律「なんだよーやっぱ不戦敗は悔しいか?うりうり」グリグリ
唯「ち、違うよ」
澪「静かにしろ。ムギが宝石貰うぞ」
ヒッポリト星人「はいどうぞ」
紬「どうも」
?「待て!」
律「なんだよ良いところで……ってえええ!?」
マン「その石に触れてはいけない」
紬「え……?」
パキパキパキ
梓「ムギ先輩が石に閉じ込められた!?」
マン「遅かったか……姿を現せ!バルタン星人!」
憂「影から宇宙人が……」
バルタン星人「フォッフォッフォッ……」
バルタン星人「遅かったなウルトラマン」
マン「その子を返せ!」
バルタン星人「それはできん。今回のレイオニクスバトルはこの為にあったのだからな」
唯「どういう事?」
バルタン星人「レイブラッド星人がその魂を宿すに相応しい肉体の選別。それこそがレイオニクスバトル」
バルタン星人「中でも地球人は統計的にレイオニクスの才に恵まれやすい」
バルタン星人「そこで戦いの場を用意し……言わば英才教育を施したのだ」
バルタン星人「我々の計画とも知らず、お前達に協力するウルトラ兄弟の姿は実に笑えたよ」
バルタン星人「フォッフォッフォッ」
律「全部お前らの計画だったのか!?」
バルタン星人「そうだ。特別な人間に経験を積ませ、レイブラッド星人の魂を注入する」
バルタン星人「さすらばレイブラッド星人は再び宇宙を支配する力を手に入る」
バルタン星人「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」
マン「レイブラッド星人の手下に成り下がったか」
バルタン星人「同盟だよ同盟」
澪「私達が特別?」
バルタン星人「そうだ。何しろお前達はこの世界の人間では無いからな」
澪「え……」
バルタン星人「お前達は平行世界から連れてきた特別な地球人……レイブラッド星人への生贄だ」
梓「言ってる意味が……」
バルタン星人「疑問に思わなかったか?この世界には親も友達も、見知った人間もいない」
梓「!」
バルタン星人「それどころかお前達の世界には我々やウルトラマンさえいないはずだ」
バルタン星人「当たり前だ。お前達は遥かな過去から連れてきたのだから」
バルタン星人「フォッフォッフォッ……人類はまだ我々を空想の産物と思っている頃からな」
バルタン星人「最も、レイオニクスとしての力は宇宙史で屈指なのだから皮肉なものだ」
バルタン星人「少し認識を改変してやれば未来人に早変わり」
バルタン星人「見た目や精神性は地球人そのものだからウルトラマンも友好的だ」
バルタン星人「我ながら素晴らしい作戦だフォッフォッフォッ」
唯「え?え?私達って実は宇宙人にさらわれてたって事?」
憂「そうだよお姉ちゃん。しかも今は遥か未来だったの」
唯「あ、頭が混乱してきた……」
バルタン星人「さて、お話はここまでにしてバトルナイザーを返してもらおう」
律「な、なんでお前なんかに!」
バルタン星人「元々我々の物だ。中身を含めてな」
唯「中身って……ゴモたん?」
バルタン星人「我々が作りし怪獣兵器に名を付けるとはな」
唯「兵器?」
バルタン星人「お前達に渡したのはただの怪獣ではない。特別に強化された怪獣兵器だ」
バルタン星人「しかしまさかこれほどの成長を見せるとはな……地球人はやはり素晴らしいフォッフォッフォッ」
ゴモラ『……』
ベムスター『マジかよ』
Uキラー『薄々解ってはいたが』
ベムスター『マジかよ』
Uキラー『バルタン星人が怪獣兵器を製造しているのは噂で聞いていた』
ゴモラ『……』
Uキラー『まさか本人にお目にかかるとは思っていなかったがな』
ベムスター『マジかよ』
ゴモラ『……』
バルタン星人「地球人を戦いで育て、レイブラッド星人は復活」
バルタン星人「我々は強く育った兵器を売りさばく」
バルタン星人「まさに誰もが喜ぶ作戦だ」
マン「そうは……」
唯「させない!ゴモたんを売るなんて……ううん、兵器にするなんて許せない!」
律「なんだかわからんが、こいつはぶっ飛ばした方が良いみたいだな」
梓「ですね」
澪「そしてムギは返してもらう」
憂「その後は元の世界に帰りましょうね」
ヒッポリト星人(ヤバげな雰囲気だし、帰ろう)
バルタン星人「もう遅い。なぜ私が長々と喋っていたと思う?」
マン「何?」
バルタン星人「復活するぞ……レイブラッド星人が!」
パリーン
紬「……」
梓「ムギ先輩!」
澪「近付くな!様子がおかしい!」
紬「ふむ……地球人……それも女の体か、意外と馴染むものだな」
マン「レイブラッド星人に取り付かれてしまったか」
バルタン星人「おめでとうレイブラッド星人」
紬「あぁ、感謝しているぞバルタン。礼だ、とっておけ……ゼットン」
バルタン星人「なっ!?」
EXゼットン「ゼッ……トン!」
シュゴウ!
バルタン星人「あ……が……」
紬「ほう、しぶといな」
律「ムギ!もう止めろ!」
紬「その者はもういない……今の私はレイブラッド星人だ」
澪「世迷い言だな」
紬「出始めに貴様らを皆殺しにでもするか」
バルタン星人「くっ……奴のバトルナイザーだけでも!」
唯「うわ!」
バルタン星人「さらばだ!」
唯「ま、待て!」
憂「お姉ちゃん!」
ティウンティウン
梓「唯先輩!憂!」
梓「二人ともバルタン星人にくっついて行っちゃったです……」
マン「く!」
律「おいウルトラマン、ここは私らに任せて唯達を追いかけてくれ」
マン「そんな事が出来るはず無いだろう。危険過ぎる」
律「あっちも危険だっての。なぁに、ただの部員同士の喧嘩だ。すぐに済むよ」
マン「……すまない!」
ピッ
紬(ウルトラサインか。小癪な真似を)
マン「頼む!」
律「へいへい」
紬「貴様らがどうにかできるとでも?」
律「おいムギ、優勝したからって調子に乗るなよ?お前はまだ、私らの誰にも勝ってないんだからな!」
ティウンティウン
バルタン星人「離せ!」
唯「ゴモたん達を返せ~!」
憂「お姉ちゃん危ない!落ちる!」
唯「うわわわわ!」
ガシッ
マン「間に合って良かった」
唯「ウルトラマン!」
憂(ゾフィーよりは使える)
マン「バトルナイザーは?」
唯「バッチリ」
バルタン星人「おのれ……人間如きが……」
マン「あきらめろバルタン。その傷では私には勝てんぞ」
バルタン星人「フォッフォッフォッ……奥の手は常に隠し持って置くべきだ」
バルタン星人「ここがどこか解るか?地球だよ」
唯「そういえば見慣れた景色……」
バルタン星人「地球は怪獣や星人の怨念がタップリと眠っている……怪獣墓場と違って、恨み骨髄に満ちた、な」
バルタン星人「その怨念を私に憑依させる」
マン「何だと!?」
バルタン星人「さぁ、私の体を使うが良い怨念共よ!」
唯「あわわ、なんだか暗くなってきた」
憂「なにあれ……魂みたいなのがバルタン星人に集まっていく」
バルタン星人「感じる!感じるぞ怨念の力を!フォッフォッフォッフォッフォッフォッー!!」
~~~~~
紬「ふん。威勢の割にはその程度か?」
律「くそ……反則だろ」
澪「強過ぎる……」
梓「嫌になりますねぇ」
EXゼットン「ゼッ、トォン」
イズマエル「オアアア!」
EXタイラント「ギャオオオ!」
律「ま、だまだ!行け!レッドキング!」
梓「ツインテール!」
澪「エースキラー!」
レッドキング「ガアアア!」
ツインテール「テール!」
エースキラー「キラー!」
紬「何度やっても無駄だ」
EXゼットン「ゼッ……トン!」
レッドキング「ゴガアアッ!」
イズマエル「グルルル!」
ツインテール「テール……」
EXタイラント「ギャオオオ!」
エースキラー「……」
梓「皆……吹き飛ばされて……」
紬「次は貴様ら自身だ」
律「へっ、もうどうにでも……」
デデンデンデデン
律「幻聴まで聞こえやがる……」
タロウ「待たせたな!」
タロ-!ウルトラマン、ナンバーシックス!
メビウス「大丈夫ですか!?」
梓「メビウス……」
セブン「どうした?あの特訓に比べれば大した事はあるまい」
澪「し、師匠!」
紬「ウルトラ兄弟……少しは楽しめそうだな」
タロウ「メビウスはイズマエルを、セブン兄さんはタイラントを頼みます!」
メビウス「はい!」
セブン「わかった!」
律「こいつは寝てられないな」
梓「ウルトラマンと一緒に戦うなんて、一生自慢出来ますよ」
澪「特訓怖いジープ怖い」ガクブル
メビウス「セヤー!」
ツインテール「テール!」
イズマエル「ガアアア!」
梓「イズマエルの弾幕が邪魔ですね……ミズノエリュウ!」
ミズノエリュウ「リュー!」
梓「光線発射です!」
ミズノエリュウ「リュー!」
イズマエル「ガグオオアアアア!」
メビウス「いけない!逸れた弾が!」
梓「うわ!?」
リドリアス「ピー!」
梓「お前……勝手に」
紬「弱者は群れるのが好きだな」
梓「そうです!」
紬「!?」
梓「一人じゃ出来ないから皆でやる……バンドだってそうじゃないですか!」
梓「群れるのが弱いなんて、私は思いません!」
メビウス「ハァァ……」
梓「ツインテール!ミズノエリュウ!一斉に攻撃です!」
メビウス「メビュームシュート!」
ツインテール「ティィィィルッ!」
ミズノエリュウ「リュー!!」
イズマエル「グオアアアッ!」
紬「イズマエルが……」
リドリアス「ピー!」
梓「ふふっ、ムチャし過ぎですよリドリアス」
EXタイラント「ギャアオオオ!」
セブン「なんという巨体だ……」
紬「はははは!EXタイラントの前では全てが無力だ!」
澪「無力……」
セブン「戯れ言に耳を傾けるな。この夜に小さな力はあっても、無力など無い」
澪「……はい!」
澪「エースキラー!ゴルザ!光線だ!」
エースキラー「キラー!」
ゴルザ「ゴル!」
セブン「エメリウム光線!」
EXタイラント「クア……」
紬「はっ、攻撃が弱すぎてタイラントが退屈しているぞ」
澪「退屈……退屈か、ほんとはそんな平凡が良いんだろうな」
澪「でも私は……帰りたいんだよ!あのかしましい軽音部に!全員で!」
セブン「行くぞミオ!」
澪「はい!」
セブン「ワイドショット!」
ゴルザ「ゴルルルァッ!」
エースキラー「キ、ラァァァ!」
EXタイラント「ア……オオオ……」
紬「タイラントの首を吹き飛ばしただと!?」
ガラモン「ガラ……」
澪「ん?労ってくれてるのか……ありがとな」
紬「く!まさかあの二匹がやられるとは……」
律「余所見してる隙なんか無いぜ!レッドキングパンチ!」
レッドキング「ガゴアアア!」
EXゼットン「……トン!」
タロウ「スワローキック!」
EXゼットン「……!」
紬「ええい何をしているゼットン!ワープしろ!」
EXゼットン「……」
律「はれ?どこ行った?」
紬「上から焼き尽くせ!」
律「いいっ!?」
EXゼットン「ゼッ、トォン」
ドドドドド!
EXゼットン「ゼ、トォン」
タロウ「むうぅ……!」
レッドキング「グオオ」
律「レッドキング!お前、私をかばって腕が……」
レッドキング「ガオ!」
律「気にするなって……」
紬「その腕ではもう戦えまい」
レッドキング「ガアアア!」
律「まだ戦う!」
タロウ(この気迫……ウルトラ戦士でもなかなか出せないものだ)
律「うおおおおっ!」
レッドキング「ゴオオオオッ!」
紬「レッドキングが燃えている!?」
律「私は勉強以外はあきらめが悪いんだ!知ってるだろムギ!」
紬「し、知るか!」
律「なら思い出せ!私を、澪を、唯を、梓を!」
タロウ「ムウゥゥン!」
タロウ「ウルトラダイナマイト!」
律「レッドキングダイナマイト!」
レッドキング「ギャウウオオオ!!」
EXゼットン「ゼッ……!ト……」
律「一丁上がり!レッドキング、怪獣兄弟ナンバーワン!」
紬「バカな……宇宙の支配者レイブラッド星人が……こんなガキ共に……」
律「あーあーうるせーうるせー、お前は軽音部のムギだっての」
梓「そうですよ先輩」
澪「他の何者でもないな」
紬「くっ……覚えているが良い!私はいずれ必ず……」
律「やかましい!」
梓「うるさいです!」
澪「黙れ」
パリーン
メビウス(レイブラッドクリスタルを叩き壊した……)
セブン(末恐ろしい弟子だ)
タロウ(ウルトラ戦士以上だな)
紬「……」
澪「私達がわかるかムギ?」
梓「可愛い後輩の梓ですよー」
律「生意気な、だろ」
梓「うるさいなー」
紬「…………ぷっ」
澪「ムギ!」
紬「皆といると、ヘコましてもくれないのね」
律「ヘコんでる暇があったら紅茶でも淹れてくれ」
梓「ティータイム……なんだか懐かしいですね」
紬「ええ……とびっきり美味しいの、いれるわ」
~~~~
バルタン星人「フォーフォッフォッフォッ!我こそは史上最強のバルタン星人、エンペラーバルタン!!」
マン「凄まじい悪霊の数だ……」
エンペラーバルタン「元はと言えばお前達ウルトラマンのせいだろう?」
マン「く!」
唯「なんだかあの霊達苦しそう」
憂「死んで眠ってたのを起こされたからじゃないかな?」
唯「そんなの可哀想だよ!」
憂「私に言われても……」
エンペラーバルタン「行くぞウルトラマン!」
エンペラーバルタン「悪霊の力を見るがいい!レゾリューム光線!」
マン「なに!?」
エンペラーバルタン「フォッフォッフォッ!エンペラ星人の悪霊が力を貸してくれているのだ!」
マン「ぐっ……このままでは……」
憂「ウルトラマンが分解されちゃう!」
唯「ゴモたんはまだ角が治ってない……ベムスたん!」
ベムスター『最後のご奉公といくか!』
ベムスター「ベーム!」
唯「ベムスたん!バルタンに体当たり!」
ベムスター「ベムー!」
エンペラーバルタン「ちぃ!ちょこまかと邪魔を!」
マン「今だ!八つ裂き光輪!」
スパッ
エンペラーバルタン「しまった!ハサミを……」
マン「これでレゾリューム光線は封じたぞ」
エンペラーバルタン「バカめ、悪霊の替えなどいくらでもいるわ!ガタノゾーア!」
唯「うわ!なんか触手がいっぱい!」
憂「気持ち悪い……」
エンペラーバルタン「石化光線!」
パキパキ
ベムスター「ベ、ベム……」
最終更新:2015年03月31日 08:38