あれは…」
律「みんな、ピカピカにするぜ!」
澪「お婆ちゃんも亨さんも喜んでくれるかな?」
紬「きっと喜んでくれるわ〜」
梓「親方さんのお墓も綺麗にしましょう!」
純「楽しくなってきたね」
姫子「直ぐに綺麗にするからね」
憂「あっ!お婆ちゃん」
とみ「み、みんな…」
唯「エヘヘ〜お婆ちゃんも来るだろうと思って掃除に来ました!」
律「今日は私達に任せなって」
澪「あそこの休憩所なら暖かいから」
紬「終わったら直ぐ呼びます」
梓「期待して下さい!」
純「帰ったらクリスマスパーティーですからね」
和「皆でご馳走作るから」
憂「楽しみにしててね」
姫子「お正月は初詣にお節も作るからね」
とみ「ありがとうありがとう…」ぐすっ
唯「お婆ちゃん、笑顔だよ」にっこり
とみ「そうだったね」にっこり
あなた、孫娘の笑顔が見えますか?
とても良い笑顔ですよ
今年のクリスマスも
とっても暖かいです
律「終わったな!」
澪「綺麗になったな」
紬「お婆ちゃん、呼んで来るわ〜」
梓「お婆ちゃん、終わりましたよ」
とみ「ピカピカだねぇ」
とみ「綺麗なお花も供えてくれたんだねぇ」
とみ「ありがとう、皆」
律「礼なんて良いって」
澪「やりたくてやった事なんだから」
梓「そうです、私達も楽しかったから」
紬「お婆ちゃんの笑顔を見たかったの〜」
純「お婆ちゃんは私の憧れだから」
姫子「あれから一年、早いね 」
憂「さぁ、お婆ちゃん」
和「皆で拝みましょう」
唯「うん、そうしようよ」
とみ(あなた、私はこんなにも優しい孫娘に囲まれてますよ)
とみ(安心して下さい、私はまだまだ元気ですよ)
唯「じゃあ、行こっか」
とみ「そうしましょう」
とみ「じゃあ、あなたまた来ますからね」
ありがとう
全員「へっ?」
律「今、声が聞こえたよな?」
澪「亨さんかな?」
紬「きっと、そうね」
梓「やっぱり、見守ってくれてたんですよ」
純「うん、皆の事をね」
和「愛の力は凄いわね…」
唯「私も何時かは…」
憂「子供を連れて来たいね」
とみ「あなた…」
とみ、君には笑顔が良く似合うよ
おしまい
最終更新:2014年12月12日 08:02