唯「というわけでレイオニクスバトルです」
律「一週間で怪獣集めて優勝者はレイブラッド星人の財産を継ぐ……うさんくせー」
唯「まぁまぁ、面白そうじゃん。ゴモたん可愛いし」
梓「さっそく渾名つけてる……」
紬「ちなみにレイオニクスバトルっていうのは、ポケモンの代わりにウルトラ怪獣で戦う事よ」
澪「それぞれ初期怪獣が違うんだな」
唯「ゴモラ」
律「レッドキング」
紬「ベロクロン」
澪「ガラモン」
梓「ツインテール」
律「澪外れだろ絶対
唯「じゃあ一週間後にね~」
律「おう、野良宇宙人に気をつけろよ」
梓「あの二人の順応性が羨ましい」
澪「でもこれで活躍すれば宇宙警備隊にスカウトされるかもしれないぞ」
梓(そういえばこの人も意外と夢見がちだった)
紬「まぁ頑張りましょう。貴重な経験よ多分」
梓「そうしますか」
~~~~~~~~~~~
唯「えーと、バトルナイザーにはワープ機能と怪獣検索機能、図鑑が装備されており……」
唯「説明書分厚過ぎ。憂が読んで」
憂「目当ての怪獣を指定すれば、その怪獣が住んでる星までワープ出来るんだって」
唯「とりあえず可愛くて強くて言うこと聞いて可愛い怪獣」
憂「怪獣って時点で可愛くないような……」
唯「そんな事ないよ。ねーゴモたん」
憂(まずゴモラが可愛くないし……)
憂「ねぇお姉ちゃん、ゴモラだけじゃ空から攻められたときに不安だから飛べる怪獣を仲間にしたら?」
唯「じゃ飛べて可愛い怪獣」
憂「飛行できて可愛い……あ、一匹ヒットしたよ」
唯「そいつを捕まえよう!ワープだ!」
憂「ちょ、ちょっと待って!もっとよく調べてから……」
ティウンティウン
唯「ワープ完了!」
憂「付いて来ちゃった」
唯「お、あれが噂の怪獣ですな」
ベムスター「ベムー!」
唯「なんか間抜けな顔……」
憂「でもウルトラマンに勝った事もあるんだって」
唯「ほほう、是非スカウトしたい逸材ですな。では早速……いけ!ゴモたん!」
モンスロード
ゴモラ「ゴモラァァァァッ!」
憂「怪獣を捕まえるには、十分に弱らせてからバトルナイザーの光線を照射する……ポケモンだね」
唯「ゴモたん!超振動波だ!」
憂「え」
ゴモラ「モラァァッ!!」
ベムスター「ベムベムー!!」
唯「あ、避けられた」
憂「いきなり必殺技撃つから……」
ベムスター「べムー!」
ゴモラ「ピギャー!」
唯「あぁっ!ゴモたんが!」
憂「やっぱり空からの攻撃には不利だね」
唯「ようし、それなら角かち上げ攻撃!」
ゴモラ「ゴ、モラァァ!」
憂(鳴き声こんなんでいいのかな)
ベムスター「ベムー」
唯「おおっ効いてるよ!そこで尻尾攻撃!」
唯「踏みつけ!」
唯「串刺し!」
唯「止めの超振動波!」
憂(容赦無いなぁ……ベムスターがボロボロだよ。お姉ちゃん、ハンドル持つと性格変わるタイプかも)
唯「ベムスたん、ゲットだぜ!」
唯「ふいー、良い汗かいた。帰ろうか」
憂「うん」
ティウンティウン
憂「我が家……ってあれ?」
唯「ちゃぶ台……ていうか和室?」
メトロン「待っていましたよ」
唯「だ、誰!?」
メトロン「レイオニクスは地球人だけでは無いのですよ」
憂「あなたもレイオニクスバトルの参加者なんですか?」
メトロン「いかにも。私はメトロン星人。以後お見知りおきを」
唯「あ、どうも」
憂「こんな胡散臭い人に頭下げなくていいよお姉ちゃん。で、何の用です?」
メトロン「なに、本戦前にライバルを潰しておこうかと」
憂「そういうのってルール違反じゃないんですか?」
メトロン「これは滑稽。レイオニクスバトルとは詰まるところサバイバル。生き残った者がルールです」
憂「戦いを断ったら?」
メトロン「この街のスーパーから特売日を消します」
憂「卑怯な……」
唯(私抜きで話が進んでる……)
憂「わかりました、受けて立ちます」
メトロン「結構。では無人星へワープしますか。ウルトラ兄弟に目を付けられては面倒なのでね」
ティウンティウン
唯「だ、大丈夫かな」
憂「大丈夫だよ。こっちにはベムスターもいるし」
メトロン「行きなさい!バキシム!!」
バキシム「バァキシィム!!」
唯「あ、可愛い」
憂「もう、お姉ちゃんは丸っこいのに弱いんだから」
唯「ごめんごめん、それじゃ……お願い! ゴモたん!」
ゴモラ「ゴモラァッ!」
メトロン「ふん、古代怪獣で超獣に勝てるとでも? バキシム、火炎放射」
バキシム「シュゴー!」
唯「え、遠距離攻撃なんてズルい!」
メトロン「くくく、まだまだ。バキシム、鼻ミサイル」
ゴモラ「ゴ……モラ……」
憂「ゴモラじゃ無理だよ! ベムスターに代えて!」
唯「う、うん! 戻れゴモたん!」
ゴモラ「モラ……」
唯「そして行って! ベムスたん!」
ベムスター「ベムムー!」
唯「空から攻撃!」
メトロン「こしゃくな真似を。撃ち落しなさいバキシム」
バキシム「バァキシム!!」
唯「今だ! 吸引!」
ベムスター「ベム!」
メトロン「なんだと!?」
唯「お返しだよベムスたん!」
ベムスター「ベムー!」
チュドドドドーン!!
バキシム「シ……ム」
唯「ベムスター稲妻落とし!」
ベムスター「ベベベムー!!」
バキシム「ガ……ア……」
メトロン「ば、バカな! 私のバキシムが……こんな、小娘に……」
唯「へへーん、勝ったー!!」
憂「特売日を守れた……」
ティウンティウン
メトロン「覚えていろー!」
唯「わぁ、悪役っぽい……」
憂「ねぇお姉ちゃん、バトルナイザーに登録出来るのは三匹までだよね?」
唯「うんそうだよ」
憂「ベムスターは良いとして、ゴモラは……その……」
唯「ダメだよ」
憂「え?」
唯「たとえ空も飛べなくて光線もミサイルも出なくても、ゴモたんは外さないよ」
憂「でもお姉ちゃん……」
唯「ゴモたんで勝ちたいの! ゴモたんじゃなきゃダメなの!」
憂「わかった。もう何も言わないよ。明日からまた頑張ろうね」
唯「うん!」
ゴモラ『……』
ベムスター『愛されてるなお前』
一方その頃
澪「ガラモン……無理ゲーだろこれ」
ゴルザ「ゴルゴルゴルゴルゴル!!」
ガラモン「ガララ……」
梓「友好的な怪獣で助かりました」
リドリアス「ピギャー」
律「うおおお! レッドキングパンチ!!」
レッドキング「グオオオ!」
紬「えーと、暴君怪獣タイラント……なんだか派手で良いかも」
唯「今日も怪獣をスカウトに行くよ!」
憂「とりあえず、光線とかミサイルとか距離があっても戦える怪獣にしようね」
唯「あと可愛いの!」
憂「可愛くて光線が出せる怪獣……これなんてどうかな? キングオブモンスだって」
唯「えー、可愛くないよ」
憂「でも飛べるし海もいけるし強そうだし……」
唯「可愛くないもん」
憂「……」
憂「じゃあこれは?」
唯「宇宙深海怪獣コダラー……ちょっと顔怖いけど可愛いね」
憂「こんなのとか」
唯「フィンディッシュビースト・クトゥーラ……ムンクみたい」
憂「他にはこれ」
唯「宇宙凶険怪獣ケルビム……犬みたいで可愛い」
憂「最後にこれ」
唯「ミクラス! くぁいい!!」
憂「弱いけど……」
唯「いいよいいよ! 行こう!」
ティウンティウン
ミクラス「ミク~」
唯「早速ミクラス発見」
憂「一応電撃は飛ばせるけど……」
唯「好きな怪獣で勝てなきゃ意味無いよ。行け! ゴモ……」
ズバッ
ミクラス「ミクー!」
唯「た……ん……」
ミクラス「ミ……ク……」
憂「ミクラスが……死んじゃ……」
唯「そ、そんなの嫌だ!」
グローザム「ふん、試し切りにもならなかったな」
唯「……」
グローザム「なんだ小娘。さっさと消えた方が身のためだぞ」
憂「お姉ちゃん……」
唯「止めても無駄だよ憂」
憂「止めないよ。冷気攻撃に気をつけてね」
唯「わかった。行け! ゴモラ!!」
ゴモラ「ゴモラァァァッ!」
グローザム「怪獣如きが暗黒四天王の相手など……舐めるな!」
唯「ゴモたん! 突進!」
ゴモラ「ゴモ!」
グローザム「ふん」
憂「ゴモラの足が凍らされてく!?」
唯「そうはさせない! ドロップキック!」
ゴモラ「モラァ!!」
グローザム「遅い!」
唯「避けられた!?」
グローザム「さっさと凍りつくがいい!」
ゴモラ「ゴ……モ……!」
憂「お姉ちゃん、このままじゃゴモラが!」
唯「で、でも、ミクラスの仇を……」
憂「ゴモラが死んじゃうよ! それでも良いの!?」
唯「でも……でも……」
グローザム「死ね! ゴモラ!」
ゴモラ「モ……」
唯「べ、ベムス……」
キィン
グリーザム「貴様……」
ザムシャー「ならず者は……斬る!」
グローザム「ふん! 興が殺がれた……さらばだ」
憂「あ、あの、助けてもらってありがとうございます!」
ザムシャー「勘違いするな。俺は宇宙の悪を始末しにきただけ……力無き者は早々に帰るが良い」
唯「その人言うとおりだよ。帰ろう、憂……」
憂「う、うん」
ティウンティウン
唯「……」
憂「し、仕方ないよ! あの宇宙人強過ぎるもん!」
唯「……ヒック」
憂「元気……出して?」
唯「わ、私の……私のせいでゴモたんが……私がもっとちゃんとしてれば……」
唯「ごめん……ごめんねゴモたん……」
ゴモラ『……』
ベムスター『なんなのお前の愛されっぷり』
丁度その頃
律「レッドキングキィーック!!」
レッドキング「ゴオアアアッ!!」
澪「行け……エースキラー!」
ザラブ星人「何それ怖い」
梓「そろそろ宇宙怪獣が欲しいですねぇ」
ミズノエリュウ「リュー」
紬「イズマエル……また合体系ね」
憂(結局お姉ちゃん部屋から出てこなかった……)
憂「心配だなぁ」
唯「心配ご無用!!」
憂「うわ! びっくりした!」
唯「ごめんごめん」
憂「もう大丈夫なの?」
唯「うん、いつまでもクヨクヨしてられないよ。弱いんなら強くなれば良いだけだしね」
憂「それでこそお姉ちゃんだよ」
唯「でもまぁ、あんまり可愛さにもこだわってられないかも。今日は強い怪獣を仲間にしよう」
憂「だったらやっぱり……」
唯「私らでも知ってる……」
唯憂「ゼットン!!」
唯「行くぞゼットン星!」
憂「あ、待ってお姉ちゃん。ゼットンは既に他のレイオニクスが捕らえた為捕獲不可能……って」
唯「えー! そんなの聞いてないよ!」
憂「他を当たるしかないね」
唯「んー、強い怪獣って誰だろ?」
憂「最終回に出てきた怪獣とかじゃないかな?」
唯「最終回で検索……お、こいつ強そう!」
憂「根源破滅天使ゾグ第二形態……」
唯「強そうでしょ!」
憂「でもこの怪獣、ゴモラの十倍くらい大きいよ」
唯「止めとこう」
憂「あとは映画に出てくるような怪獣とか」
唯「映画で検索っと……なんかカッコいいのが出てきたよ」
憂「Uキラーザウルス……すっごく強そう」
唯「ミサイルもついてて飛べるし、宇宙も行けるって!」
憂「で、でもこんなのどうやって弱らせるの?」
唯「問題はそこだね」
憂「こうしたらどうかな? まずそこそこ強い怪獣を捕まえる、その後で三匹がかりでこいつを捕まえる」
唯「なんだか利用してるみたいで気が進まない……」
憂「ミクラスの仇を取るんでしょ?」
唯「そう……そうだね、もう負けられない」
唯「てなわけで強豪怪獣の星へ到着」
憂「あれがレイキュバス……」
唯「カニみたいで美味しそうだね」
憂「全然」
唯「……行け! ベムスたん!!」
ベムスター「ベム!」
レイキュバス「キュバキュバー!」
唯「ベムスたん! 急降下攻撃!」
ベムスター「ベムムー!」
カキン
憂「甲羅が硬くて効いてない……」
唯「想定内! ベムスたん! レイキュバスを捕まえて飛んで!」
ベムスター「ベーム!」
レイキュバス「キュババ?」
唯「そのまま落としちゃえ!」
ズドーン!
唯「これでどうだ!」
レイキュバス「キュバー!」
憂「な、なんだか怒ってるみたい」
唯「むう、さすがにしぶといなぁ」
レイキュバス「キュバ!」
ベムスター「ベベ!?」
唯「ああ! ベムスたんが切られちゃう!」
憂「お姉ちゃん!」
唯「わかってる! 交代だよ……ゴモたん!!」
ゴモラ「ゴモオォォォッ!」
憂「でもあんな甲羅に守られてたら超振動波が使えないよ」
唯「ふふん、私も何も考えてないわけじゃないよ……ゴモたん、突撃!」
最終更新:2015年03月31日 08:36